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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第22話「ビーストの脅威!ヒビキvsレイ、本気のバトル!」パート3


ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、メタモン、ウソッキー、アローラゴローン




「いいぞ、ここまではヒビキくんが順調だ・・・!」
 二人の戦いにツクシは固唾を飲んでアカネと共にヒビキを見守っていた。
「今度はこいつだ・・・!」
 三匹目としてレイはレアコイルを繰り出して来た。
「ようし、なら俺はこいつで!」
 ヒビキもウソッキーを戻してアローラゴローンを出した。
「レアコイル、ラスターカノンだ!」
「ビビビ!」
 レアコイルがラスターカノンを飛ばして来た。
「アロッシャイ!」
 アローラゴローンは四つの手からほうでんを飛ばしてラスターカノンを打ち消した。レアコイルは続けてマグネットボムを飛ばして来たがこれも電磁力で集積させて一つの塊にしてレアコイル目掛けて飛ばした。
「ふ!」
 レイが指を鳴らすとレアコイルは分離して三つのコイルになって三方から10まんボルトを放って来た。
「まゆげ、回れ!」
「ロッシャイ!」
 ヒビキの指示でアローラゴローンはジャンプすると縦に回転してレアコイルが飛ばす10まんボルトを弾いていく。そして体に付いている砂鉄を宙に浮かせて巨大な鉄の塊を生み出すと磁力を使ってレアコイルに投げ飛ばした。鉄の塊は分離した全てのレアコイルに命中して大ダメージを与えてこれを倒した。
「やりー、どんなもんや!」
「へへ、ちょっとは俺も強くなれたんだぜ!」
 順調な滑り出しにヒビキがレイにグーサインをして自分も強くなれたのだと言った。
「くくくく・・・!」
「な、何がおかしいんだ!」
「バカめ、それで俺を超えたと思っているのか?」
「どういう事だよ?」
「今までの奴等は軽い運動のつもりで出してやったまでだ・・・。そう、本気じゃないと言う訳さ」
「本気じゃない?」
「さあ、ここからだぜ・・・!お前が地べたに這いつくばって俺に負けていくのはなあ!!!」
 一つのボールを持つと高らかに投げ飛ばした。ボールから開口すると同時に光が出てきて、そこから一体のポケモンがゆっくりと降下して来た。
「な、何だ・・・?」
「あれは、むしポケモン・・・・?」
「はああ、ほっそいわあ・・・」
 白く透き通った華奢ながらも柔軟でしなやかなボディ手先と足先は糸のように細く胴体から両手両足に至る全てがスリム以上の細い体をしていた。細く長い触角に長髪のような頭に付いた羽根、そう、しぜんこうえんでレイの手持ちとなったあのフェローチェだった。
「シャーラン・・・」
 地面に足を付いたフェローチェは髪をたなびかせるような仕草をした。
「へええ、こりゃあ中々うっつくな奴だな・・・・」
 一目で見れば解るようにそのビーストは神秘的なほどの美しさがあった。凍てつく瞳は女の戦神のようでしなやかなボディは動きやすくいかにも戦いに向いていた。
「綺麗、でもどこのポケモンなんやろう?」
「ああ、ダメだ、敵だと解っても美しい、綺麗すぎるよ・・・。あの触角、あの羽根、こんなにも綺麗なむしポケモンは今までの人生で見たことがない」
 見たことのないポケモン、ビーストにツクシはすっかり心を奪われてしまっていた。凍てつく氷のような視線にすっかり目をハートにしてしまっていた。
「さあ、こいつを、ビューティーをあの三匹のように倒せるか?」
「やけに自信たっぷりじゃねえか?相手が何だろうと俺とこいつらは戦うだけさ!」
 ヒビキの指示でアローラゴローンはほうでんを放ってフェローチェに飛ばした。しかし、
「・・・・・!!!」
 フェローチェは突然姿を消してしまった。
「何い?!」
 驚くヒビキとアローラゴローン。すると、目の前に突如フェローチェが現れてアローラゴローンに回転蹴りを振るって吹っ飛ばした。目にもとまらぬスピードで一瞬にヒビキ達の前に現れたのだ。
「いつの間にか!」 
 フェローチェは残像を残すことなく、素早く動きアローラゴローンの背後に回って、サマーソルトキックをして上空に上げると、飛び上がって連続蹴りをして地面に叩き落とした。起き上がった所で頭を振るって触角から縦横にむしのさざめきを飛ばしてダメージを与えていく。
「どうした、もっと行くぞ!!!」
 糸を飛ばしてアローラゴローンを巻き付けると、宙に上げて振り回して投げ飛ばすと、れいとうビームを飛ばして墜落させた。
「あのむしポケモン、めっちゃ強い・・・!」
「ああ、でも興味がわくよ。あのめまぐるしい速さはどこから来てるんだろう。それに・・・」
「ツクシくん!敵に感心してどうするの!」
「わあ、ごめん!そうだった!」
 アローラゴローンはロックブラストを飛ばしたがフェローチェはかわらわりで叩き落としてしまう。
「まゆげ、ほうでんだ!」
 ヒビキの指示でほうでんを飛ばすアローラゴローンだが、
「くものすだ!」
 レイの指示でフェローチェはくものすを作るとれいとうビームで冷気を流して凍らせて氷のシールドを作り出してしまった。それでほうでんを凌ぐと、叩き割って氷柱をアローラゴローンに飛ばして攻撃、大ダメージを受けたアローラゴローンは力尽きてしまった。
「ぐ、すまねえ・・・!」
 ヒビキはアローラゴローンを戻してウソッキーを出した・・・。


続く・・・。

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