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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第22話「ビーストの脅威!ヒビキvsレイ、本気のバトル!」パート5


ヒビキ現在の手持ち
オーダイル(戦闘中)、オオタチ、オニドリル(戦闘中)、メタモン、ウソッキー(ひんし)、アローラゴローン(ひんし)



 オーダイルはテッカグヤと、オニドリルはメガニウムに向かって行った。オニドリルはメガニウムの飛ばすはっぱカッターを旋回しながらかわしていく。
「ドリルくちばしだ!」
 ヒビキの指示でドリルくちばしで急降下した。
「リフレクターを張れ!」
 レイの指示でメガニウムはリフレクターを張った。オニドリルがドリルくちばしが命中するが壁に遮られて、後ろに引き摺られるだけだった。リフレクターが砕けると、メガニウムはしびれごなを飛ばしてまひ状態にしてしまった。突進してかいりきを振るい、オニドリルを攻撃した。
「どうした、仲間の一人が危ないぜ?」
「くうう、まだだ!」
 ヒビキはクラボのみを投げてオニドリルのまひ状態を回復させた。一方、オーダイルはテッカグヤと対峙した。自分よりも遥かに巨体、見下ろすように見ているビーストからは威圧感があったが、同時に強い高貴さと優雅さが感じられていた。
「ヒュー・・・・」
 混じりの無い空気音を出すとテッカグヤは両手からソーラービームを飛ばして来た。
「ダイル!」
 オーダイルはアクアジェットでこれをかわして懐に入り込み、れいとうパンチを放った。鈍い金属音が響いてさしたるダメージにはならない。
 テッカグヤが腕を振るってパンチに出ると、オーダイルはこうそくいどいでかわしてドラゴンクローを振るうがこれもダメージにはならない。続いてかわらわりを振るったが、金属音が響くだけだった。
「オーダイル、ばくれつパンチだ!」
「ダイーーール!」
 目の前に出てばくれつパンチを振るうオーダイルだが、テッカグヤを引き摺らせる所か掠り傷も付けられない。
「無駄だ!無駄なんだよ!」
 テッカグヤはソーラービームを飛ばしてオーダイルを吹っ飛ばした。
「ヒュー・・・」
 テッカグヤは両腕をロケットパンチの如く飛ばして来た。起き上がったオーダイルに左右から飛んで来て、オーダイルに当たってダメージを与えていく。右腕がパンチをしたと思えば、今度は左腕がパンチしてきていく。オーダイルはれいとうビームをテッカグヤに飛ばそうとしたが、
「・・・・・!」
 突然、テッカグヤが待ったと腕を突き出して来た。
「な、何だ?!」
「まさかとっておきの技を出すつもりじゃあ・・・」
 ヒビキとアカネが警戒していると、テッカグヤはどこからか、手にあるものを掴んで自分の顔に運んで行った、手には歯木を握っている。何をするのか、とヒビキ達が警戒しているとテッカグヤは口を開けて歯木を当てた。
シャカ、シャカ・・・
 手を綺麗な横向きに動かして歯磨きをし始めた。
「え・・・歯磨き?」
「ポケモンなのに歯を磨くの?」
 予想していなかった行動にヒビキ達はポカーンとしてしまっていた。余裕なのか、それとも口に何か挟まっているのか、よく解らないでいた。が、歯磨きを止めるといきなりソーラービームを放って来た。
「野郎、急に歯を磨いたかと思えばこれかよ!」
 続いてタネばくだんを飛ばして来ると、オーダイルはこうそくいどうで動いてこれをかわしていった。
「イーっ!」
 オニドリルはメガニウムの飛ばすマジカルリーフをつばめがえしで切り裂きながら向かって行った。
「つばめがえしだ!」
「まもれ!」
 するとメガニウムは首に付けていた花飾りを分離させて盾を作り、オニドリルのつばめがえしをガードした。
「ソーラービームだ!」
 花飾りを戻してソーラービームを飛ばしてオニドリルを吹っ飛ばした。
「そんなものか、お前の力は?」
「違う、まだこんなものじゃない!」
「はっ!やはりお前はよわっちいままだ、終わりにしてやるぜ・・・!」
 舌なめずりをしてレイはテッカグヤに指示を出した。両腕を飛ばすと、横向きに水平にさせると、腕の間に光を作り出して結合させた。
「何だありゃあ?!」
「へ、テッカグヤの腕の槍だ!」
 テッカグヤは槍にした腕を振り回している。
「やれ!」
 レイの指示でテッカグヤは腕の槍を飛ばして来た。槍は高速回転してオーダイルとオニドリルにぶつかって二体のポケモンを吹っ飛ばした。槍はテッカグヤの念力で自在に動き、苦しむオーダイルとオニドリルを苦しめていく。
「く、強い、あのポケモンも!」
「あかん、ヒビキさんのオーダイルとオニドリルが負けちゃう!」
 テッカグヤの執拗な攻撃を見てツクシとアカネは戦慄していた。
「まだだ、まだだ!もっと攻撃してやれ!」
 レイの叫びで旋回する動きは早くなってオーダイルとオニドリルを連続的に攻撃していった。
「さあメガニウム、お前もやれ!」
 メガニウムもソーラービームを飛ばして来た。凄まじい爆風が響いて煙が晴れると、オーダイルとオニドリルは力尽きたように倒れていた。
「ああ、そんな・・・」
 アカネは涙に震えていた。
「ひゃははははは、これで解っただろう、俺こそが最強のトレーナーなんだ!これほどの最強のポケモンを従えているのだからな!俺が最強だ、俺が・・・・」
「はいはい、そう言ってろよ、一人ぼっちさん」
「何?」
 レイが見るとヒビキは慌てることなく冷静に振る舞っていた。
「貴様、何余裕ぶっていやがる!てめえのポケモンが俺に負けたんだぞ、もうお前の負けは確実だ!!!どう足掻こうが俺には勝てん!」
「今はな、けど、どんなに負けてても、最後には勝つ!そうだろ、お前等?」
 ヒビキが語りかける。倒れている二体に。するとオーダイルとオニドリルが起き上がった。
「ああ・・・」
「バカな、あれだけの攻撃を食らってもか?!」
 アカネに取っては希望の、レイにとっては絶望の目覚め、追撃戦が幕を開けた・・・。

続く・・・。

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