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第23話「こおりのぬけみち、恐怖のアローラサンドパン!」パート3
ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、メタモン、ウソッキー、アローラゴローン
「なあこいつ・・・」
デリバードに案内されて歩く中、ヒビキはげんなりしていた。隣にはあの時助けたルージュラが自分のすぐ近くにいて、腕にしがみついて擦り寄っていたからだ。
「すげえベッタリしてるけど、何でなんだ・・・?」
「さあ、うちからはとても・・・」
アカネはどう言うものなのかを知っていたのだが、恥ずかしくて言うことが出来なかった。
「まあ、あれだよ。君に助けられて、好きになっちゃったんじゃない?」
「好き?俺のことが・・・?」
ツクシに言われてヒビキはルージュラを見てみる。まるで運命の人のようにヒビキのことをうっとりとした目で見ていた。金髪の長髪と言うと美人だが顔は紫で丸型に点が入った目、そして厚い唇と、美形とは思えない風貌だった。
「お前、俺が好きか?」
ヒビキがルージュラに聞いてみると、ルージュラはまた抱き着いてキスを迫って来た。
「おいおい、それを頼んだわけじゃねえよ!」
「はっはっは、相当君に懐いておるようだな、それだけ君が良いトレーナーと言うことだ」
すると飛んでいたデリバードが止まって旋回し始めた。
「止まったで」
「うむ、あれは?!」
ヤナギ達が目の前を見るとそこには大きな氷の塊が置かれていた。だがその中には牙の生えたマンモスのようなポケモン、マンムーが閉じ込められていたのだ。
「ポケモンが中に?!」
「プヒーっ!」
ウリムーが走り出して氷漬けにされているマンムーの近くに立った。
「どうやらあのマンムーがウリムーの親のようだ」
「でも何で氷漬けに・・・」
「だけどこんなことするなんて、酷い・・・!」
「だが、何とかしてこの氷を砕いてやらんとな」
ツクシとアカネにヤナギが氷を砕いて救出に出ようと言った。
「おし、そう言うことなら!」
ヒビキがボールを投げてオオタチ、ゴローン、オニドリルを出して氷を壊しにかかった。
「うわ!」
「な、何?!」
だが、後ろから何かが飛んで来て、ヒビキとアカネが驚いて尻餅をしてしまう。
「これは・・・」
「何かの氷柱のようだな」
岩に刺さっている物をツクシとヤナギが見ると、それは鋭利に出来た氷柱だった。
「フー・・・・!!!」
何かの威嚇する声が聞こえ見てみると、そこにいたのはサンドパンだった。だが、普通のサンドパンとは違う。背中の針は氷のようになっていて頭に生えている針が一際太く出来ていた。爪も氷で鋭く出来ていてまさしくこおりタイプのサンドパンと言っていい姿だった。
「何だかトゲトゲしている奴だな?」
「サンドパン?でも、あの姿は・・・」
「ふむ、サファリから逃げた一匹がここで野生化したのか・・・」
そう考えている間に、こおりタイプのサンドパン、アローラサンドパンがつららばりを連射して来た。
「いかん、ジュゴンよ!」
ヤナギがジュゴンを出すとジュゴンは氷の壁を作ってつららばりからヒビキ達を守った。
「君達、戦えるか?」
「ああ、任せろ、ツクシくん!」
「うん!アカネちゃんはウリムー達を守ってあげて!」
「解った!」
アカネはウリムーとデリバードを守ることになった。ヒビキとツクシはオーダイルとストライクを出してアローラサンドパンと対峙する。
「おい、危ねえからそんなにひっつくなって・・!」
ルージュラは未だにヒビキにくっついて放れようとせず困ってしまっていた。だが、そうしている間にアローラサンドパンが頭の針かられいとうビームを飛ばして来た。
「ストライク、跳ね返すんだ!」
「ストライク!」
ストライクが前に出ると研磨した鎌を前面に出すようにクロス字にしてれいとうビームを跳ね返した。
アローラサンドパンはこれを見てれいとうビームを吸収して体内に循環させてしまった。そしてそのエネルギーでふぶきを飛ばして来た。
「うわ、こいつこんな芸当が出来んのか?!」
「こおりタイプだからじゃないかな?」
ふぶきの風圧でヒビキ達は怯んでしまう。そこへアローラサンドパンが素早く動きシザークロスをしてオーダイル、ストライク、ジュゴンを攻撃した。後ずさりする三体にアローラサンドパンは背中の生えた針をじこあんじで分離させて宙に浮かせてきた。そして浮いた針をオーダイル達に向けて飛ばして来る。
三体は払い落としてこれをしのいだが、アローラサンドパンが再び動き出した。
「タチ、タチ!」
「ゴロゴロ!」
「イーっ!」
その頃、オオタチ、ゴローン、オニドリルの三体はマンムーの救出にあたっていた。オオタチはほのおのパンチ、ゴローンはグロウパンチ、オニドリルはドリルくちばしで氷を砕いていた・・・。
続く・・・。