完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~ 150~ 160~ 170~ 180~ 190~ 200~ 210~

*137*

第26話「ラジオ塔、ロケット団最終決戦!」パート1


・今回の注目ポケモン
・ヒビキのポケモン
・レイのポケモン



・今回の注目ポイント
・ロケット団との最終決戦
・レイとのバトルが再び
・レイに変化が
・ヒビキvsアポロ



ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、アローラゴローニャ、アローラサンドパン(手持ちチェンジ)


 いかりのみずうみで起こった事件、それが意味するものとはなにか・・・。晴れ渡る空を、オニドリルが急いで羽ばたいていた。
「コガネシティ、大変なことになってへんかな?」
「解らない、けど、ロケット団が何かをしようとしているとワタルさんは言っていた、間違いなく事件が起きているはずだよ」
 オニドリルの両足をアカネとツクシが掴んでいた。
「まあ、そこへ行ってロケット弾をぶっ潰せばいいだけの話だろ!」
「ヒビキくん、揺らさないでって!」
 ヒビキはどうしていたのかと言うとツクシとアカネの片足ずつ掴んで何とか落ちないようにしていた。ただ、やる気全開だったので落ち着きが無くツクシとアカネは困っていた。
「お、見えたぜ、コガネシティ!」
 コガネの街が見えて来た。中央にオニドリルが来た所でヒビキは手を放して道路に着地した。ツクシとアカネも地面近くまで来た所で着地する。
「ありがと、オニドリル」
「ご苦労様」
 アカネとツクシはオニドリルを労い、辺りを見た。
「さて、コガネシティには着いたけど・・・」
「だーれもいねえな、人っ子一人もいやしねえ」
 いつもと違う違和感がそこにあった。明るく賑わいのあるコガネシティだが、どうしたのか街にはだれもおらず静寂した空気が漂っていた。
「おかしい、いつもは街の人の笑顔で溢れてるのに・・・」
 アカネも人影が無いことに不安を感じていた。
「何だお前等は!」
「おらおら、ここは俺達が占拠したんだ、失せやがれ!」
 そうしている間にロケット団の下っ端が襲いかかって来た。
「ロケット団?!」
「やっぱり、ワタルさんの言った通りだ・・・!」
「なら早え、こいつらから全部吐かせてもらおうぜ!」
 ヒビキとツクシがボールを取り出して下っ端達を迎え撃った。

「うう、こいつら強い・・・」
 戦いはあっと言う間だった。数多の試練を潜り抜けて来たヒビキとツクシの前に下っ端達は敵ではなかった。
「さあて、全部言ってもらおうかい?」
「一体、コガネシティで何をしようとしているんだ?」
「へへへ、決まってるだろう。ラジオ塔を占拠するためさ」
「ラジオ塔?」
「俺達ロケット団はラジオ塔を新たな本拠地とするべく周到な準備を重ねていた、ラムダさんが局長を地下へ閉じ込めて、それに扮して散らばっていた同胞達を集め、そして遂にこの塔に俺達ロケット団が集結したのだ。今、アポロ様が・・・」
「アポロ?」
「ヒビキくん、きっとボスの名前だよ」
「それで、あんた達は何する気なの?!」
「さあ、どうだろうな?塔に強引でも入って確かめてみるんだな・・・」
 下っ端は地面に倒れこむとそれ以上は喋ろうとせず頑なに口を塞いだ。
「どうする、ヒビキくん?」
「どうするもねえさ、ここまで来たなら答えは一つだ」
「それって?」
「ラジオ塔に殴りこむ、それ以外の選択肢はあるか?」
「ヒビキくん、はは、思い切りがいいね、君らしいよ」
「まあな、アカネちゃんはどうする?」
「うちも行く、この街のジムリーダーやもん、放っておくなんて出来へん」
「決まりだな」


「うおらあ、覚悟しやがれロケット団!!!」
 入口に強引に入り込み、塔内に乱入するヒビキ達。早速、数人の下っ端達が待ち構えていた。
「やっぱり、ロケット団がいたみたいだね」
「あんた等の好きにはさせへんで!」
「今日の俺はすこぶる気分が悪い、行くぜ!」
 ストライク、ミルタンク、イーブイ、オーダイル、オオタチ、オニドリルを繰り出した。ストライクのシザークロス、ミルタンクのすてみタックル、イーブイのシャドーボール、オーダイルのハイドロポンプ、オオタチのだいもんじ、オニドリルのドリルライナーが次々と相手のポケモン達を倒していった。
「よし、大分片付いたな」
「下っ端達も逃げて行ったね」
『ふふふ、素晴らしい戦いぶりですね・・・』
 天井に設置されていたテレビの画面から映像が映された。淡い緑の短髪の白スーツを着た男が薄笑いを浮かべてヒビキ達を見ていた。
「あいつは・・・?」
「おめえが親玉か!」
 ヒビキが言うと男はニヤリと笑った。その笑みからは狂気と冷徹さが感じられた。
『いかにも、私はロケット団をサカキ様に代わり束ねているアポロと言う者です、よろしく』
「おうよろしく、じゃねえよ!」
『中々面白い子だ、ランスやラムダ達を退けるだけのことはある。味方になれば尚更心強い』
「何する気なん?」
『ヒビキくんと言いましたね、それほどの強さを持ちながら我々に敵対しているのは惜しい、どうです、我々ロケット団の仲間になってくれませんか?我々は歓迎します、どうでしょう?』
「何バカなこと言ってるん、ヒビキさんがあんた達なんかの仲間に・・・・」
 アカネが真っ向から否定した。
「へえ、そうだなあ、ここでお前等ロケット団の仲間になるのも面白えかもな・・・」
「ええ?!」
「まさか、ヒビキさん?!」
「・・・・・・・。てやんでえ、べらぼうが!俺がそんな台詞に乗せられると思ってんのかこの丸太ん棒が!俺はおめえらをぶっ倒しに来たんだ、アカネちゃんの街のために、ジョウトのためにおめえらを叩きのめす!」
「ヒビキくん、ほ・・・・」
「もう、ヒビキさんったら人が悪い」
 もしやと思ったツクシとアカネはホッとした。冗談で言っただけだと気付き安心した。
『ほう、あくまで我々に刃向うと言うのですね。よろしい、なら抗ってみなさい、我々ロケット団に!』
 テレビの映像が消えた。ヒビキ達は急ぎアポロのいる最上階へと走り出そうとする。
「待て・・・」
「誰?」
 アカネが振り向くとそこにはあの少年がいた。
「あん、どうした・・・・お前・・・!」
「どうしてここに?」
 ヒビキとツクシも驚く、あの時、自分達と戦った赤髪の少年、レイが現れたからだ。
「・・・・・」
「レイ・・・・!」

続く・・・。

136 < 137 > 138