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第27話「ジョウト地方の脅威、ビーストの降臨!」パート7
ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ(戦闘中)、オニドリル、ゴローニャ、ウソッキー、メタモン
ヒビキ達が戦っていた頃、各街で戦っていたジムリーダー達も勝負を決めようとしていた。
「行くぞピジョット!羽ばたけ、穿て!」
ハヤトはヒコウZからピジョットにファイナルダイブクラッシュをさせてフェローチェを倒した。
「マルマイン、スピードスターだ!」
その頃、エンジュシティではマツバとミナキがデンジュモクに最後の決着を迎えようとしていた。マルマインの攻撃を防いでいたデンジュモクだがそこへマツバのゲンガーがシャドーパンチを振るって吹っ飛ばした。
「ミナキ、一気に決めるぞ!」
「ああ!」
ゴーストZ、デンキZを使って、ゲンガーはむげんあんやへのいざないを、マルマインはスパーキングギガボルトを使ってデンジュモクを倒したのだった。
「食らえい!拳で砕くは負の念と迷い!」
「うーーーーーん、シャキーーーーーーン!」
「これがふゆのヤナギの真骨頂よ!」
シジマ、ミカン、ヤナギもZ技を使ってビースト達を撃退するのだった。
「超ド級の寒〜い一発だ!!!」
「絡め、飛ばせ、切れ!」
ヒビキはコオリZ、ツクシはムシZを発動させた。アリアドスは糸を吐いてデンジュモクを絡めていき、繭にして閉じ込めると、それを空高く吹っ飛ばした。
「レイジングジオフリーズ!」
オオタチがレイジングジオフリーズを放って繭を凍らせるとアリアドスがジャンプした。
「ぜったいほしょくかいてんざん!」
すれ違い様に繭を切り裂きデンジュモクにとどめを刺した。デンジュモクは地面に強く叩き付けられて遂に倒れた。
「フーディン、サイコキネシスです!」
リラもフーディンにサイコキネシスを支持して遂にデンジュモクを撃退、大ダメージを受けて空間に穴を開けて撤退するのだった。
「やったな!」
「うん!」
互いの手を叩いて勝利を称え合う。砕けた氷は幾つもの結晶となって、空に降り注いでいく。そんお神秘さにアカネはうっとりとしていた。
「よし!」
ヒビキはボールを手に取ると、デンジュモクを入れてビーストを手に入れた。
「ヒビキくん、やったね」
「ああ、こいつも手に入ったしさ」
デンジュモクの入ったボールを手に取る。
「ヒビキくん、上手く行ったようだね!」
「お、ハンサムのおっさん、それにリラさん」
「そちらは、どうですか?」
「ああ、ボスが何とか倒してくれたよ」
「貴方達も勝利したようですね」
ハンサムとリラもヒビキ達の元へと戻った。
「おお、ビーストを手に入れるとは、どうやら君は中々腕のあるトレーナーのようだな」
「いやあ、それほどでもねえさ」
まんざらでもなさそうにしていると、どこからか拍手の音が聞こえて来た。
「いいもんみせてもらったぜ、あんちゃんやるなあ」
灰色の髪に黒い警察服服は羽織って赤いシャツが出ていてサンダルを履いている、中年のくたびれたような顔をした男がニヤリと笑ってヒビキを見ていた。
「誰だ、あのおっさん?」
「お、お前は・・・!」
「クチナシさん!」
ハンサムとリラはその人物を知っているようだ。クチナシと言う男はヒビキの前に出てデンジュモクの入ったボールを見た。
「なるほどねえ、おっかないビーストを捕まえちまうとはなあ」
「あの、貴方は・・・」
「うん、紫髪のあんちゃん、そういやあ自己紹介がまだだったな。そこのお偉いさん達の言うクチナシが俺だ」
「ハンサムさん、知り合いか?」
「ああ、彼は私とボスと同じ国際警察の一員だった」
「彼にはよくお世話になりました。貴方もこの世界へ?」
リラが言うとクチナシは無言で頷いた。
「へえ、おっさんもお偉いさんなのか?」
「まあ、今はしがないお巡りさん、だけどな。うん?」
クチナシはアローラロコンに目をやった。
「おやまあ、こんな所で会うとはねえ」
「クチナシのおっさん、こいつのこと知ってるのか?」
「あの、この子に何か?」
アカネが心配そうに言うと、ハンサムが口を開いた。
「ああ、私もボスもまさかここで会うとは思っていなかったよ」
「はい、あの空間に飛ばされて、どのくらい起ったのか・・・」
「なあ、このロコンに何か訳があんのか、もしかしてこいつに何か秘密でも?」
ヒビキが聞くとハンサム達は彼等なら話してもいかもしれないと考えた。
「ヒビキくん、これから言う事は、我々がこの世界へ来た経緯、そしてウルトラビーストとウルトラホールについてだ」
「ウルトラビースト?」
「あんちゃんが戦ってた奴、そいつがビーストだ。ウルトラビーストと呼ばれててな」
「ああ、奴等はウルトラホールと言う次元に開かれた空間から現れるのだ?」
「ウルトラホールとは何ですか?」
ツクシが聞くとリラが話した。
「原因は解りませんが空の裂け目から現れる空間それがウルトラホールです。ビースト達には本来あるべき世界がある。ところが何らかの原因でウルトラホールに飲まれてこの世界へと現れるのです」
「我々はビーストを駆除するために活動していたのだ」
「へえ、だけど何でそのビーストは暴れるんだろうな?」
「そりゃあ、元の世界へ帰りたいからさ。あいつらにも元の住んでいた世界がある。そこへ返ろうと奴等はあの空間のエネルギーを浴びた奴を執拗に探そうとするんだ」
「エネルギー?」
「それって何なの?」
ツクシとアカネに対しハンサムが説明した。
「ウルトラホールのエネルギーを浴びたもの、私達はそれをフォールと呼んでいる。ビースト達はフォールの匂いを察知して現れることが解った。我々はフォールの人間を伴いビーストと戦って来たのだ」
「じゃあ、フォールはつまり・・・?」
「そうだ、紫髪のあんちゃん、フォールはビーストをおびき出す撒き餌、てことなのさ」
「そして我々は最後の敵であるグラトニーを追い詰めた、そこまでは良かったのだが・・・」
ここでハンサムは悔しそうな顔をして握り拳を作った。
「どうしたんですか?」
「こいつはこともあろうにビーストに同情しちまってな、その隙にやられちまったのさ、フォールの人間がな・・・」
「何だって!」
「そんな!」
「解っている、あれは明らかに私の判断ミスだった。悔やんでも悔やみきれない。そしてその後に彼女、ボスと出会った。彼女もフォールと同じ成分が抽出されたことが解り、国際警察の一員となった」
「じゃあ、あんたも、別の世界から」
「はい、今あるのはトレーナーであることと自分の名前だけ。ですが嘆いていても仕方ありません。それにこうしてハンサムさんやクチナシさんにも会えて、今の私がいる。それは事実です」
「ボス、そろそろ本題に映らねば」
「はい。あの一件のあと、私達は彼女に代わる新たなフォールを探す必要に迫られました。そして選ばれたのが、アカネさん、貴女が抱いているロコン、こおりタイプのロコンなのです」
「ええ!」
ロコンを抱いているアカネの表情が強張った。
「何だって!こいつがそのええと・・・」
「フォールだよ、ヒビキくん」
「ああ、そうそう、じゃあこいつは・・・」
「その通りだヒビキくん、そのロコンが新たなフォールとして選ばれたのだ・・・」
続く・・・。