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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第27話「ジョウト地方の脅威、ビーストの降臨!」パート8


ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、ウソッキー、メタモン



「でも、どうしてこの子が?」
「じょうちゃん、そいつはフォールの人間のパートナーだったのさ」
「パートナー?」
「つまり、このロコンにはトレーナーの人がいたってことですか?」
 ツクシの言葉にハンサムはその通りと話を続けた。
「調べた所、そのロコンにも彼女と同じフォールの成分が出たのだ。恐らくウルトラホールを通った際にポケモンにも着いたのだろう。そしてそのポケモンはフォールの人間の生き残りの手持ちだった。国際警察は彼女に代わる新たなフォールとしてそのロコンを指名したのだ」
「全く、国際警察も碌でもないことを思い付いたもんだぜ」
 クチナシが不満そうに吐き捨てた。
「じゃあ、もうこの子には親のトレーナーがいないってこと?」
 アカネが言うとヒビキがアローラロコンを抱えて語り掛けた。
「そっか、お前、トレーナーを亡くしちまったんだな。それって、辛いよな。守ってくれる奴も褒めてくれる奴もいねえ中でお前は頑張って生きて来たんだな・・・」
「でも、どうしてロコンがウルトラホールに・・・」
 ツクシが何故一体で自分達の前に現れたのか気になった。
「そうそう、あの、ええと・・・」
「ウルトラホールね、アカネちゃん」
「そうそうツクシくん、その、ウルトラホールに出て来たん?」
「そのことですが・・・」
 リラが何故そうなったのか、そして何故この世界に来たのかを説明した。
「私達はビーストの駆除を目標とし、ビューティー、フェローチェ。ライトニング、デンジュモク。ブラスター、テッカグヤ。そして最後の敵であるグラトニーとの戦いに臨みました。そして倒そうとした矢先、ウルトラホールの歪みに巻き込まれて、私達はこの世界へやって来たのです」
「ウルトラホール、謎が多そうだね」
「そんでロコンが一匹だけ迷い込んで来たって訳か」
「ええ、ですが恐らくグラトニーはまだ倒されていないでしょう」
「ああ、恐らくどこかの世界に迷い込んでいる可能性は考えられる・・・」
 リラの言葉にハンサムはそのビーストが今どこにいるのかを考察する。
「すみません、そのグラトニーって言うのは、どんなポケモンですか」
「綿密に言えばビーストだ。一言で言えば、奴は恐怖だ」
「ああ、デカい口で山も食っちまうほどのおっかねえ奴でな、目に入る物は食い物としか見てねえ、それぐらいヤバい奴だ」
「山を食べる・・・」
「怖いわあ、そんなのがこの世界に来たら・・・」
 ハンサム達の言葉にツクシとアカネは不安になったが、ヒビキだけは何かを思い浮かべていた。夢の中で出会ったセレビィ、彼女が見せた未来に現れた黒い巨大な無数の触手に大きな基地を持った竜。もしかすると。
「なあ、そのグラトニーって奴、どんな姿してるんだ」
「うむ、丸い体系をしているが一際大きな体をしている。黒いボディには口の生えた触手があり、大きな口で全てを食らい尽くす」
「じゃあまさか・・・!」
 ヒビキが思い付いたその時、地面が揺れ始めた。
「な、何があったのだ?!」
「あん?」
 クチナシが空を見上げると、空にウルトラホールの空間が出ていた。そして中から、
「どうやら、奴が来ちまったようだぜ・・・」
 ウルトラホールから降臨する存在、ジョウト地方の絶望、そしてその未来を掛けた戦いが、始まろうとしていた・・・。

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