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第29話「まいこはんとの一直線勝負!ブイズ軍団との戦い!」パート1
ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、メタモン、デンジュモク
・今回の注目ポケモン
・メタモン
・オーダイル
・オオタチ
・エーフィ
・シャワーズ
・今回の注目ポイント
・まいこはんが五人登場(前哨戦)
・ブイズ軍団登場
・メタモンとエーフィの戦い
・シャワーズが厄介な強敵として登場
「さあ、つきましたえ」
「ここ?」
コチョウに連れられた先、そこはエンジュシティのまいこはんのかぶれんじょうだった。
「確かここ、ロケット団をぶっ倒してまいこはんを・・・」
「まあ、困っていたまいこはんを救いなさったのがヒビキはん?」
「まあな、お姉さんが不良に絡まれているからちょいとお灸を添えてやったのさ」
そう言ってヒビキは鼻を擦って得意げになった。
「やはり、あの子等が言うてはったのが・・・」
「どうした?」
「いえ、何でもありまへんえ。それじゃあヒビキはん、中でまいこはんが舞を踊っていらっしゃいますから、楽しんでくださいまし」
微笑を浮かべるとかぶれんじょうとは違う方向へ歩いて行った。
「おい、あんたは一緒じゃないのか?」
「すんまへん、ちょっと大事な用がありますので、まいこはん達とよく遊んで・・・その間にはうちもそちらに行きますので・・・」
袖から覗く白い手をかすかに振ってヒビキから去って行った。
「どうしたんだよ、コガネシティじゃあ大変だっていうのに・・・」
アクジキングが現れて大変な事態が起きているのにどうしたと言うのか。ヒビキは彼女の真意が掴めないでいた。取り敢えず、かぶれんじょうの中へと入って行った。
「お、やっぱまいこはんがいるな」
場内ではまいこはんが舞台で扇子を持ちながら優雅な踊りを披露していた。飛んでいる二体のレディアンが桜吹雪を落として華やかさを出している。
「ああ、来た!」
「来ましたえ!」
「おいおい、何だよ?」
入って早々、自分と同年代と思われる着物を着た少女達に囲まれてしまった。
「ようこそかぶれんじょうへ、いい時期に来てくださいましたな!」
「いい時期?」
「はい、このかぶれんじょうへ足を運んだ方、今日で999人なります。あんさんがその999三人めどすえ」
大人しそうな子がヒビキを特別な客として歓迎していると言った。
「へ、へえ、そうなのか、いやあ、何か照れるな、へへ」
「記念として今、踊っているまいこはん方と、何と勝負が出来ますえ!」
「勝負?」
「そう、ささ、こちらへ?」
少女達に半ば強引に引っ張られてヒビキは舞台の上に上がらされた。
「姉さん、呼んでた人が来ました!」
「そう、ご苦労さんどす、あんた達はお下がり」
まいこはんのコモモが言うと、少女たちは袖を振るように走って座布団に規則正しく座った。
「ヒビキはん、よう来てくださいました」
「あんた達ってもしかして」
「ええ、あんさんとは何度かお会いしました」
キキョウシティで出会ったタマモ、コウメ、サツキがお辞儀した。
「ヒビキはん、ワニノコもオーダイルに見事に進化したんどすな」
タマモがボールに入っているオーダイルを見てクスリと笑った。
「あんさんの噂は聞いてます。ほんに素晴らしいお人で・・・」
ウバメの森で出会ったコウメがヒビキの人柄を褒めた。
「そして今も、人々のために戦おうとなさっている、あの人の言う通り・・・」
「あの人・・・?」
サツキの言うあの人にヒビキが首をかしげる。
「さあ、ヒビキはん、うち等と勝負しましょう」
コモモがボールを構えて言った。
「勝負?」
「あのお人から・・・いいえ、記念日としてうち等と勝負出来るんどすえ」
「へえ、それが記念なのか、それなら俺もお相手するぜ」
ヒビキもボールを手に取った。
「ふふ、さすがは物分かりのいい、思い切りの良い方どす、ではうち等五人全員で行きましょうか?」
そう言うとまいこはん五人が横に並んでボールを構えた。
「うち等五人一体ずつポケモンを出します、ヒビキはんはポケモンを五匹出してくださいな」
「それで五対五の勝負か、いいぜ!」
まいこはんのコモモはシャワーズを、サツキはブースター、コウメはエーフィ、タマオはブラッキー、サクラはサンダースを繰り出して来た。ヒビキはオーダイル、オオタチ、オニドリル、ゴローニャ、メタモンを出した。
「さあ、はじめますえ!」
コモモが合図を出すとシャワーズを始めとしたブイズ軍団が走り出した。ヒビキのポケモン達も一斉に走り出した。オーダイルはシャワーズ、オオタチはサンダース、ゴローニャはブースター、メタモンはエーフィ、オニドリルはブラッキーと戦いを挑んだ。
オーダイルはきりさく攻撃を振るったがシャワーズは素早く動いてこれを交わしアクアテールを振るってオーダイルを怯ませた。
「シャワ!」
シャワーズは体からくろいきりを出すと黒い雲を作り出した。雲から雨水が落ちて来て、シャワーズは尻尾をプロペラのように回して雨水をオーダイルの方へと飛ばした。雨を受けて身動きが取れないオーダイルにシャワーズは口から冷気を吐いて雨水を氷柱に変えてオーダイルを後ろに引き摺らせた・・・。
続く・・・。