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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第29話「まいこはんとの一直線勝負!ブイズ軍団との戦い!」パート4

ヒビキ現在の手持ち
オーダイル(戦闘中)、オオタチ(戦闘中)、オニドリル(戦闘中)、ゴローニャ(戦闘中)、メタモン(戦闘中)、デンジュモク



 オニドリルはつばさでうつでこれを叩き落とした。するとブラッキーは目から赤い光弾を連射して来た。旋回してかわしていくオニドリルだったが光弾はオニドリルを囲んで光線を飛ばして来た。
「何?!」
「ヒリョロロロ!!」
 ダメージを受けたオニドリルは落下してしまった。ブラッキーは自分の影に念じて来た。すると影がブラッキーから放れて三つに分散していった。三つの陰から黒いオーラが浮かんで来た。オーラから黒い手が出て来てオニドリルを掴み次々と投げ飛ばしていった。
「オニドリル、かぜおこしだ!」
「イーっ!」
 ヒビキの指示でオニドリルは翼を羽ばたかせて風を起こして影を吹き飛ばしていった。
「ブフゥ!!!」
 ブラッキーがいななき出した。体から黒い霧を流して自分の体を包んでいく。霧が消えると目の前にいたポケモンにヒビキは驚く。ブラッキーが白く透明な姿になっていたからだ。しかし見るとどこかがおかしい。透明ではあるのだが、体内に無数の線が生えていたからだ。
「ふふ、どないしましたヒビキはん・・・」
 戸惑っているヒビキにタマオがクスリと笑って言って来た。
「な、なあ、その線って何だ?」
「ヒビキはん、どの生き物にだってこう言うのはありますえ?なあ・・・」
 タマオの言葉にブラッキーは耳を動かして反応する。そう、ブラッキーの体にある線は生き物には必ずある神経や血管だった。
「ブラッキー!」
 オニドリルに向かって吠えると神経が触手のように伸びて来た。オニドリルはつばさでうつで弾いていくと、頭にある脳が震えて振動を放って来た、振動を受けたオニドリルは頭痛を起こして頭を抱えてしまう。触手がオニドリルを掴んで電流を流して来る。そして地面に叩き付けて触手を太い鞭に絡ませて叩き付けに出た。
「かわせ!」
 オニドリルは羽ばたいてこれをかわし、はがねのつばさを飛ばして神経を切り裂いて刃物で切れる音が響いて触手から血が流れて来た。
 すると血が固形化してブラッキーの姿になった。無数の血から生まれたブラッキーが赤いボールの液体を口から吐いて来る。オニドリルは素早く動いてかわしていった。
「ドリルライナーだ!」
 地面すれすれまで羽ばたくとドリルライナーに出て血のブラッキー達を粉砕した。
「やりーっ!」
「フーっ、フーッ・・・!」
 自分の分身が倒されたことにブラッキーは感情が高ぶっていた。
「ブラッキー、いきましょか」
 ブラッキーは自身の神経を修復させると体から血管を背中から左右に伸ばして来た。血管は絡み合って竜のような翼になり、ブラッキー宙に浮いて羽ばたき出した。
「げげげ、そんな芸当ができるのかよ、血管で空飛ぶなんて初めて見るぜ・・・」
 ヒビキとオニドリルは額に汗を浮かべて上空を見ていた。観客席にいる着物を着た少女達もざわざわしていた。上で羽ばたいている存在、ブラッキーなのだが普通の個体とは違う。黒いボディは真空の透明になっていて脳や心臓、そして神経や血管が透けて見えている。血管は翼を形成していて、急にこしらえたのか血が霧状に噴霧していた。そのためか心臓が尋常ではない速さで鳴っていた。一目ではブラッキーとは思えない存在が上空にいる、それはさながら禍々しいグリフォンのような存在だった。
「フュウウウオオオオ・・・!」
 か細くも背筋を凍らせるような不気味な唸り声を上げてブラッキーが翼を伸ばして降下して来た。翼から血のような光線が飛んで来た。
「かわせオニドリル!」
「イーっ!」
 オニドリルは宙返りをしてかわしはがねのつばさを飛ばしていった。ブラッキーが神経を伸ばして叩き落とし心臓の音で波状光線を放って来た。怯んだオニドリルに目から血のような光線を飛ばして壁にぶつけた。そのまま突撃に出たが、オニドリルが足の爪を突き出して顔をひっかき、ブラッキーは目を閉じてもがいている。
「つばさで落とせ!」
「オニ!」
 つばさでうつをして叩き落としたが、ブラッキーはすぐに翼を羽ばたかせて上空に上がり翼の爪の部分に穴を開けると、丸い赤血球のような球を飛ばして来た。オニドリルははがねのつばさをブーメランのように飛ばしてこれを破裂させていった。破裂した球が血しぶきとなり光に照らされて美しく光る水滴のように落ちて台座を、ステージを赤で染めていく。ヒビキとまいこはんのポケモン達も赤い液体が着きながらも戦っていた。
「ヒョオロロロロ!」
 赤いしぶきを滴らせながらブラッキーは美しく羽ばたき、笑っていた。この戦いを楽しむ凶獣のように・・・。


続く・・・。

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