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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第30話「雅なる決戦!激突、おねえはん!」パート6

ヒビキ現在の手持ち
オーダイル、オオタチ、オニドリル(戦闘中)、ゴローニャ、メタモン、デンジュモク


 れいとうビームが四方八方から放たれて台座の廻りを凍らせていく、オニドリルは羽ばたいてかわしたが、アズマオウが角のミサイルを放ち、これを食らって墜落してしまった。
「羽ばたくんだ!」
 再び羽ばたくオニドリル、だがアズマオウは体を膨らませて体当たりに出ようとした。何か使える物は無いかとヒビキは辺りを見回した、台座のあちこちに棘のようになっているれいとうビームの線が生えていた。
「これだ、オニドリル!嘴で掴め!」
「イーっ!」
 ヒビキの指示でオニドリルは氷の棘を嘴で加えるとアズマオウに接近した。アズマオウがタックルに出るとオニドリルは嘴に加えた氷柱をミサイルのように飛ばした。
「ギョロオオオオ!」
 風船が割れるような音が響き、アズマオウは空気が抜けたように萎れてしまった。オニドリルはそらをとぶで急降下して体当たりをしてアズマオウを倒した。
「あらあら、倒されてしまいましたわ・・・」
 コチョウは絆創膏を貼ってアズマオウをボールに戻した。
「さーて今度は・・・」
 振り向くとリボンのような尾をしならせながらニンフィアが歩いて来た。
「うち一番のお気に入りのこの子でお相手しましょう」
 ニンフィアは尾でハートを作ってお茶目なポーズをしてみた。
「おねえはんのニンフィアや!」
「ブイズの皆のリーダー!」
 客席にいる子供達が拍手をしていた。
「リーフィア、グレイシア、ニンフィア、元はイーブイから進化したポケモンどす」
「へえ、イーブイから進化するのか、まだまだ知らない事もあるんだな」
「さあヒビキはん、あんさんはどんなポケモンで行きますか?」
「そうだなあ、だったら俺は!」
 ボールを高く投げて中からデンジュモクが現れた。
「まあ、ウルトラビースト・・・。一匹を捕まえていらっしゃったなんて、さすが・・・では行きましょか・・・」
 台座の上でデンジュモクとニンフィアが対峙していた。



<コガネシティ>
 アクジキングによって破壊されてしまったコガネシティ、そのビーストはセレビィの力によって結界の中で封じられていたが・・・。
「うお、何だ?!」
 シジマを始めヒビキを待っていたジムリーダー達が地面が揺れている事に気付いた。
「うん?」
「ああ、まさか!」
 クチナシとリラが見ると結界にヒビが割れているのが見えた。そして遂に結界は砕かれてしまった。
「クワシャアアアアアオロロロオロロロ!!!」
 絶叫のような咆哮を上げてアクジキングが目覚めてしまった。
「結界が解かれたか!」
 マツバがボールを構えた。
「ヒビキくんはまだ戻って来ていないのに・・・」
 アカネがアローラロコンを抱えてヒビキがまだ来ていない事を言った。
「こうなったら僕達で何とか時間を稼ぐしかないよ!それまでに絶対に持ち堪えるんだ!」
 ツクシがストライクを出してアクジキングに向かって行った。
「ツクシくん!私達も行くわ!」
「お前だけにいい恰好はさせないぞ!」
「男シジマ、燃えて来たわ!」
 ミカン、ハヤト、シジマを始めとしたジムリーダー、そしてリラ、クチナシ、ハンサムもポケモンを出して戦いに挑んでいった。


<エンジュシティ、かぶれんじょう>
「ビビビ・・・」 
 台座の上に一体のコイルがいた。磁石から電気を飛ばすと、台座一面が黄色く染まり、バチバチと電気が走った。
「何だこりゃあ?」
「エレキフィールドと言う技どす、このフィールドが張られている間は眠り状態にはなりまへんえ」
「へえ、そいつはありがてえ」
「ふふ、ただうちは派手な舞台がお好きどすから少し華やかさを出そうと思って・・・さ、おいき・・・」
 コチョウがハートの輪っかを作るとニンフィアはむすびの尾でハートを作り輪から光線を飛ばして来た。
「デンジュモク、弾け!」
「ジャラララ!」
 デンジュモクは腕を回転させてラリアットをして光線を弾きニンフィアにパワーウィップを振り下ろした。しかしニンフィアは素早く反転してこれをかわしてしまった。
「シャドーボール・・・」
「ニン!」
 両手を水平にして腰を軽く反るとニンフィアは自身の廻りに六個のシャドーボールを生み出してデンジュモクに放って来た。
「デンジュモク、集めるんだ!」
 ヒビキの指示でデンジュモクは両手を絡めて大きなハエトリグサのような顎を象らせた。大きな顎でシャドーボールを掴むと一つにまとめて大きなサイズにしたボールをニンフィアに向けて飛ばした。
「フィア!」
 ニンフィアが尻尾で弾くとデンジュモクはパワーウィップで弾き飛ばしてニンフィアに返した。しかしニンフィアはムーンフォースでその衝撃で反転させて来た。デンジュモクは回転してパワーウィップを振るいシャドーボールを粉砕した。
「ジャラララ!」
 手先を尖らせると剣に変えた。剣先がバチバチと電気が鳴り地面に突き刺して電撃の衝撃波を飛ばした。しかしニンフィアはジャンプしてムーンフォースを生み出した。
「・・・・・!」
 コチョウが両手を上げて大きな輪を作り前に押し出すような仕草をするとニンフィアはムーンフォースの中に入り、眩い光を放ちながらデンジュモクに体当たりをして吹っ飛ばした。着地したニンフィアにデンジュモクは剣を振るって攻撃に出るが悉くかわされてしまい、ニンフィアは剣に乗って尻尾による連続攻撃をしてダメージを与えて来た。
「プ、プクリン!」
 そこへプクリンがやって来て風船がしおれるように桃色のガスを飛ばして来た。すると一面が桃色の景色になり柔らかな空気が流れて来た。
「ミストフィールドどす、そして・・・」
 コチョウが手で蝶を作った。するとニンフィアもむすびの尾で蝶を作った。すると桃色の空気がニンフィアの背中に着いて蝶の羽のようになった。羽ばたいて羽根から鱗粉を飛ばしてデンジュモクの動きを鈍らせて来た、そこへ体当たりを見まい、ムーンフォースを放って攻撃した。
「蝶蝶か、だったら蝶の天敵で行くぜ、デンジュモク!」
 ヒビキがカマキリの腕のような所作をするとデンジュモクは足を伸ばして飛んでいるニンフィアの所まで来た。ニンフィアがムーンフォースを纏って接近して来ると、デンジュモクは両腕を振り下ろした。いつものように鞭を振るうように攻撃するのだろうとニンフィアは思っていた。だが、
ガシャっ!
「ニンフィ?!」
 ニンフィアは驚いた。見るとデンジュモクの腕はカマキリの鎌のように自分の羽を掴んで身動きを封じさせてしまったからだ。
「何て芸達者な・・・」
 デンジュモクは電気を流してニンフィアを攻撃し羽を消滅させると元のサイズに戻って落下していくニンフィアを追い掛けた。腕と尻尾をしならせて落下しながら攻撃していく二体、地面に転がりながら着地するとニンフィアはムーンフォースを連射した。
「ジャララ!」
 デンジュモクは回転してこれを消して行きニンフィアに近付いた所で腕を剣に変えて突き刺した。そして電気を流し込んで爆風が飛び、遂にニンフィアを倒したのだった。
「ふふ、さすがはヒビキはんどす、うちも遂にあと一匹・・・」
 最後に一体であるデンリュウが跳ねながら前に出た。ヒビキもオーダイルを出して向い合せる。互いを見据える二体。オーダイルは敵を見るような目で見ていたが、デンリュウは何故か穏やかな顔をしてオーダイルを見ていた。自分を敵として見たい無いのだろうか。オーダイルは戸惑ってしまう。
「な、何だってんだ、あいつ・・・。敵として見ていないのか・・・?」
 コチョウが簪に付いている虹色の石が光り出した。それを髪を薙ぐような仕草で触れるとデンリュウが姿を変えた。
 頭から背中まで白い体毛が生えてメガシンカした。メガデンリュウはわたほうしを出すとそれを丸めてボールにした。何をしようとしているのだとうぶかしんでいるオーダイル、するとメガデンリュウはバレーボールのようにその玉をオーダイルに飛ばして来た。オーダイルもそれを弾いてメガデンリュウへと返す、するとまたボールを返して来た。表情を見ると戦いをしている感じが無く寧ろ遊んで喜んでいるような感じがした。油断させようとしているのか、それとも・・・。

続く・・・。

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