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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第12話「しぜんこうえんのむしとりたいかい」パート2


ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、オニスズメ、イシツブテ、メタモン



「ヒビキくーん!」
 ツクシが手を振って走って来た。息を切らしながらも笑顔を作りヒビキにある話をした。
「ねえヒビキくん」
「何だ、ツクシくん」
「問題があるけどいいかな?」
 何やら嬉しそうな満面の笑顔で語りかけるツクシをヒビキは不思議に思った。
「何でえ、そんな天使みてえな面して、ラッキーのたまごでも食って機嫌がいいのか?」
「そうじゃないよ、今日は何曜日かわかる?」
 何曜日かを聞かれてヒビキは今日の曜日を思い出す。
「ええと、ちょっと待てよ、今日はえ〜と、え〜と・・・」
「今日は木曜日やでヒビキさん」
 間髪いれずにアカネが即答してしまった。
「あー、そうだったな!今日は木曜日だったぜ!」
「アカネちゃん、ヒビキくんに答えさせてよ・・・」
 ガックシとうなだれてしまうツクシだったが、すぐに機嫌を直してあるイベントがあると話した。
「今日の木曜日はむしとりたいかいがある日なんだ」
「むしとりたいかい?何だそりゃあ・・・」
 解らなそうなヒビキにツクシが説明する。
「むしとりたいかいって言うのはね、ここしぜんこうえんで行われる、むしポケモンを捕まえる競技なんだ」
「むしポケモンを?ツクシくんの好きな」
「そう、ルールは簡単、制限時間20分内にむしポケモンを一体捕まえてね、その捕まえたポケモンの強さ、レベルの高さで順位を決めるだけ、ただし使用できるポケモンは一体だけで手に入るむしポケモンも一匹だけ。僕はこのたいかいが大好きでね、開催される火曜、木曜、土曜日には必ず参加してたんだ。手持ちにしてるトランセルやコクーンもここで仲間にしたんだよ」
「なるほどねえ、ツクシくん、熱く語ってんなあ」
 こうえんのたいかいを話すツクシはイキイキとしていた。むしポケモンへのこだわりはとても強いのが感じられる。
「何かそう聞いてると俄然、行ってみたくなったな。ツクシくん、俺も連れてってくれよ」
「それじゃあ、話は早いね。早速公園に行こう!」
 ツクシに手を繋がれてヒビキは開催場所である広場へと行った。
「あーん、ヒビキさん、うちを置いてかないで!」
 アカネも二人の後を追い掛けていった。
 

 そして、公園広場、大会が行われ、ヒビキも参加することにした。大会専用のコンペボールをもらい、一緒に参加したツクシとアカネとは別行動を取り、草むらの中を歩き回っていた。
「ううん、どうにも出てこねえな、むしポケモン。さすがにたいかいとなるとそううまくは出てこねえか・・・」
 ガサゴソと草むらを分けて探していくヒビキ、すると、掻き分けた草むらから何かが見つかった。
「うん、こいつは・・・?」
 目にしたのは紫のふさふさの毛で覆われた複眼の目の丸っこい体をした、こんちゅうポケモンのコンパンだった。良く見ると、足に何か刺さっている。
「あ、そうか。そいつが刺さって痛えんだな。全くマナーを守らない奴がいるもんだぜ。ゴミはゴミ箱だろ。何て言ってる場合じゃねえよな・・・」
 ヒビキは早速コンパンの足に刺さっている爪楊枝を抜き始めた。
「ピギーーーーっ!」
 コンパンが痛がって暴れだす。
「べらんめえ、これくらいで泣く奴があるか、我慢しろい我慢を」
 爪楊枝を抜くと消毒液を塗り、包帯を巻いてあげる。
「よし、これで大丈夫だ。もう痛え所はねえからな。もう怪我すんなよ。ゴミはゴミ箱に。じゃあな」
 ヒビキは手を振ってコンパンにさよならをする。コンパンはそんなヒビキをずっと見つめていた・・・。


続く・・・。

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