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*5*
第3話「ポケモンリーグへの旅、そしてポケモンの捕まえ方」パート2
ヒビキ現在の手持ち
ワニノコ
「ただいま母さーん」
ヒビキはドアを開けて家に帰った。
「おかえり、あら、可愛いポケモンを連れてるわね。それから、そちらの子は?」
ヒビキのお母さんはワニノコの頭を優しく撫でて、ツクシの方を見た。
「あ、初めまして。僕はツクシ、ヒビキくんと友達になりまして・・・」
ツクシは礼儀正しくお辞儀をした。
「いいのよそんなにかしこまらなくても。良かったわね、ヒビキ。ポケモンをもらえて友達が出来て」
「うん、それで母さん。母さんにどうしても言わなきゃいけないことがあってさ」
ヒビキは真剣な顔でお母さんに旅に出ることを話した。
「ていうことなんだけど・・・」
「そう、いつかは貴方も旅に出る日が来る。そう思ってたけど今日なのね。大丈夫よヒビキ。家のことはお母さんがいるから貴方は友達と一緒に旅を楽しみなさい」
「え、いいのか」
「ええ、お母さん応援するわ。そうだわ、貯金ぐらいならしてあげられるけど、どうかしら?」
「母さんの提案だ、貯金、お願いするよ」
ヒビキは快く受け入れた。
「じゃあ、母さん。俺、行ってくるぜ!」
「それじゃあ、これで。ヒビキくんはしっかり見てますから!」
ヒビキとツクシは家を出て、旅に出た。お母さんは手を振って二人の後ろ姿を見送るのだった。
<29番道路>
ワカバタウンを出て29番道路に来た所でツクシがヒビキに話しかけた。
「ねえ、ヒビキくん。ポケモンの捕まえ方を知ってるかな?」
「捕まえ方?」
ヒビキが解らない顔をすると、ツクシはポケモンの捕まえ方について説明した。
「ポケモンは自然の生き物で草むらや水辺、洞窟とかに生息しているんだ。そのポケモンをこのモンスターボールで捕まえる、つまりゲットするんだ」
「でも、俺にはこいつがいるから別にいいけどな」
そう言ってヒビキはワニノコを抱えてツクシに見せた。
「まあ、それもそうだけど、ポケモンはなるべく多く持っていた方がいいよ。その方がバトルにも有利になれるしね」
「有利に?」
ツクシはポケモンのタイプ、相性について話した。
「ポケモンには、ほのお、くさ、みず、でんきと様々なタイプがあってね。タイプごとに相性があるんだ。ほのおはくさに強くてみずに弱い。くさはみずに強くほのおに弱い。みずはほのおに強くてくさに弱い。この三すくみのタイプが一番の例だよ」
「へえ・・・」
「これから先にあるジムのリーダーも様々なタイプのポケモンを使ってくるから色んなポケモンを捕まえた方がいいよ」
「そう言うもんか。ツクシくん、黒っぽいな。俺なんかとはえらい違いだ」
「え、黒?」
ヒビキの言葉にツクシはよく解らず汗をかいた。
「あ、じゃあ僕が捕まえ方を教えてあげるよ。ちょっと見ててね」
ツクシは話題を変えて近くの草むらに入って捕まえ方をレクチャーすることにした。しばらく歩いていると、
「マルイトーーっ!」
「わ、出た!」
草むらからいとはきポケモンのイトマルが出てきた。
「見ててね、それ!」
ツクシはボールからトランセルを出した。イトマルがいとをはいてくる。
「トランセル、たいあたり!」
ツクシの指示でトランセルはイトマルの吐いた糸をかわしてたいあたりで攻撃した。
「よし、ダメージを与えた所で、これだ!」
ツクシはモンスターボールを投げてイトマルを入れた。しばらく回った所で、ボールの動きが止まった。ゲット成功である。イトマルの入ったボールを手にとってツクシはヒビキの元へ戻った。
「まあ、こんな感じかな。元気な内は捕まりにくい事があるんだ。ある程度ダメージを与えた所でボールを投げる。まひやねむりとか状態異常にするのも手だね」
「ほう、そう言うもんか。よし、大体解ったぜ。じゃあちょっくら行ってくる!」
ヒビキは草むらへ走った。そして、
「オタチーっ!」
入って早々、尻尾で体を高く上げている、みはりポケモンのオタチが出てきた。
「お、出やがったな。行くぜ!」
ヒビキはワニノコを出してオタチに向かわせた。ワニノコはみずでっぽうを飛ばしたが、オタチは尻尾をバネにジャンプしてかわし、みだれひっかきで攻撃してきた。
「やるな、ぜったいに捕まえてやるぜ!」
ヒビキは俄然やる気になってワニノコに次の攻撃を指示した。
そして・・・、
「おーい、ツクシくん!」
ヒビキがツクシに手を振って戻って来た。
「早かったねヒビキくん、どうだった?」
「バッチシ、捕まえてきたぜ。しかも三匹も!」
「ええ、三匹?!」
ツクシが見てみると、ヒビキが捕まえたと思うポケモンを三匹連れているのが解った。先ほど出てきたオタチ、そして、がんせきポケモンのイシツブテと、ことりポケモンのオニスズメである。
「難しいと思ってたけど、けっこう簡単だったぜ」
「いや、でもすごいね。三匹も捕まえるなんて。最初にしてはいい方だよ。それだけあれば賑やかになるし、バトルにも有利になるしね」
「おうよ!」
早くもポケモンを多くゲットしたヒビキにツクシは凄いトレーナーになるかもしれないと言う気持ちがするのだった・・・。