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*8*
第4話「マダツボミのとう、ちょうろうとのバトル」パート3
ヒビキ現在の手持ち
ワニノコ、オタチ、イシツブテ、オニスズメ
「みずでっぽうだワニノコ!」
「ワニ!」
ヒビキの指示でワニノコはみずでっぽうをマダツボミに放った。
「甘い、マダツボミ飲み込みなさい!」
「ツボ!」
マダツボミはみずでっぽうを飲み込んで、ようかいえきをワニノコ達に向けて飛ばしてきた。
「わ、避けろワニノコ!」
「トランセル、コクーン、いとをはくんだ!」
ヒビキとツクシの指示でワニノコとオタチはジャンプして、トランセルとコクーンは上に向かって糸を吐いて天井にぶら下がってこれをかわした。ようかいえきが木の柱に当たり音を立てて溶け出した。
「ふうう、やべえなこりゃあ・・・」
ヒビキは背筋が凍る気持ちになった。すぐに平静になりオタチにひっかくをさせようとした。オタチは飛びかかってマダツボミにひっかきに出る。
「コクーン、たいあたりだ!」
ツクシも指示を出してコクーンにたいあたりを指示した。
「マダツボミ、つるのムチ!」
ちょうろうのコウセイが指示を出すと、マダツボミは両手のつるでオタチとコクーンを掴んで投げ飛ばし、床に叩き付けた。
「ワニ!」
「クウウウ!」
ワニノコとトランセルが攻撃に出たが、マダツボミは精神を高めて、
「ツ〜・・・ツボーーーーーーっ!!!」
つるをムチのようにしならせてワニノコ達を連続攻撃した。
「あいつ、おとぼけな顔してやるじゃねえか」
「私のマダツボミは長年苦楽を共にしてきた仲、そう簡単には倒されませんぞ」
「腐れ縁って奴か、へへ、道理で強い訳だぜ。けど俺もツクシくんも諦めないぜ!」
ヒビキはワニノコとオタチに指示を出した。
「ワニ!」
「オタチ!」
ワニノコとオタチは床をひっかき衝撃波をマダツボミに飛ばした。
「ツボ!」
しかしマダツボミはつるを天井に伸ばして屋根を支える柱に掴まってこれをかわした。
「天井に捕まりやがったな!」
「トランセル、いとをはく!」
ツクシの指示でトランセルはいとをはいてマダツボミを巻きつけた。しかしマダツボミは懸垂して自分の足でいあいぎりをしていとを切った。ワニノコ、オタチがジャンプして一斉攻撃に出るが、回し蹴りをして吹っ飛ばした。マダツボミは地面に着地した。
「マダツボミ、ねをはるのです!」
「ツボ!」
コウセイの指示でマダツボミは床に自分の足に根を張って体力の回復し、ここから動かず固定状態になった。
「ねをはったか!」
「でも、これなら動けなくなるはず、そこを突こうヒビキくん!」
「おうよ!」
ヒビキとツクシはワニノコ達に突撃させた。マダツボミはつるで床を叩いて衝撃波を立て続けに飛ばしてきた。ワニノコ、オタチ、トランセル、コクーンはこれを走りながら避けていき、ジャンプして攻撃に出ようとした。
「マダツボミ、反撃をさせてはなりません!」
「ツボ!」
マダツボミはつるを振るってワニノコ達を叩きのめした。そしてそして床の養分を吸い取って体力を回復させる。
「いかに貴方がたが攻めようと、マダツボミが根を張り続けている間は容易にはやられませぬ!」
体力を回復させてマダツボミはつるを上にあげて強くしならせた。
「木で出来た床に養分を吸ってるんだ、まずはあれを絶たないと、勝機は・・・」
ツクシが呟くとヒビキはひらめいた。
「そうか、その手があったな。ワニノコ!」
「ワニ!」
ヒビキが相槌をするとワニノコはヒビキの考えをすぐに理解した。そして上空に飛び上がって、こおりのキバをマダツボミ・・・・ではなく床に刺した。
「ぬう?!」
「ヒビキくん、当てなきゃダメだよ!」
「い〜や、ちゃんと狙ってるぜ」
ヒビキが鼻をこする。ツクシは何を考えて、と思ったがあるものを見てハッとなった。
「これは・・・!」
ワニノコが床に当てたこおりのキバから冷気が染み出て床が凍り出した。そして垂直に進んでマダツボミの根をまたたく間に凍らせたのだった。
「何と、そんな手が・・・」
コウセイは言葉が出なかった。
「ツボ〜〜〜〜・・・」
根を凍らされて養分を吸えなくなったマダツボミはすっかり萎えてしまっていた。
「そうか、マダツボミは床に根を張っていて一体化しているんだ。その根を凍らせてしまえば一気に弱くなる」
「そう言うこった。こっからが反撃だぜ!」
「うん、トランセル、コクーン!」
トランセルとコクーンはいとをはいてマダツボミを巻きつけて動けなくした。そしてオタチが飛びかかり、いあいぎりでマダツボミに止めを刺した。マダツボミはグデっと倒れて力尽きた。
「いよっしゃああ、やったぜ!」
「やった!」
ヒビキとツクシはハイタッチして勝利を喜んだ。
「ツボ〜・・・」
マダツボミはコウセイに申し訳ないと頭を下げて謝った。
「そう気を落とすな、勝敗は時の運、負けることもある。だが、そなたはよくやった」
コウセイはマダツボミの頭を撫でて健闘を讃えた。
「お見事であった。そなた達の強さは誠に本物。ポケモンとの絆を見せられました。この技マシンを受け取ってくだされ」
コウセイはヒビキ達にフラッシュの入った技マシンを渡した。
そしてとうを出た後、
「やったね、ヒビキくん」
「おう、技マシンをもらえて、ちょうろうさんにも認めてもらえたしな」
「ヒビキくん、となるとそろそろ・・・」
ツクシがあれだよね、と顔を覗くとヒビキもすぐに理解した。
「もちろん、ジムに挑戦だぜ!」
ヒビキはサムズアップしてキキョウジムへとツクシと一緒に歩いて行った・・・。