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ポケモンストーリー ハートゴールド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 215ページ)
関連タグ: ポケモン 冒険 友情 第7世代要素有り 
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第20話「サファリゾーン、降りて来たポケモン、ライトニング」パート2


ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、オニドリル、イシツブテ、ウソッキー、メタモン(手持ちチェンジ)


 施設のパソコンで手持ちを変えて、ヒビキ達はサファリゾーンの広場に来ていた。
「へえ、結構広く出来てるんだな。さて、イシツブテはどこだ?」
「いわタイプのポケモンだから砂場や岩場にいるんじゃないかな?」
「それもそうだな、じゃあ行ってみるか」
 砂場に到着したヒビキ達、早速イシツブテを探し始める。
「おや?」
 偶然、近くで人影が映った。
「ああ、何故なんだ、この僕が来たと言うのに何故その荘厳な姿を見せてくれないんだ。伝説のポケモン、スイクンよ。水晶のような立髪、リボンのようなしなやかで美しい尾、スイクンに恋焦がれ続けて数年になるのだ、必ずこの僕、ミナキに振り向かせて・・・」
「あの人って確か・・・」
 アカネが言うとヒビキとツクシは思い出した。そう、エンジュシティのやけたとうでジムリーダーのマツバと一緒にいたあのミナキである。スイクンについてマツバよりも一際熱く語っていた彼である。
「マツバさんの親友のミナキさんだよね?」
「ああ、あの人だったな。何でサファリにいるんだろう」
 早速ミナキに声をかけてみる。
「いよう、ミナキさん!何してんだ?」
「うわあ、びっくりした・・・何だ君達か、もしかして君達もスイクンを探しに来たのかい?」
「え、スイクンがここにいるのか?」
 解らんとばかりに首をかしげると、ミナキがため息を吐いた。
「やれやれ、このタンバシティでスイクンが現れたと言う話を聞いてね。いてもたってもいられなくてマツバくんと一緒にここへ来たんだ」
「マツバさんも来てるの?」
「ああ、このサファリで珍しいゴーストタイプのポケモンが出てくると聞いてね、今は別々に行動しているんだよ」
「へえ、あの人もか。ま、スイクン探し頑張ってくれよ、俺はイシツブテを探しに・・・」
 そう歩いていると、何かを踏む感触がした。
「ぎょろろろろろろっろろっろ?!!!」
 すると、凄まじい電流が流れてヒビキの体を痺れさせた。
「ヒビキくん?!」
「大丈夫?」
 ツクシとアカネがヒビキを起こした。
「くー、痺れちまったぜ、何だって、あら?」
 目の前を見てみると丸い岩の体に二本の腕、探していたイシツブテが目の前にいた。
「イッシッシ!」
 だがよく見るとどこか普通のイシツブテとは違っていた。ボディは青みがかった灰色になっていて目の上は太い眉毛のように砂鉄が付いていて頭に無数の小さな砂鉄が付いていた。
「お、こいつだなその変わったイシツブテって言うのは。いわタイプならみずタイプだ、行くぜ!」
 ボールを投げてアリゲイツを出した。
「かみつくだ!」
 ヒビキの指示でそのイシツブテに噛み付いた。
「イッシシャアア!」
 その時、イシツブテの体から電撃が流れた。アリゲイツは効果抜群のダメージを受けて吹っ飛ばされてしまう。
「何い、電気技だって?!」
「ヒビキくん、あのイシツブテはでんきタイプが付いているんだ!」
「えーっ、いわタイプででんきタイプなん?」
 そう、ヒビキ達の前にいるのは普通のイシツブテとは違う、でんきタイプのイシツブテ、そう、アローライシツブテとも言うべきポケモンだった。
「イッシシャ!」
 両手に電気を溜めるとアローライシツブテは腕をクロスして電気の光線を飛ばして来た。
「危ねえ!」
 アリゲイツはこれをかわしてねっとうを放ったが、アローライシツブテは電気のバリヤーを張ってこれをガードしてしまった。そして両手を横側に構えてエネルギーを溜めて、勢いよく突き出して電気エネルギーを発射した。アリゲイツはハイドロポンプを飛ばしたが、押し切られてダメージを受けてしまう。
「あわわ、あのイシツブテ、強いで!」
「やるじゃん、けどここからが本領発揮だぜ!」
「ゲイッツ!」
 アローライシツブテが電気をまとった岩を無数に飛ばして来た。アリゲイツはアクアリングのシールドを張ってこれを防いだ。そしてれいとうパンチを振るい、リングを叩くとそれは水と氷が連なる竜巻になってアローライシツブテを飲み込んでいった。
「やった!」
「よし、あとは捕まえるだけだ!」
 落下した所でボールを投げてアローライシツブテを捕まえる。ゲットに成功したのだ。
「いよっしゃあああ!」
 ボールを手に取ってアローライシツブテが入っているのを確認する。
「やったね、ヒビキくん」
「へえ、随分と変わったポケモンがいるんだね」
「お、ミナキさん、まだいたんだ。へへ、だけどでんきを使えるイシツブテなんてすげえよな。多分こいつがオーナーさんの言うイシツブテだな」
「じゃあヒビキさん、試験合格やね」
「おお、やっとイシツブテを見つけたんだね」
 そこへオーナーのバオバがやって来た。ヒビキ達が嬉しそうにしている中、アローラロコンは空を見ていた。
「あれ、ロコンちゃん、どうしたん?」
 見てみるとロコンは空の上を見ていた。
「どうしたんだろう、空なんか見上げて・・・・」
 空を見ると、その上で何かが空いているのが見えた。
「あれは、穴みたいだな・・・」
「あれって・・・!」
 ヒビキは思い出していた。あの穴は、38番道路にも出て来た、アローラロコンが出て来た穴だったからだ。
「何かが出て来たぞ!」
 ミナキが指を差すと、その穴から何かが降りてきた。それはゆっくりと地面に降り立ち辺りを見渡した。
「ええ、何あれ?」
「これって、ポケモンなのかな?」
 アカネは怯えて、ツクシは不安になっていた。ヒビキとミナキは身を構える。その生物は目鼻の無い煌く星のような白い頭部をしていて長い手足の付いた人型だった。体はコードを束ねたようで所々に白い輪っかが留め具のように巻かれていて後ろにはコンセントのような尻尾が付いていた。体からバチバチと電気が走っていてその姿はまさにライトニングと言うべきものだった。その生物は辺りを見ると、アカネが抱いているアローラロコンを見つけた。
「・・・・・・!!!」
 するとその生物は両手を伸ばしてアローラロコン目掛けて電撃を飛ばして来た。
「きゃあああああ!!!」
「伏せろ!!!」
 既のところで伏せてその電撃をかわした。するとその生物、ライトニングは体中から四方八方に電撃を飛ばしてサファリゾーンを破壊し始めた。何かの脅威に気付いて人々が逃げ惑う。
「わわわ、あれは一体?!」
「バオバさん、あんたは皆の避難をしてくれ、俺達がこいつを食い止める!」
「わ、解ったよ、ここは頼むね。皆さん、落ち着いて避難してくださーい!」
 ヒビキ達はボールを取ってその生物、ライトニングと対峙した。
「こいつ、一体何のポケモンだ?」
 ヒビキはポケモン図鑑を取り出して見てみるが正体不明、未発見のポケモンと伝えられるだけだった。
「どうやら、僕達の想像をはるかに超える存在みたいだね・・・」
「気を付けてヒビキくん、こいつ、アカネちゃんのロコンを狙っているみたいだ!」
「なるほど、アカネちゃん、アカネちゃんはロコンを守ってくれ!こいつは俺達が食い止める!」
「解った、ヒビキさん、ツクシくん、ミナキさん、頑張って!」
 ヒビキはオニドリルを、ツクシはレディアンを、ミナキはスリープを出してこのライトニング、そう、ビースト、デンジュモクに戦いを挑むのだった・・・。


続く・・・。

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