完結小説図書館
作者: 彩都&Lメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 221ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~ 150~ 160~ 170~ 180~ 190~ 200~ 210~ 220~
*31*
雪
「今では君の他にもある程度はお客が来るようになったんだよ」
海斗
「やっぱりここのジュースはいつ飲んでも美味しいです」
雪
「嬉しいよ海斗君...今まで出会ってきた生き物で一番信頼できるのは君だよ」
海斗
「ねぇねぇ雪さん、何か面白い話って他にありませんか?」
雪
「面白い...そうだ、今日はユウスケさんの話をしよう」
海斗
「ユウスケ?雪さんの友達ですか?」
雪
「友達ではないけど、尊敬する人ではあるね...一昔の僕みたいな冒険家であり、君でいうところのヒーローだ」
海斗
「ヒーローの話ですか...興味あります!」
それを聞くと雪さんはミキサーを止め、俺の方に向かって話し出す。
雪
「ユウスケ...【五代雄介】彼は2000ものの技を持っているんだ、その中の2000番目の技こそがあの【仮面ライダークウガ】」
海斗
「えっ、クウガの変身者なんですか!?」
雪
「ああ!なんでもバランスがいいからカリギュラでも試験用として採用されてると聞いたよ!...でもね、クウガの、ユウスケさんの武器はそれじゃない」
海斗
「え?」
雪
「笑顔、ユウスケさんの一番最初の技...彼は笑顔を欠かさない人だった」
雪
「あの人がクウガになって敵と戦う理由はね、誰かの笑顔を守るためなんだ」
雪
「その力を使うために人間とは程遠い存在になろうとしても」
海斗
「....」
どういうことだ...?
雪
「海斗君、君は風魔を倒すためにヒーローになった、しかし風魔を倒したあと君はどうしたいの?」
海斗
「もちろん、この街を守りたいですよ」
雪
「今の君なら敵が現れた途端『悪を倒すこと』が目的になっちゃうかもね」
海斗
「何が言いたいんですか?」
雪
「一種の宿題だよ、敵を倒すことだけがヒーローじゃない、ということさ」
敵を倒すだけがヒーローじゃない...?
そりゃ、街を守ったり、ボランティアとかもやったりするけど....
そう考えていると、カリギュラからメールが来た...渡したいものがある?
海斗
「すいません、俺そろそろ行きますね」
雪
「うん、頑張ってね。」
雪
「へへ、ユウスケさん、王さま...僕も貴方達みたいに優しくなれるかな?」
雪
「あの子はまだ死んじゃいけないんだよ...今の僕は無力だけど、せめてあの子を守るくらいは...」