コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 氷
- 日時： 2013/10/17 22:49
- 名前： 氷麗 （ID: rBo/LDwv）
- 参照： KORIREI
※これは復元版なので以前書きこんでくれた人はごめんなさい!!
以前書きこんでくれた人のコメントは復元できませんんがお客様リストに追加しておきます!!
はじめまして、氷麗です!
未熟者ですが読んで頂けると光栄です。
色々なアニメ風になったり、コメディ・ライトとは関係ない話が続いたりします。
嫌だと思う人は見ないことをお勧めいたします。
〜・あらすじ・〜
主人公・九条緋真は九条家の跡取り娘…と言われていたが本人は記憶喪失で覚えていない。
彼女は自分について疑問を挑み、旅に出ることにした。
〜・土地神編・〜
旅先で出会ったのは自らを妖怪と名乗る男だった。
そして知らされる彼女の過去。彼女は土地神だった。
無意識にわき上がる殺人衝動、自らに向けられる刺客、妖を憎む少年。
それら全てに彼女は正面から立ち向かう。
全ては彼女の大好きなこの町と、大好きな雫の為に。
〜・能力都市編・〜
雫への別れを告げると彼女は能力都市へと向かう。
そこで出会ったのは雫とよく似た1人の少年。
彼女は自身で大きな傷を負いながら前に進む決意をした。
〜・ケダ高編・〜
つまらないことだと分かっているがそれでもせっかく告白された大好きな楽から離れることを決めた緋真。
そして編入先のケダ高で3人のケダモノ達と仲良くなる。
しかしそこはひどく懐かしくもあった。
そこには彼女に過去に関する重要な手掛かりがあった。
【お客様リスト】
♪祐貴 ♪ましろ ♪ひな ♪詩音
♪不思議の国のアリス ◆oQwO6pOV0U
♪ doll☆fairy ◆N1toQkxgzc ♪れいか ♪桜川 銀
♪AYAKA ♪冬の雫 ♪七海 ♪杏月 ♪あちこ ♪ひよこ ♪クロにゃん@ ネギマは神
♪結城 綾乃 ♪千妃 ♪ゆう ♪月花 ♪音葉 ♪Orfevre ♪琥珀 ♪雛乃
♪匿名 ♪名無し ♪ケド ♪暁 ♪氷菓 ♪秋音 ♪ＱＢ ♪すのーどろっぷ。 ♪いい ♪海乃
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- Re: 氷 ( No.252 )
- 日時： 2013/09/26 20:40
- 名前： 氷麗 （ID: A5wqWgTb）
猫は連れて来れなかったので上条をわざわざ呼びに行ったのだ。
「この猫、お腹すいてるみたいなの。だから世話を見てほしいの。」
「つっても俺の寮もペット禁止なんだけど…」
「えっ、でもついさっき…」
「まぁどうしても放っておけなくてな。」
「1匹も2匹も変わらないでしょう。私の寮、寮監厳しいし。」
「さすがに寮監はいないけど…」
ならもう決まった。
菓子パンを上条に押し付ける。
「じゃあまずこれ食べさせてあげて。私からの差し入れだと思えばいい。」
「あげればいいじゃないか。」
「私じゃあげられない。
私は常に体から微弱な電磁波を発している。人間には影響ないみたいだけど他の動物だと…」
「つまりその体質のせいで動物に嫌われてるのか?」
「いや、嫌われてるのではなく避けられてるだけ。
いいから、あんたがあげなさい。私も世話を見るの手伝うから。」
手すりに寄りかかる。
ここは狭い路地の先にある私の秘密基地。
結構高い所にあって町を見下ろせる。
遠くの風力発電のプロペラを見つめる。
「ここに来ると落ち着くんだよね。」
なんだか懐かしくて。
- Re: 氷 ( No.253 )
- 日時： 2013/09/26 20:50
- 名前： 氷麗 （ID: A5wqWgTb）
「ここのこと誰にも言わないでよ。秘密の場所なんだから。」
「えっ…いいのか？俺をこんなところ連れてきて。」
「代わりにその子、宜しくね。あとこれからも私の話聞いてね。」
「分かった。ちょっと路地の前の本屋まで行ってくる。
あっ、でも猫連れたままじゃ店はいれねーな。」
「わざとらしすぎるんですけど。」
そう答えながら振り返った。
「猫爆弾!!」
えっ？
飛んで来た黒い塊。猫だ。
思わずキャッチする。
「なんだ、普通に触れられるだろ？
電磁波のせいで嫌われてるって？それを乗り越えてこそ真の友情が芽生えるってもんだろ!!」
そういうとタタタと路地の奥へと走り去ってしまった。
「猫を投げるなんて…」
怯えられるくらいなら触れなくてもよかったのに…
はぁ…とため息をつく。
でもその顔はうっすらと微笑んでいた。
- Re: 氷 ( No.254 )
- 日時： 2013/09/26 20:52
- 名前： 氷麗 （ID: A5wqWgTb）
猫は私の腕の中で少しピクピクしている。
別に触れられないわけではない。
ただ怯えられる。
こればっかり仕方ない。
やがて上条は1冊の本を持ってきた。
どうやら欲しかったのは本ではなく知識だけだったらしい。
一番使えそうな本を買ってきたそうだ。
私を待たせている事を気にかけたのだろうか。
- Re: 氷 ( No.255 )
- 日時： 2013/09/26 22:01
- 名前： 氷麗 （ID: Dzi.Zljr）
なぜ大切な人に似ている気がするのだろう…こいつが大切な人ではないのか?
どのみち今の私には分からないがなにか違和感がある。
だからこそそういう結論に至ったのだろう。
似てはいるけど本物ではない。
いや、それも違う。
なんだろうこの違和感は。
「こいつの名前、お前がつけろよ。」
「えっ?」
その話は唐突だった。
今は帰り道、上条の学生寮に向かっている途中。
私は記憶をさかのぼる努力をしていたところだった。
「いぬ」
考えて考えてようやく決めた。
ちょっと意外性がある名前がいいなと思った。
「はっ?」
「ねこなのにいぬ…ふふっ」
そこまでおかしくないのになぜか笑ってしまった。
「いやいや…もっとまともな名前を付けてやれよ。」
そう言われると確かに。
「じゃあ…」
だが得にいい案は無い。
「あんたは?なにがいいと思う?」
「んっと…」
それから1分くらい黙って考え込んだ。
それからやっと何か思いついたような顔をした。
「内藤ジャンゴジャンゴ!!」
「はっ?」
いぬの方がまだましだ。
「それは…」
流石に真っ向から否定はできない。
そこでふと思いついたのはずっと頭の中をさまよっていたワード。
「決めた。この子は今日から…のぞみ!」
そう告げた。
「のぞみか…良い名前だ。」
「でしょ!!」
私は力強く肯定した。
- Re: 氷 ( No.256 )
- 日時： 2013/09/26 22:08
- 名前： 氷麗 （ID: Dzi.Zljr）
〜・37章 再びの恋人の振り・〜
それからよく上条の部屋に出入りするきっかけが出来た。
のぞみと名付けられた猫はすくすくと育っている。
ある日のこと。
ジメジメしたのが晴れて今日は快晴。
日差しもかなり強かった。
授業も終わり、今日も上条の部屋に行こうかなと考えていた。
「九条さん。」
「ん?」
振り返ると見知らぬがまるで絵にでも描いたような男が立っていた。
顔立ちも整っているし、髪もとかしてある。
服もわずかな隙もないほど似合っている。
「なにか御用?」
「いえ、もしお暇でしたらこの後ご飯でもどうですか?
自分、美味しい魚屋さんを知っていまして。」
「？私？なんで？」
「それは好意を寄せている女性に好かれるための努力は必要だと
思うからですが?」
即答だった。
呆気をとられた。
「へっ!?」
「なにか?」
逆に聴き返されてしまった。
「あ、あんたは…」
「あっ申し遅れました。私、海原瞬と申します。」
晴れ晴れとした笑顔でそう告げた。
海原…どっかで聞いたことがある名前…
「あっ!常盤台の理事長!!」
「えっ?」
「海原光希!!」
「海原光希は祖父ですが…?」
そうか…こいつ…常盤台の理事長の孫。
下手に断ってはいけないのはなんとなく分かっているが
だがそれでもこいつの厚意を無駄にするとなかなかそれはそれで面倒なことになりそうだ。
下手に電撃をくらわせたら大問題だ。
確かにこいつは性格的にも問題は無い。
でも私には何かあわないんだ。
しかし素直に拒否する事もできない。
「はぁ…」
小さくため息をついてしまった。
「大丈夫ですか?九条さん。
なにか悩みがありましたら自分で宜しければ相談にのりますけど。」
ちょっとため息をついただけでこれだ。
あわない。
溜め息の1つや2つは普通につくんだが…
これから、面倒なことになりそうだ。
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