コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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翼と自転車【更新停止です。】
日時: 2016/03/06 22:04
名前: ビタミンB2 (ID: f/YDIc1r)

どこかの世界の、ある場所で。

少年は決めた。

死なない、と。戦う、と。

一人じゃないから、出来た決断。

隣に誰もいなくても、一人じゃない。


どうも! 初めましてのビタミンB2と申します。
まだ初心者で初めてなので、色々と駄作ですがよろしくお願いします!

コメントを下さった方々

詩織さん(キャラ:リーパス)
せいやさん
黒い月さん(キャラ:コルヴィス)
ジルさん
杏莉さん
てるてる522さん
cocoaさん
星飯 緋奈さん

どうぞこれからも、よろしくお願いします!

ぜひぜひ、翼たちの頑張りを見届けてやってほしいです!

第一章 ドラゴンの卵 >>1

第二章 昼と夜の王女 >>26

第三章 十二の天柱 >>35

第四章 学びの日々 >>100

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Re: 【700突破! 感想、アドバイス下さい!】翼と自転車 ( No.83 )
日時: 2015/07/22 19:19
名前: ビタミンB2 (ID: 7UgwjZ6c)

リーパスが話している間に、お茶が運ばれてきた。飲んだ翼は、少し驚いた。今までのリーパスの重めの話で、複雑になった心がすうっと軽くなっていく。爽やかで、少しだけほろ苦い。
「おいしいでしょ。……私も、辛くなったときにこれを飲みに来るんだ。」
確かに、心を軽くするにはとてもいい。でも、今の話を軽く受けとめてはいけないと、翼は思った。レオも、リーパスも苦しかったんだ。親や自分を愛せないなんて、寂しすぎる。
リーパスはお茶を飲み、少し微笑んだ。
「何だか、師匠の話っぽくなっちゃったね。まあ、コルヴィスも話すし、これぐらいで……」
「なあ。」
リーパスの声を、翼が遮る。翼の目は真剣そのものだ。
「……何?」
「良かったらだけど、あっちの世界のこと、いつか話してくれよ。……俺のことも、話すからさ。」
少し戸惑ったリーパスだが、やがて笑顔になった。
「うん! ……翼の話も、私、聞きたい!」
「そうか。良かった。」

Re: 【700突破! 感想、アドバイス下さい!】翼と自転車 ( No.84 )
日時: 2015/07/22 19:47
名前: 詩織 (ID: HCf49dnt)

>ビタミンB2さん

読んでますよ〜。
リーパスがたくさんでてきて嬉しかったです!
ありがとう。

翼と空へ飛び上がるシーンはすっごく爽快で楽しかったです。
表現がうまいなぁ。

彼女にも苦しい過去があるようですが、
今日の最後の翼との会話は、なんだかあったかい気持ちになれて素敵でした。
続き、楽しみにしてますね。頑張ってください。

Re: 【800突破! コメ大歓迎!】翼と自転車 ( No.85 )
日時: 2015/07/27 12:04
名前: ビタミンB2 (ID: 7UgwjZ6c)

詩織さん

返信遅くなってすみません! 合宿行ってました。
毎回元気の出るコメありがとうございます! リーパスをうまく動かせるか心配だったんですが……
翼と同年代の女の子がいてくれて嬉しいです!
これからも、ぜひぜひごひいきに!


本文↓
一通りお茶を飲み、落ち着いてきた頃。コルヴィスの番がまわってきた。
「じゃ、次は僕か。うまく話せる自信無いけど……」
「気にしなくていい、聞かせてくれ。」
「……うん。」
コルヴィスはしばらく外を眺めた後、ゆっくりと話し出した。

僕は死神。様々なものに死をもたらしてる。人間が主だけどね……でも、僕の父さんは大陸に死を与えた時もあるんだ。滅ぼしたってことだよ。
僕の仕事は、父さんから受け継いだ。

死神は、この世の歴史に関わる重要なものが、いつなくなるかが分かる。そして、そのなくなる瞬間に立ち会い、きちんと予定通りになくなったか見届けなきゃならない。なくならなかったら、この手でなくさなきゃならない。
それに、その仕事のために、色々な世界をまわらないといけない。
そう、僕の故郷と言える世界は、無いんだ。


コルヴィスが、唐突にごほごほ咳き込んだ。少し苦しそうだ。
「大丈夫か? 無理しなくていいぞ?」
「ううん、大丈夫、話すよ……でも僕、ちょっと不安だな……まだまだ仕事が残ってるのに、僕が先に死んじゃったらどうしよう……」
コルヴィスは少し目を閉じ、しばらくしてからまた話し出した。
「うん……もう大丈夫。」


こんな感じで良いのかな……黒い月さん、不満があればどうぞ言って下さい!

Re: 【800突破! コメ大歓迎!】翼と自転車 ( No.86 )
日時: 2015/07/28 10:44
名前: ビタミンB2 (ID: fOamwJT9)

死神は、死をもたらす者だと思われてるから、疎まれるのは当然だった。まあ、よっぽど目のいい人じゃないと、僕は見つけられないけどね。で、ある日、いつものように仕事をして、次に行こうと思ったんだ。そしたら、目のいい人が僕を見つけた。
もちろん、滅多うちにされたよ。
僕本当に体力ないから、すぐダウンしちゃって、カラスも呼べなくなった。意識が朦朧として、死ぬかと思った。
……そこを助けてくれたのが、バーゴ師匠なんだ。あの人には、僕にはない力強さがあった。そして、頼み込んで弟子にしてもらったんだ。でも、弟子になったからといって仕事を誰かに押し付けるつもりはなかったよ。僕が仕事をしないと、いろんな世界が混沌におちいるからね。これは誰にも譲れない。


話し終えると、コルヴィスはゆっくり息をついて、翼の方を見る。その顔は、出会ったときよりもいくらかすっきりしているように見えた。
「ありがとう、聞いてくれて。すっとしたよ。」
「……死神の仕事か……辛いんだろうな。」
「辛いときもあるけど、誰かがやらなきゃいけない事だからね……あ、このお茶美味しいね。」
「でしょ!?」
ドヤ顔を披露するリーパスの姿に、二人は思わず吹き出してしまった。
「ちょっと! 何笑ってんのよ!」
「ふふ……笑ってないよ……」
「くっ……お、俺も……いだっ!?」
咄嗟にリーパスが翼のすねを蹴った。クリティカルだ。これは痛い。
「だ、大丈夫……?」
心配してくれるコルヴィスは優しい。
「それに比べてなんて乱暴ないだあっ!」
強烈な拳が翼に飛んでくる。
「うるさいっ! 失礼なこと言うからじゃない!」
「言ったな……!」
「ふ、二人とも……!」
コルヴィスの制止も焼け石に水。あっというまに二人の喧嘩はデッドヒートと化した。


「いや、まさかあんな結末になるとはな……」
「うん……僕も想像できなかったよ。」
「ああ……財布の中身が……」
二人の喧嘩が穏便に終わるはずもなく、ヒートアップした喧嘩の果てにリーパスは、テーブルを破壊してしまった。そして、弁償代は払えるだけ払って、あとの金は払えるようになったら払うという事になった。
「ニンジンケーキは再来月までガマンだなあ……」
ちなみに、リーパスの財布の中身はもちろん0Gである。
「あ、この世界の金の単位もゴールドなんだな。」
……どこぞのRPGだろうか。
「……そう言えばさ、翼の話は聞けなかったね。」
リーパスの耳がぴょこんと動いた。
「確かに!」
話を振られた翼は、少しうろたえた。どこから話したらいいのか分からない。
「……あ、えーっと……その……」

その時、時計塔の鐘が、ゴーンゴーンと激しい勢いで鳴りだした。道行く人達は、急いで建物の中に入っていく。
「な……どうしたんだ!?」
翼は驚いて二人の方を見るも、全然落ち着いている。むしろ顔が輝いているように見えた。
「待ってました! コルヴィス、カラス!」
「分かってる。……おいで。」
コルヴィスが空に手をかざすと、三羽の黒く、巨大なカラスが舞い降りてきた。リーパスは、そそくさとそれに乗り込み、「早く早く!」という顔をしている。
翼は、カラスに乗ろうとしているコルヴィスに声をかけた。
「おいっ……何が始まるんだ!?」
するとコルヴィスが振り返り、翼に向けて少し微笑んだ。
「最高のパフォーマンスだよ、翼。」

Re: 【800突破! コメ大歓迎!】翼と自転車 ( No.87 )
日時: 2015/07/28 16:43
名前: 黒い月 (ID: ZqHgmXF/)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/lndex.egi?mode

ビタミンB2)コルヴィスを出していただき有り難うございます(感涙)
キャラの感じもイメージ通りです。
「体弱けりゃバーゴ氏になんだかんだ可愛がられそうだ」と思って投げたキャラにさらにドラマまで付けていただき、ほんとに嬉しい限りです。

ただ、一言だけ。コルヴィスを殺しそうになった目の良い奴、ひとしきり殴った後、3時間ほどアルビノとはなんなのか、談義してあげるからちょっとこっちこい(血涙)

続きも期待しています。


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