コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 翼と自転車【更新停止です。】
- 日時: 2016/03/06 22:04
- 名前: ビタミンB2 (ID: f/YDIc1r)
どこかの世界の、ある場所で。
少年は決めた。
死なない、と。戦う、と。
一人じゃないから、出来た決断。
隣に誰もいなくても、一人じゃない。
どうも! 初めましてのビタミンB2と申します。
まだ初心者で初めてなので、色々と駄作ですがよろしくお願いします!
コメントを下さった方々
詩織さん(キャラ:リーパス)
せいやさん
黒い月さん(キャラ:コルヴィス)
ジルさん
杏莉さん
てるてる522さん
cocoaさん
星飯 緋奈さん
どうぞこれからも、よろしくお願いします!
ぜひぜひ、翼たちの頑張りを見届けてやってほしいです!
第一章 ドラゴンの卵 >>1
第二章 昼と夜の王女 >>26
第三章 十二の天柱 >>35
第四章 学びの日々 >>100
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- Re: 翼と自転車【1500達成ありがとう!】 ( No.128 )
- 日時: 2016/01/17 05:01
- 名前: ビタミンB2 (ID: fOamwJT9)
皆、げほげほ咳き込みながら、岩の腕を見た。
「……!」
ぎゅうぎゅうだった洞窟の入り口は、岩が砕け、通れるようになった。向こう側に、塗り潰されたような暗闇が広がっている。
「倒せた……」
リーパスが放心して呟いた。その数秒後、赤い目がきらきら光り始めた。
「やったあ! これで通れるよ!」
「うん、ホントに良かった。でも、一番の収穫は翼君だね。」
コルヴィスがにこやかにこちらを見ている。
「……へ、俺?」
きょとんとしてコルヴィスを見返す。
「うん。使役、使えたでしょ?」
そう言われれば、と、思い起こした。
あの、手から熱量が放出される感覚。
「でもあれ、メテオに命令出しただけだろ?」
リーパスが首を横にぶんぶん振る。彼女の素直な面が顔を覗かせていた。
「違うの。メテオ独りじゃあんな火力出せないよ。翼が、自分の魔力をメテオに分けて、力を強化したんだと思うよ?」
[えぇ? あれ、翼の手伝い入ってたのかよ……ちっ。]
メテオが小さく舌打ちをする。翼は、何故か優越感を感じて笑った。
「これからもしっかり、こき使われてくれよ? 手伝ってやってるんだからさ。」
[うわぁイラつく。]
二人のやり取りにしばらく笑い、一行は、勝利を喜びあった。
- Re: 翼と自転車【1500達成ありがとう!】 ( No.129 )
- 日時: 2016/01/18 19:24
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
こんばんは!!
先日は、小説の方へコメント頂きまして……早速来ました←
参照1700突破オメデトウ御座います!!
私が見た時は「1797」だったので、ビタミンB2さんが見た時は1800行ってますかね!?w//
それと順番が可笑しい&今更ですが、あけましておめでとうございます(笑)
今年も一年、御世話になります!!
御互い良い年になると良いですね♪
今日は凄く寒かった……ただ私の住んでいる地域で雪は見受けられなかったです(´・ω・`)←
まだサラっとしか新しい更新読めて居ないので、今度じっくり読んだ時に改めてコメントしますね〜!!
更新頑張って下さい!!
byてるてる522
- Re: 翼と自転車【1500達成ありがとう!】 ( No.130 )
- 日時: 2016/01/19 06:41
- 名前: ビタミンB2 (ID: fOamwJT9)
てるてる522さん
あけましておめでとうございます!
わざわざお越し戴いて……感無量です。
雪か〜、降りました。どさどさ。
北国に住んでいるので、寒いったらなんの。
まだまだ寒いですが、いい年になりますようお祈りしてます!
本文↓
小話 ~蟹と悪魔~
翼が、この世界に来るいくらか前の話。
雪が降り積もる、フォルティシュタイン。
町並みは白く染まり、遠くの山の峰も、雪化粧をしている。
「……寒い。」
王城、離れの塔の最上階。
キャンサーは、一人手のひらに息を吐きかけて呟く。
息のせいで眼鏡が曇ってしまう。が、白いぼやけは直ぐに消えた。
灰色の石で組まれた塔。
細長く、内部にはらせん階段と、最上階の窓のある小さなスペースしかない。
その冷たい狭い空間が、キャンサーは好きだった。広大なフォルティシュタインの上空からの風景を一望できる。独り占めできる。
____だが、今日は違った。
「冷えるなー……凍えそうだ。」
蝙蝠のような羽を降り畳んで、自分の体を抱きしめながら、カプリコーンが震えている。
キャンサーは、ふぅ、と溜め息をついた。
「お前……何でついてきた。」
「へっ!? い、いや……景色が観たかったから……?」
「……まあ、いいか。」
……ふたりぼっちの景色も、たまにはいいかもしれない。
来訪者を追い出すより、この景色を眺めていた方がずっと有意義だ。
外は、見渡す限り白銀の世界。
キャンサーとカプリコーン……ふたりぼっちは、日がくれるまで、白に染まった自分の国を観ていた。
- Re: 翼と自転車【1500達成ありがとう!】 ( No.131 )
- 日時: 2016/01/21 00:17
- 名前: ビタミンB2 (ID: fOamwJT9)
誰かGIANT KILLING 知ってる人居ませんかね……
学年の人たちは皆読んでないので。皆ハイキューです。ハイキューも好きですけどもね。
誰かとジャイキリ談に花を咲かせたい……!
本文↓
「う……うわぁ……!」
「はぁぁぁぁぁ……」
「抜け……た……!」
[なんだその、開始直後の呻き声は。]
メテオに凄く冷めた眼で見られている。
「お前は……道楽野郎だから……わかんねえんだよ……!」
今やっと抜けた洞窟を、地面にへたりこんで見上げる三人。キツく、大変な道のりだった。
『ひゃああっ! 首に何か落ちたああ!』
『あっ……ランプの油が!』
『ちょ……なんだこれ! 踏んだぞ!?』
「……まさにカオスだった。」
翼の言葉に、二人も頷く。両者とも、顔が真っ白だった。
……メテオはと言うと。
[俺は平気だぞ?]
「「「それ当たり前だからッ!」」」
無傷な理由は、ずっと、翼のリュックに入っていたからである。暖かくて、うるさくなくて、まさに絶好の場所と言えよう。
「この道楽ドラゴンが……!」
「メテオ……今日の夕飯抜きにするよ……」
リーパスが腕を組み、氷の様に冷たい目でメテオを睨み付ける。
[分かったから、悪かったって……]
そう言いながらも、片方の頬が引きつっているメテオ。絶対笑いを堪えようとしている。翼が何か言おうとすると、
[はいはいはいはい、終わったことだしグダグダ言わなーい。]
と避けてきた。こいつやはりウザイ。
「ねえ、見て。」
いつの間にか立ち上がったコルヴィスが、向こうを指差す。その先を見た翼たちから、歓声が上がった。
一行の立っている場所は、高台になっていた。緩やかな傾斜の裾に、小さな集落が広がっている。
そして、さらに集落から森を挟んで奥の側には。
「あれが……千年樹……?」
枝をいっぱいに広げた巨木が、白い花を咲き誇らせ立っている。風がふくたびはらはら落ちる純白の花弁は、まるで雪のようだ。
翼の心臓が、どくんと強く打った。
(……あそこに行かなきゃならない)
強い見えない糸のようなものが、翼を引っ張っている。走り出してあの大樹に駆け寄りたい。
でも、ここから千年樹までは距離があった。
うずうずする翼の気持ちを察したかのように、コルヴィスが声をかけた。
「まあとりあえず、宿を探そう。千年樹は明日にしてさ。もう夕方だし。」
そう言えばそうだ。夕日はもうすぐで山に沈んでしまう位置にあり、日の反対側はもう、薄紫に染まっていた。
「宿かあ〜……綺麗なとこだといいね!」
リーパスが、声を弾ませて言う。
「よし、行こう……メテオ君、今度は道楽しないでね。」
[ああ。]
リーパス、コルヴィス、メテオが進み出す。
「? 翼君?」
「ん……ごめん。」
翼は、もう一度、千年樹を名残惜しそうに見て、その場を去った。
- Re: 翼と自転車【1500達成ありがとう!】 ( No.132 )
- 日時: 2016/01/24 05:01
- 名前: ビタミンB2 (ID: fOamwJT9)
今晩は、B2です!
突然ですが、皆さんはどのキャラクターが好きですか?
いや、投票とかそういう訳ではなく、ただ単に訊いてみたいな〜って思っただけです。
独り言でした。
本文↓
翼達は村に入り、唯一だという宿屋にたどり着いたものの……
「えぇぇぇぇぇぇ! 満室ぅ?」
リーパスがぶう垂れた。当然だろう。コルヴィスなんかは「満室」と聞いただけで卒倒しそうになっていた。
「いや、本当にすまないね。近頃、千年樹の辺りで異変が起きて、あそこ一帯の家が潰されたんだよ。だから、そこの住民たちがここに避難してる……って事態なんだ。」
若い青年が頭を掻いて説明してくれた。すると、顔を青白くさせていたコルヴィスの目が、ぎらりと光る。
「すいません、お兄さん。異変とは具体的にどの様な?」
「ああ……なんか、花びらが突然刃みたいに鋭くなって、一気に家の上に降り注いだ……って聞いたぞ。で、若い女の声が、何処からか『去れ……去れ……』って聞こえてきたらしい。」
「心霊現象じゃねえか……」
翼が、思わずぶちっと呟く。コルヴィスも、興味を示したようで、ほうほうと頷いていた。
「まあ、精霊様の思……」
「何やってるの?」
青年の声を遮る、もうひとつの声。
上のフロアから降りてきた、翼と同じ年頃の、鉄色の髪の少年が、興味津々といった顔でこっちを見ていた。
「ねえ、宿屋のお兄さん。この人達は?」
「満室で泊まれないんだ。」
翼が代わりに答えると、少年は翼の方を向いた。そして、じっと見つめてくる。
あまりに長く見ているので、翼は何だか居心地が悪い。沈黙を破って、上のフロアから、また人が駆け降りてきた。
「もぉお! お兄ちゃん待ってよ! 歩くの早い……ってえ?」
上から降りてきた少女は、兄と同じような黒いローブを羽織り、同じ鉄色の髪をしていた。きょとんとした顔で、翼達、少年、青年の三すくみを階段から見下ろす。
「しゅ、修羅場?」
「違うから、リラ。」
少年は翼を見つめたまま、少女に答える。
やがて、少年の口角が、僅かに持ち上がった。
翼の背中が、反射的に伸びる。
「ごめんごめん。君、面白い魔力を持ってるね。びっくりしたよ。」
「え……?」
「俺はアクイラ。こっちのうるさいのが妹のリラだ。よろしく。」
「うるさくないもん!」
すかさず妹が食ってかかる。翼達は、顔を見合わせた。互いの顔には、明らかに戸惑いがある。
アイコンタクトなんて器用なマネも出来ないので、アクイラ、リラ兄妹に視線を戻した。
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