コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 翼と自転車【更新停止です。】
- 日時: 2016/03/06 22:04
- 名前: ビタミンB2 (ID: f/YDIc1r)
どこかの世界の、ある場所で。
少年は決めた。
死なない、と。戦う、と。
一人じゃないから、出来た決断。
隣に誰もいなくても、一人じゃない。
どうも! 初めましてのビタミンB2と申します。
まだ初心者で初めてなので、色々と駄作ですがよろしくお願いします!
コメントを下さった方々
詩織さん(キャラ:リーパス)
せいやさん
黒い月さん(キャラ:コルヴィス)
ジルさん
杏莉さん
てるてる522さん
cocoaさん
星飯 緋奈さん
どうぞこれからも、よろしくお願いします!
ぜひぜひ、翼たちの頑張りを見届けてやってほしいです!
第一章 ドラゴンの卵 >>1
第二章 昼と夜の王女 >>26
第三章 十二の天柱 >>35
第四章 学びの日々 >>100
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- Re: 翼と自転車 ( No.34 )
- 日時: 2015/03/31 21:44
- 名前: ビタミンB2 (ID: RGE11PHh)
「早く翼さんを……アトラスに会わせてあげたい……」
部屋から出て、兵士に第3食堂の場所を聞いた翼は、メテオと話しながら歩いていた。
「第3って……食堂多すぎじゃねぇか?」
[それより腹減った。何か食わせろ。]
「食料なんて持ってねえよ……」
言葉が少々乱暴なメテオに振り回され、翼はくたくただ。頭に声が直接流し込まれる様な感じだからか、普段の会話以上に疲れる。
「おお、着いたかもしれない。……って、この世界の人って大きい扉好きだなあ。」
また、見上げるような大きな扉。扉には、『第3食堂』と書いてある。
「来た……異次元の言葉がなぜか分かったり読めたりする、あるあるパターンっ……!」
[細かいとこはいいから、早く入ろうぜ。]
翼は、胸に手を当てて深呼吸する。
『俺よりもクセモノだから気ィ付けろよ。』
バーゴの言葉を思い出す。
(今さら何見たって驚くかよ!)
メテオを肩に乗せ、翼は扉を勢いよく開けた。
- Re: 翼と自転車 ( No.35 )
- 日時: 2015/07/29 17:55
- 名前: ビタミンB2 (ID: fOamwJT9)
第三章 十二の天柱
「ちわっす!」
その部屋は、真ん中に青い大きな机がどーんと置いてあり、部屋のあちこちに人(?)がいる。
「おお、おっせーなあ。待ちくたびれたぞ!」
「へえ、この子?」
「可愛い顔だね。」
「新入りか!? どれどれ!」
「普通な奴だな。」
わちゃわちゃと人(?)が集まってくる。暑苦しいことこの上ない。
「おい、ちょっと……」
その時、誰かがパンパンっ、と手を打った。
「は〜いっ、ちゅうもぉ〜〜〜く!」
翼は声のした方を見る。そこに、少女がブドウのような紫色の目をキラキラさせて立っていた。
「……!?」
先程『何見たって驚くかよ!』って言っていた人が早速驚いている。
顔や腕、足の一部分に鱗があった。本来耳があるはずなところに、とがったヒレ。窓から差してくる日光を、鱗が美しく反射している。
- Re: 翼と自転車 ( No.36 )
- 日時: 2015/04/02 14:53
- 名前: ビタミンB2 (ID: RGE11PHh)
「今日は翼くんの歓迎会だよ! 司会はわたくし、ピスケスがお送りします!」
「あ、俺も司会やりたいっす〜!」
「ダメ!」
ハイテンションで司会する魚人に、なぜか少し犬歯が鋭くて大きい、赤い目の青年が絡んでいく。
「何故にっすか!」
「司会に似合わない!」
きっぱり言われて少し落ち込んだ様子だが、また
「その言い方は無いっすよ〜」
と、めげずに絡んでいた。
他のやつらは「またか」という顔をして一切相手にせず俺に話しかけてくる。
(プロだ……)
「ごめんね、2人がうるさくって。さて、ほっといて自己紹介を始めるよ。」
仕切り直してくれたのは、ねぐせがぴょんぴょん跳ねている、黒に近い緑の髪の男の人だった。どことなく、『苦労人』という印象がある。
「あ、僕はタウロス。ハーフオーガだよ。」
「は、ハーフオーガ……」
よく見ると、ねぐせで分かりにくいが2本の角があった。
- Re: 翼と自転車 ( No.37 )
- 日時: 2015/04/22 23:07
- 名前: ビタミンB2 (ID: 7UgwjZ6c)
「色々びっくりすること、あるかもしれないけど、困ったときは僕に聞いてね。」
(優しい……常識人……いや常識ハーフオーガだ……)
すると、タウロスを押しのけ、男の子が現れた。
「タウロスの料理めっっっちゃくちゃうまいんだぜ!」
(羽……?)
氷のような水色の髪と瞳をした少年の背中には、薄く、透けている羽。
「俺、ジェム! フェアリー!」
「なるほど!」
活発そうな印象を受ける少年は、後ろを振り向くと、
「いい人だから、ミニィ! 出てこいよ!」
と叫んだ。ジェムの向いた先を向くと、柱の陰に隠れている少女。
「髪とか服装とかこれでいいかなぁ……!?」
真っ赤になって確認している。
「あいつ、ミニィって名前で、俺の双子の妹。すっごく恥ずかしがりで慎重でさ……」
- Re: 翼と自転車 ( No.38 )
- 日時: 2015/04/24 22:16
- 名前: ビタミンB2 (ID: 7UgwjZ6c)
「すげえ対比……」
性格が正反対なのと、ジェムとミニィをくっつけてもジェミニにはならないことについてつっこんでやろうと思ったが、ミニィが可哀想なのでやめた。
「あ、あのっ……!」
「ん?」
ミニィがちょこちょこと出てくる。髪と瞳の冷たい水色も、その姿を見るとだいぶやわらいでいくように感じた。
「み……みみみミニィといいます……よろしく……よろしくお願いします!」
ぶんっという音をたてて頭を下げる。そしてそのまますたこらと逃げていった。
「あ! 待てよ!」
ミニィを追いかけてジェムも出ていく。何だかんだで仲のいい兄妹だ。
「素敵ですね、家族って。」
「?」
後ろから声がしたので、翼は振り返った。そこに立っていたのは、
「……男……だよな……?」
絶句するほどの美丈夫が立っていた。
「ふふ、どうでしょうねえ。」
男にしては少し肩や首の線が細い。桃色の少しウェーブがかかった髪も、女と思ってしまいそうな要素の1つだった。男っぽいところと言えば、胸が無いところぐらいだ。
「あんま翼を混乱させるなよ、リブラ。」
いつの間にか、隣にバーゴが立っていた。何故か渋い顔をしている。リブラは、構わず挨拶してきた。
「翼君ですか、よろしく。」
そう言ってハグしてくる。バーゴの小さな舌打ちが聞こえた。
(友好的な人なのか……?)
「よろしく……」
そこで、翼は違和感に気づいた。そして、次の瞬間リブラの腕から逃れる。
「うわっぷ!」
「あれ? どうしました?」
「どうしたもこうしたも……それは何だ!」
ニコニコ笑うリブラ。その体には……
……さっきまで無かった胸があった。
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