コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 翼と自転車【更新停止です。】
- 日時: 2016/03/06 22:04
- 名前: ビタミンB2 (ID: f/YDIc1r)
どこかの世界の、ある場所で。
少年は決めた。
死なない、と。戦う、と。
一人じゃないから、出来た決断。
隣に誰もいなくても、一人じゃない。
どうも! 初めましてのビタミンB2と申します。
まだ初心者で初めてなので、色々と駄作ですがよろしくお願いします!
コメントを下さった方々
詩織さん(キャラ:リーパス)
せいやさん
黒い月さん(キャラ:コルヴィス)
ジルさん
杏莉さん
てるてる522さん
cocoaさん
星飯 緋奈さん
どうぞこれからも、よろしくお願いします!
ぜひぜひ、翼たちの頑張りを見届けてやってほしいです!
第一章 ドラゴンの卵 >>1
第二章 昼と夜の王女 >>26
第三章 十二の天柱 >>35
第四章 学びの日々 >>100
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- Re: 翼と自転車 ( No.108 )
- 日時: 2015/10/02 05:32
- 名前: ビタミンB2 (ID: fOamwJT9)
「……なあ。」
「何だ?」
「アトラスって、そんなに悪い奴なのか?」
サジタリウスの顔に、なんとも言えない表情が浮かぶ。うーん、と唸って頭を掻いた。
「悪い奴、というよりは……怖くて近寄れない、に近いと思う。聞いた話だとあいつ、三十年くらい前は王城に仕えてたらしいんだよ……なんでクビになったかは分からないけどな。」
[おいちょっと待て、三十年前? 見た目と年齢が一致しないんだけど。]
メテオが乱入してくる。たしかに、それは突っ込むべきところだろう。
「怖がられるポイントの一つは、そこだろうな。また聞いた話だけど、あいつ三十年前と容姿が同じままらしいぜ。フェアリーでもないのに、どうしてだろうな……あ、あいつ人間ね。言い忘れたけど。」
あの人も、人間。この国で出会った、二人目の人間だったんだ。特殊だけど。
「翼。もし何かされそうになったら、全力で逃げてこいよ。せっかく会えた俺の弟子を、そんな事で失いたくないんだ。」
翼は、ゆっくり頷く。そして答えた。
「大丈夫だ。もし何かあったら、メテオを盾にする。」
[やめろ。]
いつもの二人のやりとりに、サジタリウスの顔に笑いが表れた。
「お前ら、本当に息ピッタリだよな……さて! 飯だ! 腹減った!」
サジタリウスの声に、一気に空腹感が襲ってくる。
「そうだ、漬物! 食べにいくぞ!」
[ペットフードとか嫌だからな。]
二人と一匹は、皆のいるテーブルに向かった。
- Re: 翼と自転車 ( No.109 )
- 日時: 2015/10/07 20:38
- 名前: ビタミンB2 (ID: fOamwJT9)
アトラスは、一人廊下を歩いていた。すると、むこうからやって来る人影がある。
「……お前か。」
声をかけると、相手は露骨に顔をしかめ、立ち止まった。
「朝っぱらからどうしてこちらに? うさん臭い人は、やはりうさん臭い行動をするものですわね。」
「嫌われてるな、俺も。」
高慢な言動の王女、ヘレンは、不愉快そうに目を細める。
「当たり前ですわよ? 貴方は、かつて王だったお父様が、この国でただ一人勝てなかった相手……気にくわないのは、当然のことですわ。」
そう言えばそうだった、と、アトラスは思い出す。数年前他界した彼女達の父、元フォルティシュタイン王は、最強の王と言われていた。だが、その王はアトラスにだけ、一度も勝ったことがない。
「となると、現時点でフォルティシュタインで一番強いのは貴方……何だか納得できませんわね。」
「……いや、数年後には追い越されるだろうな……多分。」
「え? 何か言いまして?」
「……何でもねえよ。俺帰るからな。」
仏頂面のヘレンを通り越し、アトラスはスタスタ歩き出す。そのまま振り返らず、去っていった。
しばらくしてヘレンは、鼻を鳴らして、やはりスタスタと、アトラスとは反対の方向へ向けて歩き出した。
- Re: 翼と自転車 ( No.110 )
- 日時: 2015/10/24 19:17
- 名前: 詩織 (ID: maEUf.FW)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/regist.cgi
こんばんは。
コメントありがとうございます^^
向こうにも書きましたが、いつもあったかい応援のおかげで頑張れます。
ここまで書きたい話を書いてきましたが、それを読んでこうして共有してくれる人がいるってほんと幸せだな〜って思いました。
ラパスはラストのほう、また活躍する予定なので、ぜひ読んでくださいね。
私はビタミンB2さんの笑いやセリフのセンスが羨ましいなぁ。
なんであんなにポンポンと歯切れいいやりとりがでてくるのか。
「スムーズすぎて逆に凄いから」は笑いました。
最後のアトラスとヘレンのやりとりも雰囲気でててかっこよかった〜。
使役、アリエスと翼の組み合わせも早く見てみたいですね。
私も最後まで楽しんで応援してますので、がんばってください(^^)
PS.最近はコメントのやりとりも見返せたら面白いなと思って、いただいたコメントにはそのまま本文のスレッドでお返事するようにしています。これからはコメントいただいたら、その後ろにお返事を書いときますね〜。
- Re: 翼と自転車【修行編突入です】 ( No.111 )
- 日時: 2015/10/08 18:18
- 名前: ビタミンB2 (ID: fOamwJT9)
こんにちは、詩織さん。
お祝いコメントに返信を頂けるとは、思ってもみませんでした!
ラパスさん出ますか!? 万歳三唱です!
私は、景色、情景といったものを書くのが非常に苦手なので、詩織さんの綺麗な描写にいつも感心感激しています。ラパスさんとシルファ君のシーンとか凄く好きです。
「PS.」了解しました。お知らせありがとうございます。
やっぱり私も、詩織さんはじめ沢山の方々のおかげで、書いていけてます。感謝しないとなあ……と、気づかせてもらいました。
これからも、応援し合い、刺激し合い、頑張って行きましょう!
さて、次回から修行編突入です。翼の成長を、楽しみにしていただければ嬉しいです!
- Re: 翼と自転車【修行編突入です】 ( No.112 )
- 日時: 2015/10/11 05:20
- 名前: ビタミンB2 (ID: fOamwJT9)
「さっ、翼! 使役の勉強を始めるわよ!」
「唐突過ぎるだろ……」
ここは王城、地下の訓練場。
結構広く、横幅、縦幅共に50mぐらいはあるだろうか。朝食が終わると、翼は、アリエスに引きずられてここへ来た。
翼とアリエスは、そこの中心で向かい合っている。ちなみにメテオは、朝食の後、何処かに行ってしまったので居ない。
「まあ、まずはお手本を見せてあげる。」
アリエスは、バーゴに作ってもらった岩の塊と、距離を置いて対峙した。
首から下げていた銀の笛を取り、静かに吹く。すると突然、土の中から小さな人が出てきた。
あどけない、少女の顔。長い髪が砂でできている。ぱっちりした土色の目を、アリエスに向けている。アリエスは、その子にむけて何か呟いた。
すっ、と、少女が動く。岩の塊の前まで来ると、それに手を触れた。
「……え?」
突然、岩の塊が姿を変える。砕け、砂に形を変え、空中をうごめく。あっという間に、見事な砂の城が出来上がった。アリエスがまた呟く。
「じゃあ、飛ばしてくれる? ……土のニンフ。」
大地の少女が、こくっと頷いた。
砂の城が、崩れて、球体になって少女の前に浮かぶ。少女が、腕を一瞬胸の前で交差させ、そして開いた。
小さな砂の弾丸が、いくつもいくつも飛んでいく。そして、向こうの壁に当たり、銃のような音を立てた。
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