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- 崩壊少女と無心少年 完全完結
- 日時: 2010/08/18 21:06
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
- 参照: http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&
illust_id=11801579
参照の後に、上のURLの続きを合体させてください。
この小説の表紙が開きます。
さじの様にお願いしました。
注意
設定上、グロ描写があります。
そこだけはよろしくです。
お客様
使い魔の猫様 空様 月兎様 時雨様
神無月様 白兎様 風水様
スペシャル様 ミコト様 阿嘉狐様
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- Re: 崩壊少女と無心少年 ( No.60 )
- 日時: 2010/07/19 10:49
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
.
『 』
教室の片隅で、また酷い音がした。
振り返って、少しだけオレの眉が動く。
秋色ハルキだった。
「うざいんだってお前」
「きっしょい、死ね」
その周りを囲んでる、このクラスはワシらのもんじゃーいと陣取っていそうな女子4人。
中学1年生から、3年間。
オレは秋色と同じクラスだったけど、どこに居ても、いじめられていた。
「笑える」
だけど、秋色はそんなのどうって事もないように。
綺麗な顔で苛めッ子を鼻で笑った。
「雌豚みたいなアンタたちが寄ってたかって群がってるってだけで笑っちゃう。 何ソレ、気色悪い。 言っとくけど、私はこんなの全然なんとも思ってないから」
いつも、秋色ハルキは一人だった。
時には学校に無断欠席する事もあり、ましてや、父親に虐待されてるという陰口も叩かれていた。
「目が、似てる」
そう彼女に言われてから、オレはハルキが好きだった。
好き………というか、仲間意識。
愛着、執着、そんなものだろうと自分で分かっていた。
中学3年生になって明日から夏休みだという時。
その日も、ハルキは学校に来てなかった。
「あいつ昨日も居なかったじゃーん」
「援交してんじゃねぇの? ねー千尋〜」
女子の中の一人、乙羽千尋が面倒くさそうに返事する。
「知らないよ。 元々、あいつなんて眼中にねーし」
笑い声。
あー、いつもの昼休みだ。
何も変わらない。 変わってない。
女子たちの笑い声がピークになった時。
ハルキが、真っ黒なビニール袋を持って教室に入ってきた。
あまりの突然の登場に、クラス中がしんとなる。
「………なんで来たわけ」
乙羽さんが溜息混じりに呟いたのが分かった。
オレはハルキから目が離せなくて、鉄の匂いのするビニールをじっと見ていた。
「首、はねてやった」
ハルキはそう言い、ビニール袋から、何かを取り出した。
髪の毛。
、を掴んで。 男の、首。
「みんな死んじゃえ」
夏休み前の教室で。
ハルキは自分の親父の首を持って登校し、手首をズバッと切って救急車で下校した。
.
- Re: 崩壊少女と無心少年 ( No.61 )
- 日時: 2010/07/19 13:00
- 名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: S20ikyRd)
……。
絶句。
やば、ハルキ。
すごいことをする。
- Re: 崩壊少女と無心少年 ( No.62 )
- 日時: 2010/07/20 11:38
- 名前: 風水 (ID: STEmBwbT)
どうしてお父さんの首をはねたんでしょう。
まさか貝原さんが妹だったなんて・・・。
いろいろ衝撃的です。
- Re: 崩壊少女と無心少年 ( No.63 )
- 日時: 2010/07/20 12:58
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
「お前、マジ一回死んだ方がいいだろ」
目を開けると、白い天井が映った。 思考がついていけないのにそう言われて、声の人物の特定をする為に頭を上げる。
「……………うわー」
「うわーじゃねぇよ。 糞ガキ」
いつも無表情だけど、今回はかなり仏頂面のご様子。
かなり腕が動かしづらいと思ったら、包帯でガッチリ固定されていた。
「動かすなよ。 全治一カ月なんだから」
「生きてるんですね、オレ」
驚いた。
あれだけ腕刺されたからお陀仏になって、三途の川ザブザブ行ってるのかと。
「腕だからな」
「…………ならいいです。 文句ないです」
そうか。 生きてるのか。
なら良かった。 まだやり残してる事が少しあるし。
死んでたまるかーとは思わないけど、死んだら寂しいし。
だったら、お爺さんになるまで生きてみようか。
でも、それもそれでダルいな。
50歳が寿命でいいんだけど。
「秋色ハルキは、父親に虐待されていた」
沈黙していた空気が、少しだけ張り詰める。
久しぶりに聞いた新聞の見出しのような言葉に、オレは黙っていた。
「実の父親が性悪の変態で、秋色ハルキはいつもポルノ画像を撮影されていた。 違うか?」
「…………そうみたいですね」
曖昧に返した。
彼女の事になると、オレは曖昧になってしまう。
「夏休み前の明け方。 父親に秋色が殺されそうになった。 ………そうだろ」
「………………新聞で見て下さい」
はぐらかす。
人の過去をバラす気はないけれど。
「親父の体をバラバラにして、気が触れた秋色が」
「父親の首を持って、登校した」
今でも思いだす。
あの、腐敗した匂い。
ハルキの父親は、娘に性的暴行と虐待を繰り返し、ポルノ用の映像にハルキを納めた。
ただただ、自分の性欲の為だけに。
ハルキが苛めを何とも思っていなかったのも、父親から受けた仕打ちに比べれば、どうでもよかった事だったのだ。
しかし、ハルキ自身が気づかないうちに。
心が、崩壊していった。
ここからはオレの憶測で、新聞を見て得た情報だけだけど。
夏休みの前の夜。
ハルキは目の前で、母親を殺されたらしい。
その時、離婚していた母親が、ハルキを引き取る為に父親と口論になり、殺害された。
それを見たハルキが、父親を花瓶で撲殺後、バラバラにして、野良猫に食わせたらしい。
そこから凶行じみている。 なんだよ、猫に食わせるって。
ハルキは頭だけ学校に持って行ったと。
- Re: 崩壊少女と無心少年 ( No.64 )
- 日時: 2010/07/20 13:09
- 名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)
性的虐待・・・嫌ですね。
実の子供にやるだなんて許せないです。そうじゃなくても許せませんが、親にだなんて・・・><
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