ダーク・ファンタジー小説

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リアルゲーム
日時: 2017/06/21 00:50
名前: 電波 (ID: iruYO3tg)

皆さん初めまして、電波と申します!
ここで投稿するのは初めてなので少し緊張しているのですが、よろしくお願いします。
また、文才ないのでうまく書けないかもしれませんがご了承ください!
それとそれと!
この作品には過度な暴力表現とグロテスクな描写が(たまに性的描写も)あります。それがダメな人は回れ右してください!

・注意事項

暴言や荒らしなどの行為はやめてください。


以上です。

・ゲームのルール

1.『全校生徒で殺し合いをする』

2.『期間は7日間。それまでに校内の生存者は2人にしておくこと。また、期間内に規定の人数に到達しなかった場合、全員失格。死刑になる』

3.『ゲーム途中に校外へと出た者は罪(ペナルティ)となり、失格となる』

4.『全校生徒にはそれぞれ戦うための異能(スキル)が配布される』

5.『殺し方や戦い方に縛りはない』

6.『校舎内に『鈴木さん』が徘徊する』

7.『クリア条件は2種類。1つ目は7日間以内に生存者を2人にすること。2つ目は校舎を徘徊する『鈴木さん』を殺すこと。その場合は、生存者の数に関係なくゲームがクリアとなる』


Re: リアルゲーム ( No.15 )
日時: 2016/02/14 18:36
名前: 電波 (ID: JIRis42C)


 前を歩く勝平とその後ろを召使いのように付いて歩く服部。服部の顔は日本の国旗のように中央だけが赤く腫れ上がっていた。

「そういえばカッペのスキルどんなんだろうな」

 鼻血を垂らしながら服部は何事もなかったかのように勝平に聞く。確かにそうだった。今まで色々あったせいか、自分のスキルのことについては考えが回っていなかった。

「そうだな、役に立つスキルだと助かるんだが……」

 勝平はそう言いながらポケットにある携帯を取り出した。携帯を開くが相変わらず一通のメールが届いたままの状態だ。メールを確認すれば自分がどんなスキルを持っているか分かる。妙な安心感とこれからの不安がごちゃ混ぜになり複雑な気持ちになった。勝平は表情にこそは出さないが、どこか緊張した空気を放ち、頬には脂汗を滲み出している。

「カッペ?」
「大丈夫だ」

勝平は覚悟を決めて、そのメールの内容を確認する。

『おめでとうございます。あなたのスキルは『虚無返還(オールマイティ)』です。そのスキルは———』

勝平が内容を読んでいる途中だった。

「カッペ危ねぇ!!」
「ッ!?」

 ちょうど階段と廊下の合流地点だった。服部はすぐさま勝平の襟を掴み、乱暴に後ろへと引っ張った。予想もしていなかったことに勝平が握っていた携帯が手元から滑り落ち、勝平は後ろへと飛ばされる。その時、勝平が立っていた地点に何かが振り下ろされ、宙を舞っていた携帯を破壊しながら床に叩きつけられた。

「大丈夫かカッペ!?」

 心配そうに振り返る服部。

「ああ、大丈夫だ。助かったよ」

 いつもの声が聞こえてきて、ホッとするのも束の間、服部の前の方からハァ…と大きな溜め息を吐く音が聞こえてきた。服部は声のした方へと視線を向けるがその姿は壁が死角になって見えない。代わりに金属バットが床に振り下ろされているのが見えるだけ。

「テメェ、何すんだよ!」

 服部がそう言うと、向こうの方からチッと舌打ちする。壁の向こうからゆっくりとでてきたのは髪を金髪に染めた男子生徒だった。髪をみっともなく伸ばし、制服は色々な装飾で飾られて原型を止めてはいない。

 その人物は金属バットを肩に担ぐと鋭い目つきで服部を睨みつけた。

「……」

 変な汗をかく服部。服部に限ったことではなく、勝平もこの男に出会ったのは運が悪いと思った。この男は虻川 辰雄(あぶかわ たつお)。校内一の不良グループのリーダーだ。気性が荒く、仲間にでさえ攻撃するほどの厄介者。内面は自己中心的でとても疑り深い性格をしている。

「そこのデカイの……俺に何すんだって言ったよな?」
「そ、そうだが……」

 威圧的な言い方をする虻川に服部は負けじと声を上げる。虻川は何も言わず服部の方へと近づき、彼を見上げた。ツンと虻川の制服からタバコの臭いが漂い、服部の鼻腔を刺激する。しかし、その臭いの中に微かに何かが混じっている。それが何かと気づくのにそう時間がかからなかった。

「殺すからに決まってるだろ!!」

 突然怒鳴り声を上げると、担いでいた金属バットを勢いよく服部の頭部へと振り落とす。

ガンッ!!

 金属の鈍い音が廊下内を包み込んだ。虻川の方は手応えは充分あった。確実に相手を仕留めた。後ろでその光景を見ていた勝平は生唾を飲んでただ見ているだけ。

「そうだ虻川。一言言っておくけど……」
「ッ!?」

 見事に頭を金属バットで叩かれているのに服部は顔色一つ変えなかった。冷静な口調で虻川を見下ろしながら金属バットを掴む。虻川は必死にバットを引き抜こうとする。しかし、服部の力が強いのかなかなか抜けない。服部は自分の右手を拳に作りあげ、力を込める。

「俺、今までの奴よりちょっとばかしつえぇぞ」

 そう言った瞬間、服部の拳は虻川の顔面にねじ込まれた。

「ガハッ!」

 空中に血をばら撒きながら綺麗な弧を描いて地面に着地した。着地した彼の顔はとてもさっきまでのような威圧的な顔ではなく、真っ赤に腫れ上がり、醜く変形していた。ピクリとも虻川が起きないのを確認すると、服部は尻もちをついて呆然とする勝平に手を差し伸べた。さっきまでの冷たい表情はなく、今まで通りのニコニコと笑いながら言う。

「なぁにボーとしてるんだ?」

  勝平は何も言わず、ふんと鼻を鳴らして手を掴む。起き上がった勝平は制服に付いたホコリを軽く払った。無愛想にする勝平に若干苦笑いをする服部だったが、結果オーライだと自分に言い聞かせる。勝平は俯き、何かを考えるような表情を浮かべる。服部はさっきの戦いでもうスキルを使いこなしていた。説明すると、頭を硬化させてバットの衝撃を防ぎ、バットを掴む手を硬化させて抜けなくさせ、殴るときにその拳を硬化させた。思った以上のスキルで勝平は戸惑い、そしてそれを上手く使いこなせる服部を少し妬ましく思ってしまった。

「少しだけお前が恐ろしくなったよ」

 ボソッと自分の本心が口から出てしまった。

「え、なんて?」
「いや、何でもない」

 しばらくの間重い空気が流れるが、先に口を開いたのは勝平の方だった。

「このままいるのも仕方ない。先に進もう」
「おう、分かった。けど、さっきから疑問に思ってたんだけど俺たちどこに向かってるんだ?」
「ああ……そういえば言ってなかったな」

 勝平はそうかそうかと呟きながら、服部に言う。

「体育館に行く」

服部はなるほど!と納得の反応をしていた。この学校には不審者など大きなトラブルに巻き込まれた時は体育館に集まるようになっている。勝平の考えが正しければ向こうではかなりの生徒が密集している。『鈴木さん』から狙われるリスクも減るし、そこならある程度治安が保たれている可能性は充分にある。もしかしたら、向こうに食料があり少ない量でも貰えるかもしれない。

しかし、同時にリスクもあった。

まず一つが衛生問題。

トイレなどはちゃんと設置されているだろうが、それが何百人もおってはとても追いつかず、最悪その場でしてしまう生徒もいるかもしれない。そのせいで雑菌などが繁殖し、病気などの流行になりかねないこと。


 もう一つは人間関係。

 ゲームが開始されて2時間が経過する。放送内容を真に受けた生徒の一部が他の生徒を殺していることもあり、お互いがお互い、疑心暗鬼になっていることだ。人は好感を持てない人に対しての仕草をよく見ており、それがきっかけで何をするか分からない。人殺しでもなんでもありなこの状況では下手な行動ができないのが問題だ。

 残り最後。これが一番重要だが、語るのは後にしよう。勝平はスッと息を吸い込む。

「さぁ、行こうか」
「おう!」

 勝平と服部は進む。この先どんな地獄があるとも知らないで、二人は走り出すのだった。



Re: リアルゲーム ( No.16 )
日時: 2015/03/24 16:59
名前: 桃猫 (ID: hU7A6qqd)

おお…

続きが気になる〜〜

勝平の能力は・・・何なんだろう・・・

更新楽しみにしてます!

Re: リアルゲーム ( No.17 )
日時: 2015/03/24 18:12
名前: 電波 (ID: dFTsrC3s)


桃猫さんへ

コメントありがとうございます!
勝平の能力は名前だけで止めておきました。
どのみちすぐ分かるスキルなんで楽しみにしててください!

Re: リアルゲーム ( No.18 )
日時: 2015/03/24 21:36
名前: 桃猫 (ID: hU7A6qqd)

楽しみにしておきます・・・フフフ←怖ェーよ!

Re: リアルゲーム ( No.19 )
日時: 2015/03/24 21:55
名前: ラズベリー100% (ID: OZDnPV/M)

電波さん、こんばんは!!

小説、とても気に入りました!!面白いです!!

私も、勝平×服部ペア好きです!!頑張って下さい!


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