二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- CLAYMORE 運命の道筋
- 日時: 2012/08/14 21:07
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
プロローグ
「いつの世も戦士とは、多くのものを背負っている 」
そう、その男は静かにゆっくりと語った……
一体、どれ程の修羅場を潜り抜けてきたのか、
どれ程の屍の山を乗り越えてきたのか。
彼の纏う気迫と眼差しには、
それは、本当の地獄と悲しみを知る者だけが持つ……
凄みというものが有った。
とうに過ぎ去った時間の中で、
焼き付いて離れず逆光する記憶と痛みは、
とてつもなく深く、悲しく、忌まわしく
そして、懐かしい思い出でもあった。
全てを失った男は大剣を取った。
それが例え、血で血を洗う呪われたものあったとしても、
醜態を晒してでも、そうしたかったのだ。
己が生き長らえるが為に……
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- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.190 )
- 日時: 2013/03/18 23:20
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: dHuJp/ow)
前書き
原作前。 未来編2です。
外伝 戦い狂う焔
緑豊かなロートレクの山奥にて、
女戦士では史上最強を謳われた微笑のテレサの最期を、
目前の漆黒のローブを纏った者…
もとい、彼女の担当であった黒服オルセによって知らされた。
「!? 」
その人物は、「信じられない」と言わんばかりに。
切っ先のような銀色の目をむいて、
一応は、顔見知りであったテレサの訃報を告げた
オルセを一旦は見やるものの。
すぐさま、始めからオルセが居なかったかのように
使い慣れた手斧を持ち上げ、薪わりを再開する。
「フーン……。
てめぇの親父に化けた妖魔の首を後ろから跳ね殺した
新米のジャリ戦士 プリシラか…… 」
聞けば、史上最強の女戦士である
テレサを超える資質の持ち主だったと言う
しかし、それはあくまでも成長したらの話しだ。
目撃者である街の人間の話しによると…
そのプリシラを含む四名をの編成ですら、テレサにかすり傷一つ負わせられなかったばかりか。
対するテレサは、妖力解放すらせず四人を軽くあしらったのだと言う。
「……それは、それで凄いんだがな。
何故、いずれ悔恨になるって分かっていながら
ジャリ戦士の首をテレサは、跳ね無かったんだ。
オレが知ってる限りのアイツなら、
例えジャリでも、何の躊躇いも無く殺っているはずだぜ? 」
「あぁ……
だが、テレサは肝心な所で見誤ったからこそ死んだのだ 」
何がテレサをあまくしたのかは青年…
もとい、ランドルフにとっては預かり知らない事。
だが、その結末が心に蘇った何らかの感情が
結果的にテレサを殺した事は、あながち間違いではないだろう。
そう思ったランドルフは、
そのまま斧を持った手を止め、土台である切り株に斧を刺す。
「……まあ、結果論を言っても仕方ねぇんだが、
ひょっとしたら……
アイツには戦士としての資質を欠いた理由あったのかもしれないな
例えば、クレアだっけ?
そいつを死んだ妹と重ねていたとかさ。 十分、有り得なくねぇか……? 」
続く?
後書き
どうも、今晩は。
徐々に暖かくなってきたので、
うっかり寝坊をしてしまう季節になりました。
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.191 )
- 日時: 2013/03/19 02:48
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: dHuJp/ow)
組織の連中に連れて来られた孤児は、
大概は妖魔に家族を喰われた…
妖魔が家族に扮していて、自分が喰われかけた。
家族を喰う妖魔を自分の手で殺した…等。
全てが妖魔によって陰惨な経験を持つ者ばかりだった。
それが原因で発狂か、心を失ってもおかしくもない
まるで、惨憺たる過去を背負った者のみを選別したかのように……
幕間 茜色の残滓
これは、あくまでも推測の域だが……
戦士の強さには生来の素質や能力も有るが…
恐らく、それとは別の要素が妖魔に関係する経験や憎悪等に存在し、
どの程度まで妖魔を憎悪しているのか……
妖魔を更に憎悪して攻撃型になるのかも、
己の生存への願いが勝り防御型になるのかも
この二つの要素を根底に、各々の強さと属性が決まるではないかと推測する。
無論。
集められた孤児全員がなれた訳ではなかったが、
それでも、幸い妖魔の血肉への拒否反応も無く。
手術後の言葉に出来ない凄まじい激痛に苛まれつつも、
精神力で持ちこたえれ生き延びれた合格者の中に奴はいた。
「確か…ゲオルギウスだったか。
あいつも生き延びれたんだな…… 」
その視線の先には、同年齢の訓練生より小柄なソイツが。
生来の近視と後天的に弱った視力を補う為、
組織から支給されたばかりの眼鏡を模擬剣での訓練中。
目を閉じ、相手の攻撃を未来を先読みするかの如く。
よけ、防御し、攻撃と一連の流れを感覚的に
当時から突出していた妖気読みで捌けていたものの。
それが、悪かった。
「あ 」
ものの見事に高級品であるはずの眼鏡を
床に落とし、自ら破壊してしまい間抜けな顔をしている様子が見えた。
「あぁ、そうだな。
ランドルフは頭は良いんだが、口の聞き方がアレだ。
だから、結果はどうかと思っていたが……
どうやら、幾つかは反芻出来たのだろう 」
「……ま、俺にとってはどうでも良いけどな。
テッド、お前は奴をどう見る? 」
「……才能は有る。
だが、同時にどこかしら抜けている阿呆とも言えるが? 」
「………… 」
続く?
後書き
新キャラ登場。
そして、文面は短い!
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.192 )
- 日時: 2013/03/20 00:27
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: dHuJp/ow)
コメント返し
初めまして、今晩はオイルさん。
私個人は、まだまだ未熟で拙いと思っております。
けれど、ここまでお褒めに頂けるとは光栄ですね。
キャラクターにまで感想をつけてくださったのですか……
ありがとう御座います!
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.193 )
- 日時: 2013/03/20 23:38
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: dHuJp/ow)
「…………(ま、そんなところだろう……。
幾ら才能があっても、
その注意力さえどうにかなれば、
以外なものに化けるかもしれんが…… )」
幕間 幼き牙達
「……尤も、ゲオルギウスがそれに気づき
多少なりと、注意力を高められれば話しは別だが 」
SIDEレオナル
ほぅ……
もう、あの年齢で己や相手の素質や力量や能力を測るのか……?
「妖力を読む能力にかんしては、
右に並ぶ奴は多分、いないだろうしな…… 」
あの年齢不相応な眼差しはテーオドルか。
あれは、その時間が許す限り修練に打ち込むばかりか、
疲労で動けなくなるまで己を追い込む頑なな精神。
そして、理屈こそ理解出来ていないものの…
相手を常に観察する事で得るものを勧で、その有無を少なからずとも感じとれる賢さか……。
イースレイ、リカルド、ダフ、クロノス、そして、レーヴァント…
あれらの化け物と比べると、かわい気あるほうだが。
それでも、実に恐ろしい限りだ……
「時代が奴らを求めるのか。
奴らが此の世界に生まれ出でたから、
この忌々しい時代がやって来たのか…
果たして、どちらなのだろうか…
……なぁ、ビゴー? 」
「さあて、どうだか……。
いずれにしても、初の訓練生は粒ぞろいという事になる 」
続く
後書き
妹3が、取り替えしのつかない
大きなバカをやらかしました。
きっと、数年後に後悔するに違いない
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.194 )
- 日時: 2013/03/21 01:51
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: dHuJp/ow)
人生に幾つ不幸が遭ったかなど、
事細かに数える暇は一度も無かった。
他の訓練生の足を引っ張らないよう。
自らの短所を補う為に、
そして、長所を生かす為にひたすら努力するしか。
自分の存在意義を、戦士としての答えを見いだせなかった
Scene28 比類無き答え
「まあ、そこまでにしましょう。
デイビット君は印を受けて間もないが故、
新人である彼を、自分らと比べるのは些かどうかと思われます…… 」
ランドルフの話しによれば、
この第二期生である新人の戦士デイビットは、
道中。
偶然、鉢合わせた数匹の妖魔との戦いで
何とかでも戦うどころか、
たちまち顔が青ざめて、足がすくみあがり
まともに動けなかった事。
結局、ランドルフが全ての妖魔を倒したのだが。
それが理由で、いつも通りに殺しを楽しむ暇もなく
その後は戦いすら無かったが故に機嫌が悪くなったのだと当人は言う。
「玩具をとられて駄々をこねる子供ですか、
君は……? 」
「ふん……
なかなかの口をきけるようになったじゃねぇか 」
どこまでもマイペースなゲオルギウスに対し、
それを悪口と受け取ったランドルフは、
皮肉を込めた言葉を返しながら、鼻を鳴らす。
だが、本人はそのつもりは毛頭に無く。
何故、常にランドルフが辛辣な口調なのかも理解出来ていなかった。
「…………? 」
「絶対、分かってねぇなコイツは…… 」
続く
後書き
今回も短め。
漸く、ゲオルギウスの回想編が終わり
現代にもどってきたのですが……。
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