二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- CLAYMORE 運命の道筋
- 日時: 2012/08/14 21:07
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
プロローグ
「いつの世も戦士とは、多くのものを背負っている 」
そう、その男は静かにゆっくりと語った……
一体、どれ程の修羅場を潜り抜けてきたのか、
どれ程の屍の山を乗り越えてきたのか。
彼の纏う気迫と眼差しには、
それは、本当の地獄と悲しみを知る者だけが持つ……
凄みというものが有った。
とうに過ぎ去った時間の中で、
焼き付いて離れず逆光する記憶と痛みは、
とてつもなく深く、悲しく、忌まわしく
そして、懐かしい思い出でもあった。
全てを失った男は大剣を取った。
それが例え、血で血を洗う呪われたものあったとしても、
醜態を晒してでも、そうしたかったのだ。
己が生き長らえるが為に……
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- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.295 )
- 日時: 2013/12/31 03:30
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: RjGXEztJ)
前書き
以下は以前の転生者編開講版の、???編です。
転生者編は………なかった事にしてください。
幕間 骨折り、刎頚する者
東の地の最果てにある組織の本部。
渇いた風が荒涼で殺伐とした岩と砂ばかりの、
僅かに草が生えた大地に叩きつけるかのように、一人の戦士の声と共に強く吹き抜ける。
「はぁ?
印を受けて間もねーつーのに、いきなり離反者の討伐!? 」
目前の、組織の構成員たる黒服ジェロの指令に。
その戦士は目を向き、剣呑な表情と口調で問いただす。
その問いにジェロは淡々と、感情の籠もっていない冷静な口調で答える。
「ああ、そうだ。
お前はこれから、数名の仲間と共にベンジャミンの討伐に向かえ。
……ただし、気をつけろ…
奴は名目上ではナンバー12だが、その実力と妖気は。
ゲオルギウスに引けを取らない人材だ 」
「千里眼だとっ!
そいつは確か、
最近ナンバーが引き上げられたって話しの奴じゃあ…… 」
その名前には一応ながらも聞き覚えがあった。
確か噂では…
防御型であるが故に、基礎的な地力やスピード等の純粋な戦闘力は、
せいぜいナンバー十番台くらいと、たかが知れている。
けれども、他の誰よりも妖気を読む事に長けていて。
その驚異的な“ 読み ”で、自分に足りない戦闘力をカバーして。
やっと、ナンバーに見合う戦いを見せるのだとか…。
ゲオルギウスのナンバーこそ、知りはしないものの。
噂が本当ならば、同期の頭と口がよく回る戦士よりは強いだろう、と戦士は確信している。
「それなりのナンバーの者とチームを組む事になっているが。
少なくとも、試験の時のように独走だけはするな 」
続く
あとがき
マリオン?
転生者ではない普通の最下位になりましたが、何か?
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.296 )
- 日時: 2014/01/02 03:48
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: RjGXEztJ)
あの日、手にした斧を妖魔の首に振り下ろした。
その時から、運命は決まってたのかもしれない。
その経緯から垣間見えた素質、妖魔に対する憎しみ。
そして、陰惨な境遇からしても…
孤児になって、組織に連れて来られたガキの行く末など……
どうしようも無い程に。
幕間2 心潜む闇
「ーー例え。
新人と言えども、曲がりなりにも戦士である以上は。
掟は守ってもらうからな…… 」
組織に所属する黒服の一人ジェロは、
まるで聞き分けの悪い幼子に言い聞かせるかのように厳重に注意事項を話す。
しかし、当の戦士は「またか、面倒くさいな」と言わんばかりに
大きな声を出しながら適当に返事を返す。
「それ、何度も聞いて分かったからさ。
もう、過ぎた事を蒸しかえすなっての!
ありゃあつい、カッとなっただけじゃねーか 」
「……ふん、どうだか。
素直に我々の指令に従っておく事を進めておこう。
だが、掟を守らず。 指令を無視すればどうなるか……
お前が戦士なら、言わなくとも分かるな?
ジャック…… 」
「ちっ! 」
続く
後書き
新年、早々いきなり切ります!
すみません!!
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.297 )
- 日時: 2014/01/02 16:54
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: RjGXEztJ)
人物設定10
ベンジャミン
「誰も助けてくれなかった…
何もしてないのに…何度も殺されかけた。
閉じ込められた…村の奴らに……
……ふざけるな…クソが…クソがっ…! 」
性別:男
ナンバー12
異名:拒絶の〜
属性:攻撃型
利き手:左
性格:個人主義で陰湿、他人の話しを聴かない。
人間不信で攻撃性が高く物事に固執する
容姿/身長:銀の、ロクに手入れのされていないべったりとしたボサボサの短髪。
眠そうで死んだ魚のような目の下にクマあり。
生気の青白い肌で顔立ちは中の上。
体格は戦士として標準的なもの/180cm
設定:過去の悲惨な経験から、人間不信になり
心を閉ざし、いつも何かブツブツ…と呟いている。
コミュニケーション能力は皆無。 度々、指令を無視して暴走する癖があり。
仲間の戦士は勿論、担当の黒服も酷く手を焼いていた。
対人関係や仕事に嫌気と退屈を覚え、
仕事に飽きた事を理由に離反し、覚醒する。
その他:正気ではない。 しかし、完全に狂ってはいませんのであしからず。
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.298 )
- 日時: 2014/01/04 22:40
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: RjGXEztJ)
幕間3 血海に猶予うもの
戦士として戦う理由なんて、オレには無かった。
あの日、グチャグチャ…と腑喰い千切り噛む不気味な音をきき。
内臓を喰われ腹が空っぽの祖父さんと、喰われている最中だったお袋を見て。
目の前が真っ赤になった後の事はあんまり覚えていない……
ただ覚えているのは、気がつきゃ妖魔を殺しててツラや手が血まみれだった。
そうして、組織につれて来られた後…
如何にも胡散臭せー、ジジイどもの前に連れていかれた。
数日後には腹を切り裂かれて、件の妖魔の国を埋め込まれ。
人でも、妖魔でもねー
半人間、半妖魔になっていたんだが……。
妖魔への強烈な憎悪と殺意の感情。
そして、力への固執は有れども……
剣を握り振るう事への目的と理由は一切なかった。
…他の、少数の連中みてーに妖魔への復讐とか。
人助けをする正義感とか、そんなたいそうで明確な望みがある訳でもなく。
なすがままに…
川に流される葉っぱの蟻んこのみてーに、流されるだけ。
失った悲しみに打ちひしがれてたオレには、どうする事も出来なかった。
そうして、オレは攻撃型の半人半妖になり…
真ん中あたりの成績を収めて、例の予告無しの試験に受かり。
印を受けて正式に戦士になった ーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ーーとにかく。
お前には、期待しているのだから裏切る真似だけはするな 」
「へいへい。
わかったぜ…ボス…… 」
続く
後書き
切った部分の続きです。
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.299 )
- 日時: 2014/01/06 17:10
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: RjGXEztJ)
妖魔どもへの復讐こそが、オレらにとっての全てだった…。
心底、憎悪と軽蔑する妖魔どもがどんなに命請いをしようとも、
仲間の戦士に「血濡れ」と呼ばれ、ブルられても知ったちゃねぇ。
ただ、妖魔どもを駆逐出来ればそれで良かった。
あの日、てめぇ自身が憎むべきそれの側として目覚めるまではーー
IF 番外編 愛憎と憎悪 (旧題 愛憎と殲滅と… )
西の辺境にある
その「リベル」という名の町は、活気に満ちた旅人の中継地点であった。
町が起こった当時からある石作りの門には屈強な門番がおり、
その門からは方々から訪れた多くの人々が出入りし、
広場は、行き交う旅人や商人らで活気に満ちていた。
しかし、それはもう過去の話し…
今ここに有るのは、埋葬すらされずうちすてられた住民の躯。
その躯からはっせらるる死臭に引き寄せられてぶぅんと飛び交う黒ハエの羽音。
生き物と木材が燃えた後特有の焦げ臭さのみが支配している。
そんな、生きている人間など人っ子一人いない廃墟の町に彼女はいたーー
ガチャ…
「……全く、指令で妖魔の討伐をしにきたら。
ほんの数日前、覚醒者に襲われて壊滅しているだなんて…
……最悪よ 」
その人物は、強烈な死の臭いに端正な顔をしかめながら
周囲の、変わり果てた町の光景を見やるとその先にいる。
フードで顔の半分を隠した黒いローブの男に声をかける。
「……ねぇ。
確か、あたしは複数の妖魔を討伐しに来たのよね?
それが、何故。
いつ、妖魔から覚醒者狩りになったのかしら?
ミケ…… 」
その問にミケと呼ばれた黒服は、眉間にしわを寄せて答える。
「……それは、どういう意味だ? 」
「だって、変じゃないの…
確かに、そういう可能性は無くもないけれども。
単に並の程度の覚醒者なら、あたし一人でも別に構わないよねぇ?
でも、複数人チームという事は…… 」
ロクサーヌは心底、楽しそうに口元をニィと上げて笑う。
「だから、思ったのよ。
ここを支配する覚醒者が誰なのか…
そして、その覚醒者の戦士時代がどんな奴だったのかを
組織の人間であるあなたから直接、聞き出したいってね…… 」
続く
後書き
今年も宜しくお願いしたします。
えっと…今回は言うまでもなく、削除作品の改訂版です。
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