二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- CLAYMORE 運命の道筋
- 日時: 2012/08/14 21:07
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
プロローグ
「いつの世も戦士とは、多くのものを背負っている 」
そう、その男は静かにゆっくりと語った……
一体、どれ程の修羅場を潜り抜けてきたのか、
どれ程の屍の山を乗り越えてきたのか。
彼の纏う気迫と眼差しには、
それは、本当の地獄と悲しみを知る者だけが持つ……
凄みというものが有った。
とうに過ぎ去った時間の中で、
焼き付いて離れず逆光する記憶と痛みは、
とてつもなく深く、悲しく、忌まわしく
そして、懐かしい思い出でもあった。
全てを失った男は大剣を取った。
それが例え、血で血を洗う呪われたものあったとしても、
醜態を晒してでも、そうしたかったのだ。
己が生き長らえるが為に……
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- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.33 )
- 日時: 2012/10/31 23:12
- 名前: カササギ ◆IvLphlq4Fk (ID: ???)
ExtractScnen 黎明の騎士達 「序」
それまでの全てを永遠になくし、
絶望の中にあった俺は、
ただ生存するが為に力を得。
その対価として、人間であり続ける事を捨てた。
最初は何百人もいた同じ孤児達……。
臍のやや下まで縦に切り裂かれ、
妖魔の血肉を埋め込む手術後の。
凄まじい激痛に耐えきれず…
あるいは、拒否反応で半数は逝った。
更には幾つかの試練で、ふるいにかけられる内に……
そして、例の最終試験で最後まで生き延びたのは僅か45人だった……
半人半妖になったからだろうか?
あるいは、あの地獄を経験した事
あるいは、訓練生時代の精神の磨耗が原因か……
気が付いた時には俺は、
この、銀色の目から涙を流す事を忘れていた ーーー
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.34 )
- 日時: 2012/10/31 23:26
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
コメント返し
初めまして今晩はピトフーイさん。
はい。
しかしながら、
今年中にどうやらここは過去ログ化するらしいので、
致し方ないのですが。
それまでに、このお話しを第一章ないし二章として終わらせ、
新しいスレに引っ越す予定です。
多分、再生や回復力に特化している為に防御型は、
戦闘力のスペックと成長率でどうしても、
攻撃型と差がついてしまうのでしょう。
その為にめったにいないのやもしれません。
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.36 )
- 日時: 2012/11/02 00:05
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
ExtractScnen 黎明の騎士達2
「よお、ウィルフレド……
腰抜けのお前でも、あの試験を生き残れたのか? 」
正式にナンバーと印を受けて立ち去ろうとした
ウィルフレドを嘲笑い、からかうかのように。
ウェーブがかかった髪を横に分けた戦士が不意に声をかけた。
「……クロノスか、今度は何の用事だ……?
仲間同士のトラブルは禁止だと、先程聴かなかったのか……? 」
「ハナから、そのつもりはない。
人殺しと仲間とのトラブルは、首と胴体が別れる事につながりかねんからな。
そうだな。 用事という用事はないんだが、
お前の腰巾着の“色つき”は、どうなったんだ? 」
「トーマスの事か……?
…あいつは……最終試験で妖魔に殺された 」
表情を曇らせ声を落とすウィルフレドに、
クロノスは「お前の気持ち何ぞ知った事か」と何食わぬ顔で話しを続ける。
「ーー つまり、死んだ連中は所詮。
そこまでの者でしかなかった…そういう事だ。
どの道、戦士になれかろうじて命をつないだとしても
試験を見る限り長くないのは明らか……
それよりも、あの試験でくたばったほうが楽だったんじゃないのか? 」
「貴様、死者をぐろうするのか!? 」
「別に。
俺は死んだ奴らの事よりも、今を見てるだけ。
過去も、そいつらも関係ない……
……それだけだ 」
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.37 )
- 日時: 2012/11/02 22:13
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
それは…他のいずれの戦士よりも
あまりに疾く(とく)、
あまりに強すぎ、底が知れない……
そして、あまりに圧倒的なる力を持つ化け物だった。
その、計り知れない強さの化け物は仲間を斬る事に一切の躊躇いは無く。
最初に左目を潰した。
そして、次は利き手を接続出来無い程切り刻む。
Scene11 敗北者の鎧と盾
一瞬、黒い影が見えた。
そして、次の瞬間に突然。
ウィルフレドから見て右半分の視界が黒く塗りつぶされ、
その次が来る前に、と
影を残された右目と妖力で追おうとするが、
なすすべも無く大剣ごと利き手でる右腕を失う。
そして、とどめを刺すかのように右上段切り。
その一振りで全てを終わらせた。
「がはっ!!!??
(こ、これがナンバー1…
白銀の王イースレイ………! )」
「勝負ありだな…… 」
イースレイは、赤い血のりを一振りで払い大剣を背に戻す。
「君は防御型だろう?
いくら防御型でも、時間が経つと再生出来なくなるぞ……? 」
余裕の表情で見るイースレイに対し、
ウィルフレドは、明らかに手抜きとはいえ
まだ、妖力解放もしていない戦士にあっけなく敗れ去ったのだ。
それから導き出される答えは一つ。
この先、如何に研鑚を積み重ねようとも。
何度、戦おうとも必ず敗れるのは自分だろう。
それ程にイースレイは強い。
ナンバー2リカルドよりも遥かに圧倒的に……
「……き、貴様に…言われなくてもわかっている。
くっ、化け物め…………!! 」
悪態をつきつつウィルフレドは意識を集中し、
瞬時に妖力を己の限界まで解放する。
(訓練生以来だな……
あれから一度たりとも妖力解放した事が無いが、
果たして制御を覚えているかどうか…… )
続く
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.38 )
- 日時: 2012/11/03 00:01
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
幕間 勝者の洞察
リカルドとダフとは違い。
上位ではない単なる一桁ナンバーを
殺さない程度に手加減するのは、かなり難しかった。
それでも、下手をすると……
いや、大抵の奴は死ぬだろう
その一撃を辛うじて防いだ事から。
わりと強いのか、と思ったがそれは単なる勘違いだったようだ。
膂力の方は致し方ないが、
それを差し引いての実力のそれは、
最初の見解通りラーズより少し上、という程度だった。
(だが、流石に並から一桁に上り詰めただけはあるな。
かろうじて、残像の影は見えているようだが……
この程度では無駄 )
奴の左目を根こそぎ潰して、
間をおかずに利き手を切断……
そして、動けなくなる程度に最後のとどめを刺す。
「ーー くそ、化け物め……!! 」
ふーん。
ほかの連中から見たらそんなものか。
ま、どうでもいいけどな。
(!? )
先程の事を振り返っているうちに、
なんと奴は、普通は限界ギリギリまで妖力解放をして、
数日から数週間かけて再生させるのに対し。
この短時間で左眼球を完全に……
右腕は既に半分は再生していたのだ。
(限界を超えているわけでは、なさそうだな。
すると、奴の能力は…… )
本編に続く
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