二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- CLAYMORE 運命の道筋
- 日時: 2012/08/14 21:07
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
プロローグ
「いつの世も戦士とは、多くのものを背負っている 」
そう、その男は静かにゆっくりと語った……
一体、どれ程の修羅場を潜り抜けてきたのか、
どれ程の屍の山を乗り越えてきたのか。
彼の纏う気迫と眼差しには、
それは、本当の地獄と悲しみを知る者だけが持つ……
凄みというものが有った。
とうに過ぎ去った時間の中で、
焼き付いて離れず逆光する記憶と痛みは、
とてつもなく深く、悲しく、忌まわしく
そして、懐かしい思い出でもあった。
全てを失った男は大剣を取った。
それが例え、血で血を洗う呪われたものあったとしても、
醜態を晒してでも、そうしたかったのだ。
己が生き長らえるが為に……
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- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.141 )
- 日時: 2013/01/05 17:39
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: M22.tfSC)
あの後、何度か討伐隊が私を殺しに訪れたが……
いずれも、愛想のの前と変わらない連中ばかりで何の手応えがなかった。
あまりに弱過ぎて、少し触れただけで挽き肉状に壊れた戦士もいた。
あるいは、やぶれかぶれで私を倒そうとして、
妖力解放の限界点を見誤り覚醒した者もいた。
あるいは自ら命を惜しみ、命請いの為に仲間を差し出した
死ぬるより他は、救いようの無い腐敗した戦士もいたな……
数えたらきりがない時間、戦士、人間がいた……
私は、それを夢と捉えた。
あまりに長い、長過ぎるまどろみの中の ーー
IF番外編 醜悪なる者ども 「幕間」2
ー よお、お前が初代ナンバー5であり
男の時代最強のナンバー2 殲滅のレーヴァントか? ー
うむ、そうだが……
そういう基方は何者だ? そして、何を目的に此処へ訪れたのだ?
ー 組織のナンバー1 テレサ…と言ったらわかるか? ー
テレサ…その名は聞き覚えがあるぞ。
私の記憶が正しいければ確か……
基方は、歴代最強と謳わるる“微笑の”か?
ー 全く愛想も、面白みも無い奴だな……
まあ、いいだろう。 一応、話しは通じるようだしな……
私は別に、お前を倒しに来た訳ではないんだよ。
単に昔、ある戦士を倒した
男の覚醒者の片割れを見に来ただけだ ー
ふん……
何を言うかと思えば……くだらん。
ー まあ、そう言うなって。
お前は両腕のみを覚醒体にさせただけとは云えど……
当時、塵喰いのカサンドラに次いだと言われる
元ナンバー1 愛憎のロクサーヌに近い実力で渡り合ったらしいな…… ー
…………
ー 沈黙も また答えという事か。
だが、何故お前は……
それ程の力を有していながら、本気を出さなかったんだ?
そうすれば、実力の差はあっても
お前一人でも隙や虚を付き、葬る事は可能だったはずだが? ー
それは、基方が預かり知る事では無い……
ただ、言えるのは……
組織には、若干強いだけの元ナンバー2の覚醒者
そう認識させておく方が楽、といったところだ。
そうであろう? 微笑の……?
ー そうか……
つまり平たく言えば、能のある鷲は爪を隠す。
そういうところは、私とお前は似たもの同士という事か? ー
よく、その様な事を言えるものだな…微笑の?
という事は、あの噂は誠と捉えるぞ。
かなり前、ヒステリアに手痛いダメージを与え。
そして……
少し前には、新たなる深淵
ローズマリーを目の色が変わる程度の妖力解放で容易く殺したという噂の者は……
……間違い無く基方であろう?
ー 何故、それを?
組織の記録では、お前は妖気読みに長けてはいないはず。
かと言って、お前のと兄ベアトリーチェの他と徒党を組んでいる情報も無い。
となると、知能が高い妖魔を使ったのか? ー
…………好きに考えれば良い。
ただ、戦士としての心を忘れず
如何なる相手にも気を抜くな……
ー ?
何だ? 今更、先輩面をするつもりか? ー
どうとでも言うがいい。
ただ、慢心や奢りは心を腐らせ身を滅ぼす……それだけだ。
ー まあ、その言葉は有り難く受け取っておくよ ー
だが、忘れるな。
そして、いずれ思い出せ……
続く
後書き
新年、前途となん。
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.142 )
- 日時: 2013/01/11 03:07
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: M22.tfSC)
突然ですが、PCからも消せる事が判明いたしまたので。
いずれIF番外編の「殲滅と愛憎と……」シリーズを書き直したい……
理由はいたって簡単で、グダグダ且つダラダラ長い…他です。
追記
エラーで多重投稿や文字化けしたスレッドは削除いたしました。
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.143 )
- 日時: 2013/01/14 04:14
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
醜悪なる者ども 「幕間」3
それから、幾つかの歳月が経ち……
あの人を喰ったような女…微笑のが逝った、と風の噂に流れた。
あれほど孤高で、圧倒的なる資質と実力を持ち
ヒステリアに深手を負わせ、ローズマリーを殺した女が、
そう、やすやすと殺さるるはずがない。
となると、粛清か……
人としての限界を迎え、覚醒する前に仲間に斬られたかの…いずれかだろう。
しかし、さらに幾年かのち
意外なる人物から、真実をもたらされるとは考えてもみなかった…
その事の顛末……。
微笑のの仇を討つが為に微笑の首を携え、自ら組織の門を叩いた少女“クレア”の存在。
それは、約百年の長き生の中において……
未だかつて感じた事の無かった戦慄と驚愕であった。
「お前が……
かつて、一切の容赦無く妖魔どもを切り刻み、
その際に夥しい返り血を浴びる姿は死神の如しと言われた
元ナンバー2 殲滅のレーヴァントか? 」
「……組織の人間か?
何故、貴様がこの様な廃墟へ来る必要性があるのだ? 」
きゃつは、己れが担当する戦士や依頼を出した市町村等の者ではなく。
最早、人間としての意識はひとかけらすら無い……
私の前に臆する様子も無く唐突に現れ、そう言ったのだ。
「……ましてや、この街に数刻の猶予すら与えず。
徹底的に壊滅に追いやった者の前になど…… 」
まともな精神を持つ奴なら、まずあり得ぬ事だ。
組織の者といえども所詮は人間。
我々覚醒者が、その気になれば容易く消せるとわかっていて……何故?
「……知っているとも。
お前は住み家を代える度に、街を瓦礫や灰塵の廃墟に変えて潰しているのだからな 」
何を言うかと思えば……
ふん……下らん。
「……これ以上壊すな、だとでも?
……笑わせるな。
貴様ら組織と、我々覚醒者のどこが違うと言うのだ? 」
「……… 」
「……それで、何用だ? 」
きゃつの口から出たのは。
微笑のが依頼とは、別の町で数匹の妖魔を惨殺した際。
妖魔に盾にされていたという少女に懐かれ、
そして、次の仕事先である街で少女を街の者に託すものの、
その街は盗賊に襲われたのだ。
それだけならば、仕事外故に無視しても良かったのだが……。
実の妹のように思っていた少女が、
盗賊の一人に殴る蹴るの暴行を加えられていた事で逆上。
そして、組織の掟を破り盗賊どもを皆殺しにしたのだという。
「ーー そして、テレサは粛清の場で仲間を斬り伏せ組織から離反した 」
いずれ、そうなるだろうと予見していたが。
よもや、自分だけではなく
他人の為にと組織から離反するとは……予想外だな。
しかし……
「それで、何故。
微笑の……テレサが死ぬる結末に至ったのだ?
あれほどの実力者を殺せる奴など、
恐らく後にも、前にも組織にはいないはずだが……? 」
顔見知りである白銀の王のや女帝のに、
相手に気付かれぬ距離から見知った元ナンバー1の戦士……
いずれをも超えた桁違いの力を有した微笑のを倒せる戦士は皆無のはずだが?
曰わく、微笑のの実力と天秤にかけた戦力……
高速剣の、膂力の、疾風の。
そして、印を受けて数ヶ月でナンバー2になり。
いずれ、あの微笑のを超えるとさえいわれる
“プリシラ”の四名を刺客に送り込んのだが、
その最中プリシラは己の限界点を見誤り。
「ーー 微笑のを殺害してせしめ…覚醒したか。
微笑のは、そうして逝ったのだな? 」
正直、あれを超える存在など得心も想像もつかない……
ましてや、僅か一割の妖力解放で
新たな深淵の者ローズマリーを殺した微笑を超えるの女が現れるなど。
「そうだ、お前の察しの通り……
他の戦士も皆殺しにしたプリシラは、そのまま行方を眩ませーー 」
「ーー ルヴルと言ったか?
貴様の話しが正しければプリシラは、
単なるナンバー2の覚醒者では済まされない。
そして、覚醒者に情報を売る行為など……
組織に対する背徳としか見えんのだが? 」
「そうですね。
自分もそれを知りたい…… 」
「!?」
その人物もとい、千里眼のは音も気配も無く現れると。
狸…ルヴルの存在に驚きはするも、それ意外に特に関心を持たず呑気に笑う。
「自分がロートレクで見た限りでは、
今の全戦力では、プリシラさんには到底及びません。
それに、危険視されていない事も…… 」
続く
後書き
最初の予定が、まさかの展開。
当初はゲオルキウスでしたのに……何故?
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.144 )
- 日時: 2013/01/14 23:33
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
あの新参者が現れなければ、
これまで通り平穏無事に、
定期的に食事を取り、好きなだけ読書を出来。
討伐隊が来たとしても、大体はあしらってさえいれば、
自らの縄張り(テリトリー)内だけでも、十分に事足りていた。
しかし、その平穏は七年前の戦乱を切っ掛けに一変。
それから間もなくして十一匹の悪魔達が現れ、
その日々を変えざる得なくなったのは、言うまでもなかった ーー
IF番外編 醜悪なる者ども7
「まあまあ、そう仰らずに……。
とにかく、ここで自分…僕らが同盟による結束し、
リフルさんとダフさんは勿論。
例の融合体を潰すつもりで、戦わなければならない事は事実です 」
姉妹の融合体を潰すという事は、
女帝リフルとの戦闘は、まず避けては通れないのは承知のうえ。
その事を踏まえてゲオルギウスは、一人で解決しようするのでは無く。
かつての仲間や旧知や有力者に協力を仰ぐ事で、
一人、一人では成し得る事は困難な戦いを有利にしようと言うのだ。
それは同時に七年前とは違い、
相手を利用するのではなく、本当の意味で協力しあう事を意味する。
それは、先の会話で理解しているのだが。
肝心の提案者であるゲオルギウスは、あっけらかんとした雰囲気だ。
それを聞いたランドルフは、剣呑な表情で顔を引きつらせ
青すじを立ててながら、ゲオルギウスの襟元を掴み怒鳴りつける。
「んな事は、わかっているわっ! ボケぇ!!
オレが言ってんのは、コイツが昔とちっとも変わってねぇって事だ。
つか、何しれっと笑顔で言ってんだよ!! 」
「わ、わわわ、判りました!
でも、一応確認という事にしていただ…… 」
SIDEイースレイ
やれやれ、助かったと思えば騒々しいものだ……。
戦士の頃もそうだったが、どうもこの二人は水と油らしい。
まあ、八番の激怒する理由がわからない訳ではないが……
「はあ!?
てめぇ! また、ボコボコに殴られてぇのかよ!!? 」
……短気の一言につきるな。
ああいう天然は、他人の理屈や予想の斜め上を行くものだが、
八番には到底、我慢ならない事らしく。
青すじが浮かび上がり引きつった顔で、襟を掴みあげ怒鳴りつけている。
「ーー ちっ!
コイツ、学習ってものが無いのかよ!?
止めだ! 止めだ! 」
どうやら、考えこんでいる間に話しが進まない事に業を煮やしたらしく。
舌打ちをしながら八番は地面に叩きつけるように十一の襟元から手を離し、
窒息しかけで漸く解放された十一番は、青ざめた顔でむせかえす。
「…………幼稚 」
どうやら、五番も同感のようだ。
続く
あとがき
すみません! ここで切らせてもらいます!!
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.145 )
- 日時: 2013/01/15 17:00
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
IF番外編 「幕間」4
SIDEディートリヒ
!?
新たな…覚醒者だと?
「なあ、ちびっこ?
あれってまさか…… 」
「あぁ……
明らかに両方とも、元一桁ナンバーの覚醒者だろう。
後…もう一体、近くにいるが恐らくは下位の者なのか、
その妖気は、そいつの存在を辛うじて感じ取れる程度のもの 」
ただ、一体だけ例外もいる。
かつて、ルネや神眼のガラテア以上と言われた天才
第1期 元ナンバー9であり初代組織の目
“千里眼のゲオルギウス”
奴は覚醒し、この南に住み着いて以後……
定期的に食事を取る事を除けば、目立たった動きはしない為、
まず有り得ないが。
もし、奴が動くとすれば……
「…………まずいな。
ヘレン、デネヴ
奴らが我々の存在に気づく前に此処から逃れた方がいい 」
「へ? 」
「イースレイが生きていて何故、深淵喰いが散らないのだ? 」
「それは、まさか!? 」
「そう、深淵喰いという目の前の敵がいなくなった以上。
次にやられるのは我々…… 」
恐らく奴らは、我々を見つけた瞬間に八つ裂きにするか、
まるで猫が鼠をもて遊び殺すように、奴らに我々は嬲り殺されるだろう。
そうなる前に何としてでも逃れねば……!!
続く
後書き
深淵喰い全滅直後のディートリヒ側のお話。
う〜ん……
早く本編も書かねば……!
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