二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【リボーン!】運命のソーサリー
- 日時: 2011/01/09 11:04
- 名前: 美菜 (ID: D1ySZU7X)
こんにちわ、または初めまして。
美菜です。
二次小説を書くのは初めてですが、よろしくおねがいします。
−オリキャラ紹介−
名前:黒沢 アリス
コードネーム:シナモン
年齢:不明。でも、14〜15歳くらい。
性格:いつもニコニコしている。頭いい。
何でも信じてしまう。
容姿:黒の髪が、腰まであって、いつも、オレガノ
が色々な髪型にしてくれる。一番多いのは、
ツインテール。いつも、黒っぽい服を着て
いる。
ボイス:「こんにちわー、シナモンです」
「へー日本って、洗濯は川でするんだ」
−注意−
・美菜のことが嫌いな人
・黒かスレなツナありえない!って人
・リボーン嫌いって人
・いきなりタメじゃ嫌って人
・荒らしきたら無視できないって人
・もちろん、荒らしに来た人
は、戻って下さい。
では、スタート!
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- Re: 【リボーン!】運命のソーサリー ( No.414 )
- 日時: 2011/01/09 11:36
- 名前: 桃香 (ID: D1ySZU7X)
第六十三話 サァ、闇ガ光ヲ包ム時ガ・・・来タ様ダ。
「ねぇリボーン?・・・貴方は、どうせ。・・・私に憎まれてる事以外は、まだ何も知らないわね。・・・私も、何時までも同じ感情ばかり持ってる訳じゃないのよ」
彼女は、リボーンが去った後にこう呟いた。
誰も相手にされず、ただ、一人。
でも、それで良いわ。
彼女は自虐的に笑った。
だって、私の生き甲斐は、・・・もう見つかったもの。
「リボーンさん!!ヴァリアーのアジトの場所、・・・・知りませんか?!!」
「どうした、バジル。お前が行くのか?」
「はい。どうしても助けに行かなくちゃいけないんです!」
「それは、使命からか?それとも、・・・・意思でか?」
「そうですね・・・拙者にも分からないのですが・・・・。でも、守りたいのです。それに、XANXUSを10代目に就かせる訳には参りません。・・・・シナモン殿も、・・・きっと」
「そうか。分かった。・・・・しっかり覚えろ」
ダダダダッ
「良いか?ヴァリアーの今の、・・・日本のアジトは・・・・空にあるんだ」
シュッ
「だから、ロープか何かで昇るか、空を飛ばなくちゃいけねぇ」
拙者は、拙者のやり方で・・・空を、飛ぶんです!!!
タンッ
『ジジッ・・・どうだ、バジル。着地は成功したか?』
「リボーンさん・・はい、成功です」
『幾らオレでも、ヴァリアーの飛行船の中は分からねぇ。だが、迷ってるヒマなんてねーぞ。突き進め!!』
ダダダッ
「XANXUS様、何者かが基地内に侵入した模様です。何なりとご命令を」
「カスが・・・・ブッ潰せ」
「はっ」
しまった、気付かれた・・・。
だが、まだ拙者だと気付かれてはいない。
シナモン殿と、沢田殿の救出をしなければ・・・。
ヴァリアー隊員と勝負をする訳にはいかないのだ・・・!
基地は思ったより人数が少ない・・・。
よし、隠れ通せる。
・・・但し、情報が少ない・・・・。
全ての部屋をしらみ潰しに探していくしかないな・・・・。
ガチャ・・・・
「ここは王子の部屋だし♪ししっ」
「な・・・ッ?!・・・ベルフェゴール?!」
「あり〜?門外顧問ントコの使者だっけ?確か名前は・・・。」
ザシュッ
「通して下さい!」
「ヤだね、ここ、王子の部屋だし♪それに、お前をボスんとこ連れてけって命令があんの」
「XANXUSの所へ・・・?尚更、参る訳には・・・・!」
シュッ
ザクッ
「誰相手にしてるか分かってんの?天才の王子様だぜ〜!」
「・・・やっぱり、簡単には通して下さらないご様子ですね。・・・行きます!!」
- Re: 【リボーン!】運命のソーサリー ( No.415 )
- 日時: 2011/01/09 12:16
- 名前: 桃香 (ID: D1ySZU7X)
番外編 皆のプロフィール紹介!!・・・と言う名の、ハルのハルハルインタビュー!!デンジャラス!
「始まりました!ハルのハルハルインタビューデンジャラス!今日のゲストは、スーパー美少女、闇夜ちゃんです!」
「初めまして〜!ハルちゃんって、ツナヨシのフィアンセなんでしょ?!あんなのを婿にすると、将来寂しさと悲しさしか残んないわよ!」
「はひっ!ツナさんをバカにしないでください〜〜!!」
「まぁ良いわ。私の誕生日は、秘密だけど・・・。星座は、かに座よっ!」
「じゃあ、血液型はどうですか?」
「う〜んっと、AB型だったかな」
「そ〜なんですか!」
「あとあと、身長は147cm。」
「はひっ?!闇夜ちゃんって、何歳でしたっけ・・・?」
「え?10だけど文句ある?」
「え・・・?小学生ですか?!だったら危険でデストロイな世界に・・・。」
「好きで入ったんじゃないわよ!もう!」
「あ、次は、陽炎さんと闇夜ちゃんの関係について教えて下さい〜!!」
「陽炎と・・・?う〜んっと、確か・・・分かんない」
「はひっ!?わ、分かんないのに身体取られてたんですかっ?!」
シュゥゥゥ・・・・
「ってな訳で、オレが答えてやるぜ」
「か、陽炎さん・・・ですか?」
「あぁそうだ。どーせ、名前は愛しのダーリンから聞いたんだろ?」
「はひ!ツナさんを・・・ダーリン・・ですかぁ・・・。」
「んで、オレと闇夜の出会いだろ?」
「はい!教えて下さい!」
「だったら、この本読め」
「はひ!お、重いですぅ・・・。」
「だったら、前の方に簡単に書いてあるから見ろ」
前世の頃、オレと闇夜は兄弟だった。
闇夜は足が不自由で使えなかった。・・・いや、力が入らないとか言ってたな・・・。
ま、それで、闇夜はずっと家の中に篭ってたんだが、・・・ある日、戦争が始まった。
そして、オレは兵士として村を守んなくちゃいけなくなった。
その時、闇夜は言ったんだ。
「絶対、この世界でもう一度会おうね」って。
だが、オレは戦争で死んだ。
だが、オレの魂はこの世に残った。
そして、アルビートとか言う少年に、新たな身体を貰った。
そして、闇夜は輪廻を転生し、人間道にまた戻って来てくれた・・・。
だから、オレは闇夜を今度こそ守るんだ。
オレの命に代えても・・・・・。
「グスッ・・・良いお話ですぅ・・・ヒック!」
「だから、守るんだ」
「うぅ・・ところで、お話に出て来たアルビートという少年は誰なんです?」
「オレも知らん。だが、霊魂を操って戦う強い男だった・・・。」
「じゃあ、今度ツナさんに聞いてみます!」
「そうか。」
「では、ハルのハルハルインタビューデンジャラス!これで終わりです!シーユーアッゲインですぅ!!」
- Re: 【リボーン!】運命のソーサリー ( No.416 )
- 日時: 2011/01/10 12:28
- 名前: 桃香 (ID: PivAKqVG)
第六十四話 前を向いて、歩き出す。
キンッ
ガキィィンッ
シュッ
空中でナイフが弾かれ、正面からぶつかり合い、空気を裂く。
バジルもベルも、決して譲らず、気も緩めない。
「ししっ、お前、ケッコー強いんだな」
「お主もな・・・。」
ガキィィィィン
「あれ?息が上がって来たんじゃね?」
シュパパパパパァァン
ナイフが空中を飛び、バジルに襲い掛かる。
そして、全てを叩き落す。
「でもさー、ここ何処だか分かってんの?ヴァリアーのアジトだぜ?幹部全員で襲い掛かったらひとたまりもねーぜ」
「ぐっ・・・それは・・・・。」
「それに、お前一人で来るって言われたんだろ?だったら協力者はナシな♪」
「でも、・・・・拙者もちゃんと、協力者は居ますよ」
「何?!」
「心の中に、・・・・ちゃんと居ます。拙者の仲間が」
ガキィィィィィ・・・・・ン
「だから、負ける訳には参りませんッ!!」
「待ってる奴が居るって事か?」
ピタッ
「待ってる奴なんて、いねーよ。・・・・だって・・・相手のボスとシナモンとか言う気の守護者は・・・・・。」
グッ
直後、バジルの耳元でその言葉が囁かれた。
「ねぇ、そこでコソコソしてるの、誰よ?」
「ワオ、気付くの遅いね。キミ、赤ん坊の知り合いでしょ?」
「そうだけど、・・・気配がダダ漏れだったから、リボーンも気付いてたと思うわ。じゃなかったら、絶対、・・・・あの様子じゃ、何か隠してるみたいよ」
「そうか・・・だったら、キミがその情報を教えてよ。・・・聞いてて分かったけど、諜報系の仕事なんだって?」
「・・・そうだけど、・・・何時から居たのよ」
「だったら、キミの方が多くの情報を知ってるんじゃないの?」
「そうね、そうだけど・・・。あの情報は、表情からして多分、敵の下っ端を・・・・・。」
「最後まで言わなくて良いから、・・・・今、どの位情報を掴んでるの?」
「・・・それを言ったら、何を返してくれる?」
「そうだね・・・何が欲しいの?」
「黒沢アリスの過去の情報よ」
「分かった。成立だね」
「えぇ」
夢、現実。
混沌、静寂。
罪、罰。
私は、今、どこに居るんだろう・・・?
夢は現実になり、現実は夢と化す。
時空の、歪み。
私の、過去、未来、・・・そして今。
全てを、包み込んで。
そして・・・・・・消えた。
- Re: 【リボーン!】運命のソーサリー ( No.417 )
- 日時: 2011/01/11 14:10
- 名前: 桃香 (ID: JC82K/KY)
第六十五話 消えてしまっても、・・・残ってる。
「まずは私からかしら。・・・今、私が掴んでいる情報は、・・・ヴァリアーはアリス・・・シナモンを仲間にしようとしてるの。更に、シナモンは、・・・・・ヴァリアーに囚われた」
「・・・分かった」
そう呟き、雲雀は立ち上がった。
予想通りだ。
シナモンを助けに行こうというのだろう。
そう思ったからそれを止めた。
「待ちなさい。私の情報はこれだけじゃないのよ。・・・・ヴァリアー側は、バジルという少年しか駄目と言ったの。それと、・・・今の中の情報も知りたいでしょ?」
「じゃあ早くしてよね。僕は早く助けに行きたいんだ」
「でも、そっちの情報も教えてからよ。・・・今、中でベルフェゴールと戦っているわ。それと、スクアーロが接近。爆発音の所為ね。・・・シナモンは、・・・・脱走したわ」
「脱走・・・今、どこに居るの?」
「うふふ・・・貴方が他人にそこまで興味を持つなんて、珍しいじゃない?・・・だったら、私の情報の全てを教えてあげる」
「だから、早く」
「ヴァリアーのアジトは、空にあるのよ。そこから二人は、何も付けずにダイブしたのよ。・・・海にね」
「海・・・今日は確か、・・・大シケで船も出せないって・・・」
「そうよ。・・・今、マーモンが念写で探してるわ。シナモンと、沢田綱吉の事を。・・・ねぇ、私と協力しない?私なら、船を総動員して捜せるわ。それに、ヴァリアーの足止めも出来る。・・・どうかしら」
「それは・・・キミが味方になるって事・・・?」
「私は元から高みの見物にしてようかと思ってたのよ。まぁ、応援するとしたら、沢田綱吉よ」
「そう、・・・分かった」
雲雀は、その場からサッと立ち上がって言った。
「僕の情報は、後で良いよね?・・・今は、アリスだ」
「良いわ。・・・ねぇ、ヴァリアーの今の位置は?」
「現在、三丁目を移動中です。先に、海があります」
「じゃ、そこへ車を出して」
「はっ」
キュィィィン
「アリスを、助けて」
彼女は雲雀に全ての物を持たせて消えた。
情報も、部下も、総動員して。
・・・彼女にとって、シナモンはそれだけ大切な存在という事だろう。
しかし、雲雀に全て任せ、自分は何もしない・・・らしい。
彼女は、雲雀の思い・・・雲雀が彼女を認め、過去にも会った・・・という物を知っての事なのか。
去り際に、彼女は呟いた。
「親方様、・・・すみません。しかし、シナモンとバジルを救いたかったのです」
「そん・・・・な・・・・・・」
「ホント、ホント、・・・王子、ウソなんて付かないから」
「でしたら、どうして、・・・逃げられる様な場所を選んだのですか?暗殺部隊ヴァリアーなら、逃げられないような牢獄の十個や二十個ある筈です!!」
「罠だよ」
「な・・・?!」
「ウチのボスさ、お前をヴァリアーにしよーとしてんの。ま、スクアーロとマーモンしか知らないらしーけどさ。ま、俺に秘密は出来ねーぜ。だって俺、王子だし♪」
「拙者が、目的・・・?」
「お前使って何か企んでんぜ、ウチのボスは。・・・・俺がここまで口を割んのもお前だからって事で良いな?」
「そんな・・・・まさか、拙者が・・・・。」
「んじゃ、スクアーロが来んぜ」
ベルが止めだと言わんばかりに、ナイフをバジルに向かって投げて来る。
それをバジルは、交わしもせずに受け止める。
ザクゥゥゥッ
苦痛に耐える様に、歯を食いしばった。
あぁ、私・・・海に落ちたんだ・・・・。
ぐるぐる、ぐるぐる・・・。
目の前が廻って・・・る・・・・。
バジル、皆・・・。
助けて、お願い・・・。
それと、過去も、・・・・思い出させて・・・・・・。
今は、ただ。
この波に、身を任せて。
「・・・・癒姫チャン、シナモンチャンのコト、知ってるの?」
モフモフとマシュマロを食べながら、百蘭が訊ねる。
「・・・・・・はい」
「そ、だったらさ、過去も知ってるよね。シナモンチャンの」
「私は、・・・・途中からしか・・・・。それより、闇夜の方が知ってるかと思います」
「そうか〜、闇夜チャンか〜・・・じゃあ、知ってるトコだけで良いから、教えてくんない?」
「・・・・分かりました。・・・・」
- Re: 【リボーン!】運命のソーサリー ( No.418 )
- 日時: 2011/01/12 15:58
- 名前: 桃香 (ID: VGf3vERk)
第六十六話 意味を探しても、ない物は仕方ない。
「ヴォォォォォオオイ!!ベルゥゥ!!とっととそのヤローをXANXUSの所に持って来ぉぉい!!!」
「チッ・・・もう少しだったのに・・・。」
「スクアーロ殿!!?・・・・人数を増やしても拙者は負けません。シナモン殿や沢田殿、親方様の為に!」
「ヴォォォイ!!今は戦ってるヒマなんてねーんだぁぁぁ!!!」
「XANXUSの所へ連れて行く気か。ならば拙者は最後まで抵抗する!!」
「そうか・・・ならばベルゥゥ!!手伝えぇぇ!!」
「しししっ♪りょーかい」
刹那、チャキッと手から出したナイフがバジルに向かって投げられる。
それをかわすと今度は、その場所にスクアーロは突進して来る。
直ぐに避けないと直撃を食らってしまう・・・・。
シュッ
「これで大人しくついて来る気になったかぁ?!!」
「いいや。まだだッ!!」
シュパァン
バジルの放ったメタルエッジが唸りをあげてスクアーロに斬りかかって来る。
それを避けるには、身体を動かすか剣を外すしかない・・・!
キィン
「くそぉぉ!!ガキがぁぁぁ!!!」
首元に当たっていた剣が外された瞬間、バジルは素早くスクアーロを後ろから攻撃した。
スクアーロの注意がメタルエッジの方だったため、避ける事なくそのまま当たる。
「ぐっ・・・なかなかやるなぁ・・ガキがぁぁ・・・・。」
しかし、今の一撃で注意がバジルに行ったため、後ろからのメタルエッジの方へは注意していなかった。
そして、スクアーロは避ける暇もなくメタルエッジに当たった。
バジルにとっては運の良い事に、後頭部の首元に当たったのだ。
急所をやられたスクアーロは、気を失い倒れていった。
「げ・・・スクアーロ先パイ弱っ!!ま、王子が一番つえーんだけどな!!」
ザクゥゥゥッ
「な・・・?!」
思いがけないナイフの攻撃に、バジルは反応が少し遅れてしまった。
辛うじて十本は落とせたが、残り半分はバジルの体を貫いて行く。
「ぐぁぁ・・・ッ・・・・そのナイフ、・・・どこから・・?」
そうだ。
ナイフは、一本一本全然違う場所から来たのだ。
つまり、一本の方へ顔を向ければ別の所からもう一本来る。
それの繰り返しだった。
これでは、・・・攻撃に移れない・・・。
そう、攻撃に移るには、隙が無さすぎた。
だから、バジルがメタルエッジを構えている間にナイフはバジルの身体を貫いてしまうだろう。
それよりも、・・・体力が、もたない・・・・。
とうにバジルはクタクタで、何時倒れてもおかしくない状態だった。
・・・いや、ベルがバジルの倒れる瞬間を待っているのかもしれなかった。
だったら、やる事は一つ・・・・。
カラァァァァ・・・・ン
乾いた音を立てて、バジルの持っていたメタルエッジが床に落ちる。
ナイフから身を守る物は、もう無くなってしまった。
「いちかばちか、・・・頼みます!!」
一瞬ベルが怯んだ隙に、バジルはメタルエッジを蹴り上げた。
そして驚いているベルに、吸い込まれる様に飛んで行った。
ザシュッ
バジルの放ったメタルエッジは、腕の神経を一時的にマヒさせた。
「ぐっ・・・な、何だ、これ・・・。」
「やった!・・・では、失礼します。シナモン殿も沢田殿も逃げたのならば、拙者はもう用はありませんから」
「お、おい、待てよ・・・。」
タンッ
上空からバジルは飛び降りた。
・・・着地の心配なんてなかった。
ただ、シナモンやツナの心配と、あの二人は成功したという確かな自信だけがあった。
「・・・私は、お母様に救われました。森の奥に居た私に、優しく声を掛けて下さったのはお母様だけでした。・・・私は、何時かその恩をお返ししようと心に誓いました」
「ふぅん、そーなんだ」
「そして、お母様が住んでいた城にアリスが居ました。アリスというのはコードネームで、アリスの本名はマリアでした」
「マリア・・・?あの、『冷徹』マリア?」
「はい。そうです。・・・でも、お母様はとても意地悪でした。そして、アリスはお母様の前ではとても意地悪でした。・・・でも、お母様の見ていない所では、天使の様な笑顔をした優しい人でした」
「へぇ・・・白雪姫とシンデレラみたいだね」
「・・・そして、ある日、闇夜が現れました。コードネームはルイゼと名づけられました」
「そっかぁ・・・闇夜チャンが一番遅かったのかぁ・・・」
「そんなある日、お城でパーティーが行われました。実は、王子の婚約者を決めるパーティーだったのですが、極秘にされておりました」
「お城でかぁ・・・楽しそうだね、癒姫チャン」
「そして、アリスも私も、闇夜に手伝って貰い、とても着飾りました。重い重いドレスを着、高いヒールで転びそうになりながら、です。・・・なのに、お母様は闇夜をパーティーに行かせないと言ったのです。・・・私達にとってお母様は絶対君主でしたから、従わない訳には参りませんでした。そして、私達はパーティーに行ったのです」
「わぁ!シンデレラみたいだね!・・・ここからが楽しみだよ」
「そして、王子は色んな人と踊っていました。私達を特に気に入ってくださった様で、何度も踊っていました。そんな中、パーティーに遅れて来た方がいらっしゃいました」
「それが、・・・闇夜チャン?」
「はい、そうです。闇夜だと分からない程綺麗になった闇夜は、一発で王子の心を奪い、王子を放さなかったのです。私は正直、良かったと思いました。王子とずっと踊っているのは退屈ですし疲れますから」
「へ〜♪意地悪なお姉様達はそんな事思ってたのか〜」
「これ以上は、・・・・私の口からは言えません・・・!どうか、アリス自身の口からお聞きなさって下さい」
ザシュッ
「だったらキミに、もう用はないね。・・・さよなら」
ザシュッッ・・・・・・
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