二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【リボーン!】運命のソーサリー
日時: 2011/01/09 11:04
名前: 美菜 (ID: D1ySZU7X)

こんにちわ、または初めまして。
美菜です。
二次小説を書くのは初めてですが、よろしくおねがいします。
−オリキャラ紹介−
名前:黒沢 アリス
コードネーム:シナモン
年齢:不明。でも、14〜15歳くらい。
性格:いつもニコニコしている。頭いい。
   何でも信じてしまう。
容姿:黒の髪が、腰まであって、いつも、オレガノ
   が色々な髪型にしてくれる。一番多いのは、
   ツインテール。いつも、黒っぽい服を着て
   いる。
ボイス:「こんにちわー、シナモンです」
    「へー日本って、洗濯は川でするんだ」
−注意−
・美菜のことが嫌いな人
・黒かスレなツナありえない!って人
・リボーン嫌いって人
・いきなりタメじゃ嫌って人
・荒らしきたら無視できないって人
・もちろん、荒らしに来た人
  は、戻って下さい。
では、スタート! 
 


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Re: 【リボーン!】運命のソーサリー ( No.450 )
日時: 2011/02/08 17:07
名前: 桃香 (ID: DHfHPQAg)

や〜っと81話終わりましたww
3日でしたっけ?保留にした日数。
すみませんでした、時間が無くって…。

でも、ちょっと長くなれたので良かったです。
キリも良かったですし、最後を山本で〆たかったってのがあります。ww

でわでわ〜♪

Re: 【リボーン!】運命のソーサリー ( No.451 )
日時: 2011/02/11 14:35
名前: 桃香 (ID: VxqablIi)

第八十二話 私が一になるから、君は零よ。





「貴方達も、簡単に倒せそうに無いデスネ。こうなったら、仕方無いですよネ?」



「な、何をする気だ・・・?」

「もしかしたら、幻覚をたくさん作り出す・・・とかでしょうか?本体はシナモン殿の所へ行くなんて事もありえます」

「そ、そうなったら・・・・・・絶対行かせねーようにしねーとな!」



「そういうと思いましタヨ。だから、ちゃんと・・・デス」



そう言うと、ニヤッと笑って幻覚で分身を作り出した。

ただ、一つ違う事は、皆違う武器を持っているという事だった。



「お、おい・・・とにかく、武器を持ってねー奴が雪蓮だ。絶対にそいつを見つけるぞ」

「そうですね。では、獄寺殿、右側をお願い出来ますか?山本殿は左側を」

「良いけど・・・お前はどうすんだ?」

「拙者は・・・・・・正面を突き抜けます!!」



「分かった。お前、シナモンのトコ行くんだろ?だったら良いぜ」

「あぁ!行って来いよな!こっちは任せてくれって!!」


「獄寺殿・・・・山本殿・・・・・有難う御座います!!」




ダダダッ・・・・




シナモンの所へ向かうバジルの背中を見送りながら、二人は顔を見合わせた。


「そっちは任せた。てめぇ、ミスすんじゃねーぞ」

「分かってるって!獄寺もな」


「あぁ、行くぜ」







「雪蓮・・・何処へ逃げたんでしょうか・・・?」



息を切らせながらも、走り続けるバジル。

ツナの家に向かって。




ガチャッ



バジルは、玄関のドアをちょっと乱暴に開けると、一気にツナの部屋がある二階へ駆け上がった。

ガチャァァン、と鍵が壊れる勢いでドアを開けると、そこで寝っころがっていたツナの姿を確認した。


「沢田殿!!起きて下さい!!」

「バ、バジル君?!・・・あ、シナモンは?」

「今、シナモン殿の行方が分からないんです!!沢田殿、リボーンさんから何か聞いてはおりませんか?!」

「え・・・?確か、黒曜の方に行くって・・・・」

「黒曜?!・・・とは、何処ですか?」

「え?!・・・あぁ、バジル君知らなかったっけ?骸の一味が住んでる・・・・」







「・・・つまり、骸というのは完璧なる怪盗であり、それを沢田殿は砕こうとしたんですね。そして、勝ったのですが、ヴィンディチェに囚われてしまったと!!」

「え・・・いや、ちょっと違う・・・かな・・・・」

「そうですか?では、骸というのは幽霊と?」

「いや・・・事実から遠ざかって行っちゃってるよ・・・」

「難しいですね・・・骸という人物を知るのは・・・知れば知る程難しい方です」

「いや、結構簡単だから・・・」



なんて会話を続けながら、新たに増えた居候二人が見張っている事を知らなかった。



「ねー、レイピア。早くアレ、倒しちゃダメ?」

「ダメです。XANXUS様の役に立つ情報を、今、少年があの口で喋っているのです。それを報告すれば、XANXUS様も・・・」

「え?そうかな〜?」

「どうしてです?」

「だってさ、ボスは物知りなんだよ?敵の弱点や過去の事まで、全部調べたに決まってるじゃん」

「そ、そうですね・・・。XANXUS様に、かえって無駄な時間を取らせてしまいそうになってしまった。有難う御座いました」

「良いって良いって。そんな事より、『使えない?』」









グシャッ



「ボクの計画は、どう?」

「間違イ、訂正、致シマス。後1分デ完了。了解デスカ?」

「りょ〜かい♪一刻も早く・・・早く、気の真6弔花を・・・探し出せ」




グシャッ




白蘭の持っていた書類が、バラバラと床に舞い散る。

普通とは違うのは、全て、百蘭によって千切れている、という事だった。




「百蘭サマ、コノ書類・・・」

「別にいいよ。そんな事より今はシナモンチャンだ。気の真6弔花になれる器を持っているよ、彼女は」

「了解デス。デモ、ソノ書類、大事デス。肯定デスカ?」

「う〜ん。ま、良いや。肯定っと♪」




「デハ、参リマショウ」



その散らばった資料には、幾つか共通点があった。

必ず、シナモン、レイピア、闇夜、奈々・・・後は良く分からない人の写真が貼られていた。







「では、とりあえず黒曜ランドという場所に参りましょう。それから、クローム殿という方に話をしましょう」

「う・・・うん、そうだね」

「骸という妖怪と会話を出来る、ただ一人の人物に」

「いや・・・・・・・まぁ、良いや」


あれから30分位話をし、また更にバジルの骸への理解が違う方向へと向かって行ったのだが・・・。

クロームの情報は、何とか上手く伝わったらしい。


「案内して頂けますか?何処の屋根をどう行けば良いのでしょうか?」

「屋根・・・?」

「はい!日本人は急ぐ時、屋根を伝って行くと教わりました!その証拠に、ニンジャという方の映像も見せて頂きました!!」

「忍者は特別・・・」



「バジル君、とりあえず屋根じゃなくって、走って行こうよ!ね!!」

「そ、そうですか?・・・分かりました」




ガチャッ




Re: 【リボーン!】運命のソーサリー ( No.452 )
日時: 2011/02/12 15:37
名前: 桃香 (ID: AJl9c6xx)

第八十三話 もう、会えない。哀しくて、辛いよ。






「白蘭サマ、気ノ波動ヲ持ツ者ハ、我々ノ確認シタ限リデハ、8人デス。ソシテ、ソノ者達ノ共通点ハ」

「待った。それ以上は言わなくて良いよ」

「ハッ。ソレデハ、引キ続キ・・・」


「うん。進めてくれないかな?・・・気の波動を持つ者の奪取をさ」



そう言うと、白蘭は、ソファに倒れ込みながらマシュマロを頬張った。

幾つか食べた所で、ムニュムニュとマシュマロを弄る。


「早く・・・早く・・・真6弔花を揃える。そしてボクは、世界の創造主になる・・・・」




空を見つめながら、しかし強い瞳で呟いた。










「獄寺ー、バジルの行ったトコって何処だと思う?」

「知るか!ンな事より戦いに集中しろ!!」



山本は刀で敵の攻撃を弾きながら、獄寺はダイナマイトを手足の様に使いながら、敵を一人ずつ倒していく。

途中、背中を取られても、お互いがお互いの事を助けていく。




「よっしゃ、少なくなって来たなっ!!」

「てめぇは黙ってろ!!敵を全員やらねーと行けねーんだよ!!」

「分ーってるって。でも、ずっと黙ってんのもツラくね?」

「緊張感無さすぎだっつってんだろ!!」




山本に獄寺が一喝した所で、敵が全員倒された。

まだ数人、ピクピク動いてる者も居るが、少なくとも10分は気を失っている筈だ。



「じゃ、行くか」

「あぁ!待ってたぜ!!」

「黒曜ら辺、テキトーにぶらつけば出て来んだろ」








「シナモン!!リボーン!!」

「遅かったデスね、シナモンという少女のナイトは」

「シナモン殿は、どちらへ?!」

「シナモン、は・・・・どうでショウか?」

「おぬし・・・」



サッ




「待てバジル。ここはオレが行く」

「沢田殿!!しかし・・・・」

「お前はシナモンを助けに行く事に専念しろ」

「・・・分かりました」


拳を強く握りながら言うと、すぐにダッと駆け出した。

奥にあるドアに向かって。



「させませンよ?」



ザシュッ




しかし、直ぐに雪蓮の手から氷が飛んだ。

キイィィン、と音を立てて、バジルの足元に落ちて来る。



「やはりただでは行かせてくれないご様子ですね・・・」

「私は、アナタが目的なのデスよ?シナモンという女も、アナタを誘き出す道具に過ぎません」

「貴様・・・シナモンをそんな風に言うな」

「沢田殿、この相手は、拙者にくれませんか?」

「バジル・・・?」

「シナモン殿を馬鹿になさるのは、拙者が許しません!!」



そう言い切ったバジルを見て、ツナは、バジルの前にあった手を戻した。

その瞳に映った者と強い意志を感じながら。



「分かった。じゃあオレは行く。・・・勝てよ」

「有難う御座います、沢田殿」



一瞬ツナの方へ向いた後、雪蓮の方へ向き直る。


「さぁ、行きます!」









「闇夜、『使えない?』というのは?」

「え?だってだって〜、骸ってさ、確か人の体に乗り移れるんだったよね?だったらさ、乗り移って動かしちゃえば良いじゃん!!」

「そう言われてみれば・・・名案ですね。早速XANXUS様に報告します」

「待ってよ〜!レイピアに言われると、レイピアが考えたみたいに言われちゃうんだってば〜〜!!」




グシャ




何かが床にぶつかり、その後、溶ける音がした。

そしてまた、同じ物が向かって来る。

それをひたすら避けながら、レイピアは推測する。



「毒サソリ、ビアンキ・・・?」

「正解よ。暗闇なのに良く分かったわね」

「この家では、溶かす様な技は貴女以外使えない。だからです」

「あら、イーピンもポイズンクッキングを使えるのよ?」

「・・・初耳です。確認してからデータに加えます」

「随分慎重ね。まぁ普通かしら」



ジュワァァァァ・・・と、恐ろしい音がして振り向くと、キャンディ爆弾で目をやられた闇夜が蹲っていた。


「闇夜・・・!!?」

「そのキャンディは、投げると約4秒後に毒を周りにまき散らすの。目に入ったら痛くて痛くてたまらないでしょうね」

「ビアンキ・・・」

「あら、恨んでくれても結構よ。でも、私が今から千紫毒万紅を使ったらどうなるでしょうね」

「千紫毒万紅って、確か・・・触れた物をポイズンクッキングにしてしまう究極料理・・・」

「そして、私はちょっと進化させて、ポイズンクッキングが触れてる物までポイズンクッキングにしてしまえるわ」

「進化・・・?!ま、まさか・・・」


「そう、その子はポイズンクッキングになってしまうわ」



「分かりました。・・・何をすれば良いんですか?」



静かに、諦めた様に呟くレイピア。

それを聞くとビアンキはすぐに言った。


「この家から出てって!!今すぐによ!!!」







Re: 【リボーン!】運命のソーサリー ( No.453 )
日時: 2011/02/13 19:05
名前: 桃香 (ID: 8pbPlA7p)

第八十四話 信じてる訳じゃない。






「・・・ビアンキさん、・・・嫌だと言ったら?」

「あら、力ずくで出てって貰うわよ。嫌って言われてもね」

「それは困りましたね。私達は、雑用でもパシリでも良いから置いてって言ったのに」

「・・・六道骸と口調が似ているのが気にくわない、っていうのも理由の一つにあるのに、直そうともしないのね。雑用ならば、それから直しなさい」

「雑用係の話は無視ですか?まぁ、気にしてませんけど」

「力ずくで追い出す、っていうのは、貴女達に欠点があるからなのよ。それを直そうとしない時点で、雑用係失格だわ」

「人には必ず何処か欠点がありますよ。直す為に何かを失う・・・そんなには、良くある事ですから」

「でもね、貴女達には大事な物が足りてないの・・・そう、愛よ!!」

「愛、ですか」



「それが分からない限り、永遠に出てって貰うわ!!」

「厳しいお姉様ですね。愛だなんて」



突然、剣の様な物の先がビアンキの首元に当てられた。




「非科学的な物は、信じませんから」









「はっ・・・はぁぁっ!!」



雪蓮のバジルの実力は、ほぼ互角だった。

だが、雪蓮は何かを探る目つきをしながら戦っている。

本気を出していないだけかも知れない。




「なかなかやりますね・・・。おぬし・・・」

「そういう貴方こソ。私は、あの子を主戦力にし、貴方が周りをチョコマカと動くだけかと思ってまシタ」




辛そうに言うバジルに対し、雪蓮は息も乱れていない。

本気を出していた訳では無さそうだ。



「でも、その程度なのナラば、私の方が上手でスヨ?」




幻覚を素早く作り出し、両手に剣を持った状態でバジルに斬りかかる。

刃がキラリと光り、それが一層不安を大きくさせる。



キィィィン





バジルは、辛うじて片方だけは受け止められたが、もう片方の剣は腹に刺さっていた。



「ぐ・・ぅ・・・ッ・・・・・」


「まだデスよ」





シュパパパパァァァン







刃が見えない位に早く突きを出される。

腹を斬られたバジルに、それを避けるすべは残っておらず、そのまま殆ど全てを受けてしまう。



「終わり・・デスか?」



バタリ、と倒れて身動きしないバジルに、雪蓮は尋ねた。

皮肉を込めた様なのではなくて、本当に驚いているようだ。



「何だか物足りないデスね。シナモンという女の連れって事は、もっと強いと思っていまシタのに・・・」



そう呟くと、バジルを担いで、さっきツナが通ったドアに行った。

軽々と、素っ気無く。









「んにしてもどこ行ったんだろーな、10代目やシナモンやバジルやリボーンさん・・・」

「う〜ん、あ、あっち行ってみねぇ?」

「こんの野球バカが!!ンな人ごみの多いトコにマフィアのアジトがあるわきゃねーだろ!!」

「そーなのか?あ!だったらあっちはどーだ?」

「ん・・・?・・・・・・もしかしたら、当たってるかもな」



山本が指を差した所は、敵ファミリーのアジトだった。



「いっちょ行ってみっか!!」

「あんま気乗りしねーが・・・まぁ良い。行くぞ」







Re: 【リボーン!】運命のソーサリー ( No.455 )
日時: 2011/02/16 21:37
名前: 桃香 (ID: 2lvkklET)

第八十五話 この声が、聴こえますか?







ガチャ・・・



ゆっくりと、獄寺の開けたドアが動く。

それは、外見のボロボロな感じとは程遠い動きだった。

どちらかといえば、中の方が似合う感じだ。




「うわ〜!何だ?これ」

「ご、豪華だな・・・何であんなボロかった中がこーなんだ?」




「誰デス?部外者は立ち入り禁止でスよ?」



先ほどの敵とは明らかに格が違う雰囲気に、一瞬緊張が走る。

殺気といい、隙の無さといい、絶対に殺し屋だ。




「誰だ?テメェは」

「それはコッチのセリフでス。何で居るんでスカ?入り口に置いた部下は・・・」


一瞬言葉を濁すと、倒れている部下を見つけ、二人に向き直った。


「倒した様デスね。貴方達の認識を改めまショウ。・・・年齢にしては強い、とデス」


「どうやら、結構自信があるみてーじゃねーか。上等だ。かかって来やがれ」

「あぁ!売られた喧嘩は買うのな!!」


「分かりまシタ。良いデショう」



その瞬間、肩に担いだバジルが見え隠れした。

・・・不味い。そのまま攻撃をしてしまうと、バジルまでを巻き込んでしまう危険がある。


「バジル?!ど、どうして・・・」

「シナモンという女を捕まえるための人質デス。貴方達もなりマスか?」

「いいや。生憎、バジルを助け出す・・・仲間を助け出す為に来たんでな!!」

「あぁ、山本の言う通りだ。仲間を助け出すために来たんだ。・・・てめぇに人質にされる訳にはいかねーんだよ!!」


「成る程。仲間、というのはこの少年とシナモンという女とアルコバレーノのコトでスか?」

「あぁ・・・・全員を助けなきゃ帰れねーもんな!!」

「そうデスか。決意は固い様デスね。・・・良いデショウ。相手しまショウ」





そう言うと、シュッ、と幻覚で剣を作ると、構えながら二人に向かって来る。

先ほどとは比べ物にならない位に長い剣。・・・レイピア・ソードだ。




「す、すっげー!!なっげー剣!!」

「ンの野球バカ!一回果てやがれ!!」


「おフザケは、もう終わりデスよ。ここからは、お子様集団が生き残れる世界ではないのデス」



そう言って、二人の首元へ的確に狙いを定める。

が、それより先に山本が動く。


「そーか?もっとオレは行けると思ってんだけどなー。まさか、マフィアごっこに命捧げる奴なんて居ねーと思ってたんだけどな」

「“ごっこ”?・・・ここからは、本当に殺し合いの時間なのデスよ?」

「殺し合い?・・・ハハッ、おもしれー!!ホントに命かけてんのな!!」

「何でス?ふざけたこの男は・・・」



「獄寺ぁ!お前さ、援護してくんね?」

「援護だぁ?!ふざけんじゃねぇ!野球バカの援護なんてぜってーヤだね!!」

「そっか、じゃあ先に行ってくれよな!」

「はぁ?・・・オ、オレは一人は・・・その・・・」

「何だ?」


「オレも援護してやる!!テメーが死んだら10代目も悲しむしな!!」



照れ隠しで声を張り上げた獄寺は、ダイナマイトを両手いっぱいに持ち、放った。

山本の背後に回っていた雪蓮は、完全に不意打ちの形でダイナマイト全てを喰らってしまった。



「っ・・・なかなかやる様デスね。でも、二人相手デモ勝てまセンよ?」

「それはどーだろーな」

「あぁ、獄寺の言う通りだぜ。一人は駄目でも、二人じゃぜってー負けねー!!!」




そう言い放つと、山本は後ろに居た雪蓮を斬りかかった。

だがそれは、雪蓮の盾に防がれる。

幻覚で咄嗟に出した盾と剣は、幻術としては強くないものの、怯ませるのには充分だった。



「剣ッ?!でも、一体どこから・・・?」

「山本!!油断すんじゃねぇ!!」



ダイナマイトを一気に10本位取り出すと、雪蓮に投げつけた。

そのダイナマイトが全て雪蓮の目の前で爆発すると、盾が綻び始めて来た。



「盾がボロボロになったぜ?!どうなってんだ?」

「だから油断すんじゃねーっつってんだろ!!この野球バカ!!」



「そうでス。油断なんかしてたら・・・」

「後ろから殴られても文句言えませんよネ?」

「だったら、やってしまいまショウか?」



「な・・・ッ?!四人?!どうなってんだ!?」

「幻覚・・・どれだ!どれが本物だ!!!」


「残念デした。私はここ・・・デス!!」




ビシュッゥゥゥゥゥ






雪蓮の手から、氷のつぶてが飛び出す。

獄寺と山本の足元を容赦なく襲う。

獄寺は軽くジャンプしてかわし、山本は氷を斬りながら前へ進む。




「私はここにも居まス。・・・油断なんかしてるヒマはありまセンよ?」



そう言うと、後ろから獄寺に殴りかかった。

素手だった為、対して威力は無かったが、不意打ちを食らった獄寺は完全に混乱した。




「こりゃー・・・厄介そーな敵だぜ」


「何を笑っているのデス?貴方は。私が簡単に倒せる相手とでもお思いデスか?」

「いいや・・・寧ろ、獄寺を倒す位つえー奴で良かったって思ったぜ」

「・・・? 理解不能でス。説明して下さイ」

「え〜?そんな風に感じねーか?」




そう呟くと、雪蓮は、スラリ、と刀を取り出した。



「貴方と同じ気持ちになるには、貴方と同じ感じ方をしなくてはならない。そう感じまシタ。だから、私も刀デス」

「おっ!同じ刀か〜!ワクワクすんな〜!」

「・・・やはり、考え方が分かりません・・でも、やってみまス」





そう言うと、雪蓮は山本に斬りかかった。


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