二次創作小説(紙ほか)

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Princess Teens
日時: 2018/06/10 22:27
名前: まるき (ID: Mm9jHYga)

輝く10代になれる

Re: Princess Teens ( No.96 )
日時: 2018/09/05 22:35
名前: まるき (ID: RO./bkAh)

「進路…?」
「知らん顔するな」

侑士はため息を吐いた。頭にクェッションマークが浮かんだ亮がいた。

「大学どないしよん」
「特にねーわ」
「でも行くんやろ」

そういや、大学決めてなかった。つか大学なんてどーでもいいしどうせなら、俺は将来の夢とかないから行かなくてもいいんじゃないか。うん。そうしよう。

「行く気ないから行かねーわ」
「…ホンマに?」

うん。

「あ、スポーツ推薦あるなら別」
「あんで」
「行くわ」

多分、なんとかなるだろう。

Re: Princess Teens ( No.97 )
日時: 2018/09/07 00:01
名前: まるき (ID: RO./bkAh)

「神島」

佐伯は逢花を呼び止めた。逢花はクラスメイト30人分のノートとプリントを抱えている。

「職員室いくの?」
「うん」
「持つよ」
「え、いいよ」

逢花が遠慮したのも束の間、佐伯は逢花からノートとプリントを奪った。返して、と抵抗する逢花を他所に佐伯は階段を降り始めてしまった。仕方なく逢花は着いていく。

「ありがと」

職員室に届けると佐伯は逢花の礼に対して、笑顔で応えた。

Re: Princess Teens ( No.98 )
日時: 2018/09/07 20:53
名前: まるき (ID: RO./bkAh)

次の大会で負ければ、俺ら3年は引退する。いよいよ5月末に迫った最後の大会に向けて、亮はますます気合が入っている。まずは都で1位にならなきゃ始まらない。それが亮にとって少し難しいことは、本人もわかっている。俺は多分今のままだと地方大会止まり。どうしても跡部には勝てないし、他校のヤツらなんかに負けるかと思っても絶対に勝てない相手は少なからずいる。国体キャプテンの手塚とか去年1年なのにシングルでインターハイ準優勝した神奈川の切原とか。

「跡部。お前どうしてそんなにつえーんだよ」

跡部は明らかに怪訝そうな顔をした。質問が直球すぎて、なんだこいつはと言わんばかりの。

「知らねーな。だが俺は強い」
「質問に答えろ」

こうやって跡部に折れずつっかかるのは亮くらいである。

「才能だな」
「もっとリアルなの」
「センス」

多分、跡部の言うセンスとは元々の洞察力や身体能力のことだろう。生まれ持ったものを自覚なくいかに伸ばしていけるか。センスを自覚してそこに探りを入れ込んでしまうと元々持っていた自然なものがむしろ失われてしまうような。跡部はそんな恐怖と戦っているのか、なんて亮は考えもしないので、ただひたすら練習をこなすだけである。

「最近調子いいなぁ」

亮はかなりノリノリでメニューをこなしていた。

Re: Princess Teens ( No.99 )
日時: 2018/09/07 21:23
名前: まるき (ID: RO./bkAh)

図書館で勉強していたら、LINEの通知が携帯画面に現れた。音は鳴らなかったけど、視界の隅でスマホが光ったからわかった。

今何中

図書館で課題と試験勉強してた

おう

亮くん暇なのかな?逢花は午後から亮が連絡を取れる状況から察知した。いつもは部活だから。

どうしたの?

部活早く終わったから

いまどこ

逢花は亮がコンビニの入口に立っているのが見えた。亮は制服だが、逢花白い七分袖のロングTシャツにジーンズのショートパンツ、スニーカー。シンプルな格好が可愛い、亮は会う度に思う。

「飯食った?」
「ううん」

部活のあと、学校から図書館のすぐ近くにあるコンビニまで亮は地下鉄で来た。

「なんか食おうぜ」
「ラーメン」
「俺も今食いたいと思ってた!」

通りにあるラーメン屋に入り、注文をする。

「来週の木曜から公欠で、大会でる」
「土日は大会やらないの?」
「やるよ。見に来る?」
「土曜日なら行けるよ」

また亮くんがテニスしてるところを見れる。なんだかテニスしてる時の亮くんはかっこいい。

「俺さ、2番手でシングルはちょっとキツいとこにはいったけど、ダブルスはいけるから。団体戦は万年準優勝脱出」
「優勝するんだ」
「当たり前だろ?」

亮は自信ありげにはにかんだ。

Re: Princess Teens ( No.100 )
日時: 2018/09/10 21:44
名前: まるき (ID: RO./bkAh)

逢花と亮はラーメン屋を出たあと、また暇になった。行き先を決めていなかった。亮はどこへ行こうかと悩んだ。

「カラオケ行かね?」
「いいよ」

何気に初めてである。逢花は普段声を張るタイプではないので、歌ったらどんな声なのか上手いのか気になった。

「2名様でよろしいですか?」
「はい」
「ご利用時間はいかがされますか?」
「3時間で」

亮と逢花は同じ通りにある某カラオケ店に入った。

「神島?」

部屋に行こうと受付を離れたとき、後ろから声がした。振り返ると、私服姿の佐伯と男子のクラスメイトがいる。隣に並んでいたらしい。

「同じ学校のヤツら?」
「うん。佐伯っていうの」

亮と佐伯は目が合った。どこかで見たことある、そして「神島」と呼ぶ声に聞き覚えがあった。

「逢花、行くぞ」

亮は思い出した。あん時、電車で逢花の名前を言ってたヤツ。そしてそのあと俺はこいつと目が合ったんだ。

「ひどいなぁ。神島とはただの友達だってば、今は」
「今はって、何言ってるの」

逢花は冗談だと軽く笑ってあしらった。

「じゃあね」

そのノリと言わんばかりにまた佐伯も、逢花の頭に軽く手の甲を乗せた。佐伯は手を振ると男子らと共にカラオケ店を後にした。逢花は佐伯の後ろ姿を見つめている。亮は妙に落ち着かなくて、終始佐伯を見る目が少しきつかった。

「…佐伯って…」
「なんだよ」

逢花が呟いた一言が聞き取れなかった。

「佐伯ってさ、見た目かっこいいけど…残念」

亮はその瞬間笑顔になった。

「俺もめっちゃ思う!」

やっぱ男は顔じゃないんだよなぁと亮はすっかり上機嫌である。逢花も亮が意外とヤキモチ焼きな性格なのがよくわかった。

「亮くんわかりやすいね」
「何が?」

ううん、と逢花は亮がおかしくてたまらなかった。2人は個室に入った。

「何歌おうかなー」

逢花がタブレットで曲を選んでいる。亮はマラカスがそばにあったので、亮は鳴らしている。


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