複雑・ファジー小説
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- マジカルスイーツショップ【完結!】
- 日時: 2014/08/06 15:45
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode=view&no=8190
ある都会の一角に小さなお菓子屋さんがありました。
そのお店の主人の名はヘンリー、孫の名はマーラー。
このふたりはどこにでもいるごく普通のおじいちゃんと孫に見えますが、彼らの正体は様々な願いを叶えるお菓子を作る魔法使いだったのです。
☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆
今回は明るく楽しいマジカルコメディを書きたいと思います。
駄文だと思いますが、みなさん応援よろしくお願いします。
※この作品はとある有名作品のパロディを多く含みます。
奇想天外プロレス物語の最終シリーズです。
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- Re: マジカルスイーツショップ ( No.187 )
- 日時: 2014/06/25 20:32
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
「来い」
「ほう。あなたから仕掛けるような真似はしないんですか?」
私は1撃で倒してやろうと、彼に蹴りを打ち込みます。
彼は私の蹴りを受け、少しよろめきます。
「この程度の蹴りでよろめくとは、情けない。あなたの相棒のロディさんはもう少しタフネスがありましたよ」
そして彼に何発も手刀を浴びせます。
「痛いですか。苦しいですか?ギブアップしてもいいんですよ」
「お前は…真実を見ることができない愚か者だ」
「何ですって!私に愚か者と言いましたね。許せません、狂わせてあげます」
「できるものなら、狂わせてみるがいい」
すると彼は不意に私の背後に回りこみ、バックドロップをお見舞いしました。
普通のレスラーならいざ知らず、この私ほどの相手にこんな技はまるで効果がないと、たかを括っていたのが間違いでした。
ごわ〜ん!
まるでお正月に鳴らされる除夜の鐘のような音が、私の頭を駆け巡ったかと思った次の瞬間、私は今まで味わったことがないほどの、激しい頭痛を味わいました。
「バ…バカな。今の技はただのバックドロップなはず…」
「そう思えるだけだ」
「よくもまあ、下等生物の癖に生意気に!」
そう言った直後、視界が逆転しました。こ、この体勢は…
ズドン!
銃弾を頭に受けたかのような先ほどよりも大きい頭痛で気が付くと、私はパイルドライバーでリングに串刺しになっていました。
「こ、この私が本気を出していないことをいいことに調子に乗るとは…いいでしょう!思い知らせてあげます、私の恐ろしさを!」
「それができるといいな」
☆
ボクは真っ直ぐマールスさんに向かっていく。
彼女の考え方や心を変えることができるのは、直接会話をした、ボク、ただひとり。
彼女は最初から武力行使で訴えたわけじゃなくて、話し合いで解決しようとしていた。
だから、他の銀河太陽系8神とは違い、地球人の良さもある程度は理解している、理知的で優しい性格なのだろう。
だからこそボクは、彼女の優しさにかけてみることにした。
たとえ試合中であったとしても、敵の命を優先し、敗北することを勧めた彼女の優しさに。
「本当にありがとうございます。わたくしの我儘を聞いてくださって、オランダの試合場まで来てくださって。せっかくあなたがここまでしてくださるのですから、わたくしも本気を出さなければいけませんね」
彼女は微笑むと、ボクのおなかに蹴りをめり込ませた。
「ウッ…コホッ…ッ!」
たった一撃浴びただけなのに、口からつばや血が噴き出される、この威力。
間違いない、マールスさんは強い!
「でも、たとえあなたがどんなに強くても、ボクは諦めるわけにはいかない!なぜなら、あなたの心を銀河太陽系8神の支配から救い出せるのは、ボクだけだから!」
ボクは右手をジャックナイフに変形させて、彼女に攻撃を開始した。
「『ナイフハンド』!」
- Re: マジカルスイーツショップ ( No.188 )
- 日時: 2014/06/26 19:23
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
月神が勢いよく白装束を脱ぐと、そこには白い服に白い髪、白い瞳をした男がいた。
「俺は銀河太陽系8神、月神こと、キリス。お前の最後の相手となるものだ。では始めよう」
「俺は井吹宗一郎だ。行くぜ、キリス!」
こうしてようやく正体を見せたキリスと、俺との激闘が始まった。
だが、奴の力は圧倒的だった。
打撃技でも関節技でも寝技でも、俺より遥か上だった。
まあ、俺が弱いと言われればそれまでだが。
「貴様は弱い。弱すぎる」
「…かもな。けど、俺はレスリングジムで1番の負けず嫌いなんだぜ〜ッ!」
奴にフライングクロスチョップを浴びせ、続けて月神だけにムーンサルトをお見舞いして距離を置き、ロープを使って人間魚雷を炸裂させる。
どうだ、俺もみんなのスパーリングのおかげで少しは技が使えるようになったんだ。
今は弱い弱いと言われても、この試合中に力をつけて、あんたにぜってぇ勝ってやるせ!
「貴様の望みはなんだ?」
奴が不意にそんなことを訊ねたので、俺は笑ってしまった。
そんなことは考えるまでもないことだ。
「あんたに地球の侵略を諦めさせ、その考えを改めさせて、帰ってもらう」
「ならその為にまずは俺を倒してみろ!」
望むところだ。やってやる!
※今回登場したキリスは レイRさんのオリキャラをもとに創作しました。ご応募ありがとうございました。
- Re: マジカルスイーツショップ ( No.189 )
- 日時: 2014/06/26 06:00
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
私はクロノスの様子を見て、冷静に敵の様子を分析する。
彼は私の繰り出す基礎技を立て続けに食らい、その威力に動揺を隠せないでいる。
「あ、あなたは本気を出したこの私に、勝てるはずがないのです!」
その刹那、奴のスピードが増した。なるほど、これがつまり、彼が本気を出した時のスピードというわけか。
確かに、先ほどの10倍ほど早くなっているのが、よくわかる。
「これでも食らいなさい、下等生物!」
奴は先のロディ戦と同じく、手刀を振るう。
だが、ロディには通用しても、この私には通用しない。
私は彼の放つ手刀を巧みにガードして急所に命中させない。
「あなたは地味な技ばかり使うんですね?もっと派手な技を使ったらいかがですか。この私のように!」
「お前のは派手なだけで決め手にかける。
私のは地味だが確実にお前から体力を奪っている」
「フン!それがどうしたというんです。あなたは人間、私は神。その差は歴然なのですよ。たとえあなたが基礎技を何発もかけたところで、私をKОすることは、不可能なのです!」
「それはわかるさ。だから、今から戦法を変える。言っておくが、私はプロレスの技は基礎技しかしらない。だが、私には、それを補ってあまりあるものがある…それは…」
そこで私は懐からフォークを取り出した。
「悪魔の如き残虐殺法!」
「ホギャ!」
私は彼の首をスリーパーホールドで締め上げつつ、額をフォークで滅多刺しにする。
彼の額からみるみるうちに血が流れ、彼の顔が血で真っ赤に染まる。
次に私は両手にメリケンサックを装着し、敵を斬りつける。
「こんな打撃、受け止めてみせますよ!」
彼は手を血に染めつつも、私の凶器攻撃を受け止めた。
どうやら、そこそこやるらしい。
だが、私はそこですかさず、毒霧を吹きかける。モロに受けた奴は緑の霧で目をくらまし、怯む。
その隙を逃さず、観客のパイプイスを掴み、奴に殴りかかる。
「ホギャッ、ホギャッ!」
一気に優勢になったところで、私は奴にジャドウの必殺技だったコーナーポスト最上段からのニードロップを放ち、奴を失神KОで下した。
カンカンカンカン!
私の勝利が決まった直後、奴は不敵な笑みを浮かべ、立ち上がってきた。
あれだけ私の反則攻撃を受けても息があるとは…
「ホッーホッホッホ!素晴らしい残虐殺法でしたよ。では、私はこの場をさりましょうかね」
奴はまるで霧のようにその場から消失した。
私はこれは何かあるなと思いつつも、とりあえず、今は勝利の余韻に浸ることにした。
- Re: マジカルスイーツショップ ( No.190 )
- 日時: 2014/06/26 07:47
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
カーネルさんがオカマに勝利した。
最もあのオカマの負け方には、何か不自然さを感じずにはいられないが、ともかくこれで俺たちの対戦成績は、4勝3敗。
カーネルさんのがんばりのおかげで、巻き返しがついてきた。
俺もこの月神に勝って、何がなんでも、2連勝を果たしてやる!
「随分と威勢があるな。井吹とやら。なんなら手加減してもいい、貴様の要望によっては腕1本だけでもいいぞ?」
「面白いねぇ。じゃあ、そうしてもらおうか。見せてもらうぜ、あんたが腕1本でどれだけ闘えるのかを!」
「いいだろう。後悔するなよ」
言うなり彼は俺にアイアンクローをかけた。
フロイのアイアンクローも強力だが、奴のはそれ以上だった。
驚いたことに、俺の体をアイアンクローに捕えたまま、高々とリフトアップした。
「井吹宗一郎、これがお前たちと我らの力の差だ!」
彼は俺を片手だけでプレーンバスターをかけ、マットへめり込ませた。
だが、俺は根性で立ち上がる。
「ほう。まだ立ち上がってくるか。褒めてやるぞ」
「あんたなんかに褒められたって嬉しくないぜ!」
そう言い、アッパーを放つ。
「グオッ!」
まともにクリーンヒットし奴は2、3歩後退する。
それをチャンスと見た俺はパンチを振り、攻め立てる。
だが、奴はダウンしない。
「フッ、威勢だけはいい奴だな。これを食らってもその威勢がたもてるかな?」
奴は俺を放り投げ、上空でパワーボムに決めて、落下した。
ズドォン!
轟音が鳴り、俺は意識を失いかけるが、ここで負けたら2連勝を絶たれてしまう。
みんなの士気を高めるためにも、この月神にこの惑星のすごさを知ってもらうためにも、俺は決して弱音を吐くわけにはいかねえ!
「まだまだ。今度はこっちの番だ!」
俺は奴を全身の力を振り絞り、ボディスラムに捕え、叩き付ける。
「グ…ムッ…!」
奴が怯んだのを逃さず、そのままフォールを奪いに行く。
「1……」
「これぐらいで、この俺をフォールできるとでも思ったか、このたわけがーッ!」
俺のフォールを返し、立ち上がると、奴は顔と両腕を鋭い剣に変換させた。
顔はサメの背びれのようになり、両腕はまるでカマキリのカマを思わせる姿に変わった。
「これが俺の真の姿。そして味わうがいい!必殺『ゲイルソード=ストリーム』!」
- Re: マジカルスイーツショップ ( No.191 )
- 日時: 2014/06/26 19:00
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
「食らうがいい!『ゲイルソード=ストリーム』!」
奴は体を風車のように回転させ、俺を切り刻もうと接近する。
ここでガードしてしまえば、恐らく腕が切れる。避ければ追撃がくる。
だが、俺の考えを阻むかのように、彼の刃が接近する。
避けるのは、上か?右か、それとも左か?
「下だッ!」
俺は本能でそう判断し、下へかがんだ。
「何いッ!」
奴は俺がかがんだことに対応できず、3本ロープを切断し、場外へ落下した。
これをチャンスとばかりに俺は奴を追いかけリングを降り、場外乱闘へ持ち込んだ。
奴を掴まえ、拳を打つ。奴も負けじと打ち返す。
こんなことがしばらく続き、俺たちの試合はは引き分けに終わった。
正直このまま闘っていても、この強敵に勝つことは難しかっただろう。
下手すると負けていたかもしれない。
だから、この場は引き分けに持ち込めたから、合格点にしよう。
奴は引き分けだったのだが、潔く負けを認め、星へ帰って行った。
キリスに、地球に暮らす人類の素晴らしさを教えてあげることはできなかったのかもしれない。
けれど、地球人も自分とほぼ互角に闘えるということを知って、驚かせることには成功した。
たぶん、奴は今後、地球侵略を企むことはないだろう。
これは闘ったものでしかわからない奇妙な友情と信頼関係だ。
そして俺は、今闘っている奴らに希望を託すことにした。
フロイ、フォルテ、アシュラン、マルコ、ラグ、必ず生きて帰ってこい!
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