複雑・ファジー小説
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- マジカルスイーツショップ【完結!】
- 日時: 2014/08/06 15:45
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode=view&no=8190
ある都会の一角に小さなお菓子屋さんがありました。
そのお店の主人の名はヘンリー、孫の名はマーラー。
このふたりはどこにでもいるごく普通のおじいちゃんと孫に見えますが、彼らの正体は様々な願いを叶えるお菓子を作る魔法使いだったのです。
☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆
今回は明るく楽しいマジカルコメディを書きたいと思います。
駄文だと思いますが、みなさん応援よろしくお願いします。
※この作品はとある有名作品のパロディを多く含みます。
奇想天外プロレス物語の最終シリーズです。
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- Re: マジカルスイーツショップ ( No.212 )
- 日時: 2014/06/29 11:09
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
あたしは彼の答えを聞いて、不思議に思いました。
どうして心理学の用語を知っていることが、試合の勝ち負けに影響するのか。
彼の考えていることの意図が、あまり読み込めませんでした。
彼はあたしにラリアートを放ってきましたので、それを開脚飛びで避けると彼は、
「俺は、こう見えて心理学は好きでね。今からそれをたっぷり教えてやるせ!」
彼はあたしをジッと見て、口を開きました。
「お前、会長のことが好きだろ?」
なんと、あたしの思いを、見事に言い当てられてしまいました。
実は、あたしはスター様を師匠として、尊敬していると同時に、理想の男性として、いつの間にか、好きになっていたのです。
彼は普段はあまり頼りない、所謂ダメ人間のような人ですが、実際は試合の展開を先の先の先まで読む予測に、ユーモアのセンス、そして試合で闘うときの優雅さや敵への思いやり、常に感謝を忘れず、仲間を大切に思っているところ、上げればきりがありませんが、素晴らしい人なのです。
もっとも、彼は重度のショタコンで、あたしのことなんて、弟子のひとりとしか思っていないかもしれませんが…
それに、年齢の問題もあります。
スター様は見かけはイケメンの成人男性ですが、数千年以上生きている宇宙人。
あたしとは、寿命が違う。
彼は年を取らないのに対し、あたしは年齢を重ね、彼よりも先に、死んでいく—
宇宙人と人間の織りなす、甘く切ない恋の味。
それはまるで、とろけるミルクチョコレート…
「…試合は?」
ナルカンさんにツッコまれ、あたしはハッとして、現実に帰ってきます。
危ない、危ない。
もう少しで連載漫画でも始めましょうかしらと思っていましたから、いい時期に現実の試合に戻れてよかったですわ。
これからは妄想は控えめにしなきゃいけませんわね。
「フン。人間の恋愛なんてくだらない。どうせ、そんな恋愛なんて、愛の行為だけやって終わり。そんなものさ。もっとも、だから人間はいつまでたっても、俺たち神には近づけない!」
彼のその一言で、私の恋愛に対する清らかで美しいイメージが、まるで鏡のように粉々にくだけ散ってしまいました。
「あなたは、許しませんわ!」
「ほー、怒ったか。これだから、人間を相手にするのは最高なんだ」
彼はあたしが繰り出すパンチを小さな動作だけで避け続け、当たらせてくれません。
どうやら、この神様は見た目以上に侮れなようです。
「そろそろ終わらせる!『Dクアゲイスト』!」
彼の掌から暗黒のビーム状のエネルギー波が放たれ、あたしに紐のように巻き付き、体を締めあげます。
「きゃあああああっ!」
あまりの苦しさにあたしの口から悲鳴があがります。
「苦しいなら、さっさとギブアップするんだね」
「嫌ですわ。あたしは愛するスター様のために、あなたに勝たなくては…」
「心ではそう思っていても、お前の体は限界なんだよ!」
彼はサマーソルトキックであたしの顔面を攻撃します。
鼻から血がポタポタ流れ落ち、マットを赤く染め上げます。
あたしは、イチかバチかの賭けに出てみることにしました。
目には目、歯には歯…能力なら能力で勝負です!
「ナルカンさん、ルーレットであなたの運勢を試してみませんか」
- Re: マジカルスイーツショップ ( No.213 )
- 日時: 2014/06/29 17:29
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
「ルーレット?」
彼はあたしの言った言葉を繰り返し、首を傾げます。
「そうですわ。それでは始めましょう!」
指を鳴らしてルーレットを出現させます。
あたしは虚空からルーレットを出現させ、相手がルーレットを回して、針がマスに止まったら、そこに書いてある出来事を現実にすることができるのです。
かなり有利な能力と思われがちですが、実際マスに書かれている出来事の9割相手が喜ぶもの(レストランでバイキング無料チケット贈呈、女の子にモテる、5億円の宝くじ贈呈など)です。
彼はあたしが出現させたルーレットを見つめると、フッと笑みを浮かべ、
「いいねぇ。『強力な敵を出現させる』以外は、俺に有利…やってやる」
彼がレバーを引くと、ルーレットはグルグル回転し始めます。
神様、お願いです。どうか、味方を出現させるマスが当たりますように…!
すると、なんと、あたしの願いが通じたのか、ルーレットの針が『強力な敵(あたしにとっては味方)を出現させる』マスで止まりました。
「外したか。畜生!」
彼が、怒りに任せてあたしに拳を振り上げて攻撃してきたそのとき、サッと何者かが『リングへ飛び込んできました。
「女の子に暴力はやめるズラ」
現れたのは、巨大な麦わら帽子を被り、赤い目元を隠すマスク、額には『農』のマークが特徴の男性。
着ている白いアンダーシャツには大きな『稲』の文字、そのシャツからは屈強な筋肉が張り付いていており、着ている白いマントは風になびいています。
「だ、誰だお前は?」
ナルカンさんが訊ねますと、男性ゆっくりと口を開きました。
「ワスは農業を愛し、日本を愛し、子どもを愛し、全国を旅する流離のレスラー、農業マン。か弱い女の子をいじめる悪—い男の子には、お仕置きをしてやるズラ」
- Re: マジカルスイーツショップ ( No.214 )
- 日時: 2014/06/29 17:36
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
俺はフォルテの試合を見て、絶句し、口を開けたまま、呆然としていた。
彼女を庇い、クソガキと1戦まみえようとしている男…間違いない、俺のライバル農業マンだ。
奴とは5回対戦したが、その全てにおいて、俺は敗れている。
正統派の技巧派でパワーもあり、バランスの取れた肉体、足腰のバネ、農作業で鍛え上げられた、強靭な精神力。
そのすべてにおいて、俺を勝っていた。
俺はあの当時は、日本に俺より強いレスラーはいないと、ある種の慢心のようなものを感じていたが、奴と闘い、デビュー史上初めての敗北を喫し、それ以来俺は、奴から勝利を奪いために前にも増してストイックに鍛錬に励んだ。
そして今、俺が見据えるオーロラビジョンの先に奴の姿がある。
奴はフォルテをリングから下ろし、クソガキと対峙した。
「いくだよ」
そう言ったかと思うと、奴はガキの頭部に強烈なかかと落としを放った。
「『桑のかかと落とし』ズラ」
角度、落下のスピード、どれも申し分ないかかと落としだ。
「これぐらいで寝ていられたら困るだよ」
奴は両手を手刀に変え、敵の首筋にモンゴリアンチョップを放ち、続けざまにフライングニールキックをお見舞いした。
「『雑草刈りチョップ』と『かまいたちキック』だよ」
「こ…こんな技でこの俺がダメージを…!」
たった1分間の間に連続攻撃を決められ、敵は明らかに動揺している。
奴の攻撃は地味で派手さに欠けるが、一撃一撃が重く、つまらない技でも、必殺技と同様の威力を誇る。
奴は元からある技に自分だけが使うオリジナルの名前をつけるのが好きだ。
遊び心のある男だが、その強さは計り知れない!
「『米俵プレーンバスター』といくかの〜」
ほいっと軽々敵を持ち上げ、プレーンバスターをかける。
「おのれ、俺の心理作戦を食らうがいい!」
だが、敵は奴の拳で顔面を打たれ昏倒する。
「おろ?『軍手パンチ』の威力が強すぎたみたいズラ」
奴に顔面を打たれ、逆に自分の心がポッキリと折れかけるガキ。
神といえど、ガキは甘い。
すると、奴は俺の存在に気付いたのか、オーロラビジョンを見て、口を開く。
「不動じゃねぇズラか。3年ぶりズラな〜。元気ズラか?」
「ああ。…あまりガキをからかいすぎないほうがいいぞ」
「おお〜、そうズラね。お前さんはさっすがワスがライバルと認めた男、さっきの試合、バッチグーだったズラ」
俺の方を向き、話をしながらも、敵のどてっぱらにトラースキックを命中させている。
「ワスの必殺技もなかなかのもんじゃろ。これは『サトウキビキック』いうんズラ。沖縄で遠征した時に編み出した蹴りズラ」
「…いや、その技は昔からあると思うぞ…」
「おんや、そうだったズラか〜。まあ、いいズラ」
顔は俺を向きながらも、敵を捕らえパイルドライバーでマットへ串刺しにする。
「ちくしょおおお!」
敵は顔面血みどろになり、立ち上がるが、奴は一向に意に返さない。
「そういえば、不動。お前さん、弟がいたんズラね。さっき聞いたとき、ワスも腰を抜かしたズラよ〜」
ガキは奴の『米粒掌底』を1分の間に軽く30発以上食らい、よろめく。
「俺を…俺を舐めるなああああああああ!!」
度重なる舐めプレイで、ついに業を煮やした冷静なガキは、完全に怒り狂い、農業マン目がけて突進し、必殺技を放つ。
「これで終わりにしてやる、『Dクアゲイスト』!」
「ほいっしょっと」
奴は全身に力を込め、締め上げる紐を破壊させた。
「お前さんはまさに『策士策士に溺れる』という諺通りの男の子だったズラ」
「どういうことだ?」
「ワスはお前さんが怒りで我を失うことを見越して、わざとお前さんを無視続けたんズラ」
「し…しまった…!!」
「ほんじゃま、これで終わりズラ。星に帰ったら、女の子に手ださんこと。これはワスからのお願いズラ。『里帰りブリーカー』!」
奴はガキにカナディアンバックブリーカーをかけ、泡を吹かせるほど、容赦なく敵の背骨を弓なりにし、ある意味大人げない完全勝利を成し遂げた。
- Re: マジカルスイーツショップ ( No.215 )
- 日時: 2014/06/30 20:58
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
この日の朝食の時間、僕とおじいちゃんは一緒にプロレス中継をテレビで見ていた。
テレビに映っているのは、スター=レスリングジムの人たちで、神様を名乗る人たちと、世界各国に設置された特設リングで激闘を繰り広げていた。
「ふむう…さすがはわが弟子じゃ。よくここまで弟子たちを鍛え上げたものじゃのう」
おじいちゃんはホクホク顔でテレビ画面を見つめながら、つぶやいた。
その発言が気になった僕は、おじいちゃんに訊ねる。
「おじいちゃん、スター=レスリングジムの人の中に弟子がいたの?」
すると、おじいちゃんは、ニコニコ微笑み、
「このお店の常連客である、会長のスターくんがおるじゃろ。彼はわしの弟子じゃ」
その衝撃の発言に、僕は思わず腰を抜かしそうになった。
「ぼうやにとってみれば、意外かもしれんがのう。わしは格闘家としての一面もあったんじゃ。
デビューして、引退するまでの50年間、誰にも負けなかったよ」
おじいちゃんが、こんな話をするのは、すごく珍しいことだったため、僕は思わず、ソファーから身を乗り出して話を聞いた。
「わしは『プロレスの魔法使い』と謳われておった。
もっとも、その当時の試合をリアルタイムで見た人はみんな亡くなっているじゃろうが…
それでな、スターくんは、ある日突、わしの元にやって来て、弟子にしてほしいと言った。
わしは別に断る理由もなくOKしたのじゃが、彼を弟子にして、本当によかったと思っておる。
わしは彼に格闘技と魔法を教えたのじゃ。
彼はみるみるうちに才能を開花し、デビューしてトップレスラーとなった…」
そこで一息ついて、
「それでわしは、彼をわしの友人、スリープマンのもとで修行させたのじゃ。
彼はここで、寝技と関節技をマスターした。
最後に精神力を養うために、もうひとりの友人、バードンのもとで強靱な精神力を手に入れ、彼はついに、心技体全てマスターしたのじゃ。
こうしてわしたちの自慢の弟子になったスターは『技の神様』と呼ばれるまでになり、その人気を不動のものにしたのじゃ。
それから彼は、世界各国で弟子を集めジムを作り、育成し始めたというわけじゃ」
スター=レスリングジムの誕生秘話を聞いて、僕は驚きと同時に、おじいちゃんとスターさんの偉大さを改めて感じた。
「のう、ぼうや」
ふと、おじいちゃんが僕の顔を見て言った。
「この際じゃから、きょうはお店を閉めて、クロワッサンくんと一緒に彼らの試合を観に行かないかの?」
「うん、行こう!」
僕はすぐに賛成した。
ちょうどそのとき、クロワッサンくんがお店に来たので、今の事を話すと、彼も大賛成し、3人でプロレス観戦をしにいくことになった。
- Re: マジカルスイーツショップ ( No.216 )
- 日時: 2014/06/30 20:37
- 名前: レイR ◆eO3D7qpnAw (ID: IWueDQqG)
- 参照: http://ge-novel.com/mtsg.cgi?
お待たせしました!三人目です!
名前「セラロ・スカイハール」
性別「♂」
容姿「緑色の四方八方にツンツンした髪型に同様の色をした瞳が特徴。甘いマスクだが性格は……」
異名「非情のサディスト、嘲笑う金星(金星神、異名が二つ存在する)」
性格「とても冷酷であり、自身の手を汚さず相手を始末したり操り手駒とした人を使って戦わせたりと冷酷さに余念が無い。」
必殺技「ウィンドミラー(直接的な必殺技ではないがセラの得意技。敵の攻撃を完全に回避し、さらに敵が仕掛けてきた技を自身もコピーする)」
一人称「俺」
二人称「君、お前(時によって変わる)」
笑い方「フッ」
サンプルボイス
「俺はセラ、覚えたかい?」
「戦いたい?戦ったりする?残念、まずは彼と戦ってね」
「誰って、俺の奴隷だよ?さっき操ってきた」
「残酷?違うなぁ、策士と呼んでくれよ」
「あんまり俺自身は戦いたく無いんだけどなぁ……」
「自らの手を汚さずに敵を始末するのが俺のやり方なんでね」
「正々堂々としてるからバカなんだよ。知らないの?」
「勝負の世界は勝てば良いのさ!勝者は正義で敗者は生きる価値は無い!」
「そろそろフィナーレ、だね」
「さよなら……永・遠にね」
参考「通称セラ。キリスや鳴冠の旧友であり、三人の中ではもっとも冷酷。自身の手を汚そうとせず、自らの手駒とした人間を使い対象を始末しようとするなど残酷かつ非道な一面が目立つ。また、そのような戦術の為か彼の実力は一般には知られていない。過去に何か悲しい体験をした事でこのような冷酷な性格になったと言う説があるが、その真相は不明」
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