複雑・ファジー小説
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- マジカルスイーツショップ【完結!】
- 日時: 2014/08/06 15:45
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode=view&no=8190
ある都会の一角に小さなお菓子屋さんがありました。
そのお店の主人の名はヘンリー、孫の名はマーラー。
このふたりはどこにでもいるごく普通のおじいちゃんと孫に見えますが、彼らの正体は様々な願いを叶えるお菓子を作る魔法使いだったのです。
☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆
今回は明るく楽しいマジカルコメディを書きたいと思います。
駄文だと思いますが、みなさん応援よろしくお願いします。
※この作品はとある有名作品のパロディを多く含みます。
奇想天外プロレス物語の最終シリーズです。
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- Re: マジカルスイーツショップ【参照230突破!】 ( No.38 )
- 日時: 2014/06/10 08:18
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
嬉しいなあ。きょうは、クロワッサンくんとお店でふたりっきり。
マーラーくんもヘンリーさんも旅行に出かけて留守。
ふたりがいないのは少し寂しいけど、そのおかげで大好きなクロワッサンくんと一緒にいられるんだから、まさに願ったり叶ったり。
彼の入れてくれた紅茶に口をつける。
爽やかな香りが心を癒してホッとする安らぎの空間を演出してくれる。
それにしても綺麗で可愛い…
彼の容姿は女の子みたいだけど歴然とした男の子…らしい。
正直たまにあたしより可愛いんじゃないかって思わせるときもあるけど、彼だから仕方ないよね。
「あ〜美味しい〜癒される〜!」
あたしの幸せそうな顔を見て彼も微笑む。
その優しい笑顔を見ているだけであたしは十分に幸せ。
そういえば、彼が口を聞いたところを一度も見たことがない。
もしかすると話せないのかな?
あたしが訊ねると、彼はなんとも言えない悲しそうな表情で大きな黒い瞳にうるりと涙を浮かばせながら、コクリと頷いた。
可哀想。
別にこれは同情から来ているのではなく、本当に彼の辛さがよくわかる。
なぜならあたしも過去に虐待を受けて、言葉を話すことができなくなったときがあった。
あのときは話したくても声が出せなくて本当に苦しかった。
もしかすると、彼は私よりもっとずっと辛い経験をしてきたに違いない。
そう思うと、まるで自分のことのように胸が痛み、彼がまるでガラスの工芸品やお菓子細工のように繊細で壊れやすい存在に見えてきた。
「クロワッサンくん、ごめん!ごめんね!」
気が付くとあたしは立ち上がって、彼をぎゅっと抱きしめていた。
- Re: マジカルスイーツショップ【参照240突破!】 ( No.39 )
- 日時: 2014/06/10 16:41
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
「ごめん!本当にごめん!」
信じられないことが起こりました。
真帆さんがぼくのことを優しく抱きしめ、衝撃の一言を口にしたのです。
「今までずっと黙っていたけど、あたし、あなたのことが—」
えっ?この展開…もしかして…
そのときです。お店の玄関のドアが勢いよく開いて、とある人物が入ってきました。
「熱いねえ、おふたりさん…!!」
大柄な体に豪華な服、立派なひげに充血した目…その特徴から導き出される人物はぼくの知る限りたったひとりしかいません。
「久しぶりだな、義息子、クロワッサン!!」
ぼくが世界で一番恐怖し、誰よりも嫌いな人物。
ぼくから声も家族も何もかも奪った人物。
「おや、お義父さんの顔を忘れたのかな?」
彼は野太い声で挑発するかのように見下します。
「あ、あなたは誰ですか?」
彼の形相に怯えながらも訊ねる真帆さん。
「ああ、俺か?俺はチェイダー。クロワッサンの義理の父親だ」
- Re: マジカルスイーツショップ【参照240突破!】 ( No.40 )
- 日時: 2014/06/10 17:44
- 名前: 金平糖 (ID: 2v9NroYJ)
こんにちは!金平糖です!
お邪魔してますー。
この話素敵ですね!人物達の心情や文章の書き方、
どれも見習いたい事ばかりです!
これから、またお邪魔すると思うので、宜しくお願いします。
- Re: マジカルスイーツショップ【参照240突破!】 ( No.41 )
- 日時: 2014/06/10 17:59
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
金平糖さんへ
ありがとうございます!あなたにここまで褒めてもらえるだなんて感激です!感謝しています!こちらこそよろしくお願いします!
- Re: マジカルスイーツショップ【参照250突破!】 ( No.42 )
- 日時: 2014/06/10 18:12
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
「やっと見つけたよ、クロワッサン。さあ、俺の元へ帰ってこい」
彼はゆっくりと歩みを進めながら、あたしたちに近づいてくる。
クロワッサンくんは顔が真っ青になり額には汗が浮かび、どれだけこの人を恐怖しているのか嫌でもわかる。
「………(ガタガタ)」
「おや、話すことができなくなったか。ハハハハハ!」
彼は涙を浮かべ、あたしにしがみつき、ブルブル震えている。
その様子が不覚にもチワワみたいで少し可愛いと思う自分がいた。
「お嬢さん、きみに用はない。どいてもらおうか」
「嫌です。帰ってください」
「ハハハハハ。まさかお前、この俺に前代未聞の帰れ発言をしなかったか?」
「もう一度言います、ここから出ていってください!クロワッサンくんはあたしの大事な人です!」
「ハッ、小娘の癖に生意気な奴だ。命が惜しければ、そこをどけぇ!」
彼が怒りの鉄拳を放ってくる。逃げたい。だけどここで逃げたら、大好きなクロワッサンくんが怪我をしてしまう。
彼に拳が当たるぐらいなら、あたしがその痛みに耐えたほうが何倍もマシ。
あたしは彼の拳を受けきる覚悟で立ちはだかった。
「クロワッサンくん、あなたはあたしが守って見せる…大好きだから!」
「いい度胸だ、俺の拳であの世にいけぇ!!」
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