複雑・ファジー小説
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- マジカルスイーツショップ【完結!】
- 日時: 2014/08/06 15:45
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode=view&no=8190
ある都会の一角に小さなお菓子屋さんがありました。
そのお店の主人の名はヘンリー、孫の名はマーラー。
このふたりはどこにでもいるごく普通のおじいちゃんと孫に見えますが、彼らの正体は様々な願いを叶えるお菓子を作る魔法使いだったのです。
☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆—☆
今回は明るく楽しいマジカルコメディを書きたいと思います。
駄文だと思いますが、みなさん応援よろしくお願いします。
※この作品はとある有名作品のパロディを多く含みます。
奇想天外プロレス物語の最終シリーズです。
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- Re: マジカルスイーツショップ【キャラ人気投票開始!】 ( No.237 )
- 日時: 2014/07/03 08:11
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
ラグくんが惨殺されようとしたそのとき、僕は颯爽とリングへ飛び込みました。
彼の対戦相手である、木星神ジュピターさんは、僕を見て怪訝そうな顔をすると、口を開きました。
「お前は何者だ?」
「僕はフレンチ=トーストと言います」
そう言って微笑みかけますと、彼はニヤッと笑みを浮かべました。
「…貴様は確か、星野に敗れた奴だな」
「あの時は不覚を取っただけ。スター=レスリングジムの中で、僕は折り紙つきの実力者です」
「お前がか?冗談であろう」
彼は鼻で笑います。
「信用なさらないのですね。わかりました。証拠をお見せしましょう。どこからでもかかってきてください」
☆
私は幻覚を見ているのだろうか。
何度も目をこすり、オーロラビジョンを見てみるが、ラグの前に立ちはだかり、敵を挑発しているのは、プラチナブロンドの美しいボブの金髪、海のように青い碧眼、雪のように白い肌、赤と白の縦のストライプ模様のチョッキを着た美少年…紛れもなく私の元弟子であるフレンチくんだった。
しかし、今になってどうして私の元に再び現れたのか、見当もつかない。
すると、隣の席から笑い声が聞こえたため、見てみると、なんと、いつの間に来ていたのだろうか、私の魔法の先生であるヘンリー先生がいた。
「へ、ヘンリー先生!どうしてここに?」
「たまにはプロレス観戦もいいと思っての。孫と従業員と一緒に来たのじゃ」
彼は笑いながら、ステッキでオーロラビジョンを指す。
「お前さんは、どうしてフレンチくんが来たのかと不思議に思っているじゃろう?」
さすがは、先生だ。私の考えていることがすぐにわかる。
「答えは簡単じゃよ、わしが彼に協力を依頼したのじゃ」
なるほど。これでわかった。
フレンチくんは賞金稼ぎを無料で引き受けている。
毒舌だが、正義感の熱い彼のことだ、頼まれれば引き受けるのは当然のこと。
「そういうことじゃ。スターくん、何も心配することはない。わしらはのんびり試合を見届けておれば、それでいいのじゃ」
彼はゆったりと椅子に腰掛け、私に助言する。
確かに心配のしすぎはよくないことだと思うので、とりあえず、深呼吸でリラックスして試合を観戦することにした。
- Re: マジカルスイーツショップ【キャラ人気投票開始!】 ( No.238 )
- 日時: 2014/07/03 09:23
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
僕がジュピターさんを挑発しますと、彼は僕に興味を示し始めました。
「面白い。相手になってやろう」
彼が承諾しましたので、僕はラグくんをリングからおろし、扉から東京ドームへ帰ってもらい、そこから試合を観戦してもらうことにしました。
正直なお話、彼は僕が乱入しなければ、間違いなく惨殺されていたでしょう。
少しお節介に思えるかもしれませんが、許してくださいね。
「では、望み通りかかってきてやろう、後悔するなよ!」
彼は真っ直ぐ僕に突進してきますが、余裕で彼の突進を回避します。
「ジュピターさんは図体がデカいだけで、頭は足りないんですね」
「貴様、今なんと言ったのだ?」
「もう1度言いましょうか、あなたは頭が悪いと言ったんです」
彼は眉間にしわを寄せ、目をつりあげ、血管を浮かび上がらせ、怒りを露わにします。
人の怒っている顔を見るのは、いつみても気分がいいものです。
「この私を侮辱したな、この下等生物が!」
彼は足を前に突き出し、蹴りを放ってきますが、僕から見れば、冗談ではなく、本当に止まって見えてしまいます。
僕は彼の足を片手で受け止め、
「僕、こんなに遅いキックを見たのははじめてです。さすがは重力が高い惑星の神様ですね。動きが遅いのも頷けます」
「貴様…細切れ肉に変えてくれる!」
彼は拳を固めて殴りかかってきますが、その全てが大ぶりで、命中率ゼロです。
「当たらん…ラグには当たったのに、なぜだ…?」
「さあ。彼があなたのバカ力に怯えただけじゃないですか?
彼は臆病で泣き虫ですから。怪力バカのあなたに怯えるのは彼ぐらいじゃないんでしょうか、この地球上で」
と、ここでほんの一瞬油断したのがいけなかったのか、僕は彼に掴まれ軽々と彼の頭の上まで持ち上げられてしまいました。
「フフフ、どうだ小僧。お前は今からこの怪力に散々恐怖を味わい、そして死んでいくのだ!」
「うーん、それは怖いですねぇ、でも、僕はそうなりませんよ。ラグくんと違ってね!」
パッと瞬時に体勢を変え、敵に卍固めをかけます。
ですが、彼はそのバカ力を駆使してはずしますと、今度はラグくんに重傷を負わせたボディプレスを敢行します。
「これで止めだ。圧死するがいい、フレンチよーッ!」
僕は寸前で、マットを転がって、彼の渾身のボディプレスを避けました。
そして立ち上がり、笑顔で、決め台詞を口にします。
「僕の勝利する確率は99%。残りの1%はせめてもの情けです」
- Re: マジカルスイーツショップ【キャラ人気投票開始!】 ( No.239 )
- 日時: 2014/07/03 15:27
- 名前: モンブラン博士 (ID: CMSJHimU)
彼はゆっくりと立ち上がってきました。
「フフフ…言うではないか、フレンチ。お前はこの私を倒せるというのか?」
「はい。もちろんです」
「神に向かって生意気な口を聞くな、小僧!」
彼は僕にドロップキックを繰り出します。超重量級なため、その威力はけた桁違いで、僕は一気にコーナーポストまで吹き飛ばされてしまいます。
「もう一度言ってみるがいい。この私を倒すだと?冗談もほどほどにしたらどうだ、小僧。お前のような下等生物が、この私を倒すことなどできぬのだ!」
彼は倒れた僕に、何度もストンピングを浴びせます。彼の蹴りを食らううちに僕の口からは血が流れ、うめき声が口から出てきます。
「もっとその声を聞かせろ!私は音楽を愛する。だが、私が最も愛する音楽は…」
彼はそこで僕を掴み、上空へ放り投げ、自身も後を追うように飛び上がると、僕の両足の裏に自身の両足を乗せました。
「断末魔のソプラノ、うめき声のアルトだーッ!仲間の技を食らい、あの世へ行くがいい、フレンチ=トースト!『ジャドウ=ドライバー』!」
彼は僕にジャドウさんの得意技をかけ、一気に倒すつもりです。
ですが、僕はこの技の破り方だけでなく、相手へ逆にダメージを与える方法を知っているのです。
その方法とは…
「8×8=64!」
ジャドウ=ドライバーは上から見ても下から見ても同じ形をしています。
ですから体勢を逆転させれば、相手に逆に技をかけることができるのですが、僕はそのさらに高等の返し方。何度も何度も体勢をグルグルとめまぐるしく変えることによって威力を倍加し、最終的に通常の64倍のパワーで敵にジャドウドライバーを炸裂させました。
「グオオッ!」
彼はうめき声をあげ、一瞬倒れ伏しますが、64倍の威力を持つジャドウ=ドライバーを食らっても、まだ立ち上がって攻撃の構えをとります。
驚異的なスタミナです。ですが、僕もスタミナには相当の自信があります。
そこで、彼にこんな提案をしてみることにしました。
「どうでしょう?今からそれぞれ交互に一方的に攻撃し続けて、食らうほうは無防備でそれに応じ、スタミナの強さを競うというのは?」
「なるほど、それも一興だ。面白い、では、こちらから行かせてもらうぞ!」
彼は僕を殴りまくり、蹴りまくり、パワー技を次々にかけてきます。
僕がぼろ雑巾のようになり、倒れて動けなくなったのを見て、彼は大笑いを始めました。
「ハハハハハ!どうだ、これがこの私、ジュピターの力!これが神とお前たち下等生物の差だ!たとえどんなにがんばろうが、人間は神を越えられぬ!お前たち人間は他の生き物を粗末にしすぎた。お前たちにあるのは、絶滅の運命のみ!!」
「いえ…案外そうでもないですよ、ジュピターさん…」
僕は満身創痍になりながらも、なんとか立ち上がり、彼の手を握り、必殺技を発動させました。
「『リバース=キル』!」
僕は敵から受けたダメージを体内に蓄積し、それを掌で10倍にして返す能力を持っているのです。
僕の今まで受けたダメージが敵に返しはじめたとたん、全身から傷の痛みが引いてきました。ダメージを送り返すと、僕の受けたダメージは自然に回復するようになっているのです。
「ぐおああああああああああああ!な…なんだ、この全身が破裂しそうなほど激しい痛みはああああああああああ〜!!」
「これが、僕の至高の返し技です!」
「こ…この私が、貴様ごとき、下等生物に…敗れるとはああああああ〜!!」
敵は断末魔とともに完全失神し、僕の逆転勝利が決まりました。
- Re: マジカルスイーツショップ【完結まであと9話!】 ( No.240 )
- 日時: 2014/07/04 13:45
- 名前: モンブラン博士 (ID: CMSJHimU)
木星神が敗れ、続くアシュランくんと海王星神の試合は圧倒的実力差で海王星神の勝利に終わった。
これで残る銀河太陽系8神は2人
私は新しく味方加わったマールスとタッグを組み、残りの2人と対戦することになった(この結果に癇癪を起したコスモマンは宇宙へ帰って行った)。
試合当日、超満員の東京ドームで彼らふたりは待ち受けていた。
それにしても銀河太陽系8神の中でも最強の2人が相手とは…
私はリングに上がるなり、大声で彼らに宣言した。
「金星神と海王星神よ、お前たちとは闘いたくなかった…どうしても、闘わなければならないのか…」
「カイザー。僕たちは、地球を銀河に誇れる星にしたいだけなんだ。もっとも多少の犠牲はつくけれども、それで太陽系の評価が上がるなら、それに越したことはないし、その前に人間たちは傲慢になりすぎた。そろそろ、神として裁きを下さないといけなくなっちゃったからね」
金星神は少し高い声で淡々と語る。
「僕が興味深いのはね、きみがどうしてこんな短命で傲慢な地球人なんかを己の命を懸けて守りたのかということだよ」
「…簡単なことだ。不老の我々と違い、人間の命は短く、そしてはかない。だが、その中でも懸命に生き、次の世代へと希望をつなげていく、その生き方に感動したからだよ。人間をまだまだ見捨てるのは早い。これは、2000年以上もの間、地球人の成長をこの星で見守ってきた私だから言えることだ。お前たちは、自分たちの星で表面ばかりを眺めているだけだ。地上に降りて、人類の素晴らしさを肌で体感してみるんだ」
「何を言うかと思えば、そんなこと?僕たちはこれでも、地球人のことは知っているつもりだよ。確かにきみの言うとおり、素晴らしい生き方をしている人間もたくさんいるよね。けれど、愚かな人間もたくさんいるんだ。きみが見てきたのは、ごく1部の優れたエリートだけさ。結局、きみたちは地球を守るとか言っておきながら、本当は自分たちの力を地球人に見せびらかしたいだけなんだよ」
「そんなことはない!私たちはただ人類を守りたいだけだ!!」
「…きみたちが守りたいのは、ごく少数の限られたスーパーエリートの少年少女だけさ。きみたちの会長のスターは、過去現在未来を行き来できるその能力を駆使して、古今東西からスーパーエリートだけを調べ上げて、選出して、レスリングジムに招き入れている。違う?」
「…確かにそうかもしれん。だが、それにはわけがある。真に優秀な人材を育て鍛え上げれば、将来地球の未来を背負っていける立派な大人になれるからだ!」
「はたしてそうだろうか、無事に大人になれるかな?
あのショタコンでロリコンの会長がそんなことさせると思う?」
「ぐっ…!」
「あの会長が好きなのは、真に優れたスーパーエリートだけ。その他は無関心なのさ」
するとそのとき、今まで黙っていたマールスが口を開いた。
「言葉はそれ以上いりません。試合で決着をつけましょう」
- Re: マジカルスイーツショップ【完結まであと8話!】 ( No.241 )
- 日時: 2014/07/04 20:07
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
「それもそうだね。じゃあ、早速始めようか」
カーン!
試合開始のゴングが鳴る。
「カイザーさん、後輩として、ここはわたくしが先に行きます」
「うん。いい心がけだね。わざわざきみの方から殺されに来るなんて、驚いたよ」
セラロとマールスは、リング中央で対峙する。
彼女は、敵の実力を測るために彼の周囲をグルグル回り始めた。
「きみはバカだね。そんなことをそしても、体力を消耗するだけだよ」
「いえ、そんなことありませんよ!」
不意に彼女は飛び上がり、彼にドロップキックを浴びせた。
その衝撃に、彼の足が思わずよろめく。
「なるほど…そうきたか。面白い」
彼は顎に手を当てて、感心した表情を作る。
けれど、それが偽りであることは、私の目には明白だ。
「セラロ、そろそろオーバーボディを脱いだらどうだ?」
「そんなことをしたら、きみたちが勝てなくなって試合がつまらなくなるじゃないか。僕はきみたちがどこまで頑張るのかを見てみたいんだ」
「お前らしいな、セラロ」
「どうしたしまして。ところで、マールス。きみはどうして僕たちを裏切ったんだい?きみだって最初は僕たちの考えに賛成していたじゃないか」
「確かに最初はそうでした。ですが、地球人であるフロイさんと語り合ってわかったんです。この星に暮らしている人の中にも、優しい人はたくさんいるんだなって」
「ふうん、簡単に言えば、感化されたんだね。きみほどの神が感化されるだなんて、本当に悲しいよ」
「そんなものじゃありません!」
彼女は彼にパイルドライバーをかけるが、彼は両手で巧みに急所を外した後、彼女を蹴りで空中に飛ばし、自分もそれを追いかける。
「じゃあ、なんだっていうのかな?」
「地球人の優しさに感動したんです!」
「きみは神様としての誇りを失ったんだね。だけど、僕たちはそうならないよ。残念だったね!」
彼は彼女に回転蹴りをお見舞いし、マットへ叩き落とした。
「これがこれから待ち受ける、きみたちの運命だよ!」
「そうはいきませんわ。地球のために、わたくしたちは、あなた方に勝ちます!」
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