二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 妖怪ウォッチ〜3つ目の妖怪ウォッチ〜
- 日時: 2018/04/21 10:51
- 名前: ちーちゃん (ID: 4rycECWu)
この世で起きる不可解な出来事はすべて妖怪の仕業。
そんな妖怪達を見ることが出来る時計。
それが、妖怪ウォッチ。
一つ目、白色の腕時計は普通の少年、天野景太に。
二つ目、桃色の懐中時計は霊感を持つ、木霊文花に。
二人と、その友達妖怪の活躍により、巨悪妖怪による人間界の危機は去った。
そして、夏が過ぎると共に、運命の糸は交わる。
三つ目、金色の懐中時計は孤独な少女、守野虹花に。
これは、守野虹花と、彼女を取り巻く人々の不思議な日常の物語。
**
おはこんばんちは!ちーちゃんと申します。
主人公はオリキャラとなりますのでご了承ください。
主人公
名前:守野 虹花(かみや にじか)
性別:女
年齢:11歳
容姿:肩あたりの黒めの茶髪、白のシュシュとピンクのヘアピンをつけており、ハーフアップサイドテールをしている。きれいな黒目。白のフリルのついたシャツと青チェックのプリーツスカートを着用。向日葵のついたサンダルを履いている。
性格:元気がよく、猪突猛進。
設定:ムゲン地獄の空間の乱れが戻ったあと、さくら第一小学校に転校してきた。
親を交通事故で亡くして親戚もおらず、引き取り手がいないため、現在はあんのん団地に一人で暮らしている。
アニメ、ゲーム、ボーカロイド曲を好み、世間一般的にはオタクと呼ばれる人種。
体術を習っていたため、どんな強い相手だろうと生身で立ち向かう。
妖怪ウォッチのデザイン:小型な懐中時計。金色のふちでアンティーク。胸ポケットにチェーンで繋いでいる。
名前:虹歌姫
性別:女
種族:プリチー
容姿:黒髪で、水色のリボンでポニーテールをしている。目は緑色。ピンクの着物と青色のはかまを模したスカートを着用。歌姫の羽衣と呼ばれる、薄紫色の羽衣をつけている。靴はローファー。
性格:情け深く、温厚。
設定:虹を司り、様々な音色を出せる、妖魔界の歌姫。この妖怪を見つけるとその日は一日中虹が出ているらしい。
虹花のお供妖怪であり、百鬼姫と一緒に虹花の家に住んでいる。
両親のいない虹花のために、母親代わりとして家事をこなす。
技一覧
攻撃:はりたおす
妖術:大雨の術
必殺技:虹の音色…きれいな虹と自慢の歌声で味方を癒し復活もできる。
とりつく:歌姫の励まし…歌姫の声で励まされ、HPがどんどん回復する。
オリジナル妖怪の募集は終了しました。申し訳ございません。
本編執筆開始>2014.8.26
本編完結>2017.12.24
サブクエスト執筆開始>2017.12.31
皆さん、不思議な日常へようこそ!
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- Re: 妖怪ウォッチ〜3つ目の妖怪ウォッチ〜 ( No.188 )
- 日時: 2018/06/15 16:46
- 名前: のらねこ (ID: dZvWwzVY)
こんにちは。お久しぶりです。
テスト、大変ですね(>_<) 私も一発勝負は嫌いです。特に苦手教科の抜き打ちとかはキツイ!
逆に得意教科の抜き打ちはよかったかな。得意教科の先生、やたら怖くて難しいテスト作るんですが
そこそこイイ点数とうので好印象もたれていたみたいでした。
でも、私としては、のんびりレポートとかの方がイイ派です。
少しずつやるのが——なら、毎日予習。復習しろって感じですが——性に合っているので、全部
それにならないかなぁ……とか思っていましたね。
お話の更新読みました。
不思議の国のアリスって、原作と映画は少し違うのですけれど、原作は夢オチの元祖!?
当時好きだった漫画家版のアリスは原作に沿っていましたが、読んでみると確かに夢っぽい話のつなぎになっていますよね。
こちらのアリスはどうなってしまうのか!?
個人的にはバラにペンキ塗っていたトランプ達が好き。トランプ順に強いとか発想がいいですよね。
チェス版とかであったりしてもいいかも。
闇小町、モバイルだな……自撮りとかしてそう
- 妖怪ウォッチ〜3つ目の妖怪ウォッチ〜SQ ( No.189 )
- 日時: 2018/07/17 23:03
- 名前: ちーちゃん (ID: 4rycECWu)
こんにちは……つーかこんばんは。
えっと……亀更新でほんとごめんなさい。
世間一般の皆様、もうそろそろ夏休みかと思われます。
が!
私は!!
休み前にテストです!!!
なぜだああああああああ!!!!
今まで夏休み明けてからテストだったじゃんなんでそういうことするの……。
あと中間の再試オンパレードでした。多分再試コンプリートしたのではないかと。
というわけで、なかなか更新出来ずにいました。申し訳ありません。
ニジカ「てか、それより作者は完全にプリチャンにどっぷり漬かってたよね」
うぐっ。
仕方無いだろ!うちの子可愛いんだから!
あ、そうそう先日の出来事。
プリチャンで作ったマイキャラを後輩に見て欲しくて「うちの娘を見てくれ」と言ったら「先輩、その年で子供が……!?」と誤解されました。事情を知らない人からしたらそうなりますよね、誤解はちゃんと解きました。
まずはコメ返行きましょう。
のらねこさん
私はテスト含め、勉強においてなかなかやる気スイッチが入らなくて、追い詰められないとやらない怠惰タイプです()。私も抜き打ちとかでテストされるより、ゆったり問題解いてる方が性に合いますね。無理して進めるのが嫌い。
実を言うとアリスに関してはざっくりとしか知らないんですよね。色々調べて、良さげなパロディ作品からインスピレーションを受けたので書き出しました。
夢オチの元祖だったんですね、驚きです。
闇小町さんは自撮り写真を婚活サイトなんかに登録して、美人局をやってお金を奪ったり相手の人に高いお店のご飯とか奢らせたり……なんてしてそうですね。(偏見)
とりあえず続き行きます!
**
「カットデース!」
セットから戻り、地面に座り込む。
「うぁー、緊張したぁー!」
「よく出来たね、NGなしだよ!」
まだ心臓がバクバク言ってる。毎回これやってる俳優さんすごいなぁ。
「そうだ。さっきのクッキー、オレも食べたい」
「僕もいいかな」
サク・ランボーに視線を送ると返事をくれた。
「いいわよ、それ美味しいものね」
「ん! 美味しい!」
「まだ温かいけど、出来たてなのかな?」
このクッキー見覚えあるような気がするんだけど……。まさかね。
と、突然手が現れ、クッキーを数枚取っていった。
「ふぅん、そこそこ美味しいわねぇ」
「闇小町!」
その手の先には戻ってきた闇小町がいた。
籠の中のクッキーはもう無くなってしまった。もっと食べたかったなぁ。
「次は私の番でしょお?」
「ええ、そうね」
「じゃ、いっちょ実力見せますかぁ♪」
「行くわよー、よーいアクション!」
**
扉を抜けた先もやはり森。
「白兎くん!」
「アリス! 無事だったみたいだね」
安堵したようで白兎は嬉しそうに笑う。
「うん。ところで最初に会った時、どうしてあんなに急いでいたの?」
アリスは残っていた疑問を解消するべく質問をした。
「王様に呼び出されてたんだ。
これから裁判が始まるんだけど……」
「私も、行っちゃダメかな」
「やめといた方がいいわよん」
突然、アリスと白兎以外の声がした。
辺りを見回すも誰もいない。
「ここよ、おチビちゃん」
「チェシャ猫!」
目の前にある木に、チェシャ猫が現れたのだ。
「白兎くん、知り合い?」
「よく裁判の邪魔をしに来る迷惑な猫だよ」
「あら、覚えてもらえて感激だわぁん」
チェシャ猫は妖艶に笑う。
「今日の裁判は邪魔しに来るなよ!」
「イヤよぉ、アナタたちの面白い顔が見たいの」
「腹立つ猫だなぁ!」
チェシャ猫はアリスをじっと見つめ、口を開いた。
「お嬢ちゃん、アナタは行かない方がいいわよ。つまらなすぎて時間の無駄だもの。
それに、王様の機嫌を損ねたらすぐ死刑。
それでも行くの?」
帽子屋に聞いた例があるから、アリスは驚かない。
それよりも、命を大切にせずどんどん死刑にしていく王に一言言いたくて、アリスは決心をする。
「わたしは行くよ」
「面白い子ね、健闘は祈っとくわ」
「それじゃあアリス、こっちだよ」
白兎が手招きし、城までの道を案内しようとした。
**
「カットデース!」
セットから撤収しようとしたケータくんの腕を闇小町が掴む。
「あの、カットかかってるけど……」
その言葉も無視して闇小町がケータくんをじっと見つめる。
「私、アナタのこと気に入ったわぁ」
おおっとぉ? 唐突のおねショタ展開だと?
「止めないの?」
マオくんがサク・ランボーに聞く。
「面白い展開が撮れそうだから回しとくわ」
「え」
マオくんが困惑しているのを放置して、展開が進む。
「あぁん、ぱぁん♪」
闇小町がケータくんの耳に吐息をかける。
わぁいえっち。
「私の胸を見てどう思うかしら?」
「……すごく……大きいです」
あかん誘惑されてる! これではアリスルートが脅かされてしまう!
あと言うなれば!
「発言がまずいですよぉ!」
「虹花さんそれも割とアウトです!」
私の言葉を聞いてか、フミカちゃんが再びセットに向かう。
「ケー……白兎くん正気に戻って!! 」
ケータくんの元へ行くと、フミカちゃんがケータくんの胸ぐらを掴んで頬にビンタした。
「…………?」
いきなりビンタされたケータくんはまだ混乱しているみたい。
サク・ランボーは何か考えたあと、口を開いた。
「アリスちゃん!
▽名前を呼ぶ
▽もう1回叩く
さぁどっち!」
「もう1回!」
「「潔い!」」
パァン!!
乾いた音が森中に響く。
正気に戻ったケータくんが、叩かれた頬を擦りながら怒鳴った。
「なんでもう1回叩いたの!? 」
「うるさい! 白兎くんのバカ!」
そのままフミカちゃんは城の道の反対側に走っていった。
「……あら、少しからかっただけなのに。やりすぎちゃったかしらぁん?」
「もう! どうしてくれるんだよ! アリスに嫌われちゃったじゃん! ああ……オレの人生終わった……」
ケータくんは座り込んで手で顔をおおった。
「というか、王様のところ行かなくていいの? 裁判に行かなかったらアナタも死刑にされるわよぉ」
「もういっそ死んだ方がマシかも……はは」
ケータくんが城までの道をとぼとぼと歩いていく。
「チッ、王直属の布告役だから騙して金とってやろうと思ったのに。
……それより、あのアリスって子、相当白兎に惚れ込んでるわね。からかいがいがありそうだわぁん」
闇小町が煙をまとい、木の上から消えた。
「今度こそ本当にカットデース!」
「ケータくん、大丈夫?」
マオくんが心配そうに聞く。
「精神的ダメージがひどい」
「ごめんね、ケータくん。カッとなっちゃった」
「あはは、大丈夫……」
「ねえ、ムービーン?」
セットから戻ってきた闇小町がムービーンに向かって聞く。
「なんデスカ?」
「聞かされてなかったけどギャラっていくら位なのぉ?」
「あ、それ私も思った」
「流石にボランティアなわけないですよね」
「私も台本書いてるし、演技指導もしてる。もちろん貰えるわよね?」
「…………」
ムービーンは目をそらして黙り込む。
「……フミちゃん、前にやった時の報酬なんだった?」
「確か……現物支給でヨカコーラ、ダブルバーガー、サンドイッチ」
「それだと……120円、500円、220円でうぃす」
「「合計840円!?」」
「「安っ!!!」」
闇小町の周りに殺気が漂う。
「この私がわざわざ出演してやってるのに、ギャラが1000円にも満たない?
ふざけすぎにも程があるわぁ」
「ちっ違いマース! その時はゲラゲランドを貸し切って貰ったので、出演料がなかっただけデース!!」
ムービーン、必死の弁明。
しかしそれは逆効果で、闇小町の殺気はさらに強くなる。
「金の管理がなってないとかクズねぇ。
さぁ、いくらまではね上げてやろうかしらぁん?」
「アキとコアに言えばすぐさまこのブラックさは拡散されるよね」
フミカちゃんが電脳アキと電子コアのメダルを取り出す。
「そしたら私も手伝う。Twitter上でのオタクの拡散力舐めんな」
「ワタシもやってやります」
私とイナホちゃんでTwitterを起動してスタンバイする。
「えっオレ何もできない……マオくんなんか言って!」
「えぇっ!? 僕も何も出来ないよ……。
オロチ達になにかしてもらえれば別だけど」
「マオくんそれ1番の脅し」
「そう言えばアナタ妖怪アカデミー賞全て総ナメしてるじゃないですか! ギャラ払えないわけないでしょ!? 」
「そのお金、ずっと持って私腹を肥やしているわけ?
じゃあ、もう容赦はしないわ」
闇小町の手に黒い炎が宿り出す。
「分かりマシター!!! 1000万でどうでショー!? 」
「渡〇謙レベル……まぁ、妥当かしら。
でも腹の虫が収まらないから殴るわね」
「私も同意見だわ1発とは言わず、2発3発」
「暗黒乱舞!」
「満開 桜吹雪の舞!!」
「ギャアアアッ!!」
ムービーンの悲鳴がセット中に響く。
「さて、こんなクソはほっといて。撮影再開しましょう」
「そうね。ギャラ振り込まなかったらタダじゃ置かないわよぉ」
こっわ……! 大人の女こっわ……!
ついイナホちゃんと手を取り合って震える。
「ぅゎっょぃ」
「マジ卍」
「虹花ちゃんイナホちゃん大丈夫!? 叩く!? 」
「なんでその発想に行くかなぁ!? 」
フミカちゃんまだ錯乱してるの!?
「とりあえずおちゅちゅいて!」
「マオくんもちつけ!」
「もちついてどうするの!? お正月はまだ先だよ!」
「…おチビちゃん達、何騒いでるのかしら」
「さぁ?」
あなた達が怖くてパニックになってるんです!
「はいはい、落ち着いて〜」
「「ひえええ……」」
「落ち着かないと〜……殴るわよ」
「「ハイッ」」
サク・ランボーが声のトーンを変えてこぶしを掲げる。さっきみたいになるのは嫌なので、みんなして黙った。
「アリスちゃんと闇小町はスタンバイしてねー」
用意されたセットにフミカちゃんと闇小町が向かう。ムービーンはまだ伸びているようで、サク・ランボーがカチンコを取った。
「よーい、アクション!」
**
「しまった、白兎くんが言ってた方向と逆だ」
間違えて引き返してしまったアリスは、城までの道を覚えているわけもなく、来た道を引き返せるほど自信はなかった。
近くにあった看板に『帽子屋』と書かれていたのでそれに従い、帽子屋のところに戻って城の場所を聞くことにした。
「ねえ、帽子屋さん……。あれ?」
数分前までいたであろう帽子屋、そして蝶の姿はそこにはなかった。
先程お茶会をしていたテーブルにはメモ書きが残されている。
「なになに?
『現在お城に出かけています。御用の方は残念でした!』
……えー!? 」
頼みの綱である白兎は叩いてしまった。それに彼はきっと怒っているんだろうな。
そう考えると、アリスは胸が少し痛くなった。
「……やっぱり迷ってたわねぇ」
「へ?」
どこからともなく声がする。
突然、宙吊りになったチェシャ猫がアリスの前に姿を現した。
「きゃっ!? 」
「城ならあっちよ、案内してあげるわぁん」
「あ、ありがとう」
チェシャ猫が行く先をアリスがついて行く。
「裁判の邪魔はしない?」
「ええ、それよりも面白いもの見つけたからねぇ♪」
チェシャ猫はアリスを見てクスリと笑う。
その思考を読むことが出来ないアリスは考えないことにした。
やがて城門に着く。
黒の壁に赤い屋根の大きな城。
人々が行く先は大広間。裁判の会場らしい。
「さぁ、行ってきなさい」
「あ、うん!」
アリスは大広間に向かって駆け出した。
**
「カット!OKよー」
その声とともにムービーンが目覚める。
顔ひん曲がってるけど大丈夫?
「次に行きまショー!」
あ、大丈夫だ。
「次はお城のシーンか」
という事は、万尾獅子て……じゃなくて満を持してマオくん出てくるのか。それと、ウィスパーもだ。
「ムービーンさん、ワタシの役って結局なんなんですか?」
「ウィスパー台本読みなよ!? 」
「大丈夫でうぃす!ワタクシは天才妖怪執事、台本なんて見ずとも完璧な演技をしてみせますよ!
で、役ってなんです?」
「ジャックハート」
「ん?」
「ジャックハート」
ウィスパーは少し固まったあと、台本をちらっと見て、それでも分からなかったのか妖怪パッドを取り出した。
「台本読んでないんじゃん!しかも役分かってないんじゃん!」
ケータくんが叫ぶ。がおい天才妖怪執事、今度から天災妖怪羊って呼ぶぞ。あ、それは羊に失礼か。
「不憫な役じゃないですかー!
ちょっとムービーンさん!? 」
「ワタシの配役及び役者選びにミスはありまセーン!」
「なんでですかー!! 」
ウィスパーの抗議は完全にスルーだ。
「はいはい、うるさいゆで卵は置いといて撮影再開するわよー」
「「ぶっ」」
「ゆで卵じゃないっつってんだろ!! 」
あれ、このやり取り前にも見たことあるような。そうだ、鳰と出会った時だ。
「大丈夫かなぁ……王様の役なんてできるかな……」
「大丈夫だって!ほら、前にぶんぶく茶ヶ丸に会った時(>>49)のあれやればいいんだよ!
権力振りかざしてるやつ!」
「懐かしいね!? ああ、なるほど……」
マオくんが少し深呼吸をした後、すっと目の色が変わる。目付きが怖い。
普段の優しいマオくんからは想像もできないような、なんなら殺気をまとっているような気もする。
「おっ、いい目してるね王様くん」
「うるさいな」
「「!? 」」
はーい、マオくんキャラ崩壊スイッチ入りましたー。何かやる時にキャラが変わるの、めちゃすこ。
「……役になりきっているってことにしておきまショー。
よーい、アクション!」
今回はここまで、では!
- Re: 妖怪ウォッチ〜3つ目の妖怪ウォッチ〜 ( No.190 )
- 日時: 2018/07/23 10:08
- 名前: 若紫 (ID: A6nvNWRl)
こんにちは。
プリチャン面白いですよね。
プリティーリズムが終わって、100円のアーケードゲームはやめようって決めたのに
結局プリパラ、プリチャンまでやってしまった……
このままじゃ一生アーケードゲーム卒業できない気がします。
お話読みました。
闇小町さん、サク・ランボーさん、つ、強い……
やっぱり一番こわいのは大人の女の人ですね。
これからマオくんが帽子屋さんに死刑宣告をしたハートの王を
どう演じるのか楽しみにしてます。
(あとジャックハートのゆで卵も)
- 妖怪ウォッチ〜3つ目の妖怪ウォッチ〜SQ ( No.191 )
- 日時: 2018/08/21 09:25
- 名前: ちーちゃん (ID: 4rycECWu)
みなさーん、こーんにーちはー!
相変わらずの亀更新で申し訳ございません。
もう夏休みですね〜
ニジカ「普通ならもう終わりに近いし、なんならもう終わるって人もいるのに何言ってんの?」
私の夏休みはまだ中盤なのだよ。
ニジカ「はぁ!?」
前回更新した時も言ったけど、皆が夏休みに入った時、うちの学校はテストをしていました。そのおかげで日程がずれて、九月の中旬まで夏休みなんですよ。
いぇ〜い。
ニジカ「はっ倒してぇ」
ちなみに今は文化祭でやるコスプレ衣装を制作してます。
小道具から衣装まで自力で作ってます。まぁウィッグは通販で買ってセットする位で。
#コンパスのリリカちゃんになるのだー!
ニジカ「そりゃ亀更新にもなるわな」
ではコメ返〜。
若紫さん
おお、プリリズからやってるんですね。私はプリパラから始めたんですが、プリリズの3DSのゲームはやってました。
アーケードゲーム楽しいですもんね、やめられません。私も卒業出来るかわからない……。
大人の女は怖いです。今回バトルシーンがないので、せめて必殺技くらいは出したかった故のあのシーンです。
じゃあ続き行きまーす。
**
布告役の白兎が裁判官役の王たちの前で罪状を読み上げ始める。
玉座の前で裁判が行われ、ハートのジャックが王のタルトを盗んだ疑いで起訴されていたようだ。
アリスは裁判がどんなものなのか、見物する事にした。
裁判では、まずはじめに証人として帽子屋が呼び出された。
「えー、ジャックがタルトを盗んだ件について……」
やはりイカれているようで、意味ありげな発言をしたりそれを撤回したりと王をイライラさせる。
次に蝶が呼び出された。
「ワタシはジャックが王様のタルトを取った事について……」
あまり興味がなさそうに見える。適当に自分の意見を述べただけ。
「じゃあ最後に」
白兎が進行の書かれた紙をめくる。
「アリス、君はどう思う?」
「え」
アリスは呆然とする。
それはそうだろう、犯行があったその場にいないのにも関わらず、証言をしなければならないのだから。
「な、なんでわたしが」
「アリス、証言しろ」
王が言う。逆らえば打首だろう。まだ何も王に対して言えていない。アリスは王に従って証言台に立った。
「わたし、は……」
アリスが発言しようとした瞬間、帽子屋が割って入った。
「簡単じゃん。ジャックの部屋にタルトの食べかすが落ちてた。
つまり獲ったのはあなたでしょ?」
「ワタクシじゃないです!」
ジャックは大声で否定する。
「じゃあ、なんでそんなものがあなたの部屋に落ちてたの?」
「帽子屋」
そんなもの、という言葉が癪に障ったのか、王は帽子屋を冷たく睨む。
「失礼、撤回しまーす」
帽子屋はへらりと笑い、帽子をとって一礼した。
「これで証拠は揃った。今すぐ処刑しろ」
王の命令により、家臣のトランプ達がジャックを囲む。
「ワタクシじゃないと何回言えば……!」
「待って!」
アリスは黙っていられず、裁判の馬鹿げたやり方を非難し始めた。
こんなでたらめなのは裁判なんかじゃない。
「証拠もなにも、本当にジャックが取ったのかなんてわからないじゃない!」
「そうでうぃす、ワタクシはタルトなんか食べてないです!」
「早く処刑を」
「こんな裁判、馬鹿みたい!」
「なっ……!」
アリスの発言に王は怯む。
「王様。あなたのやり方を少し見ていたけれど、気に入らない人間を死刑にしてるだけじゃない!
そんな酷い政治があっていいわけ!? 」
「っ不敬罪だ、貴様! その者を引っ捕えよ!」
王が命令すると、兵士であるトランプ達がアリスを囲む。
「な、なによ。ただのトランプのくせに!」
トランプ達は一斉に舞い上がってアリスに飛びかかる。
「きゃあっ!」
ふと、誰かがアリスの手をとる。
「アリス、逃げるよ!」
「白兎くん!? 」
前を見ると、白兎がアリスの手を引いていた。
舞い上がったトランプたちはそれぞれに押しつぶされ、ただの紙束のようになっていた。
白兎とアリスはそのまま城を抜け出そうと走る。
「あの二人を追え!」
王の声が城中に響く。
「うわっ!? 」
逃げる途中、あちこちからトランプ兵が現れ、二人の行く手を阻む。
「白兎くん……」
恐怖からか、アリスは白兎の服の裾を握る。
それに気づいた白兎はアリスの手を優しく握る。
「オレに任せて」
白兎はアリスを抱き抱え、高い城壁を飛び越えた。兎の俊敏さと跳躍力があってこその技だ。
それをまだ追いかけようとするトランプ兵たち。
そこに王がやってくる。
「もういい! 逃した貴様ら、全員死刑だ!! 」
「王様、流石にそれはやりすぎだって!」
声を荒らげる王を帽子屋が抑える。
「帽子屋。歯向かうのなら貴様の死刑を執行してやろうか?」
「殺せるものなら殺してみなよ、私は屈しないから」
しばし睨み合う二人。
「はっ、気に入らん」
先に目を逸らしたのは王だった。
「アリスのこと気に入ってたのに、白兎に取られて残念だったね。あははっ!」
「貴様……」
「なに、なんか文句でも?」
王は溜息をつき、帽子屋に向き直る。
「貴様は余程の狂人だな」
「忘れてもらっちゃ困るよ、あんたが私を狂わせたくせに」
「元から狂っていただろうが」
「そうだったかなぁ。
……で、こちらにこんなものがありまーす」
「話を聞け……なんだそれは」
帽子屋は手に持っていた籠の白い布を取る。
そこにはタルトが。
「まさか貴様が盗んだのか?」
「いやいやいやまっさかー。さっき焼きあがった、できたてのタルトだよ。
蝶にもらったメープルで作ってあるの。いかが?」
「ふん……仕方ない。それを頂くとするか」
機嫌を直した王は帽子屋とそのまま城へ戻っていった。
**
「カットデース!」
その声とともに、隣にいたマオくんがへたり込んだ。まるでスイッチが切れたみたい。
「うわぁ……すんごい態度悪くてほんとごめん!」
マオくん、迫真の演技だった。
睨まれた時、よく固まらなかったなと自分でも思う。
「マオくんラスボス感半端なかった、怖かった」
「ていうか、虹花ちゃんも割と……目が」
「うん、目が怖かった」
「うそっ!? 」
「『屈しないから』の目が」
うそ、画面の見すぎで目付き悪くなったのかな……。
「そんなに目付き悪かった?」
「いや、逆に開いてて怖かった」
「マジすか……」
確かにガッツリ開いた目って怖いけど、そこまで?後で虹歌姫と百鬼姫に見てもらおう。
ウィスパーが台本を読んでキョトンとしていた。
「ワタクシのシーン、終わり?」
「終わりだよ、ジャックハートはここでしか出てこないもん」
「ちょ!ムービーンテメェ!」
「ワタシの配役及び役者選びにミスはありまセーン!」
「もっとメインの役寄越せやゴルァー!」
「はいはい、雑談はそこまでー。残すはラストシーンよ。気を抜かないでちょうだい」
楽しかったからかすぎる時間は割と早く、撮影はもう終わりに近づいていたようだ。
「もうラストかぁ」
「思ったより早くてよかった」
フミカちゃんとケータくんの口ぶりからすると、今まではもっとかかってたのかな。
「皆サンが撮影に協力してくれたおかげで予定より早く終わりそうデース!」
本当ならどのくらいかかるんだろう? って言うか、私達何日間ここにいるの?
NGシーンはなんか手下の人達が『大人の事情』ってやつでカットしてるとはいえ、結構やってる気がするよ……。
セットは最初の花畑、時刻は夕暮れあたりのものになった。さて、逃げたアリスと白兎の結末は……!
「よーい、アクション!」
**
アリスと白兎は、アリスが元いた花畑に戻ってきた。
辺りは日が暮れてきて、茜色に染まっている。
「ありがとう、白兎くん」
「ううん、大丈夫。それにしても、君は勇気があるね」
「……そうかな」
「あの裁判に口を出せるのはアリスくらいだよ」
「だって、あんなのおかしいよ」
「あれが普通なのよ、あの世界はね」
どこからともなく現れたチェシャ猫がそう言う。
「だから私は邪魔をするの。あの世界でまともなのはせいぜい私くらいよ」
「そうなんだ……。
そうだ、白兎くん。さっき、叩いちゃってごめんなさい」
「気にしないで、オレを正気に戻そうとしたんでしょ? お礼を言うのはこっちだよ」
そのまま沈黙が訪れる。
「……焦れったいわぁ」
苛立った様子のチェシャ猫は、その沈黙を破るように白兎の頭を叩いた。
当然白兎はバランスを崩し、目の前にいたアリスにぶつかってしまう。
「何するんだよチェシャ猫!」
「あなた達を見てるとまどろっこしいの。さっさとくっつけばぁ?」
「はぁ!?」
顔を真っ赤にしてチェシャ猫に噛み付く白兎。
「わたしは、全然構わないけど」
「え」
「なんてねっ」
アリスは悪戯っ子のような笑みを浮かべる。
それを見て白兎は恥ずかしそうに頬をかく。
「アリス、君も王と変わらないくらい意地悪だね」
「そう?」
日が地平線に消えかけた時、チェシャ猫が口を開いた。
「さあ、帰るわよ」
「そうだね、そろそろ……」
「行っちゃうの?」
白兎の言葉を遮り、アリスは言った。
「……うん」
「せっかく仲良くなれたのに、寂しいよ」
アリスは俯き、震えた声で言う。
それを見た白兎は花を摘み始め、何かを作ろうとする。
「……白兎、何してるのよ?」
「チェシャ猫は黙ってて」
少しして、不格好ではあるが可愛らしい花かんむりが出来上がる。
「アリス、これ。君のに比べたら下手だけど」
「いいの? ありがとう」
白兎とアリスがお互いに微笑む。
しかし、時間というものは無情なものだ。
地平線から覗く光はもう小さくなっている。
「早くしないと帰れなくなるわよ」
「分かってるって!
さよならは言わないよ。またね、アリス。オレのこと、忘れないでね」
「またね、白兎くん。絶対忘れないよ!」
白兎の背中が見えなくなるまで、アリスはその場に立ち尽くしていた。
**
「カット、そしてクランクアップデース!」
「……」
「虹花さん?」
は〜〜?? 何今の。えっ、最の高なんですけど??? 今まで見たアリスパロの中でも最強で最高なんですが????
「帽子屋ちゃん、総評聞かせてくれる?」
「総評……」
そんなの決まってるじゃない。
「総評、すこ!
もうとにかくすこすこのすこ! 尊い! 尊すぎて死ぬ! いいもの見さして頂きました! 百万回保存した!
いやもうタグ祭りだよもう!」
「なんかよく分からないけど、そんなに喜んでもらえたのなら何よりだわ」
「……でももう自分が出演するのはいや!」
「同意です!」
「僕ももういいや……」
二人が死んだ目をしていた理由がよくわかった。たしかにこれはかなり大変だ。
「私はまたやりたいわぁ。お金もらえるならの話だけど」
「お気に召したようで何よりデース!
いい映画を撮れてワタシも満足!」
「私もいいインスピレーション貰ったわ。ここに来たかいがあったわね。
ところでムービーン、続編とかあったりする?」
「一応考えていマスガ、今度はアクションや戦闘も取り入れたいデスねー!
もしお願いすることがあったらまたお呼び立てしマース」
「「もう勘弁して!」」
みんなの声が揃う。
「流石に今報酬をそのままお渡しとは行きまセンので、後で送らせていただきマース!」
報酬……二人の言ってたような酷いものじゃないといいけれど。
一抹の不安を残したまま帰ることになったのはちょっといただけないなぁ。
「ありがとうございマシタ!」
「じゃあね、楽しかったわ」
「また会いましょ?」
3人からメダルを渡される。そこで意識が途切れた。
あともう1本投稿します。
- 妖怪ウォッチ〜3つ目の妖怪ウォッチ〜SQ ( No.192 )
- 日時: 2018/08/21 09:43
- 名前: ちーちゃん (ID: 4rycECWu)
**
目を覚ますと、フミカちゃんの部屋にいた。
服は映画撮影前に着ていた私服に戻っている。
「……今までのは、夢?」
そう思ったが、すぐ夢じゃないことに気づく。手の中には、あの三人からもらったメダルがあったからだ。
しかし、スマホの画面をつけるとクッキーを作り終えた時間からそう経ってはいなかった。
状況を確認しようと辺りを見回すと、机の上に違和感があった。
「あーっ! クッキーがない!」
「「うそーっ!」」
机の上に置いてあったクッキーはかご諸共なくなっている。
もしや、あのお茶会のシーンで食べたクッキーはみんなで作ったもの!?
「「ムービーン!!!」」
みんなの怒りの声とともに、目の前にダンボールが三つ落ちてきた。
「はぁ!?」
「何でしょう、これ」
「なんだろう、開けてみよう」
ハサミを取り出し、ガムテープを切る。
「行くよ?」
「うん……」
「オープン!」
中には今日の衣装が入っていた。
「これ、アリスの衣装だ。あれ、でもなんか違う?」
箱から取り出し、衣装を広げてみる。
「わぁ、刺繍がはいってる!」
エプロンとヘアアクセのリボンには花かんむりに使っていた花の刺繍がされていた。
さらに裾にはレースがあしらわれており、胸元のリボンにはハートのビジューがついている。
「靴も可愛くなってます!」
「あとふたつの方も開けようよ!」
アレンジされた衣装がどんな風になっているか、期待する。
「開けてみたいでしょー?」
「うん、みたーい!」
「せーのっ」
イナホちゃんが箱を開ける。
「「あ〜水素の音ぉ〜!」」
「……なにそれ」
フミカちゃんはネタがわからないらしく、苦笑いしていた。
「後で元ネタ見せるよ」
その箱にはイナホちゃんの衣装。
差し色がネオンカラーになっており、近未来的な仕上がりになっている。
ベルトのリボンにはダイヤのプレートが付いていた。
「おおお!これはセラピアーズの舞踏会回、セラピアセレーネのドレスによく似てます!」
「あっ確かに似てる!」
「ただアリス仕様っぽいですね。これを着てコス会に行ったらにわかだって叩かれます」
「あ〜」
「そこまで!?」
最後の箱に目をやる。
「じゃあこれは虹花ちゃんのだね」
「よっしゃー!どんなのだろ?」
「早く早く!」
「よーし……ご〜ま〜だ〜れ〜!」
掛け声とともに箱を開ける。
「……おお!ロリータアレンジだ!」
衣装の至る所にフリルがあしらわれているものの、落ち着いた色合いでクラシック風になって甘すぎない仕上がりになっている。
帽子のリボンにはヘアアクセと同じ花、そして赤、白、黒の星のピンズが付いていた。
「めっちゃ好み!」
「うわぁすっごい!」
「かわいいです!」
箱の底には紙の入っていた。
「あ、サク・ランボーからの手紙だ」
『その衣装は撮影に協力してくれたお礼よ。ぜひ受け取ってちょうだい。好きそうな感じにアレンジしたから気に入ってくれたら嬉しいわ。
あとクッキー美味しかったわ、お菓子の詰め合わせを送っておいたからみんなで食べてね』
「……だって」
「でもお菓子の詰め合わせって入ってませんよね」
「……わたし達にこれが届いたってことはさ、あの二人のところにも届いてるんじゃない?もしかしたらそっちにお菓子があるかも」
「行きますか」
「うん、行こう」
箱を抱え、うんがい鏡でワープをする。
「ケータくーん!マーオくーん!あーそーぼー!」
「わ、もう来たの!?」
「もうって何さ!」
「さっきまで気絶してたんだ」
「というか、皆さんうんがい鏡使わないで普通に来ればいいのに……」
「外めちゃくちゃ暑いじゃん……」
「それより、その箱なに?」
ケータくんが私達の抱えている箱を指さす。
「あれ、まだ届いてないの?」
「え?」
その瞬間、未だ気絶するウィスパーの上にダンボールが三つ落下した。
下敷きになったウィスパーは情けない悲鳴をあげ、また気絶してしまった。
「これ! 中、早く開けて!」
「何? そんなに急かされると帰って不安なんだけど……」
一つ目の箱には白兎の衣装。
シンプルに、かつ動きやすいようなデザインになっている。胸元のブローチはクローバーの形になっていた。
「今回の報酬って衣装〜?」
ケータ君が不満げな声を上げる。なんでよ、いいじゃん衣装。
「あっお菓子もあるらしいですよ!」
「お菓子!?」
わぁ、食い付きが全然違う。まぁ男の子は色気より食い気だよね、今は。
「……こっちには入っていませんね」
「じゃあこっちかな」
マオくんが開けた箱には和風アレンジの王様の衣装。マントの留め具のブローチは青いジュエルのついたスペードになっている。
「和風アレンジ……すこ」
「すこ?」
「すこ」
「……この箱にも入っていないみたいだね、最後のひとつかな?」
あっスルーされた悲しい。
ともかく、最後のひとつはジャックハートの衣装だろう。
「開封!」
「「…………」」
箱の中には小さいベストと蝶ネクタイ。アレンジする術がなかったのだろうか。
起きたらウィスパーがごねて色々面倒になりそうだ。
いっそ詰めちゃえば? というケータくんの発想で難を逃れることにした。
その下にあったお菓子の詰め合わせを取り出して、未だ気絶しているウィスパーを詰めて箱を閉めた。
「私達はお菓子の箱以外何も見てない、いいね」
「「はい」」
「終わり、閉廷!」
ダンボールを廊下に放り、そのままドアを閉めた。
「それよりお菓子の詰め合わせって何かな?」
「こういう時は試しに振って……」
「割れやすいかもよ」
「じゃあ透かして……」
「透視でもするの?」
「はい、真面目に開けます」
んもう、みんなもっとノってくれてもいいのに。
開封した箱にはクッキーを始め、マドレーヌ、パイ、マカロンなど、いろんなお菓子が入っていた。
「焼き菓子の詰め合わせって感じだね」
「ちょっと! これってこの間テレビで特集されてた人気スイーツ店のじゃない!?」
「うわすごい!アレンジ衣装といいお菓子といい、大盤振る舞いだよ!」
みんなで気になるものをひとつ食べて、とりあえず一旦落ち着く。
さっき選んだクッキー、さくほろって感じのやつでとっても美味しかった。こういうのも作れたりするのかな? 今度フミカちゃんに聞いてみよう。
ここで私の脳内にひとつ提案が思い浮かんだ。
「みんなでこの衣装のコスプリ撮りたい!」
「いいですね!」
イナホちゃん即座に反応してくれて、しかも賛成してくれてありがとう。5000兆点あげちゃう。
「なるほど、コスプレしたプリってことだね? 楽しそう、わたしも賛成!
ほら、2人とも準備して!」
「「えっ」」
「「サンセットモールへレッツゴー!」」
未だ状況の掴めていない二人を強制連行するかの如く、うんがい鏡にねじ込む。
コスプリに対応していないから試着室も化粧台もなく、結局アオバのゲームセンターに行くはめに。これだからウェイ系とリア充御用達の店は。
更衣室で衣装に着替え、フミカちゃんに軽くメイクを施された後、プリクラゾーンに突撃。
「機械どれにする?」
「これにしようよ、詐欺度すごそう!」
「詐欺プリできますね!」
「「詐欺プリってなに」」
「ノーメイクでも浅黒い肌でも一瞬で美白二重おめめパッチリな可愛い女子に。
インスタ蝿間違いなしと怖いもの知らずで顔もおバカも丸出しな女子に大人気なプリクラのこと」
「口悪いからやめようね。変換に悪意ありすぎ」
「はい自重しまーす」
撮影ゾーンに入り、四百円をいざ投入……。
となったが、ここにいるのは五人だ。割って八十円とはいえ、地味に細かい。とりあえず帰ってから割勘しようなんて話していたら、何故か勝手に四百円が投入されていた。
誰だプリ機で連コした奴。これは女児ゲーじゃないぞ。
「サク・ランボーだ」
マオくんがふと呟いた。妖怪レンズなしで妖怪を見れるのはマオくんただ一人。どうやら、サクランボーが私達の代わりに支払いをしてくれたらしい。
……ん? 私にはメモ?
『白兎くんとアリスちゃんのいい感じのプリ、撮れたらちょうだいね』
んー。ケーフミの進展は結構遅そうですぜ、サク・ランボーの姉御。
実を言うとコスプレって一度やってみたかったし、皆で作品を合わせてその写真を撮るのもやりたかったんだ。
『写真を撮るよ!みんなで決めポーズ♪』
その日のプリは大切な宝物になった。皆いわく私は「満面の笑み」をしていたらしい。
満面の笑み……マンメンノエミ……マンメンミ……。今度皆でス〇ラトゥーンやろう。
**
その後公開された「Alice in Yokailand」の業界受けはあまりいいとは言えず、ムービーンは妖怪アカデミーをとることは出来なかったらしい。
しかし、ネットで公開されるとたちまち話題になり、今までの作品を覆すほどの高評価がついたそうだ。
私の部屋のクローゼットには、今もあの衣装が入っている。
「ニジカさん、さっき銀行に行ってきたのですが……」
「ん? なぁに、虹歌姫。詐欺にでもあったの?」
「そうではなく、闇小町という方の名義で、何故か十万振り込まれていまして……」
「ええーーー!!?」
『うふふっ』
どこかで闇小町の笑い声が聞こえた気がした。
今回はここまで、では!
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