二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!!【リク大募集!】
- 日時: 2017/06/16 19:51
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
どうも!
ボーカルロイドです!
ボカロと小説が好きなので、自分の自己解釈で小説を書いてみました!
リクや感想などはいつでも受け付けています!!!!
投稿は基本毎日なのでいつでも声をかけてください!
また別のスレではカゲプロ二次創作小説を作っています!
気になる方は是非覗いてください!
では、どうぞよろしくお願いします!!
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- Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.38 )
- 日時: 2017/04/02 08:42
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
しゅうのお墓は小高い丘の上の1番奥にある。
ここは、自然豊かで結構埋葬するのには、意外と人気らしい。
まぁ、しゅうの墓が遠いおかげで、景色が物凄く綺麗だから僕も気に入ってるんだけどね。
僕はしゅうの墓の前に来て、ストンとその場にしゃがんだ。
じーっと見つめ、ただただ無言で見つめ続けた。
僕は踏ん切りを近いうちでつけるつもりで、それにはここに来る事が必要だと思った。けど、何をどうすればいいかが分からない。
どう言えばいいの?
君は答えてくれないけど…
じゃあ、別にここに来なくたって一緒じゃない?
いや、でもそれはなんか違う。
僕の脳内で、ぐるぐるといろんな感情が渦巻いた。
でも僕はハッと我に返り、ブルブルと頭を振ってその感情を捨て去った。
さっき思ったじゃないか。
この気持ちに踏ん切りがつく、言葉があったじゃないか。
答えるとか答えないじゃない。
僕が言わなきゃいけないんだ。
僕はぐっと握る手に力を込めた。
「僕…しゅうに言ってないことがあったんだ…」
ついに言ってしまった。
封印するつもりだったこの言葉を今更吐き出すとなると、物凄く緊張する。
「あのね…、これ、僕が…ずっと前から思っていたんだ…」
ドクンドクンと心臓が跳ね上がり、僕の体はブルブルと震え出した。
でも、決して恥ずかしいわけではない…
「君が友達でいいなら、それで構わないよ…」
ズキンと心が痛んだ。
やっぱりこんな時でも、天邪鬼の僕は素直に言えない。
「き、君の事が…実は…ずっと前から…」
そのあとの言葉は、出る前に涙として出てしまった。
嗚咽が漏れ、僕の口からはもう何も言えなくなった。
喉元まで来てたというのに、肝心なところで僕は弱くなってしまう。
天邪鬼…いや、天性の弱虫の…天ノ弱だ…
まだ、まだ言葉にできない。僕は、出来ない。まだ、出来そうにない…
あと、たった2文字なのに。それさえ伝えられればいいのに。なんでか、この言葉を言うときだけ、心がキュッと縮まって、僕の声は出なくなってしまう。
なんで?
なんで…
もう、辛いのに…
まだ、涙が止まりそうにない。
僕の心の雨が止まないから…
* * *
- Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.39 )
- 日時: 2017/04/02 18:30
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
ザー…
絶好のタイミングと言うべきなのか、なかなか言えない僕に雨が降って来たようだ。まるで、優しく「もういいよ」と言っているみたいで。
僕は、それを使い立ち上がった。
まだ言えなさそうにないし、このままだと風邪ひいちゃうし。
僕は「バイバイ」といって、墓を後にしていった。
傘なんか持ってきていない僕の体に、ひんやりと雨の冷たさが伝わってきた。
服も髪もうっとしいほどに、僕の体に張り付いて、バシャバシャと雨は容赦なく降り注いだ。さっきまで、優しそうだったのに、今は逃げている僕を怒っているかのようだ…
心なしか、雨の勢いが増した気がする。
ま、気のせいなんだろう。深く考えすぎなんだろう。
今回はこれまでにしておこう。
このままだと僕の思考回路はショートしそうだから、一旦真っ白にして全て消し去ってしまおう。
そうすれば、僕は平気でいられるから。
まずは、家に帰ろう。考えるのはそのあとでいい。
僕はその後、何も考えず感じずにいたもんだから。帰るまでの記憶があんまりはっきりとはしていない。気づいた時には、もう家のドアの前だった。
結局傘は買わなかったみたい。
まあ、まず大体僕は財布すら持っていなかったから、買えるわけないんだけど。
考えるより次は、風呂に入るのが先決だろう。
僕の体は降り注ぐ雨で、冷たくなってしまっている。正直かなり寒い。
だから、風呂で自分の体を温めるのだ。それから考えよう。
特に考えず感じずだったもんだから、やっぱり記憶にはあんまり残っていなかった。気づけば、終わってしまっていたから。
僕は風呂からあがった後、すぐにベットに行き、寝転んだ。
今日は疲れた…
なんの考えなしで来て、散々な目にあってしまったから疲れたのだ。
柔らかいベッドの上だと、だんだんと瞼が下に下がってきて、意識しない内に瞼は閉じられ、僕は眠りについてしまった。
* * *
- Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.40 )
- 日時: 2017/04/03 08:19
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
「めぐー!めぐー!」
あれ…?おかしいな。
僕は、今、ベッドのうえで寝ている筈なのに…
なんでだろう。しゅうの声が聞こえる。なんで…?しゅうはここにはいない筈…
僕は起き上がると、変なところにいた。
1面どこを見渡しても、青い空。そして、僕が座っている場所は、白い道みたいなもの。幅は10㍍ぐらいで、そこから後は、空が広がっている。
簡潔に言って仕舞えば、僕は空にいるってこと。
この道はずーっと向こうまで、続いている。その向こうから、しゅうの声がしたのだ。
僕は、立ち上がると無我夢中で駆け出した。怖いとかそんな感情より、しゅうにただただ会いたいという気持ちが強かった。
走っているうちに気づいたが、進めば進むほど僕の洋服が変わっていった。
寝巻きだった僕の洋服は、白いワンピースになり、そしてブレザーの制服、そしてセーラー服に変わった。
後で、気づいたけどこの時僕は若返っていたみたい。
まるで、時間が逆戻りしたみたいに。いや、実際逆戻りしていたのだ。
しばらく走り続けると、しゅうが手を振っているのが見えた。
それを見ると、僕は安心して微笑んでしまった。
しゅうは僕の姿を見つけると、ニカッと微笑みついてこい!とでも言うように、手招きしながら走り出した。
僕も急いで追いかけようとすると、何かに足を固定されて動けなくなった。
焦って下を見ると、足に巻きついているのは鎖。
え…と立ちすくんでいると、僕の体じゅうに鎖が巻きついた。手とかお腹とか身体中全部に。
「しゅう!!待って!!助けて!!」
僕は叫んだ。
でも、しゅうは気づかずどんどん先に言ってしまう。
「しゅう!ねぇ、気づいて!!」
そう言っても、君はどんどん進んでいってしまう。
僕1人だけ、止まったまま。
この空いてしまった隙を何で埋めればいいのだろう。途方にくれた僕は、後1回だけ叫ぶことにしてみた。
「しゅう!!待って!!」
ーピピピッピピピッピピピッ
「…夢?」
僕の目の前には天井が見えていて、右の方から目覚まし時計の音がする。
僕は今、手を上に突き出した形で寝ている。多分、叫んでもいただろう…
後で、近所からクレームきそうだな…
にしても、ひどい夢だった。あんなに残酷な夢初めて見た。
あんまりはっきりと覚えていないけど、僕1人だけ止まってしゅうだけがどんどん進んでいってしまう夢だったと思う。
ほんと、昨日に続き不幸だ。
なんで、こんな夢を見たんだろう?やっぱり、気持ちを伝えてないから?
…分からない。
でも、今日は会社に行かなきゃ。考えるのは後にしよう。
僕は、いい気分になれないまま、会社に行くため身支度を始めた。
* * *
- Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.41 )
- 日時: 2017/04/03 20:43
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
「はぁぁあぁぁぁあ〜っ」
「すごい溜息ね、ぐみ…」
「お疲れさん、めぐちゃん」
今日会社に来てみたら、上司に「君は昨日休んだから昨日の分ね」って言われて、今日やる予定だったものの、2倍の量を増やされた。
るーちゃんとかいくんも休んでたのに!!
と、思って上司に尋ねてみたら、どうやら元から休みだったみたい…
なんとか昼休みまでに終わらせたくて、トイレに行く時間も惜しんでやって、なんとか終わったのだった。
ちなみにるーちゃんとかいくんは、のんびりお菓子とかコーヒーとか飲み食いしながら、たっぷりと余裕を残している。友人が隣でこうなっているというのに、憎たらしいったらありゃしない。
助けの1つや2つくれたっていいじゃないか!!
でも、そんなこと言う元気のない僕はため息として、その気持ちを全て吐き出した。机に突っ伏して、そのままにしていたら、昼休みを告げるチャイムが鳴った。
そのまま寝ちゃおう…
僕はそう思って、仮眠を取ろうとしたけど、誰かから肩をトントンと叩かれた。
「んあ…?」
「ぐみ、流石にご飯を食べないとダメよ。ほら、起きて!」
「めぐちゃん、ご飯奢るから行こう?」
「ふぁい…」
るーちゃんとかいくんに僕は、支えられながら食堂へと向かった。
ずっと椅子に座り続けていたもんだから、立ち上がることさえ億劫だったし、歩く足取りでさえおぼつかないんだもん。
2人に支えられなきゃ、僕は食堂へとたどり着かないと思う。
2人は僕を入り口から近い席へと下ろすと、自分たちも向かい側に座った。
「ぐみ、何食べる?」
「なんでもいい…」
「じゃあ、めぐちゃん。チキン南蛮定食でいい?」
「いいよ…」
僕がそう言うと、2人は食券を買いに立ち上がって行った。
るーちゃんとかいくんが食べるものはいつも決まっている。
るーちゃんは必ず海鮮定食で、かいくんは必ず唐揚げ定食。僕は、いつも気分で決めるから、いろいろなもの食べているんだけど、2人ともずっと同じもので飽きないのかいつも不思議だ。
暫くすると、かいくんがチキン南蛮定食のお盆を持ってきた。
僕の目の前に置くと、すぐに自分のものを取りに戻って行った。かいくんが戻ってくる前にるーちゃんが戻ってきて、自分の席に座った。
暫くしてかいくんも自分のものを持って、席に座った。
やっぱり今日も海鮮定食と唐揚げ定食だ。よく、飽きないものだ。
「いただきます…」
「ぐみ、落とさないようにね」
「めぐちゃん、全部食べるんだよ?」
2人は私のおかんか!
そんな事を心の中でツッコミつつ、僕はチキン南蛮の一切れを掴み、頬張った。
* * *
- Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.42 )
- 日時: 2017/04/03 22:26
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
もそもそと少しずつ少しずつ食べていたら、いつの間にか2人は食べ終わっていた。僕はまだ、半分も食べてないんだけど…
それでも食欲が湧かない。
あの夢のせいか、それともあの上司のせいか…
妙に胃がキリキリする。これは、上司のせいか。
いつもの僕ならかなりの勢いで食べるから、2人より早いのに今日の僕は遅すぎる。それを見て、2人は心配そうに見ている。
食べ終わったんだったら、仕事に戻ればいいのに…なんで、待ってるんだろう。
途中で痺れ切らして、いなくなるかもな。
そう思ってほっといたけど、結局僕が食べ終わるまでずっといた。
るーちゃんとかいくんは僕が食べ終わったのに気づくと、返却場所にお盆を置いた。
「めぐちゃん、ちょっといい?」
「うん…」
るーちゃんが険しい表情で、僕を見ている。
それを察したかいくんが、僕に話しかけたみたいだ。
僕らはあんまり人のいない場所に移動した。
かいくんは暫く周りを見て、るーちゃんにアイコンタクトをとった。
るーちゃんはかいくんのアイコンタクトを返すと、僕の方を見つめた。
「ねえ、ぐみ」
「な、なに?」
「あんた、踏ん切りつけるつもりでどっかに行ったみたいだけど、結局つけられなかったんでしょ?あの、秀太くんって子と」
「!!」
僕は図星を突かれて、後ろに後退した。
るーちゃんは妙なところで感がいいから、いろいろと怖いんだよね。
るーちゃんは眉を少し動かすと、ふーんと興味なさげに言った。
「別にぐみのペースでいいと思うけど、わたし的には早く踏ん切りをつけて欲しい」
「…なんで?」
「あんた、後で鏡見てごらんよ。こっちの気が分かるかもよ」
るーちゃんは悲しげに目を伏せた。
かいくんも、なんだか少し寂しげな表情をしている。なんで、2人ともそんな顔をするの?
分かんない…
でも、分からなきゃ…
「分かった。後で、鏡見てみるね」
「そういうことにしておいて」
るーちゃんはつっけんどんに言い放つと、僕の肩をポンと軽く叩いてどっかへ行ってしまった。
かいくんは最後までなにも言わずに、僕と目があうと目を伏せてしまう。
なんだか2人がよそよそしい。なんでだろう?
僕は自分の仕事場に戻ろうと廊下を歩いた。
その最中に、鏡があった。僕はるーちゃんに言われた事を思い出して、自分の顔を映してじっと見ることにした。
「…?なんか、変わったかな?」
特に変わったところはないと思う。
確かにクマは酷いし、口元は笑ってないし、眉は下がっているし、目は悲しげだけども…なにも…
「あ、そういうことか…」
2人はこんな僕を見るのが嫌なのか。
だからよそよそしかったんだ。
早く、踏ん切りをつけないと…2人のためにも…
「あれ?泡沫さん?」
「あ、澤貴志さん…」
「ちょうどいいや、ちょっと時間いい?」
「…」
彼は何にも気づいていないのか、それとも気遣っているのか、ヘラリと僕に笑いかけると、手を差し伸べた。
「いいですよ…」
その手を握りはしなかったが、首を縦に僕は振った。
踏ん切りをつけるため、澤貴志さんのことも重要だと思う…
* * *
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