二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!!【リク大募集!】
- 日時: 2017/06/16 19:51
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
どうも!
ボーカルロイドです!
ボカロと小説が好きなので、自分の自己解釈で小説を書いてみました!
リクや感想などはいつでも受け付けています!!!!
投稿は基本毎日なのでいつでも声をかけてください!
また別のスレではカゲプロ二次創作小説を作っています!
気になる方は是非覗いてください!
では、どうぞよろしくお願いします!!
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- Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.33 )
- 日時: 2017/03/30 19:16
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
ある日の朝。
僕はふと目が覚めた。
時計を見ると、いつもの1時間は早い起床で、窓の外が薄暗かった。
今の僕は、あの時君とぶつかり合った学生と違う。今は大人となって、社会人というものになった。
でも、僕の気持ちはあの時のままだった。
気持ちだけはあの時のまま、時が止まってしまったかのようだった。
「…いたっ」
急に頭がズキンと痛んだ。今日は調子が悪そうだ。
昨日、あんなに泣いたせいだろうか?
洗面所の鏡の前に行き、腫ぼったい目を摩った。
昨日は、限りのある消耗品とはっきり言ってしまったこともあって、少しだけ鬱な状態が続き、意味もなく泣き続けていた。
その内にいつの間にか寝ていたみたいだ。
今日は…、会社休もう…
私情だが、今回こそはケリをつけるべきだと思う。
僕は電話の受話器を取り、会社の電話晩御飯を押した。
「…はい、もしもし」
「あ、もしもし。泡沫ですけど…」
ガチャリと電話の受話器を置いた。
気分が悪いと言い、休みを貰った。
僕の服は、昨日のまま。お風呂にも入っていない。
まずはお風呂に入って、服着替えよう…
考えるのはそれからだ…
必要な衣類を持って、脱衣所に向かった。
朝風呂は久々だ。
服を全て脱ぐと、体にぞわっと寒さが纏わり付いた。
僕はブルルッと震わせながらも、浴室のドアを開けた。
今回は、シャワーだけのつもりだったから、お湯は張っていない。
キュッととってを捻り、シャワーの水を出した。
「あっつ…」
少し温度を上げすぎたかな?ま、まだ平気だな。
僕はそのままにして、浴び続けていると、体が慣れてしまっていた。
僕はシャワーを浴びながら、まだ寝起きでぼんやりした頭の中で考えた。
この気持ち…
君がいなくなっても、まだ持ち続けている…
消える事もなく、今だに生き生きとしている…
君が消えたから、この気持ちも消えると思ったのに…
消えるどころか、どんどんと色濃くなっていくばかり…
「もう、いいかな…?」
シャワーをしばらく浴びて、もういいような気がした。
だから、お湯を止め脱衣所に上がった。
服を着て、髪を乾かし今日1日やることを、考えながら部屋に戻っていると…
ーピンポーン
「…?誰?」
インターホンが鳴った。
* * *
- Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.34 )
- 日時: 2017/03/31 06:30
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
ドアにより、小窓を覗いてみる。
そこには見覚えのある、シルエットが浮かび上がった。
僕は、急いでドアを開けた。
「おはよう。めぐちゃん」
「おはよう、ぐみ。早起きね」
「おはよう…、かいくん、るーちゃん」
こんな僕を訪ねてきたのは、紫苑 魁斗(しおん かいと)と、竪琴 瑠可(たてごと るか)。
2人とも僕と同じ頃に入った子で、僕と席近いこともあって仲良くなったんだ。
しかも、席だけでなくアパートの部屋だって、隣だ。だからこそ、こんなに仲良くなったんだと思う。
でも、あれ?
もう確か…、会社の営業時間じゃなかったっけ?
なんでこんな時間に?
「なんで2人ともいるの?会社は?」
「それはぐみもでしょ。何自分抜かしてんの」
「あいたっ!」
るーちゃんが僕のおでこにデコピンをした。
いた〜い!と喚くと、ごめんごめんと笑いながら返された。
「実はさ、俺らも休みなんだよ。めぐちゃんも、瑠可も同じっぽいから、ちょっとそこの喫茶店でどう?」
「あ、いいよ。かいくん。ちょっと着替えてくる」
「OK。じゃ、10分でいい?」
「うん。終わる」
「じゃ、よーいスタート!」
かいくんがパンッ!と手を打ち、制限時間が始まった。
僕は急いで部屋に入り、洋服を決めた。
1度だけ、この制限時間を過ぎた事があったんだけど、その時怒って僕置いてかれたんだよね。るーちゃんもいたんだけど、かいくんについてっちゃったから、僕だけ1人取り残されたんだよね…
あの時はほんとびっくりした。
急いで着替えて、髪を整えて、ドアに向かった。
「お待たせ!」
ガチャリとドアノブを回し、ドアを開けた。
かいくんとるーちゃんは僕を見ると、にっこりと微笑んだ。
「よし、時間以内だね。喫茶店に、行こうか?」
「じゃ、全部魁斗のおごりね」
「なっ!?」
「ぐみ、魁斗がおごってくれるって〜」
「え!ほんと!?」
「な訳ないだろ!瑠可!」
「きゃー!襲われる〜!ぐみ助けて〜!」
「うわー!ちかーん!」
「お前ら酷いぞ!その手は汚い!」
「「あははははははっ!」」
3人で、楽しく会話しながら僕らは、喫茶店に向かった。
* * *
- Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.35 )
- 日時: 2017/03/31 20:40
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
ーカランカラン
喫茶店のドアを開けると、軽快なベルの音が鳴った。
お菓子の甘い匂いや、コーヒーの香ばしい匂いがふわっと僕らを包んだ。
僕らは、景色のいい二階の窓側の席を選んだ。
るーちゃんとかいくんはウェイトレスを呼ぶと、ブラックコーヒーを頼んだ。
僕は甘党だから、こんなもの飲めるのがすごいと思う。僕1人だけ、カフェオレを頼んだ。
飲み物が届くと、みんな一口飲むとふーっと息を吐いた。
「ほんと、タイミングいいわねぇ。3人とも休みなんて…」
「ほんとだよ、瑠可。変なとこで気があうよね、俺ら」
「そうだよね、まぁ面白いじゃない!」
僕がそう言うと、2人ともそうだね!と嬉しそうに頷いた。
僕らは本当に変なところでタイミングが合う。
仕事場も一緒。コピーするときも一緒。買い物をする場所も一緒。
本当に変なところで気があっていて、3人でよく笑いあっていた。
でも、一緒なことで、いいことは沢山ある。
予定が空いているタイミングが一緒だから、予定が空いている日は遊びに行けちゃうんだよね!
「にしても…」
るーちゃんがぐいっと僕に寄ってきた。
「あの件のこと、どうなったの?」
るーちゃんは興味深そうに僕を見ている。かいくんも、いかにも楽しみなようにニンマリと微笑んでいる。
「あ、いやぁ〜。まだ…何にも…かなぁ?」
「「えー!!」」
かいくんとるーちゃんが大声をあげ、立ち上がった。
2人は興奮して、なんでなんで!?と聞いてくるが、僕はそれよりも周りの人の視線が痛かった。
とりあえず2人を落ち着かせて、座り直させた。
周りの人のことについて言ったら、2人とも顔を赤くしてすとんっと座ったよ。
るーちゃんは、僕をびっと指差した。
「で、なんでまだなんの発展もしてないの!?」
「え、あはは…興味、ないかなーって?」
「聞かれてわかるか!ばかぐみ!」
「はっ、はいぃいっ!!」
るーちゃんが、少し怒り気味で机をドンっと拳で叩いた。
そのるーちゃんをまあまあとかいくんがなだめ、僕の方を見た。
「別にいいと思うけど、流石に長くない?」
「…う、うん」
図星を突かれて、僕は頷くしかなかった。
確かに僕も、遅すぎだとは思うけど…まだ、あのことについて片付けられてないしね…
「あの…、泡沫さん?」
「え…!?」
ここで聞くはずのない声に僕は、パッと振り返った。
るーちゃんとかいくんはニマーっとイヤラしげに笑った。
「あらあら、本人登場ってわけねぇー」
「いやぁ、この子も俺らと気があうねー」
「ちょっと黙ってて!!」
僕の目の前にいる彼は、先ほどまで僕らが話していた人物だ。
なんでこんなとこに…
「なんでいるの?澤貴志 葵(さわぎし まもる)さん…」
「今日休みなんだよね〜、ぼく」
この彼は、僕に好きと告白してきたやつだった。
* * *
- Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.36 )
- 日時: 2017/04/01 06:49
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
「じゃ、俺らはお邪魔だしあっち行こうよ。瑠可」
「そうね〜、ぐみ楽しんで♪」
2人はニマニマと笑いながら、コーヒーのカップを持ち隣の席へと移動した。
そして、チラチラとこちらを見ている。
あいつら…、盗み聞きしている…
そんなこと気づいていない澤貴志さんは、僕の目の前に座った。
その時丁度友人の姿が隠れてしまい、ちょっとだけ不安になってしまった。
「泡沫さんの友人さん?あのお二人は」
「はい。女の子が瑠可で男の子が魁斗って言います」
「そうなんだ。気がきく友人だね」
いいえ。全く!
そう言いたい気持ちをぐっとこらえて、はい…と絞り出した声で言った。
澤貴志さんは、何も頼むことなく僕のことをニコニコと見つめている…
なんなんだろう。
「あの、何か頼まないんですか?」
「いや、君の洋服可愛いなぁって…」
「…っっ////」
どストレートに言われるのは慣れていない。
そんなこと男性にはあんまり言われないから、恥ずかしすぎて顔から火が出そうなくらい熱くなる。
俯いて、無言になっていたら「ふふふ」という笑い声が聞こえた。
目の前をチラリと見てみると、澤貴志さんが笑っていた。
「なんですか?」
「いや、照れてる君って本当可愛いよなぁって」
「もう、やめてください…」
「ふふふ」
澤貴志さんは、照れている僕を見て楽しげだけど、僕にとってはめっちゃ恥ずかしいからやめて!!
僕はるーちゃんとかいくんに助けを求めるべく、アイコンタクトをしようと後ろに目をやった。
しかし、2人ときたら頑張れと笑顔でウィンクするだけで、こっちに来るそぶりさえもなかった。
助けてよぉ〜!!裏切り者め〜!
「ねぇ、泡沫さん…」
澤貴志さんが、ぐいっと前によってきた。
僕は、前のめりになっていたからぶつかりそうになって、後ろへ後退する。
「前の返事…、どう?」
「…あ、あの」
僕は下を俯いた。
だって、彼に申し訳なくて。まだあのことに片が付いていないし。全然解決しそうにないし。
だから、答えは出ていない。
「ごめんなさい…まだ待ってくれませんか?」
「うん、いいよ。ごめんね、邪魔しちゃって帰るね」
澤貴志さんは、腰を上げて喫茶店のドアへと向かっていった。
まだ、僕の気持ちはしゅうに向けられたままだったから。
* * *
- Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.37 )
- 日時: 2017/04/02 08:24
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
「ちょっとぉ!なんでOKしなかったの?!全く…」
「めぐちゃん、チャンス棒に振っちゃダメだよ」
「うん…」
少し怒り気味のるーちゃんとかいくん。2人とも表情が険しい。
別に、嫌ってわけじゃないけど、まだダメなような気がするんだ。
でも、2人はしゅうと僕の間に起きたことを知らない。
ちょっと、躊躇いそうになる自分がいるけど、言わないと分かってくれないし。
「僕が延長させたのは…理由があって」
「やっぱり理由があるんだ。じゃ、教えてよ」
るーちゃんは興味深そうに見ているが、理由の内容によってはキレる可能性もなくはない。
前に他の人にキレていたルーちゃんを見たんだけど、別人すぎてこわかった。
あとで、かいくんから元ヤンキーてのを伝えられたんだけどね…
「これは僕の子供の時の話なんだけど…」
そこから僕はしゅうとの関係をすべて話した。
幼馴染で、かけがえのない友達のしゅう。いつの間にか僕が恋をしてしまい、関係がギクシャクしてしまう。そして、1度壊れたが後に修復。そして、しゅうからまた、衝撃の告白があり、立ち直れなくなった僕からしゅうの事故死の報せ…
そこまで全部話していたら、涙が溢れてきた。
そして昨日の夕方ごろ、しゅうのお墓に行っても僕の気持ちを伝えられなかったこと。そして、今だにしゅうが好きだという事。
全部話し終えて、2人の様子を伺ってみた。
2人とも悲しそうな表情で俯いている。るーちゃんの鼻と目は赤く腫れていた。
「ぐみ、そういう事は早く話してよ。私達じゃ、察する事なんて出来ないからさ…ほんと、ごめん」
「めぐちゃんも辛かったのに、俺らがぐいぐい言ってごめんな」
2人とも僕に深々と頭を下げた。
そして、全くあげようとはしなかった。
「いいよ。僕も、あと少しで気持ちに踏ん切りがつきそうだし気にしないでよ!」
僕はあえて明るく振る舞った。
前みたいに、僕が原因で壊れてしまうなんて嫌だったから。
2人ともまたごめんと謝ると、僕の好物のケーキとクッキーを奢ってくれた。しかも、僕の飲んでいたカフェオレまでまた新しいものを注文してくれた。
僕はこんな時でも、食欲が抑えきれず、そのままパクリと一口食べるとすべて食べ終わってしまった。
2人とも嬉しそうに僕を見て、会計の方へ歩いて行った。
僕は2人のためにも、この事に終止符を打とうとしよう。
まずは、しゅうのお墓に…また、行こう。
僕はぎゅっと手を握りしめた。もう、ズルズルと引きずるのをやめよう。
* * *
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