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ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!!【リク大募集!】
日時: 2017/06/16 19:51
名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)

どうも!
ボーカルロイドです!

ボカロと小説が好きなので、自分の自己解釈で小説を書いてみました!
リクや感想などはいつでも受け付けています!!!!

投稿は基本毎日なのでいつでも声をかけてください!

また別のスレではカゲプロ二次創作小説を作っています!
気になる方は是非覗いてください!

では、どうぞよろしくお願いします!!

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Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.76 )
日時: 2017/04/27 21:00
名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)

「おっはよーございまーす!!」

大きな声で挨拶をして、バンド部のドアをバーンと乱暴に開けた。
そこに居たのは、冥子先輩と魁斗先輩と瑠花ちゃん。
冥子先輩は、私の大声に顔をしかめながらも、苦笑いをして「おはよ」と返してくれた。

私はキョロキョロと周りを見回したが、鈴ちゃんと蓮くんの姿が見えない。

「あれ…?鈴ちゃんと蓮くんは?」
「ああ、鈴と蓮は吹奏だよ〜」
「そっか〜…」

これが、部を掛け持ちしている難点。
鈴ちゃんと蓮くんは吹奏楽部だから、今日も朝練だよなぁ…

あーあ…いい案思いついたのになぁ〜…
急に脱落して、椅子にどさりと座り込んだ。
すると、瑠花ちゃんが興味深そうに、私を見ている。

「どうしたの?瑠花ちゃん」
「あ…、いや。その手帳何かなぁ〜って?」
「ああ、これ?」

どうやら、自分の手元に目をやっていたらしい。
これは、全員に見せるつもりだった、歌詞帳だった。
ま、今更2人がいないからって見せないわけにもいけないし、別に後でいっか。

私は体を起き上がらせ、机に向かった。
ここで初めて、魁斗先輩が興味津々で近寄ってきた。それまで、興味なさそうに、楽譜をいじっていたのにねえ…

「これは歌詞帳だよ。昨日歌詞考えたの」
「へー、どんな感じ?」

瑠花ちゃんが尋ねる前に、フライングして魁斗先輩が尋ねた。
少し苦笑いになりながらも、私は続けた。

「これがそうですよ」
「わお、凄いわね未来」

次も、瑠花ちゃんが言う前に、フライングで冥子先輩が褒めてくれた。
「それほどでも〜」と照れつつも、チラリと瑠花ちゃんを見てみる。案の定、少し目に涙をためて不満そうな顔で、こちらを睨んでいる。
いや、そんな目で見られましても…

ま、少しは話題振ってみよう。

「瑠花ちゃんは、何か歌詞考えた?」
「ううん…、昨日考えようとしたけど、思いつかなくて…」

いじいじと髪を手で翫びつつ、口を尖らせて言った。
ああ、少し拗ねてんなぁ〜…

「わ、私もそうだったよ!でも、パッと思いついたんだ!」
「いいよね〜、未来ちゃんは才能あって〜…。私なんか〜」
「あ、あはは…」

ああ、もうどうすればいいんだろう。

冥子先輩と魁斗先輩は、何に拗ねてるか分かってないから、不思議そうに首を傾げている。
いやいや…あなたたちのせいですからね…?

「おはようございます」
「あー、朝練疲れたー!」

そんなこんなでどうしようかと頭を悩ませていると、鈴ちゃんと蓮くんが朝練から帰ってきて、バンド部のドアを開けた。


* * *

Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.77 )
日時: 2017/04/29 20:44
名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)

「あれー?瑠花姉どうしたの」

鈴ちゃんに何気に痛いところを突かれて、ぎくりとする。
鈴ちゃんは妙に鋭くなるから、以外と怖いんだよね…
ちなみに瑠花ちゃんは、隅に縮こまって壁とお友達状態…落ち込みすぎ…

蓮くんは「どうしたのー」と瑠花ちゃんに声をかける鈴ちゃんを見て、深い溜息を吐いた。

「鈴、ほっといてやりなよ」

呆れたような声で蓮くんは言う。
それに鈴ちゃんが、怒ったような表情で振り向いた。

「なんで!?だって、瑠花姉がこうなってるのに…ほっとけっての!?」

こんななんか昼ドラ的な展開だけど、まだ早朝の学校の部室だからね。
見てる側としては、「ウケルー(棒)」ぐらいしか言えないレベルだから。笑えないよ。

蓮くんは、さっきより深い溜息をつく。

「瑠花姉の事、今そうすると逆に面倒だよ。ほっといて」
「……」

それを聞いた鈴ちゃんは、言いたいけど言うことが分かんないみたいな微妙な表情になった。
ま、確かに瑠花ちゃんは重度の構ってちゃんだもんね。
今そんなことしたら、調子乗って何しでかすかたまったもんじゃない。

鈴ちゃんは暫く考え込む素振りを見せてから、パッと顔を上げて

「そうだね」

と言って、すぐにその場を離れた。
うん。諦め早いね。

ま、こんなことは日常茶飯事だ。すぐに鈴ちゃんと蓮くんを呼び寄せて、昨日考えた歌詞を見せる。
2人とも、「すごーい」と尊敬の眼差しで見つめてくれた。
うふふ、もっと言っていいのよ。

「この歌詞…雰囲気的には、サビですよね…」

そう言って、ふらりと混じってくる瑠花ちゃん。
ほら来た。構ってちゃんだから、興味持たれないと、自分から来るもん。

瑠花ちゃんの意見に、納得したように魁斗先輩が頷く。

「ま、付け足すとしたら…コレは2番…かな?」
「そうね…そんな感じがするわ」

魁斗先輩の意見を、噛みしめるようにつぶやく冥子先輩。

すると、冥子先輩は手でリズムをとりながら、鼻歌を歌い始めた。
序盤に入ってから、首を傾げ「違う…」と呟き、また新たな歌を歌った。これは、少し長引いたが、またもや「違う…」と言い、中断した。

少し首を傾げてから、私の方を見た。

「ねえ、これってどんなイメージ持ってた?大まかでいいからさ」
「え〜っと…」

今更、イメージと言われても…
なんか、人と人との暖かい交流が、いいなあみたいな…
なんか、のんびりしてて明るくてほんわかというか…あ、そのまま伝えればいいじゃん。

「のんびりしてて…明るくて、ほんわかというか…そんな感じ?」
「そう…ね、こんな感じかしら…?」

冥子先輩は、曖昧な答えに深く頷くと、ある音を出した。
次は、鼻歌じゃない。
私の考えた歌詞を歌った、1つの名もない歌だった…

メロディーは明るく楽しげな音程ながら、その中に暖かみが篭っていて…そして、その曲自体が、雲みたいにふわふわとしていて、のんびりで…。
でも、なんだかなんとも言えない…ふわりとしたような…柔らかい感じ。

私の歌詞に、命が宿った瞬間だった…
冥子先輩は、歌い終わるとその余韻を確かめるかのように、目を瞑った。
そして、目を開けこちらを見つめた。

「こんな感じ…かしら?」
「うん…そうだよ」

感動しすぎて、言葉が出ず、私はただただ頷くことしか出来なかった。

* * *

Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.78 )
日時: 2017/04/30 00:38
名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)

魁斗先輩は、先ほどのリズムを、まるで念仏のように小さな声で何回も何回も繰り返している。
そして、口を閉じ何度か頷くと、ペンを手に取り近くのメモに何かを書き始めた。

これは、魁斗先輩が歌詞を思いついた時の動きだ。
私達は、その様子を固唾を飲んで見守った。

しかし、黙々と書く様をずっと見ているのは飽きるものだ。最初はいたみんなも、1番最初に抜けていった冥子先輩に続く形で、ぞろぞろといなくなった。
そして、楽器の手入れや、文化祭で歌う他の曲の歌詞の確認などをしながら、邪魔をしないように静かに過ごした。

そして、30分ほどすると…

「できた!!」

ガタッ!と大きな音を立てて、立ち上がった。
のんびりしていたメンバーが、その一声でぞろぞろと周り集まってきた。

その歌詞は…

私は、この歌詞を見た途端、言葉では表せない嬉しい感情が沸き上がり、飛び跳ねたいほど動きたい気持ちに駆られた。
私の考えた歌詞。その言葉を引き立てる歌詞の数々、そして何より、私の考えた歌詞がサビとして使われていること。
少し、手が加われているけど、殆ど変わらない。

魁斗先輩は、その歌詞を冥子先輩に渡した。

「この歌詞に、音程とリズムをつけてくれ。で、出来ればコーラスまで、そして昼休みまでな」
「はいはい」

私とっては、無理難題な条件を言われても、冥子先輩は返事1つで飲み込んだ。

う、嘘〜!
この曲のメロディーを作るだけでなく、時間制限があと4時間。しかも、主旋律を引き立てるコーラスまで!?

私には無理!!
ピアノがあればぎりぎり出来るけど、教室ないし家にもないもん。
絶対音感持ってないと無理だわ…

今回の朝の集まりは、これで終わりになり解散の指示がかかった。私は、冥子先輩に少し対抗して、自分の考えた曲の他のリズムがあるか探してみよう。
出来たら、いい才能があるじゃん♪

あるわけない機体に、胸を躍らせて部室をあとにした。

* * *

Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.79 )
日時: 2017/04/30 09:01
名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)

しかし、私にそんな才能までは備わっていなくて、冥子先輩の考えたメロディーと似たり寄ったりができたりするだけだった。
昼休みに少し凹みつつ、部室へと向かった。

部室のドアを開けようとすると、割れんばかりの拍手が聞こえた。
びっくりして、開けるとそこには私以外のメンバーが、冥子先輩を囲んで拍手を送っている。あんなに気難しい、魁斗先輩までもが。

私は突然のことにびっくりして、その場から動けなくなった。
暫くして、みんながこっちを振り返り、私に気づいて「おお…!」と驚いた声を上げた。鈴ちゃんに関しては、「いぎゃあああ!!」とか謎の奇声あげて、ひっくり返ったけどね…

冥子先輩が、笑顔でこっちに寄ってきた。

「未来、曲聞く?」
「う…うん」
「よーし!あと、一回ね!!」

冥子先輩は、嬉しそうに言うと、片手をグーの手にしてマイクで歌っている感を出した。そして、片手は腰に当て、すぅっと息を吸った。

「blessing for your birthday blessing for your everyday 最後の1秒まで前を向け」

最初の序盤のメロディーを、軽やかな声色で歌い上げると、間奏なのか暫く歌わず、一定の音を口ずさんだ。

「剥がしても何故だか増えてくタグとランク付けされてく理不尽な価値」

明るい音の中に混じる、不平不満。あえて、暗いとか怒りなどを連想させる音を取り入れないことで、静かに悟っているような雰囲気が出ていた。

「そんなもので人を推し量らないでと飛び交う言葉を手で覆い隠した」

途中で音を高く上げることによって、伝えたい意思がぐっと伝わってきた。これは、怒りなどの連想させる音として、使われることが多い。

「oh…it's time to get up」
「灯火を消す前に」
「oh…it's time to get up」
「足元を照らせ」

冥子先輩の英語に重ねるように、魁斗先輩が歌い上げた。
最初の英語に重ねることによって、伝えたい意思がなんなのか強調する効果につながる。逆に、文の間に英語を混じらせることで、印象に残るリズムになっていた。

「ほらここをじっと見つめてみて最高の味方がうつってるでしょ」

囁きかけるように、声色の大きさを下げ最後にいくごとに、大きくしていった。それのおかげで、なんだか支えられているような、謎の安心感が湧いてくる。

「それが命の証」

そのワードを聞くと、ブワッと何かが体を走った。
なんだか、ぞわぞわとしているが決して気持ちの悪いものではなかった。
冥子先輩は、一旦ここでやめるとこちらにウィンクをした。

「こういう感じよ、どう?」
「すごい…」

いつの間にか、私の口から賞賛の声が上がっていた。

* * *

Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.80 )
日時: 2017/05/01 20:24
名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)

ーそして、月日は流れ今日文化祭。

その間にsummerコンサートや、体育祭での盛り上げ役もあったけど、1番の主役はやっぱり文化祭にある。
あのたった3ヶ月程度の時間で、作り上げた曲。
私ら全員が歌えて、みんなへの思いを詰めた曲。
いろんな日があったけど、きっと大丈夫だ。

【これから、文化祭を開催します】

放送委員会の一言で、扉が開けられ、中にドッと人が押し込んでくる。
あっちへこっちへと散り、段々と屋台が賑やかになった。
私は、クラスの出し物として、猫耳カフェになった。女子用と男子用がある。女子用には、猫耳つけたいろんなイケメン(笑)がズラーリ。そして男子用は、猫耳つけたいろんなかわいい子(笑)がズラーリって感じ。

ちなみに私は、猫耳チャイナ服です…
つまり、猫耳つけたかわいい子(笑)状態なんです…

私は嫌だって言ったのに!!みんなに無理やりやられたよう…(泣)
セクシーな格好(?)のせいか、男子のみんなは鼻下伸ばして、注文してくるし…。
まず大体、なんでガーターベルトにミニチャイナなのよ!!
スースーして、寒いわ!!

はーぁ〜…

何回目かの溜息をつくと、ピンポンパンポーンとお知らせを告げる音が鳴った。

【間も無く、バンド部による演奏が始まります。バンド部の皆さんは移動し、準備してください】
「あ!私行ってくる!」

みんな、いってら〜とか声をかけて笑顔で見送ってくれた。
体育館までの廊下をダッシュで走る。着替えるのは面倒でそのまま来たけど、それが悪かったみたい、めっちゃ注目されてる〜!!
私は、赤くなる顔を隠して、人目を避けて走った。

体育館に着くと、みんな準備万端だった。
みんなの目が私に向き、一目見るたび「ブフォ!」と吹き出した。
鈴ちゃんに関しては、「似合わないー!!」とお腹を抱えて苦しそうだったし…
そこまで笑うことないじゃん!!
冥子先輩が、笑い堪えながら、私に渡したのは、衣装。
「着替えておいで」と口パクで言ってきた。
その衣装はいつもみたいな、丈が短いスカートとかズボンとかじゃない。キラキラとかもしていない。
みんなが着ていそうなラフな格好の洋服だ。
なぜかって…?

それは、曲を聞けばわかるだろう。
私は、トイレで素早く着替えるとすぐに戻った。

メンバーの目がこちらに向き、にこりと優しく笑う。
魁斗先輩と、冥子先輩がこちらに手を伸ばし言った。

「行くよ!」

私達は深く頷くと、光さす舞台へと上がった。

* * *


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