二次創作小説(新・総合)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

黒猫δと愉快な仲間たちの日常
日時: 2019/06/03 22:31
名前: 黒猫δ (ID: ZFY/hkRe)

8月2日開始

……はじめまして、ここでは黒猫δと仲間たちの日常を綴っていきたいと思います。

注意事項
・更新速度は不定期
・駄文の可能性あり
・誤字多数
・キャラ崩壊
・文章力皆無
・オリジナル設定多数


それでもよければ、私達の日常へどうぞ!


〜目次〜


>>2-4 ショートショート空想職業案内
>>5-9 夏祭りをしよう!(前編)
>>11 白黒の館日誌
>>13-15 夏祭りをしよう!(後編)
>>16-17 夏祭りをしよう!(エンディングと後日談編)
>>23-24 ドッキリ大作戦!(前振り)
>>30-34 ドッキリ大作戦! 前幕
>>40-43 ドッキリ大作戦! 中幕
>>47-53 ドッキリ大作戦! 終幕 specialepisode
>>68-71 特別編 雪空の思い出

>>210-213 雪王国に響く、繋がりの交響曲 パート1

〜黒猫δと依頼編〜
>>44 二つの魂 キャプション
>>54 二つの魂 予告編
>>58-63 二つの魂 本編

〜黒猫ラジオ!〜
>>18-19黒猫ラジオ!

〜オリジナルキャラクター紹介〜
>>10オリキャラ紹介part1
>>12オリキャラ紹介part2
>>57オリキャラ紹介part3
>>209 解説!教えて白猫ナイト!

タグ
ダンガンロンパ、文スト、ぷよぷよ、血界戦線、Dグレ、ポップン(にわか)、スマブラ……etc.(順次、増えていきます)


>>20 chaosdealer crisisへのリンク

Re: 黒猫δと愉快な仲間たちの日常 ( No.91 )
日時: 2017/01/14 12:13
名前: 黒猫δ (ID: .3t6TJMo)

さて、投稿します



★*★*★



ミズキは目を見張った。……それもそうだ、白い靄が人の形を保ち、此方を向いたのだ。



『やぁ、はじめまして』



彼はそういって此方に微笑む。雰囲気からして優しい人だ。



___あの人と少し似ているかな。姿は似ていないけど。



『どうしたんだい?』



いや、別に何も言っていないのだが、彼は此方を不思議そうに見つめているようだ。



___一体、貴方は誰?



『僕は夜霧響弥。あいつにはやっちゃんって呼ばれてたけどね』



夜霧久弥……うん、覚えた。やっちゃん……ね。



___あいつって、誰?


『……みっちゃんのこと。しかし、君はよく似てるね』



___僕もそう思ったよ。貴方が言うくらいなら、相当なんだろうね。



『ふふ、そうだね……さて、僕もそろそろ行かないと……』



何をするつもりだ?僕は思案する。ここは夢の世界だ。彼は夢の中の人物。何が起こるかわからない。


___どうやって



『……人の姿を借りるんだ。……本当に、悪いと、思ってる』



どうして、そんなことをするんだろう。確かに、彼は精神のみの姿のように見える。そこまでに、彼に何かがあったのか。


___どうして



『……今の僕は人じゃないから。……人じゃない、何か別のもの。だから、かな』




そういって、彼はふっと清水から離れた。その時、彼は少し悲しげな顔をした。




___それは、僕が叫ぶほんの少し前のこと

僕が走り出す大分前のこと____




★*★*★


Re: 黒猫δと愉快な仲間たちの日常 ( No.92 )
日時: 2017/01/14 12:15
名前: 黒猫δ (ID: .3t6TJMo)





黒猫δ「……困りましたね、ここでもバラバラになってしまうとは」

ルフレ「……そうだな……どうしたもんか」

ラビ「とりあえず、どうやってあいつらを追うさ……」

清水「……やっちゃん、何があったんだよ……」



皆、めいめいのばしょに座り込み、残された四人は話し合いをしていた。
清水はミズキが出ていった後、目を覚ましたのだが起きてからこの調子である。



ラビ「みっちゃん、一体何があったんさ?そのやっちゃんに何が?」

清水「うー……言ったら変かもしれないけどさ?」

黒猫δ「……変、とは?」

清水「お前らが言ってただろ?ここが『夢の中』だって。それなのに、夢を見たんだ」



ラビの問い掛けに清水は困ったように微笑んでから、何かを考えるようにポツリと一言を吐き出した。
黒猫δの問いにより、信じて貰えないだろうけど、と前置きしてから話始める。



清水「それはね……」


_________





その夢で、やっちゃんはずっとしいたげられていたんだ。

両親もいなくて、回りの大人さえも誰も彼には近付かない。彼は本当に一人だった。

そして、その回りの大人、いきなり出てきたカメラやマイクを持った人、物珍しいのか好奇の目を向ける学生たち。
その人の群れ等は口々に彼に向けて『殺人鬼の子』と言い放った。


___たくさんの大人が怖かった。それに加え、飛び交う言葉の暴力、メディアはそれを面白おかしく、あることないこと書いて取り上げた。

まだ少年だった彼の心は音を上げた。

泣きわめいたって、耳を塞いだって、彼らの気配は消えなくて、いつしか、ずっとみられていると思うようになってしまった。


叔母たちに入れられた孤児院では、殺人鬼の子と言われただけあって、職員には一人、鍵の付いた部屋に閉じ込められた。
さらには気味悪がって誰も寄り付かず、他の人と会うことすら出来なかった。


___ずっと、苦しかったんだ。それを一人で背負ってきたんだから___



______



清水の話を聞いて、三人は固まった。あったこともないやっちゃんだが、これが彼の過去なのだとするのであれば、これは酷すぎる。



黒猫δ「……それは、やっちゃんであるという確証があるのですか?」

清水「ある……というか、俺が知っているやっちゃんと同じ目をしていたからかな」

ルフレ「どういうことだ?」

清水「やっちゃんの目は少し変わってるんだよ。なんか……こう、目の奥に何かを隠しているような、それでいて消えちゃいそうな感じだからね」



黒猫δの問に、清水はふわりと笑って答える。その笑みはやっぱり人好きな感じを秘め、それでいてどこか悲しげであった。

Re: 黒猫δと愉快な仲間たちの日常 ( No.93 )
日時: 2017/01/14 12:17
名前: 黒猫δ (ID: .3t6TJMo)


ラビ「……なぁ」

黒猫δ「ラビさん、どうしました?」

ラビ「いや、みっちゃんに一つ聞きたいことがあるんさ」



今まで、皆のようすを伺っていたラビが思案顔でふっと碧色の隼眼を上げる。そして、ほんの少しの躊躇の後、言葉を紡いだ。
その問い掛けにより、清水は不思議そうにラビの目を赤い瞳で見つめ返した。



清水「何が聞きたいの?」

ラビ「……やっちゃんって、ポニーテールの優しそうな顔した人か?」

清水「!!」



ラビが特徴を上げた人物は先程の白い靄のとった形、それを見て記憶したものだった。
清水はそれを聞いて驚いたように目を見開いた。そして、唇が微かに震える。

清水はこういったのだ。





『なんで、それを知ってんの』と





















★*★*★




















シュルクは一人、暗く閉ざされた部屋にいた。
いや、正確には一つ小さな天窓があり、そこから光が差し込んでいるものの、この部屋自体はとても薄暗く、気味が悪かった。


逃げたそうと思えば、逃げ出せた。しかし、シュルクはそこから逃げ出せずにいた。
それは……



シュルク「……あなたが、やっちゃんッスか?」



???「……そうだよ」




目の前には、凡そ人とは言えないものが立っていた。半分以上を分厚い氷で覆われ、左目も開かない。
彼はそれでも返事を返すと、足を引きずって、此方に向いた。


シュルクは一人、人ならざる異形と向き合っていた。




*★*★*




Re: 黒猫δと愉快な仲間たちの日常 ( No.94 )
日時: 2017/01/14 12:20
名前: 黒猫δ (ID: .3t6TJMo)

少し遡ろう。それは、シュルクが白い靄に取り憑かれ、部屋を出て走っている最中だった。



白い靄がシュルク自身の身体を何処かへと導く。何をせずとも、身体は自動的に前へ前へと進んでいく。
シュルクはその中でその白い靄の記憶を見た。




___それは、幼かった頃であろう清水と、優しげな印象を持つポニーテールの子供の記憶だった。



「ねぇねぇ、やっちゃん」

『どーしたの?みっちゃん。なんかよう?』

「うん。皆でさ、鬼ごっこやるんだって。お前もくる?」

『……僕は、いいや』



この子供が清水がいっていたやっちゃんか。そう思って、シュルクは二人をボーッと眺める。

不自然に辺りには、この二人しかいなかった。



「そういうと思ったよ」

『なに、みっちゃんは行ってこればいいでしょ。また、僕といると気味悪がられるよ?』

「別にいいじゃん。俺は好きでここにいるの!別にお前の為とかじゃないし!」

『……あっそ』



そういって二人は顔を見合せ、暫くするとクスクスと笑い始めた。このようすを見る限り、みっちゃんは本当にやっちゃんと仲が良かったようだ。それを知って、シュルクは少し頬を緩める。




そうしていると、辺りの映像が全て闇に溶け、新たに塗り替えられていく。


記憶が流れていくそれは、古くなったフィルムが写されていくように見えた。





『……なんで、貴女がいるの』

[なんでとは失礼ね、キョウ。特に深い理由はないわ。ただ、キョウを引き取りたいっていいにきたのよ]

「あれ?やっちゃん、知り合いの人?」

『どういうことなの?もう僕は高校生になるし、この施設から出て暮らす。なのにどうして?……それなら、最初から貴女がここにつれてこなければ良かったでしょ』



そこには先程までいなかった高圧的な態度の女性と、大きくなった二人がいた。施設を出なければならないと言う言葉から察するに、二人がちょうど中学校三年生の時の記憶だろうか。
どうやら、高圧的な態度の女性とやっちゃんが言い争っているように見えた。



[そんなの知ったことじゃないわ。キョウが卒業したら引き取るわ]

『絶対に嫌だ。……僕を捨てた貴女となんて、暮らしたくない』

「!!それはどういう……」

[私にそんなことが言えるの?キョウ。貴方なんてこの世界のゴミと同じだわ。貴方のせいで私の地位も男も……何もかもが全て無駄になったのよ?
それに、私がこうでもしなければ貴方は死んでたんでしょ?なら、今生きていることを感謝しなさいよね]

『だれがお前なんかに感謝するか!!』

[あらぁ?貴方にそんなこと言う権利あるの?殺人鬼の子なんだから、そんな権利あるわけないわよねぇ!!]

『!!____』



この高圧的な態度の女性はやっちゃんのことをどうおもっているのだろうか。
人がゴミと同じ?ふざけるな。シュルクは叫ぶ。しかし、なぜか声がでない。まるで水のなか必死で声を出しているような感覚だ。
そして、女性が殺人鬼の子と言った瞬間、彼は凍りついたように、目を見開いて固まった。身体はガタガタと震え、とても息が荒いように見える。


シュルクのなかに、怒りと、度を越えた恐怖が入り乱れる。きっと、コレが今のやっちゃんが抱えていた感情なのだろう。
身体が内側から冷えていく感じがして、シュルクは身体を震わせた。両手で抱き抱えようとしたが身体が恐怖で動かなかった。



「好き勝手いってんじゃねぇ!お前、誰なんだよ!」

[私?私はキョウの叔母よ。ふふ、じゃあね、またくるわ]

「二度とくるな!!」



みっちゃんは赤い瞳て鋭く睨み付けるように、女性を見た。それは人好きな笑みを見せる彼からは見たこともないような表情だった。



そして、また場面が変わる。
今度は……




『___!』





そこに写ったのは炎に包まれた建物の火の赤々とした火、もうもうと上がる黒煙。豪快に音をたて、崩れ落ちていく骨組み___




まるでそれは地獄だった。




赤と黒のマフラーの少年がその建物の前で両膝を地につけ、泣き叫んでいた。
声はかきけされ聞き取れない。何をいっているのかも、わからない。

それでも、一つだけ聞き取ることが出来た。




『__みっちゃん!』





*★*★*



Re: 黒猫δと愉快な仲間たちの日常 ( No.95 )
日時: 2017/01/14 12:23
名前: 黒猫δ (ID: .3t6TJMo)

シュルク「やっちゃん、ここは一体何処っスか?」

***「……ここは、清田孤児院……僕の記憶の中の、ね……ごめんね、こんなことして連れ出してしまって」

シュルク「いや、いいッスよ。……仕方無かったんスから、気にしないでください、やっちゃん……あれ、名前いってなかったッスね。俺はシュルク、よろしくッス!」

***「……僕は夜霧響弥。よろしくね、シュルク」



二人はほの暗い暗闇のなか、姿が見えるか見えないかギリギリの所で向かい合い話していた。
やっちゃん___夜霧響弥は申し訳なさそうに動かせる右目を細める。それにシュルクは大丈夫と笑顔で返した。すると夜霧は、動く顔半分を綻ばせ優しげに微笑み、此方を見た。
ここは自分の記憶、と夜霧は言ったが、彼がこの夢を造り出したとは、信じきれなかった。

シュルクは問う。



シュルク「えーと……この夢って、やっちゃんが作ったんスか?」

夜霧「……残念ながら、本当だよ」



夜霧は微笑んだままそう返した。でも、その微笑みは、先程よりは少し悲しげに見える。
ふっと息をはき、少し間を開けてから夜霧は話始めた。






夜霧「僕は、ただ愛されたかっただけなんだ。父親も母親もいなくて、世間からは殺人鬼の子供だからって、誰も愛してはくれなかった。しいたげられて生きてきたからね。
……孤児院に入ってからも、そうだと思っていた」



そういって夜霧は懐かしそうに目を閉じた。動く左手で首から提げられたパズルのピースを模したペンダントを握る、その手の動きも弱々しく感じた。



夜霧「それなのに、みっちゃんは僕に話し掛けてきてくれたんだ。
回りの子供も、大人も、みっちゃんを咎めたよ。でも、彼は僕といつも一緒に居てくれた……それだけで、嬉しかった……


いつしか、みっちゃんはいつも隣にいるようになった。まるで、双子でもないのに何を考えているか分かるようになったり、おんなじこと考えてたりしたなぁ。
___まるで双子みたいって言われてた」



思い出したかのように、夜霧はふわりと笑った。その笑顔はみっちゃんがする人好きな笑みと、どこかにている気がした。
あのずりずりと音をたてた扉の向こうの人物は、きっとこれを『精神的双生児』と称したのだろう。








夜霧「だけど、それは唐突に無くなったんだ」









Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。