ライブ~生きるって何?~ 作者/桃花 ◆ev5fSMdyi2

第6章 『想い』
「す、須藤君、さっき帰ったんじゃ……?」
「下で歩いてたら、天衣が体……を乗り出してるのが……見えてさ……。だから、慌てて……。」
「……。」
須藤君は、息切れしていた。
走ってきたんだ……。
「私の事なんか、放っておいてよ……。」
「どうしてだよ?」
「……生きる意味なんて無い。」
「え?」
「私には、生きる意味なんて無いの!!」
つい、カッとなってしまった。
言ってから、ハッとする。
でも、須藤君は怒っていなかった。
そして、真剣な顔で言ってくる。
「俺は、そう思わない。」
「どうして? 私の……勝手じゃない。」
「俺には、お前が必要なんだ!!」
「どうして……。」
須藤君には、私が必要?
どうして私を必要としているんだろう?
訳がわからなかった。
すると、須藤君が顔を赤らめてこう言った。
「俺は、お前が好きなんだよ!!!」

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