ライブ~生きるって何?~ 作者/桃花 ◆ev5fSMdyi2

第18章 『失われた記憶』



「……菜……星菜……
             

                  星菜っっ!!!」



誰―――?

何だか、懐かしいような声。

でも、誰だか思い出せない……。

『星菜』って、誰なの?

わからないよ―――――





「……ぅ……。」

「星菜っ!? 気がついたのか!!?」

「ちょ、須藤君、そんなに揺すったらダメじゃない!!」

「あ、ごめん……。」

……何?

誰、この人達……。

それに、ここは何処なの? 

意識が……はっきりしないよ……。どうして……?

「星菜っ、星菜っ!! 大丈夫か!?」

男の子が、私に話しかける。

『星菜』……って……?

「ああ、よかったぁ~……。もうっ、心配したんだよ!?」

女の子が言う。

私は、どう答えていいのかわからず、ただ黙っている。

だって……どうすれって言うのよ、この状況。

黙っているしか、方法無いじゃないの。

「……星菜? どうかした?」

男の子が、心配そうに私を見る。

その瞬間、私の堪忍袋は爆発した。

「あの、お取り込み中失礼ですが……。星菜って誰ですか? あなた達も……見覚えないんですが。」

その2人は、驚いたように目を真ん丸くして、急いで医者を呼びに言った。


私は―――――― 誰?

どうして、こんな所にいるの?


思い出せないよ―――――!!!!!!