ライブ~生きるって何?~ 作者/桃花 ◆ev5fSMdyi2

第11章 『学校』
「天衣さん、大丈夫だったぁ~?」
「ニュースでやってたよ。」
「ぶつかってきたトラックの運転手、お酒飲んでたんだって?」
「大変だったねぇ~!!」
教室に着いたとたん、
皆が一斉に私の方に向かってきて、
もう、ひっぱりだこ状態。
「あ、あの……。」
退けてもらおうと声をかけるけど、
騒ぎは全く治まらない。
―― あ、何かクラクラする……。
やや貧血状態になった。
その時、
「お前らやめろよ!! 天衣、困ってるだろ!!」
須藤君だ。
「須藤君……。」
「須藤君が言うなら……。」
皆、自分の席に戻ってくれた。
―― た、助かった……。
私はホッとした。
「大丈夫か、天衣? 顔色悪いけど……。」
「大丈夫。……須藤君、ありがとう。」
私は、須藤君に言った。
そうすると、何故か須藤君の顔が真っ赤になった。
どうしたんだろう?
「どうしたの?」
「な……なんでもないっ!!」
そう言って、自分の席に戻っていった。
変なの……。
「何あれ……。」
2人の様子を見ていた者がいた。
美園 凛香である。
「私が好きなの知ってて……? 許せない!!」
凛香の心に怒りの炎が現れた……。

PR
小説大会受賞作品
スポンサード リンク