ライブ~生きるって何?~ 作者/桃花 ◆ev5fSMdyi2

第13章 『恐怖』
「……。」
机には、{死ね}という言葉がいっぱい書いてあった。
手紙も置いてあった。
{この事を他の奴らにチクッたら殺す}
背筋の毛がゾワっと逆立った。
(いじめ……。)
その言葉が頭をよぎった。
どうして……?
どうして、こんな事をするの……?
『泥棒。』
記憶にある美園さんの言葉を思い出した。
須藤君をとったから……?
でも、私、とったつもりなんか無いのに……。
酷いよ……。
「どうしたんだ? 天衣。」
「!! 須藤君……。」
「どうした?」
須藤君が、聞いてきた。
一瞬、いじめの事を話してしまおうと思った。
でも……。
あの手紙の内容を思い出した。
{この事を他の奴らにチクッたら殺す}
私は目をふせた。
「ううん……何でもないよ?」
「……そうか? なら、いいけど……。」
須藤君は、自分の席に戻っていった。
私のバカ……。
心配してくれていたのに……。
美園さんが、隣で嘲笑った。
この瞬間から、私は孤独を味わう事になった……。

PR
小説大会受賞作品
スポンサード リンク