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ロストヒーロー計画(完結)/ラストヒーロー計画
作者: 彩都&Lメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 221ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン 
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「……えっ? 何? 何なの二人して?」
 首を傾げながら、冷や汗を掻く『カリギュラ』の所長、すると大尽が机を叩いて、所長に言う。
「急いで陸人をヒーローにして下さい! 証拠は有ります! ちょっとこっちに来て下さい!」
「は、はぁ……?」
 所長は静かにアイスコーヒーを飲み、立ち上がって、『何だよ何だよ……?』と言いながら、大尽と陸人の後を追う。そして竹丸が居る部屋に案内される。
「あっ、陸人だ、何だ? 帰ったんじゃ……!?」
 竹丸はそう言って、後ろから所長が現れるのを確認する。
「しょ、所長……!?」
「何でこんな所に……!?」
 驚く建と竹丸、そんな二人を無視して、大尽が説明する。
「あの奥のマネキン、分かりますか?」
「マネキン? ……あぁ、ダークヒーローの固さを模したマネキンだっけ? それがどうかしたの?」
「どうかしたの? じゃないですよ! よく見て下さい! 『マネキンの根元が折れている』じゃないですか!」
「えっ? あぁ、それもそうだねぇ…………って、えっ? 『マネキンの根元が折れている』……? いやいやいやいや、そんなバカな話があるか? だ、だって、そのマネキンって、『ダークヒーローと同じ固さ』、だろ……!? も、もしもそれが有り得るとして、『誰が壊した』んだ……?」
 冷や汗を流す所長に対し、静かに竹丸が言う。
「え、えと……一応、陸人がしました……」
「な、何だと!? ふ、二人共本当なのか!?」
「え、えぇ……もしも此処の部屋の中に監視カメラがついているのなら、すぐに分かると思いますよ……?」
「あぁ、それで、証言はもう一人、建だ。建もその状況を見た、だろう?」
「え、えぇ……確かに『軽く殴るか』みたいな事を言って、ぶん殴って、マネキンを壊しました……」
 陸人以外の発言を受けた所長は静かに陸人を見、発言する。
「陸人君……君は、『今すぐにでも、ヒーローになりたいか』い?」
「…………そんなの決まっているじゃないですか! 『なりたいです』よ! 俺の力で救える命があるなら、救いたいです!」
「……よく言った、分かったよ。大尽君の発言を聞いてやっと、決めた。戦場雁陸人君、君を『特殊型ヒーロー』に任命するよ……明日から、動けるかな……?」
「と、『特殊型ヒーロー』? それは一体……?」
「『特殊型ヒーロー』とは、『緊急時のヒーロー』の事、まぁ、大まかに言えば、『周りの支援をするヒーロー』と考えればいい」
「えっえー!? 陸人、そんなレベルになったのかぁ!? 驚きだぜ! やっぱ陸人は凄いよ!」
「そ、そうなのかぁ……分かりました! 明日から『特殊型ヒーロー』、頑張ります!」
 陸人はそう言って、目を輝かせながら、所長の発言に頷く。これで……これで少しでも俺の目指すヒーロー、海斗さんに近づけている気がする……! 陸人はそう思いながら、右手でガッツポーズをした──

 第一部 訓練と特訓編 第一章 一ヶ月 完

 第一部 訓練と特訓編 第二章 に続く

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