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作者: 彩都&Lメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 221ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン
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ラストヒーロー計画 第一部 訓練と特訓編 第二章 ダークライダーとの対峙
『特殊型ヒーロー』になった陸人は体のサイズを女性に払ってもらい、測定を終了させる。
「……はぁ、大変だったぁ」
陸人がそう言うと、隣にいた大尽が『そりゃそうだろうよ』と呟く。
「ヒーローのユニフォームを作るのは案外大変なんだぞ? それなのに緊急を要する『特殊型ヒーロー』だなんて……一日でユニフォームなんか作れないんだぞ?」
「そ、それは分かっているけれど……」
陸人はそう言って、その場で溜息を吐く。『特殊型ヒーロー』、それは『仲間のヒーローが危機に陥った時に、急いで助けに迎えるよう、準備をしているヒーロー』の事である。そんなヒーローに陸人はなった。だが、『ヒーローのユニフォームを作るのに何時間も掛かる』事を陸人は知らなかったのだ。更に『特殊型ヒーロー』は『すぐにでも動けるよう準備していなければならないヒーロー』なのだ、つまり、『すぐヒーローのユニフォームを作らなければならない』という事なのだ。だから、『カリギュラ』の所長に任命された瞬間に、大尽と共にユニフォームを作る会社に向かって、速攻ユニフォームを作ってもらっているのだ。
「……それにしても、案外測定って大変だねぇ」
「ま、まぁな……結構大変だぜ……若い頃でも、案外大変だったぜ? 昔なんかメジャーなんか無いし、あるのは物差とか、定規だし……足回りなんか、布を回して、其処から線を描き、定規や物差で調べて、とかだぜ?」
「へぇ……大変だなぁ、昔って」
「まぁな? 色々と大変だぜ? ……でも、あと何時間掛かれば、ユニフォームが完成するだろうか?」
「知らないです」
「だろうよ、俺も知らん」
「…………」
「…………」
お互い、静かになって、椅子に座る。そして、陸人は手に持ったジュースを飲み干し、欠伸をする。時間はまだ昼の三時、日にちは三月二十七日火曜日、まだまだ時間は残っている。
「……少し、出かけてきます」
「おう、もしもダークライダーと出会ったら、『カリギュラ』本部に電話をしろよ?」
大尽はそう言って、陸人に『カリギュラ』の電話番号が載っている名刺を渡す。陸人は受け取って、財布の中に入れる。
「分かりました……まぁ、『見付かれば』の話、ですがね?」
陸人はそう言って、ジュースをゴミ箱に入れて、建物を出る。ユニフォームが出来たら、大尽さんに渡されるだろう、陸人はそんな事を思いながら、静かに外を散歩する──まだダークライダーには遭いたく無いな……陸人は虚空を見ながら、溜息を吐いた──