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ロストヒーロー計画(完結)/ラストヒーロー計画
作者: 彩都&Lメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 221ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン 
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「……」
 陸人は静かに散歩をしていた、するとビールを飲む陸咲が居た。
「…………」
「んぁっ? 何見てんだこの野郎…………って、陸人!?」
「うん、陸人」
「な、何でこんな所に!?」
「えっ? あぁ、『特殊型ヒーロー』になったから、ユニフォームを作っている最中。おまけに散歩して時間を潰してる」
「ほう? そうだったのか。私は今日は休みだから、朝から酒を浴びている」
「飲んでいるのに?」
「うっせぇ、言葉の綾だよ」
「そうか。それで、休日だと酒を飲んでいるの?」
「帰ったら、何時も飲んでいるよ。休日は暇だしな」
「そうか、それじゃあ、俺はまた出かけるよ。じゃあね」
「あぁ、じゃあな」
 陸人と陸咲はそう言って、分かれる。未だ陸咲はビール缶片手に酒を飲んでいた。

「……暇だな」
 そう呟いて、溜息を吐く、まだ時間は昼の三時半だ、だからまだまだ暇だ。すると、急に人の叫び声がして、陸人はその方向へと向かう。其処には前に襲ってきたダークライダーに良く似たダークライダーが女性を襲っていた。
「…………」
「…………!?」
 で、出会ってしまったー!? 陸人はそう思いながら、周りを確認し、電話をする場所を探す。だが、近くには無かった。
「……くそっ、仕方無い、一時的に戦うか……!」
 陸人はそう判断し、ダークライダーに向かって叫ぶ。
「おいてめぇ! 人を襲ってんじゃねぇよ!」
「……?」
「き、君!? 何を!?」
 女性はそう言って陸人の行動に驚く、そして陸人は再度叫ぶ。
「お前……! 俺が倒す!」
 陸人は走って、右手で思いっきり、ダークライダーを殴る、だが、『マネキンよりも硬く、逆に右手に痛みが走』った。
「あぁっ!」
 な、何つー硬さだよ……!? マネキンより硬いとかどういう概念だよ……!? 陸人はそう思い、その場で膝を突く、するとダークライダーが陸人を見ながら爪先で陸人の腹部を思いっきり蹴った。陸人はまさかの攻撃を受けてしまって、壁にぶち当たる、そして背中、腹部の痛みを声を出せずに訴える。
「お……おぉ……」
 これが……ダークライダーの強さ……! ほ、本当に大尽さんの言う通りだ……ちゃんと電話すれば良かった……薄れゆく意識、景色の中で、陸人は静かに『誰か……助けて……』と思う。更に女性を人質にしているダークライダーがゆっくりと陸人に近づいて行った。
 そしてダークライダーは足を大きく上げて、陸人の頭部に向かって、思いっきり、足を振り下げた。あぁ、俺、もう死ぬのか……海斗さんみたいなヒーローになりたかった……陸人はそう思いながら、背中、腹部の痛みに耐えながら、目を閉じた──

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