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ロストヒーロー計画(完結)/ラストヒーロー計画
作者: 彩都&Lメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 221ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン 
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「おいおい? 私の可愛い可愛い後輩を傷付けて……どうなるか分かってんのか?」
 不意に聞こえた女性の声に陸人は驚愕する、そして陸人の攻撃は未だ来ず、不思議に思って、目を開ける。すると『目の前でダークライダーが頭を下にして、倒れて』いた。えっ……? な、何が起きた……? 陸人がそう思い、ダークライダーの後ろに存在する存在を確認する、そこに居た存在は『花咲陸咲』だった。
「よぉ陸人、お久し振り? 大丈夫か?」
 そう言って、花咲陸咲は快活に笑った──

「……えっ? 陸咲さん、アンタがこのダークライダーを?」
「えっ? あぁ、そうだぜ? 私だぜ? 私が『足払い』で倒した」
「えっ……? あっ、成程、『足払い』があったか……」
 陸人は陸咲の発言を受け、顎に手を当て、理解する。『殴って硬い』のなら、『薙いで、倒せばいい』のだ。その発想に到らなかった自分が少し恥ずかしい、そう思いながら、頭を下げる。
「助けていただき、有難う御座います」
「いや、いいよいいよ、どうせ仲間じゃないか?」
「た、確かにそうですが……」
 陸人はそう言って、頭を掻く。すると陸人、陸咲の前に居るダークライダーが静かに起き上がった。
「おっ? 起き上がったか。よし、さっさと倒しますかぁ」
 陸咲はそう言って、煙草を地面に落とし、火を踵で消して、電話をする。
「おぅい? 私だぁ、『ヒーローソウル』とベルト、宜しくぅ! 場所はー」
「成程、硬い相手は薙げばいいのか……」
 陸人はそう言って、記憶に留めようとする。すると、ダークライダーが動き出した。それと同時に陸咲にベルトと『ヒーローソウル』が手渡される。
「陸咲さん! どうぞ!」
「おぅ、さんきゅぅ。よし、腰にベルトをセットして、と……陸人! ちゃんと見ておけ! これがお前の、お前が目指すヒーロー像だぁ!!」
 陸咲はそう言って、右手を天に掲げ、叫ぶ。
「変! 身! 『仮面ライダー キャミソウル』!」
 陸咲は陸人の目の前で変身し、陸人は陸咲の姿を見て驚愕する。
「これが……仮面ライダー……!!」
「へっへー! 凄いだろう! お前はこんな凄い存在になろうとしていたんだ!」
「すげぇ……すげぇ! 海斗さんもカッコいいけど、陸咲さんもかっけー!!」
「ハハハ、そうだろうそうだろう? 凄いだろう? それじゃあ、そんな凄い陸咲さんが、目の前のダークライダーを倒してやる!」
 陸咲は目を輝かせる陸人にそう言って、口の端を歪ませる。そしてダークライダーを指差し、宣言する。
「ダークライダーよ、見栄を張る為にさっさと一撃で倒されてくれよ!?」
 そう言う陸咲を見て、陸人と人質の女性は『それを言わなきゃ良いのに……』と思った──

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