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ロストヒーロー計画(完結)/ラストヒーロー計画
作者: 彩都&Lメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 221ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン 
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その日の夕方

海斗
「アマゾンブラザーズは結局見つからずかぁ...」


「.....海斗君」

海斗
「雪さん、どうかしました?」


「これから僕は沢山の冗談を話す、君はそれに頷いてくれ」

海斗
「え?」


「お願いだ、聞かなくていいから...」

海斗
「...分かりました」

相変わらず、不思議なことを言うなぁ、この人は



「海斗君...僕は君に出会えて本当に良かった、何かを好きになるということを僕は知りたかったから」

海斗
「...」


「でも分かっているんだ、僕は君にふさわしくない怪物なんだって」

海斗
「怪物?」


「もし僕がさ、王さまの友達がいるって言ったら笑う?」

海斗
「中々面白い冗談ですね、笑いますけどバカにはしませんよ」


「そっか...ありがと、じゃあ僕が実はとっても偉い人だって言ったら?」

海斗
「...冗談ですよね?」


「もちろんだよ、僕がそんな事出来る生き物に見える?」

海斗
「全然」


「だよね~!で、この話は真面目なんだけど...」

海斗
「はい?」


「一ヶ月前カリギュラを襲ったもの、そして響鬼達を襲ったモンスターについてだ」

海斗
「えっ?知ってるんですか!?」


「僕の勘違いかもしれないけどね...恐らくあの怪物には【マガイモノ】という物の成分が込められている」

海斗
「マガイモノ?」


「マガイモノっていうのは、完璧なる生物の失敗作、つまり出来損ないさ...マガイモノを作れる者を【マガイモノメイカー】と呼ばれている」


「このマガイモノの体は、海斗君が言ってたであろう黒い液体で構築されているんだ」

海斗
「再生はするんですか?」


「するする!基本不死身だね!」

海斗
「そう考えると、確かに怪しいですね...」


「偉大なるマガイモノの王は何やってんだろうね」

海斗
「...王さまがいるんですか?」


「マガイモノでありながらマガイモノメイカーである存在...でも対した存在じゃない」

『名前も形もないただのバケモノさ』


「王には君のような体が無かった、王には君のような名前がなかった。」


「何かを元にして作られたわけでもないあいつは、どんな生き物よりも劣っていた」



「何故なら生き物には【名前】があり【形】があるからだ」

海斗
「さ、さっぱり意味がわかりません...何なんですか?王っていうのは。」


「黒い液体その物さ、あのグニョグニョした液体に意思が宿ったようなもの...海斗君でも分かるように言うと、血液が喋ってるのと同じさ」


「だから何よりも劣っている...ということ、ま、君のようなヒーローなら間違いなくマガイモノには勝てるだろう」

海斗
「あの、ちょっと待ってください!今話したことは全部冗談ですよね!?」


「.....」


『うん、全部冗談だよ...今日はもう帰りな』


俺はそうして、喫茶店を去ろうとする


でも、俺は気付いた。


気付いてしまったんだ....

扉を閉める瞬間、俺ははっきりと貴方の独り言を聞いてしまったんだ







「....本当に全部、冗談だったら良かったのにな」

雪さん、貴方は....!!

【第7話 END】

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