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作者: 彩都&Lメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 221ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン
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*99*
笹原
「...加賀美。」
ヒーロー協会、カリギュラの笹原。
彼はふと、ずっと昔の事を思い出す
~10年以上前~
加賀美
「笹原さん...俺、ヒーローになりたいんです!!」
笹原
「やめておきな、この世界のヒーローってのはガキの考えてるような甘い物じゃねぇんだ」
加賀美
「俺は本気です!!」
笹原
「そんなに言うなら、ヒーロー試験の枠を開けておいてやるよ...ただし合格出来たらの話だがな」
加賀美
「ありがとうございます!!」
...
加賀美
「ほら笹原さん!!俺ヒーローになりましたよ!!」
笹原
「ん...?確かに本物のライセンスだな、マグレにしちゃよくやったよ」
加賀美
「マグレって...」
笹原
「まさか俺がお前の成績を知らねぇとでも思ってたのか?体力試験はいいとして、なんだこの筆記試験の点数は?」
加賀美
「.....」
笹原
「お前はまだまだヒーローとして半熟だ、誰かが指導してやらねぇとな」
加賀美
「...えっ」
笹原
「だが俺の事は世間に公表するな、いいな?」
加賀美
「はい!よろしくお願いします!」
...
笹原
「加賀美、俺はもうすぐ引退する」
加賀美
「えっ...どうして!?」
笹原
「そりゃあ俺だって年は取るからな、いつまでもエースとして活躍出来るわけじゃねぇ」
加賀美
「で、でも...そしたら誰がエースの名を継ぐんですか!?」
笹原
「お前でいいだろ」
加賀美
「俺!?まだ俺には笹原さんほどの実力はありませんよ!?」
笹原
「俺と比較しようとするな...お前は、お前だ。」
笹原
「ここまで数年も俺のトレーニングに音を上げずに付き合ってきたお前なら間違いなくやれるだろうよ」
加賀美
「...俺、やります!必ず皆から愛されるヒーローになります!!」
笹原
「そうそう、そういうところがお前の強みだ」
...
加賀美
「笹原さん!」
笹原
「よぉ加賀美...会長になった俺の事を知るのはお前と社長ぐらいだな、どうだ調子は?」
加賀美
「ええ、どうにかやれてます...最近はヒーローの数も結構増えてきたんですよ?」
笹原
「そうかい、現役の俺なら観察して渇を入れてやりたいが...」
加賀美
「...あっ、そうそう!俺、見込みのある少年を見つけたんですよ!俺に憧れて、ヒーローになろうとしたっていう子が!」
加賀美
「とっても強くて、純粋で...へへ、なんだか、昔の俺みたいですよね...」
笹原
「そのガキがどんな奴か俺は知らねぇが、そいつが腐らねぇようにしっかり指導するんだな」
加賀美
「当然ですよ!」
...
笹原
「...加賀美よぉ、俺より先に死ぬ奴があるか」
笹原
「楽しかったなぁ...あいつとのヒーロー生活はよ」
昔を考えてると、電話がかかる...社長からだ
笹原
「俺だ...どうした、カリギュラの社長さんよ」
社長
【た、助けてくれ笹原、カリギュラのヒーローが怖じけついて次々とやめていくんだ!!】
笹原
「そうかい...泣きついてきたって引退の身である俺にはどうしようもねぇな」
社長
【このままではヒーローがいなくなってわが社は倒産する!!そうなったらお前も】
笹原
「ヒーロー達に伝えてなかったのか...?この世界のヒーローはガキが考えてるような甘い物じゃねぇってな!!」
笹原
「もうどうでもいいな、カリギュラなんてよ...」