コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 零fighter山鷹隊 【完結】
- 日時: 2018/12/11 03:01
- 名前: ワタル ◆O4d95KIm6. (ID: q6B8cvef)
零fighter山鷹隊(さんおうたい)……。
歴史の背景にその影ありき……。
悪あるところにその影ありき……。
事件あらばその影ありき……。
果たしてその実態は……、
正義か悪か?希望か?破滅か?……。
____プロローグ
……とある満月の晩の事。
【デス・プリズン】
耳鳴りがするほどに、静か過ぎる真夜中……。
スカルフェイス『サムライ・マスターも年貢の納めどきか〜ん?』
2つの人影が、床に這いつくばった者を、見下ろしている。
侍風の傷だらけの男『……。』
その傷だらけの男の名前は、
サムライ・マスター・ミフネ・フジオ(御舟富士雄)。
※以下ミフネ
全身の力が抜けきったようだ。完膚なき敗北感…と言ったところか。
謎の長身の男『フハハハハハハ』
《ガシャン》
鉄の"分厚い扉"が閉められる。
《ガチャ》
錠をかける音……、日常生活の中であれば何気ない音ですら、ここでは絶望の音に聞こえる。
薄暗く、冷たいコンクリートの床、ここは収容所……?
なのであろうか?
……やがて誰の気配も感じなくなった。
まぶたを閉じる……まさに闇に包まれていくような気がした……。
ミフネ(このまま安住も悪くない)
ここでの安住とは、すなわち終身刑を意味する。
よもや何者とも戦わずに済むであろう……。
____ふと、どこからか柔らかい光を感じた。
全面コンクリートの壁の部屋に、ひとつだけ小さな窓がある。そこにはお決まりの鉄格子…そこから光が差し込んでいる。
ミフネ(今宵は満月か…かぐや姫でも現れて、酌して貰えば絵にもなる…。)
ミフネはボンヤリと、生きる事を諦めたように、虚ろな表情で月を眺める。
しかし、
その僅かに開いたミフネの視界に、闇夜を飛行する3つの影が映りこんできた!
すると、
その瞬間、安堵(あんど)の気持ちに包まれていく。
今まで気を張っていたせいか、ミフネの緊張が緩み、意識が遠のき薄れてゆく。
ミフネ(やれやれ…また忙しくなりそうだ…フッ)
小さく鼻で笑うと、静かに眠りにつくミフネ。
果たして彼の眼には、希望の光が見えたとでも言うのか!?
そして!!!
夜月に浮かぶ !!!
<3つの影>!!!!
その正体とは!?
……つづく。
主題歌
[Alexandros ]Droshky
ending
[Alexandros ]Adventure
挿入歌
[BIGBANG]BANG BANG BANG
※おもに各回(話)のボスクラスの敵の登場シーンに流れますwとくにサビの部分w
戦闘シーン
[UVERworld]激動 (男キャラ用)
[UVERworld]99/100騙しの哲 (女キャラ用)
以上が誠に恐縮では御座いますが、零fighter山鷹隊のイメージBGMですw
これらをふまえてご愛読のほど、最終話まで是非、ご自愛ください。byワタル
次号予告 零fighter山鷹隊 【疾風のジライヤ】どうぞお楽しみにw
全国の女子中高生~女子大生ファンのみんなぁー!まーたみーてねー!
次週に向けて『スクランブル!Go!』
《目次》
序章 (デス・プリズン脱出編) >>1 >>2 >>3
【第1章 アタッカー・ジョー】
鉄仮面フレディー編(A・J&ジョシュ登場) >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9 >>10
番外編(ミケルソン&ジェシカの話)>>11
デス・フォレスト編 (シューティング・スター&リンクス登場)>>12 >>13 >>14 >>15 >>16
モスマン編Part1(ガンドラゴン登場)>>17 >>18 >>19
はぐれハーピー襲来編(リンクス大暴れ) >>20 >>21 >>22
モスマン編Part2(ゾーン登場〜ガンドラゴン旅立ち)>>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28
人狼編(人狼討伐隊セブンバスターズ(仮)結成)>>29 >>30 >>31 >>32 >>33 >>34
アタッカー・ジョー完 >>35
【第2章 ザ・バトルライン】
パペットマスター・ギル前編(ミフネ&リオ登場)>>36 >>37 >>38 >>39 >>40
パペットマスター・ギル後編(ヨシュア&刀剣姉妹登場) >>41 >>42 >>43 >>44 >>45
砂漠の傭兵王編(ユーイ登場)>>46 >>47 >>48 >>49 >>50 >>51 >>52 >>53 >>54 >>55
【第3章 ナインソルジャーズ】
猫歩きの塔編 (ドンデリオン登場)>>56 >>57 >>58 >>59 >>60 >>61 >>62
魔界突入編(ヴァルキリー登場)>>63 >>64 >>65 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70
【最終章 ファイナル・クロニクル】
死霊戦線 >>71 >>72 >>74 >>75 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80
魔城 >>81 >>82 >>83 >>84 >>85 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>91
魔城:BGM追加 David Garrett / Smooth Criminal
(イメージです、実際に小説上での曲は流れません。YouTube検索)
最終決戦 >>92 >>93 >>94 >>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>102 >>103 >>104 >>105 >>106 >>107 >>108 >>109 >>110 >>111
新主題歌 [Alexandros ]ワタリドリ
newエンディング曲 [平井 大]Life is Beautiful
※[小説挿絵]イラスト掲示板も、ご覧下さい。
…NEXT
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- Re: 零fighter山鷹隊 ( No.62 )
- 日時: 2016/01/17 20:46
- 名前: ワタル (ID: HLTL9ZJI)
【激突!吸血鬼リョーダマンvsガンドラゴン】
ゴゴゴゴゴ…
ゴゴゴゴゴ…
ゴゴゴゴゴ…
何やら凄まじい殺気だ!
ガンドラゴンは恐怖を感じた!
今でこそ強くなり、久しく恐れなどとは、無縁であったガンドラゴン…。
しかし…
目の前の敵は今までとは格が違う……。
まさに!
闇!そのものだ!!!
ドギューーン!
張り詰めた緊張感に耐えきれず発砲したのはガンドラゴン!
しかし行動は読まれていた!
僅かに早く
無数のコウモリへと姿を変えるコウモリ人間バットマン。
羽ばたきガンドラゴンに巻き付くと、再び人型になり羽交い締めにする!
手首を捻られ、銃を落とす。
ガチャ!
その力!
まさに怪物!!
吸血鬼『ほほう…この頬のタトゥー…貴様が我々を脅かす忌まわしいヴァンヘルシングの末裔(まつえい)ガンドラゴンか?』
ガンドラゴン『う……ぐぐぐ』
吸血鬼『冥土の土産に教えてやろう……我こそは孤高の一匹吸血鬼リョーダマンだ』
※本来、吸血鬼はハーレムを作り一族を増やすのが特徴である。しかしリョーダマンはハグレ吸血鬼、相手を魅了する特殊能力のチャームは持ち合わせていない。また仲間を増やす為の毒牙も無い。故に相手のエネルギーを吸い取るだけの為に生きている…。
ガンドラゴン『くそ…シルフのロザリオさえあれば貴様なぞ……うぐ…』
※シルフのロザリオとは、ガンドラゴンが過去に訪れた失われた村の教会で、エルフの姉妹が持ち去った代物である。
リョーダマン『お前を始末し 陽が落ちたら雌でも漁りに行くか……久々に雌の匂いがする…ケケケケケ』
と、その時!
神殿めがけ鉄球が投下された!!
ズドーン!
塔の周りにいる者の全てが注目する!
地上のA・J達は勿論。
ドンデリオンやペンドラゴンも見上げた。
そこに零fighter山鷹隊の黒塗りの戦闘機通過!!
ユーイ『ヨシュア!!!』
爆音に飛び起き、戦闘機を目にする!
ユーイは寝転んでいて気づくのが遅れたが、バックパックの中にある石が何かに共鳴していることに驚く。
慌てて取り出す。
長年ユーイが肌身離さぬバックパックに大事に保管されていた秘宝。
バビロンの石だ!
※とはいえ、たまに保管場所を変えていますw
一説に寄るとソレは、隕石であり、その素材は他のどの隕石をも凌ぐ希少価値が高い。
その強度はダイヤモンドの数百倍あると言う。
アルミよりも遥かに軽いものである…見た目は宝石などの原石に近い石だ。
手にした者に巨万の富と力をもたらすと言う……。
ユーイは神殿に上がる煙や、飛び去るヨシュアの戦闘機が気になりつつも、誘われるままに塔の際にある不自然に突き出た台座の前に立つ。
そこに窪みがある。
激しく共鳴する。
眩い光だ。
ユーイ『こんなことって……すごい……こんなの初めて……』
導かれるままに石を置く。
ピカッ!
光の筋が天空に走った!
するとどうだ!
蜃気楼にも似た光輝く世界が浮かび上がる!
ヨシュア『ん!?なんだアレは!!!ユーイか?まさか!?……この光のロードは!!……こ…これが…黄金郷エルドラド!…す…すげぇ……はっ……はははは…』
どうやらヨシュアは初めて目にする楽園に魅了されてしまった様だ。
ヨシュアの戦闘機が光の世界に突入して消えてゆく……。
ユーイ『ちょちょちょ!?え!?どゆこと!?何1人だけ行っちゃってんの?私も連れてけぇーーー!ばかーー!人で無しィーーー!戻ってこーーーい!!!!』
飛び上がり塔から落ちそうになるユーイ。
ユーイ『あわわあわわ』
落ちかけたユーイを掴みあげるペンドラゴン。
ペンドラゴン『無事であったか!マイ スイート ハニー!』
ユーイ『え?何?離して…痛いんだけど……ハニーとかwマジいらないからw』
と、次の瞬間!
不意をつき!
バビロンの石が台座から盗まれた!
盗んだ男はそのまま塔から飛び降りる!
カーキ色のマントがなびく!
したり顔!
ドンデリオンだ!
パラシュートを開きパラグライダー!
ドンデリオン『ホッホッホ 礼を言うよ!お嬢さん!』
ユーイ『ええ!なんでぇ!なんでこうなるのよぉおおおお!!!』
ユーイはドンデリオンを撃ち落とそうとホルスターに手をやる。
ユーイ『この!!……って…あれ?あああー!』
そう…思い出す。
あの時、武器を捨てていた……。ラ・スボス登場シーンの時である。
ドンデリオン『うおおおおお!!うおおおおお!!うおおおおおお!!ついにやったぞ!ビアンカ!!!!』
器用にパラグライダーを操りホームを目指し、発狂しながら帰還するドンデリオン。
地上のA・J達には何が起きたのか解らず、困惑状態だ。
鉄球の下敷きになり、息絶えた吸血鬼リョーダマン即死。
神殿の天井に穴が開き、射し込む光を浴び塵と化すリョーダマン。絶命する。
ガンドラゴンは、宝箱に隠されたスカルフェイスの心臓を銀のダガーで突き、永久に葬った。
神殿には他にもこれ見よがしに、ガラスの円柱に封じ込められた、心臓がある。
しかしソレはダミー。
突けば悪魔の呪いの毒ガスが噴出して死に至る……。
ガスマスクなどでは、防ぎようが無い……。
仮に生きていたとて地獄。
祖父のヴァンヘルシングは過去、この罠により人生を狂わされた。
一命を取り止めはしたが、しばらくして失明し、声を失った……。
そして……付き纏うスカルフェイスによって殺された……。
そう……スカルフェイスは千年もの間、生き続けてきたのだ……。
ようやくガンドラゴンの永きに渡る復讐劇に終止符がうたれる。
そして、
鉄球と思われたソレは、脱出用ポッド。
中にはミフネがはいっていた。やはり作戦に無理があったのか?
気を失っていた。
ユーイがミフネを見つけた頃にはガンドラゴンの姿はなく…。
ガンドラゴンは、役目を果たすとその場から立ち去る。
とはいえ、再び螺旋階段を降りるのだが……。
懐にフーボーをしまうガンドラゴン。
好奇心旺盛なユーイはミフネの回復を待つ間、神殿内部を探索する。
ペンドラゴンも付いて回る。
相変わらずユーイには、ウザがられるが健気に見守るペンドラゴン。
実際、幾度となくユーイの為に身体を張り危機を救っている。
ありがたいと思う反面、決して好意の持てないその男の、優しさを面倒くさく感じるユーイではあった……。
その間に地上では、サイバーポリスに包囲されるA・J達。
抵抗する間も無くデス・プリズンへと連行される。
その様子を隠れて見ていたガンドラゴン、過去にモスマンとの死闘の恩義を返す為、救出を試みるべくサイバーポリスの一団を尾行した…。
スネーク『ランブル・フィッシュ!何者かに尾行されてるがどうする?』
後続するスネークから無線が入る。
ランブル・フィッシュ『ふん…知ってるわ…それくらい……気づかない振りでもしてなさい……』
護送車の中には…
負傷したA・J。
気遣い寄り添うようにスター。
どうやらデス・フォレストでウルフマンを仕留めた夜に二人は結ばれたらしい。
誰も知らないあの時間に…満月の下……眠るリンクスの隣で…。
そして
ガンドラゴンのハットを被るリンクス。
サンドワームの異臭が漂い1人だけ端に座るジョシュ。
力尽き横たわるデストロ。
そして自身の身につけていたストールを外し、ジョシュの身体を我が子の様に拭く少しばかり年輪を重ねた女……ビアンカ。
護送車は女将校ヴァルキリーの管理下、デス・プリズンへと向かう……つづく
次回 【デモンズゲート】どうぞお楽しみにw
- Re: 零fighter山鷹隊[参照1000突破!感謝カンゲキ雨嵐] ( No.63 )
- 日時: 2016/01/23 17:59
- 名前: ワタル (ID: HLTL9ZJI)
【デモンズゲート】
歓喜しながら帰還する、ドンデリオン。
しかし、そこには愛するビアンカの姿はなかった。
かわりに逮捕状と警告書。
逮捕状は勿論、ドンデリオン宛だ…。
ビアンカの婚約相手バースデー卿、殺害。
の罪に処せられていた。
ビアンカもまた共謀し罪人とされていた。
2人が失踪した同刻に、バースデー卿は殺害されていた。
殺害後、走り去るドンデリオンの後ろ姿を見たものがいると書かれていた……。
ドンデリオン『伯爵が殺された!?私がやったと言う事になっているのか!?』
そして警告書には、ドンデリオンに出頭命令…。
デス・プリズンにてビアンカを拘束する、と書かれていた。
3日以内に来なければ、ビアンカを処刑すると…。
ドンデリオン『こんな事があってたまるか!ここに書かれていることは真実とはかけ離れたデタラメではないか!!……3日以内に来なければ処刑だと!?……なんて幼稚な事を……』
警告文を読み上げると、慌てて旅立つドンデリオン!
チョコボックルのジョーに跨り、デス・プリズンを目指す!
ドンデリオン『サァーーー!!!』
砂漠の地平線へと消えて行く……。
一方。
捕まったA・J達は、やがてデス・フォレストを通り、デス・プリズンに連行された。
追跡するガンドラゴンは、勿論。
※岩場に休ませておいた黒馬(メルセデウス)に乗り追跡。
ユーイ達もまた、夜になり上空からデス・プリズンへと到着していた。
そう……ミフネの脱出ポッドには、組み立て式のスカイグライダーが、3機搭載されていた。(最大3機まで搭載可能)
そして…デストロのヘルメットにGPS機能が組み込まれていたのだ!
ただちにSOS信号が発信されていた。
ソレは、ヨシュア機には勿論、ミフネの脱出ポッドにさえ送られていた。
スカイグライダーと共にユーイ専用の通信腕時計も積まれていた。
その時計の画面を見ると、移動するデストロの居場所を記していた。
ユーイ達はグライダーで追跡。
やがて日が暮れ始める頃、デス・プリズンの全貌が見え始める。
以前も浸入した経験がある為、見取り図は記憶している。
意気揚々と乗り込むが様子がおかしい……。
警備は手薄で人の気配が無い。
唯一話し声の聞こえる部屋を見つけ踏み込んだ!
しかし愕然とする。
何故なら、捕まったはずのデストロは別室で手当を受けており、残るメンバーは円卓に座り会議中だ。
何故か腕組みをして壁に寄りかかるガンドラゴンもいる。
指揮をとるのは女将校ヴァルキリー。
概要は皆、把握した様子で結束は固い様だ。
今、この部屋に招集された者達は、各々が宿命によって導かれた同志であった事に気付かされる…。
拍子抜けのユーイ達。
魔界のゲートが開かれ、攻め入る作戦会議が行われていた。
ヴァルキリー『ようこそ……選ばれし…ナインソルジャーズよ!』
ユーイ『……え!?……ナイン?何て?……そうなのw?』
そう。
A・J
ジョシュ
スター
リンクス
ガンドラゴン
ユーイ
ペンドラゴン
ミフネ
計8人
ジョシュ『2の4の6の8…と…これでヴァルキリーさんを入れて 9人だな……これがナインソルジャーズの錚々(そうそう)たる顔ぶれか…』
ヴァルキリー『いや……私はナインソルジャーズでは無い……そして貴様もな……居るんだろう?隠れてないで出てきたらどうだ?…』
ヨシュア『っふ…さすがだ…』
隠れていたヨシュアが姿を表す。
ユーイ『え!ヨシュア!なんで!』
ミフネ『オレは気付いていたけどな……』
そう。
ヨシュアはエルドラド突入直後、防衛機関に引っかかり撃墜された。
ヨシュアの特殊能力。忍法 狩猟豹の瞬間移動にて脱出。
エルドラド側からすれば、ヨシュア機は突如現れた未確認飛行物体。
しかも乗組員不明である。
そして滞在時間は、わずかではあるが黄金郷エルドラドは、ヨシュアの記憶に鮮明に残された。
ヴァルキリー『これで8人揃ったな……あと1人……彼は必ず来る……コレより先に我々だけでデモンズゲートに向かう!』
………つづく
次回 【魔洞窟】どうぞお楽しみに
- Re: 零fighter山鷹隊[参照1000突破!感謝カンゲキ雨嵐] ( No.64 )
- 日時: 2016/01/29 08:05
- 名前: ワタル (ID: HLTL9ZJI)
【魔洞窟】
一向はひとまず、武器庫に連れて行かれた。
ジョシュ『すっげーーー!』
ヨシュア『フッ こりゃ たまげた……』
ユーイ『キャッホゥ!!私コレがイイ!!』
ユーイは、ダブルショルダーホルスターを見つけ手に取る。
愛用銃のグロック18Cがピッタリ収まる。
A・J、ジョシュ、スターそしてリンクスは、サイバーポリスの対魔戦用のレーザーガン(アサルトライフル型)を装備。
A・Jはソレ以外にも、愛用のショットガンを背中に担ぎ装備。
リンクスも、銀の刃のブーメランとガントレットを見つけ装備した。
不思議とガントレットのサイズはピッタリだった。
因みにリンクスは、未だにガンドラゴンのハットを被ったままだw
ガンドラゴンもリンクスの不器用な好意を察してか?特に追及はしない。
ヨシュアは珍しい形のリボルバーに興味を示し、不思議そうに手にしていた。
弾を入れるシリンダーも無ければ、レーザーをチャージするパーツも見当たらない。
ヴァルキリー『やはり ソレに興味を惹かれたか?それは持つ者の精神力を使い撃つ光線銃だ……適合者以外にはガラクタだ……それが撃てるか?あの鏡を撃ってみろ?先程からネズミが覗いている……』
ガンドラゴン『何!?まずい!ジョニーがいる!鏡のジョニーがそこにいるぞ!皆!伏せろ!』
A・J『まさか!?アイツが!?』
ユーイ『え?敵?ウソ!……ちょ!引っかかった!タンマタンマ!』
※タンマタンマとは、タイムタイム(TIME)ちょっと待っての意味w
ジョニー『ヒューウwブラボーw見つかっちまったか?……見つけたぞ!ガンドラゴン!もらったぁ!!』
鏡のジョニーは他の者には目もくれず、鏡の中から半身現れガンドラゴンを狙い撃つ!
ペンドラゴン『あぶない!!』
円形の盾を手に取り眺めていたペンドラゴンが敵の襲撃に気づき、ガンドラゴンの前に立ちはだかる!
バン!
バンバン!
キン!キンキン!
ヨシュア『あぶねぇ!ッ!そこかっ!!』
ピィィィィーーーーーッ!!!ボンッ!!!!
奇妙な光線の音。
見た目はシュールだが、凄まじい破壊力だ!!!
鏡は煙をあげ形も無くなる。
壁には、黒い焦げた跡だけが残る。
ヴァルキリー『ふふふッ 驚いた……ソレは世界広しと言えど使えるのは私と……ヨシュア…貴殿だけであろう……ダラスのお気に入りな訳だ……ふふふw』
女将校ヴァルキリーは、自分と同じ力を持つヨシュアの潜在能力に嫉妬した……。
ヴァルキリー『それにしても……我々の動向が敵に知れてしまった様だな……これで敵はますます強固な守りに入るだろう……奇襲作戦の筈であったが手の内を知られてしまった……しかしアイツは何者なのだ?……』
ガンドラゴン『奴は魔界の四騎士の1人 鏡のジョニーだ……すまない私のせいだ……奴は私の命を狙っている…鏡の中に生き私に付き纏う……』
A・J『鏡のジョニー……いずれ戦う時がくるような気がして……とても他人事には思えないな……』
ジョシュ『なんなんだよ!今の!CGかと思った!よくあんなのに襲われた後なのに皆は平気でいられるよなぁ……』
ユーイ『まあまあ お互い様よw日常茶飯事w余裕っしょw私はユーイ……ヨロシクね!ガンドラゴンさん!』
握手をするユーイ。
ガンドラゴンも照れた様子だ。
見つめ合い讃え合う2人。
まるで目で会話している様子だ。
ペンドラゴン『コラコラ!いつまで手を握っているんだ!ユーイ殿は私のフィアンセだぞ!』
そのトンチンカンな言葉に、手を離しペンドラゴンに詰め寄るユーイ。
ユーイ『は?あんたバカ?ちげーしw……あれ?皆?なにその顔?信じてる?あははw……ちげーよ!!w』
※ちげーし(違うし)ちげーよ(違うよ)
手を繋いでいるガンドラゴンとユーイの様子に唇を噛み締めジェラシーを感じるリンクス。
突然走り出し、ガンドラゴンの手を握る!
急なリンクスの行動に戸惑う一同。
スター『……あれ?リンクス……まさかユーイさんに焼きもち?』
ジョシュ『だからガンドラの帽子被ってたのかよw……あ いやガンドラゴンさんの』
気まずい空気……。
リンクス『え?違う違う!これ?スクラムでしょ!!(汗)スター早く来て!(汗)』
スター『ああーwハイハイwそうねそうねw』
ヨシュア『フッ 若いな……』
ミフネ『ははw……あの爆乳ちゃん 大将(ガンドラゴン)に惚れてんなw……』
A・J『青春って奴ですかw……』
ミフネに続くA・J。
ジョシュ『だな! 青春だ!』
リンクス『マッチョ!ほら!あんたも早く!』
ペンドラゴン『……ん?マッチョって私の事か!?誰かと思ったら(汗)』
ヴァルキリー『ふふふw……まったく……面白い子達ね』
ガンドラゴン『……これが……仲間ってヤツか……』
ガンドラゴンは今日まで孤独な戦いの日々であった。
しかし今は、こんなにも大勢の頼れる仲間に囲まれている。
ユーイ『さぁーーて!!!ここらでいっちょ!!!ひと暴れと行きますかぁーーーー!!!!』
全員『おおおおーーーーーー!!!!!!!!!!』
お互い絆を深め、
結束は硬い一枚岩と化した。
一向は、
装備を整えると、断崖絶壁に建てられたデス・プリズンを後にした……。
死の谷と呼ばれる渓谷を隔てたその先に、魔界と呼ばれる区域がある。
万年、分厚い層の暗黒雲に覆われ、陽の光の射し込む隙間もない……。
意思を持った稲妻が上空からの侵入者を拒む……。
地上には魔物が巣食い……無法地帯……。
まさに暗黒世界……。
政府の調べによると、年々この暗黒雲は、少しずつ僅かであるが成長しており、このままではロギアンヌ大陸、本土までが闇に閉ざされてしまう。
既にデス・フォレスト上空も闇に閉ざされていた。
そう……ユーイ達がデス・プリズンに辿り着き、乗り込んだときには、陽は完全に暮れてはいなかった。
夜だと思われたのは、この暗黒雲のせいなのだ!
放っておけば時期に、稲妻が容赦なく降り注ぎ、やがて魔物が巣食う環境が出来上がる……。
悪魔の計画だ。
ヴァルキリーは、ビアンカに事情を話し、ドンデリオンを説得して、仲間となり協力する様にと伝える。
あの逮捕状は、ドンデリオンをおびき出す為の、単に偽造したプランであった。
伯爵は今も元気で健在だ。
普通にドンデリオンと接触して協力要請しても無駄だと言う事は、偏屈の彼の事、百も承知の上だったからだ。
あえてビアンカを牢に入れ、ドンデリオンの到着を待つ。
ビアンカには魔道と呼ばれる、デモンズゲート迄の地図を持たせた。
ドンデリオンに渡す様に指示した。
……。
……。
死の谷は幾つか枝分かれした川がある。
その干上がった地帯の先に魔道はあった。
既にサイバーポリスの先発隊が魔界に突入している為、洞窟の壁の至る場所にランタンや松明がある。
だが未だ、帰還するものはいない。
予定では、とっくに情報部員が戻ってくる事になっている筈であった。
現時点では、魔界の有力な情報は得られていない状況だ……。
洞窟内は狭い為、二列に並んで進む。
隊列はこうだ…。
1.ヴァルキリー、ミフネ
2.ユーイ、ヨシュア
3.ガンドラゴン、ペンドラゴン
4.スター、リンクス
5.A・J、ジョシュ
広場に出た際は、ガンドラゴンが後衛部隊と組み、ペンドラゴンが前衛部隊と組むように指示した。
敵襲を受け、やむを得ず分散しざるおえない時は、必ずペアで行動する事。
単独行動はNGだ。
魔道に入ると皆、自然と口数は減り緊張感が漂う………つづく
次回 【バックアタック】どうぞお楽しみにw
- Re: 零fighter山鷹隊[参照1000突破!感謝カンゲキ雨嵐] ( No.65 )
- 日時: 2016/02/03 08:36
- 名前: ワタル (ID: HLTL9ZJI)
【バックアタック】
ポチャン……。
洞窟内は、ヒンヤリとしていて、湿気臭い。
ミフネ『なんとも不気味な所だ……この岩肌の滑り……まるで化け物の胃の中だな……』
ピチャン!
ユーイ『ひゃう!』
ヨシュア『どうかしたか?ユーイ?』
ユーイ『え?いやいや 上から水滴が落ちてきてw首から背中にw……アハハw……ってだけですw』
ヨシュア『ハッwモンスターのヨダレじゃなくてよかったなw……ユーイ!天井にも気をつけろ!敵が潜んでいるかも知れない!』
ユーイ『ハーイ わっかりましたぁー』
ミフネ『フッw』
ヴァルキリー『どうした?ミフネ?何がおかしい?』
ミフネ『……いや別に何も……』
ミフネは過去を思い出していた………。
___回想シーン。
パペットマスター・ギルの館……。
ミフネ『……地獄の入り口ってとこか?』
リオ『隊長ぉ…………先行ってよw……』
ミフネ『お……おうよ……』
ポチャン!
リオ『……ひゃん!』
ミフネ『どうした!?』
リオ『あははw水滴w』
ミフネ『フーぅ……脅かすな!w……しかし……この場合 天井にクリーチャー的な奴がいるパターンだよなw』
リオ『怖い怖い!やめてよw』
………。
………。
ゴゴゴゴゴ
ミフネ『なんだ!?この化け物は!!!!……リオ!ジライヤを頼む!!』
リオ『かしこまり!隊長……死なないでね!!』
ガッシャーーーーン!!!……。
…………。
…………。
…………。
(……あの時……なぜか離れてしまった……いつも通り側に居ればあんな事には……全く持って不甲斐ない……もうすぐ助けに行くからな……)
ヴァルキリー『どうしたミフネ?祖国に愛しい女性(ひと)でも置いて来たのか?……今ならまだ引き返せるぞ?……』
ミフネ『……まさかw……それに……引き返すくらいなら 此処には来てねぇーよ……』
洞窟内は幾つも枝分かれしていて、まるで迷路だ。
しかし、アテナ率いる先発隊《ガーディアンズ》の道標により、迷うことなく出口に向かう一向達。
※出口(入口)とでも言うべきか?デモンズゲートの事である。
ヴァルキリー『もうすぐだ……あそこにレバーが見えるだろう?アレを越えるとデモンズゲートはすぐそこだ……』
洞窟の壁に似つかわしくない、鉄製の重々しい何かのレバーがある。
特に誰も気にも止めないが、最後尾を歩くジョシュだけが興味津々だ。
ヴァルキリー『因みにそのレバーはデモンズゲートを開けるレバー……』
ジョシュ『これだな!』
ガコン!
話を聞き終わる前に、レバーを下げるジョシュ。
A・J『ん!?』
ヴァルキリー『…ではなくトラップだ……くれぐれもそれには触れるな……』
ミフネ達は説明を聞きながら歩いていく。
後方を歩く4人だけが立ち止まる。
ジョシュ『はへ!?』
A・J『おい!ジョシュ!何やってる!』
スター『どうしたの?………え!?』
リンクス『ん?ちょっとアンタらウルサイ!ジェネラル(女将校ヴァルキリー)の話ちゃんと聞いてたの?』
※リンクスは、何故か、ヴァルキリーをジェネラルと呼び。ペンドラゴンをマッチョと呼ぶw
スター『え!?え!?ちょっとぉ!レバー下がってない!?』
ジョシュ『オッパッピwへへw』
((グォオオオオオオオオオオオ))
遠くで呻き声が聴こえる!
ヴァルキリー達はそんなA・J達のやり取りに気づかず先に進んでいた。
すると、
ヴァルキリーの頭に付けたティアラの羽根が光る。
ヴァルキリー『ん?近くに魔物の反応だ!ソレもかなり凶悪な磁波だ!来るぞ!』
ペンドラゴン『大変だ!後ろの4人がいない!』
ズッゴォーーーン!!……
その時、頭上から壁が前後に落ちてきた!
ヨシュア『あぶねぇ!』
ドスン!
ドスン!
各位、散り散りに飛び退く!!
ミフネ『ヨシュア!ユーイ!大丈夫か!?』
ヴァルキリー『ガンドラゴン!ペンドラゴン!無事か!?』
壁に隔たれ、前方にミフネとヴァルキリーが取り残された。
そして後方もまた、分厚い壁に隔たれ、ガンドラゴンが1人。
さらに、分厚い前後の壁に閉じ込められるようにして、ヨシュア、ユーイ、ペンドラゴンの3名。
その時、ガンドラゴンの耳にも遥か後方から呻き声が聞こえる。
さらには、争う物音が聞こえてきた!
((グゥォオオオオオオオオンン))
ピキュウン!
ピキュン!
ピキュウーーン!
((きゃぁーーーー!!))おそらくリンクスの声。
((A・J!早く逃げて!!))おそらくスターの声。
ピキューン!
((アアアアア!!!!))んーー?ジョシュ?の声。
ガチャコン!
ドッゴォーーーン!
ガチャコン!
((ジョシュゥゥーー!!))間違いなくA・Jの声。
ガンドラゴン『リンクス!A・J!!』
走るガンドラゴンの耳に、聞き慣れない銃撃音と共に、叫び声が聞こえてきた!
そして、閉じ込められた3人に最悪な事態が迫る!!!
通路は突然、頭上から落ちてきた分厚い壁によって、前後を塞がれた訳だが……今度は両脇の壁がせり出し動き始めた!
ペンドラゴン『くっそー!!こんなモノ!!』
ヨシュア『くそっ!なんてこった!!』
二人は、迫り来る壁に立ち向かうも押し返される!
ユーイ『わわわ!潰されるぅーー!!』
ゴゴゴゴゴ
ヴァルキリー『どうした!?一体!中で何が起きている!?……ミフネ!?』
キン!
ガキン!
ミフネ『……コイツ!なんてパワーだ!……なっ!』
ガッシャーンッ!!
ドン!
ズルズル……ガク……。
ヴァルキリーの知らぬ間に、何者かと戦い敗れるミフネ……。
ソレは、暗がりから姿を現せる……。
ヴァルキリー『貴様は!?黒騎士!!何故こんな前線に!!』
睨み合う二強。
その頃、
閉じ込められた3人はというと、天井に人が1人抜けられる程の穴を見つけていた!
ペンドラゴンは、盾を上手く使い閉じる壁のつっかえ棒代わりにしていた。
しかし、既に円形の盾は、押し迫る壁に喰い込んでおり、持つ手を離しても宙に浮いている状態だ!
円形の盾は、このまま壁にめり込み潰れるか?
はたまた、へしゃげて(折り曲がり)潰れるか?
いずれにせよ……取り残された者達が、このまま押し潰されるのも時間の問題だ!!!
背の高いペンドラゴンの肩を借りヨシュアが先に登る。
続いて重量のあるペンドラゴンが登る。
幸いにも閉じかけた壁の狭さを利用して背中と足を、壁に突っ張り、上手く登る。
天井から手を伸ばすヨシュアと、下から尻を押し上げるユーイのアシスト付き。
ペンドラゴンは片想いのユーイに、身体を触れられ、まさに天にも登る気持ちであったw
最後に身のこなしの軽いユーイが、挟まる盾を踏み台にした2段階ジャンプで華麗に脱出!
しかし僅かに届かず、ズリ落ちそうになるユーイ!
慌てて捕まえるヨシュア!
ペンドラゴンも加わりユーイを引き上げる!
その直後、限界に達した盾が弾け飛び壁が閉じる!
バキィイン!!
ズシィイイーーン!!!
間一髪!
そこは暗闇の空間。
周りの音響から察する所、かなり広い事がわかる……。
胸を撫で下ろすユーイ。
辺り一面に無数の星が広がる。
ユーイ『ふーーぅ 危ない危ない!何ここ外?あれ星?』
ヨシュア『いや……ここはまだ洞窟内だ……それに!よく見ろ!!!あの光……瞬きしているぞ』
ペンドラゴン『こいつら一体何なんだ!ここが外であって瞬きする星がある事を願いたいものだ……』
ユーイ『あれって……もしかして?目?ヤッバイ数いるんですけどぉ!!』
そこは紛れも無く!何かの巣に違いない!!……つづく。
次回 【暗黒騎士カムラン】どうぞお楽しみにw
- Re: 零fighter山鷹隊[参照1000突破!感謝カンゲキ雨嵐] ( No.66 )
- 日時: 2016/02/07 11:47
- 名前: ワタル (ID: VhCiudjX)
【暗黒騎士カムラン】
全身黒い甲冑に身を包んだ長身の暗黒騎士……。
鉄の鎧は皮膚と一体化しており、まるで昆虫のようだ……。
しかしソレは、紛れもなく人型。
フルアーマーの闘牛をモチーフにした、鉄仮面から赤い瞳が燃える様に揺らぐ……。
ヴァルキリー『暗黒騎士カムラン……こんなにも早く出会(でくわ)すとはな……』
双方の呼吸のリズムが変わる次の瞬間!
先に仕掛けたのは、女将校ヴァルキリーの方であった!
シュボ!
腰に下げた警棒を素早く外す!
その先から、ヴァルキリーの念と同時にビームサーベルが飛び出した!
その蒼白い一撃を瞬時に見舞う!!
ブゥン!!
バシィイン!
暗黒騎士は両手持ちの大型剣を片手で軽々使いこなし、ヴァルキリーの先制の一撃を防ぐ!
ブゥンブゥン!
ビームサーベルを華麗に振り回し再度攻撃を見舞うヴァルキリー!
鮮やかな蒼白い発光体が薄暗い洞窟内を照らす!
ブン!
バシィン!
当たらない!
防ぐ黒騎士!!
鍔迫り合い!
睨み合う!
ヴァルキリーの腰からぶら下げていた黒光りする警棒と見られていた物……。
しかし!ソレは!
岩をも[砕き]、鉄をも[切断]する破壊力の[レーザーサーベル]であった!
だが、覚醒していない者が使用すれば、ソレはただの先端に穴の空いただけの鉄の警棒に過ぎない……。
せいぜい鈍器レベルの殺傷力であろう……。
対する黒騎士は、両手持ちの呪われた……
漆黒の大型剣"ソウルブレイカー"だ!!!
別名[魂砕き]と呼ばれる代物だ。
彼はソレを片手で振り回す。
だが2Mを超える巨体の黒騎士。
狭い洞窟内では、大胆な攻撃は制限されている様だ。
※洞窟内は場所によって、狭くなったり広くなったりする。蟻の巣状な作りである。今いる辺りの幅と高さは、ほぼ3M真四角の通路といったところか……。
ヴァルキリーは、魔界最強の戦士相手に、1人互角に戦う……。
ミフネは不意打ちをくらい倒れたままだ……。
ヴァルキリー『何か歯がゆそうだな!カムラン!こう狭くては実力が出せんか?……それは私とて同じ事!!』
バシィイイイン!
カムラン『ブシュウゥゥゥゥ!!!!』
熱気を帯びた息吹の怒号が洞窟内に木霊する……。
一方、後方のA・J達は……。
シーンと静まり帰る洞窟内……。
辺り一面に血痕が広がる……。
……。
……。
スター『………行ったみたいね……?』
リンクス『……のようね……』
A・J『やれやれ……危ない所だった……ガンドラゴンありがとう……おかげで喰われずにすんだよ……』
ジョシュ『あっぶねーー……なんなの?あの化け物!?』
リンクス『アンタでしょーが!呼び寄せたのは?』
ガンドラゴン『……奴は[ローパー]と言う触手モンスターだ……』
ガンドラゴンが駆けつけた時には、全員が触手に捕らえられていた。
しかし、ガンドラゴンの活躍により救出成功。
新たに手に入れていた武器マジックウィップ[魔法の鞭]で撃退したのだ。
※マジックウィップ……どこまでも伸び絡みつく(移動手段にも可)
一振りで千の連撃を浴びせる事も可能。破壊力は使用者の感情と連動する。
故に手加減すれば衣服だけを破り戒める事も可能。まさに魔法の鞭。
猫歩きの塔、最上部の神殿にて脱出の際に密かに入手していた。
A・J達は通路を進むが、やはり行き止まりだ……。
A・J『行き止まりだ!どーなってんだ!?』
スター『……待って……静かに……なんか聞こえない?』
耳を澄ますと、天井から微かに激しい銃撃戦の音が聞こえる!
A・J『この音……マシンピストル!?』
リンクス『ユーイちゃん…ね?』
スター『でもどうやって!?』
ガンドラゴン『この壁は突然上から落ちてきた……』
一同ジョシュを見る……。
ジョシュ『ええ?おれ!?……オレかなぁ……ならオレなんだぁ……スイマソン……』
納得いかない様子で首を傾げるジョシュ。
A・J『他にも通路があるかも知れない!……音を頼りに探してみよう!』
スター『そうね!ここで燻(くすぶ)っていても仕方ないわ!』
リンクス『うん!』
ジョシュ『だな!』
ガンドラゴン『……そういう作業は……フーボーが得意だ!こいつは僅かな隙間の風の音も感知する』
ガンドラゴンの懐から奇妙な機械フクロウが飛び出した。
フーボー『ガンドラゴン…… ガンドラゴン……』
バサバサ!
リンクス『何?可愛い!』
ジョシュ『わー可愛い!』
スター『ホントだ!生き物なの?……てか初めて二人 気が合ってない?』
リンクス『え?やめてよw』
ジョシュ『フーボー!まってー』
ガンドラゴン『リンクス……さあ行こう』
手を差し伸べるガンドラゴン。
リンクス『え?はい!』
差し伸べられた腕に、嬉しそうに抱きつき巨乳を押し付けるリンクス。
ガンドラゴンは照れた様子だ。
スター『私達もいきましょ!A・J!』
A・J『ああ!行こう!……ジョシュそんなに走ると危ないぞ……』
タッタッタッ
……。
……。
そんな中……
洞窟内を覗く2人の姿が……。
なにやらソワソワして、入るのを躊躇する体格のいいフル装備の丸坊主の男。
対象的に怖いもの知らずで、勇敢な態度の青年。コチラは身軽な軽装備。
『……ゴク……ここが悪魔の食道と噂される魔界に通じる洞窟か……ホントに行くのか?』
『ああ……もちろん行くさ!せっかく此処まで来たんだ!……今 何が起こっているのか…この目で確かめるんだ!』
……。
……。
その頃……。
ようやくビアンカと再開を果たしたドンデリオン。
ビアンカの真摯な態度に心打たれ、やむおえず魔洞窟を目指した。
チョコボックルのジョーを駆る!!
ドンデリオン『サァーーーーッ!!』
去り行くドンデリオン。
その後ろ姿を、見守るようにして送り出すビアンカ。
命運を天に委ね……神に祈り続けた……。
つづく
次回【魔界の防衛線】どうぞお楽しみに
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