コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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零fighter山鷹隊 【完結】
日時: 2018/12/11 03:01
名前: ワタル ◆O4d95KIm6. (ID: q6B8cvef)

零fighter山鷹隊(さんおうたい)……。

歴史の背景にその影ありき……。

悪あるところにその影ありき……。

事件あらばその影ありき……。

果たしてその実態は……、
正義か悪か?希望か?破滅か?……。




____プロローグ

……とある満月の晩の事。

【デス・プリズン】

耳鳴りがするほどに、静か過ぎる真夜中……。

スカルフェイス『サムライ・マスターも年貢の納めどきか〜ん?』

2つの人影が、床に這いつくばった者を、見下ろしている。

侍風の傷だらけの男『……。』

その傷だらけの男の名前は、
サムライ・マスター・ミフネ・フジオ(御舟富士雄)。
※以下ミフネ

全身の力が抜けきったようだ。完膚なき敗北感…と言ったところか。


謎の長身の男『フハハハハハハ』

《ガシャン》

鉄の"分厚い扉"が閉められる。

《ガチャ》

錠をかける音……、日常生活の中であれば何気ない音ですら、ここでは絶望の音に聞こえる。
薄暗く、冷たいコンクリートの床、ここは収容所……?
なのであろうか?

……やがて誰の気配も感じなくなった。

まぶたを閉じる……まさに闇に包まれていくような気がした……。

ミフネ(このまま安住も悪くない)

ここでの安住とは、すなわち終身刑を意味する。
よもや何者とも戦わずに済むであろう……。

____ふと、どこからか柔らかい光を感じた。

全面コンクリートの壁の部屋に、ひとつだけ小さな窓がある。そこにはお決まりの鉄格子…そこから光が差し込んでいる。

ミフネ(今宵は満月か…かぐや姫でも現れて、酌して貰えば絵にもなる…。)

ミフネはボンヤリと、生きる事を諦めたように、虚ろな表情で月を眺める。

しかし、
その僅かに開いたミフネの視界に、闇夜を飛行する3つの影が映りこんできた!

すると、
その瞬間、安堵(あんど)の気持ちに包まれていく。

今まで気を張っていたせいか、ミフネの緊張が緩み、意識が遠のき薄れてゆく。

ミフネ(やれやれ…また忙しくなりそうだ…フッ)

小さく鼻で笑うと、静かに眠りにつくミフネ。
果たして彼の眼には、希望の光が見えたとでも言うのか!?

そして!!!

夜月に浮かぶ !!!

<3つの影>!!!!

その正体とは!?

……つづく。


主題歌
[Alexandros ]Droshky

ending
[Alexandros ]Adventure


挿入歌
[BIGBANG]BANG BANG BANG
※おもに各回(話)のボスクラスの敵の登場シーンに流れますwとくにサビの部分w

戦闘シーン
[UVERworld]激動 (男キャラ用)
[UVERworld]99/100騙しの哲 (女キャラ用)

以上が誠に恐縮では御座いますが、零fighter山鷹隊のイメージBGMですw
これらをふまえてご愛読のほど、最終話まで是非、ご自愛ください。byワタル

次号予告 零fighter山鷹隊 【疾風のジライヤ】どうぞお楽しみにw

全国の女子中高生~女子大生ファンのみんなぁー!まーたみーてねー!
次週に向けて『スクランブル!Go!』

《目次》
序章 (デス・プリズン脱出編) >>1 >>2 >>3

【第1章 アタッカー・ジョー】
鉄仮面フレディー編(A・J&ジョシュ登場) >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9 >>10

番外編(ミケルソン&ジェシカの話)>>11

デス・フォレスト編 (シューティング・スター&リンクス登場)>>12 >>13 >>14 >>15 >>16

モスマン編Part1(ガンドラゴン登場)>>17 >>18 >>19

はぐれハーピー襲来編(リンクス大暴れ) >>20 >>21 >>22

モスマン編Part2(ゾーン登場〜ガンドラゴン旅立ち)>>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28

人狼編(人狼討伐隊セブンバスターズ(仮)結成)>>29 >>30 >>31 >>32 >>33 >>34

アタッカー・ジョー完 >>35

【第2章 ザ・バトルライン】

パペットマスター・ギル前編(ミフネ&リオ登場)>>36 >>37 >>38 >>39 >>40

パペットマスター・ギル後編(ヨシュア&刀剣姉妹登場) >>41 >>42 >>43 >>44 >>45

砂漠の傭兵王編(ユーイ登場)>>46 >>47 >>48 >>49 >>50 >>51 >>52 >>53 >>54 >>55

【第3章 ナインソルジャーズ】

猫歩きの塔編 (ドンデリオン登場)>>56 >>57 >>58 >>59 >>60 >>61 >>62

魔界突入編(ヴァルキリー登場)>>63 >>64 >>65 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70

【最終章 ファイナル・クロニクル】

死霊戦線 >>71 >>72 >>74 >>75 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80

魔城 >>81 >>82 >>83 >>84 >>85 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>91

魔城:BGM追加 David Garrett / Smooth Criminal
(イメージです、実際に小説上での曲は流れません。YouTube検索)

最終決戦 >>92 >>93 >>94 >>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>102 >>103 >>104 >>105 >>106 >>107 >>108 >>109 >>110 >>111


新主題歌 [Alexandros ]ワタリドリ

newエンディング曲 [平井 大]Life is Beautiful

※[小説挿絵]イラスト掲示板も、ご覧下さい。

…NEXT

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Re: 零fighter山鷹隊 ( No.47 )
日時: 2015/12/08 20:50
名前: ワタル (ID: VB7Q11rn)

【砂漠の傭兵王】

コロッセオに多くの人々が集まる。

貴族を含む群衆がエントリーされた名簿を見ながら賭け金を払う。

やはり一番人気は、砂漠の傭兵王バーサークだ。

そして人気順に…火の民代表のパジール。
風の民代表、シルフィード。

女盗賊レディータイガー。虎のマスクを被り、胸の谷間にはスワロウテイル・バタフライのタトゥー。

そして蛮族代表、アパッチ・シンジシ。

飛び入り参加の荒野のデストロ…。
ポスターの枠にも1人だけ黒くシルエットのみだ。クエスチョンマークが描かれている。
それから、
ファイヤーボール(ユーイ)は、さしずめ番狂わせのダークホースだ。

そして、
無名だが異彩を放つ、無言の殺し屋ベン・ケイン…。

以上8人が生き残りをかけて闘う…。

長径188m、短径156mの楕円形、高さは48mのコロッセオ。

収容人数は約5万人。

エントリーを済ませた参加者は各位スタート地点に向かう。

細くすれ違いの困難で幅は狭いが、天井の高い石造りの長い通路を抜けると、地鳴りの様な歓声と共にバトルフィールドが姿を現す。

ユーイ『うひゃー 凄い人…あれが…フラッグね…』

ルールは単純。

廃墟をモチーフにしたバトルフィールドの中央の砦にあるフラッグを取り、ゲートに持ち帰った者が勝者。

ただしゲートは3つ…。
2つはダミーでトラップだ。

酔狂なルールも去る事ながら、参加する者達も正気の沙汰ではない…。

だが…。

莫大な賞金がそうさせる。

ところが、傭兵王バーサークというと、言わば飼い殺し…。

生涯…命尽きるまで、狂った貴族共のオモチャに過ぎない…。

そこに、ヨシュアは目をつけたのだ…。

このまま日の目を見ずしては、惜しい存在なのだから…。

よもや無敗のバーサーク。

賞金の1000万ダス(日本円で10億円)も1度も支払われた事はない。

むしろバーサークが負けるなどという事は、運営側の破綻を意味する。

どうにも闇がある世界だ…。

しかしこのワンパターンな年に1度のお祭り騒ぎに人々は熱狂する。

通常の闘技場は地味に毎日開催されいるが、このバトルロイヤルだけは盛り上がりは異常だ。

そうこうしてる間に、試合開始の螺貝(ほらがい)のホイッスルが鳴り響く!

一同に飛び出しフラッグを目指す!

次回 【爆進!ファイヤーボール】どうぞお楽しみにw


Re: 零fighter山鷹隊 ( No.48 )
日時: 2015/12/09 13:05
名前: ワタル (ID: vGUBlT6.)

【爆進!ファイヤーボール】

開始の合図と共にマシンピストルを抜き、一直線にフラッグを目指すユーイ!

策など無用!

猪突猛進型だ!

トラブルオーライ!問題は起きてから考えよ!てきな、オリジナルの座右の銘を胸に突き進む!

爆進のファイヤーボール!

これには観客も歓喜する!

『おい!お嬢ちゃん!無理すんない!』

『行けー!!ファイヤーボール!今月の生活費はお前に賭けたぞぉーー!』

ユーイ『任せなさいよ!ってね!』

走るファイヤーボール!

フィールドは凝った作りだ!

沼地まである!

密林地帯!

バシャバシャ!

水内際を走るファイヤーボールに、放し飼いにされ腹を空かせたクロコダイルが襲いかかる!

ガバッ!


ユーイ『な!!このぉ!!』

バンバン!


仕留めた!

何事もない顔で爆進を続ける!

続いて現れたアナコンダも臆する事なく一撃で仕留める!

珍しく無駄撃ちしないユーイ。

『いいぞー!嬢ちゃーん!!』

ダダダダダ!

パンパンパン!


ブブブブブブ!

チュドーン!

あちらこちらで銃撃戦が始まった様だ!

※毎年、流れ弾で命を落とす観客が絶えない。20才未満は入場禁止である。

火の民パジールと、風の民シルフィードはフラッグそっちのけで因縁の対決だ!

大型剣をブルンブルンと振り回し、勝利の雄叫びをあげ、地面に突き刺す。

筋骨隆々(きんこつりゅうりゅう)!傭兵王バーサークだ!

足元に血ヘド吐き、への字に尻を突き出し腰から砕け落ちた敗北者…。

蛮族の狩人アパッチ・シンジシだ!

無反動砲を撃つデストロ!黒いフルフェイスに黒い革のライダーススーツ(つなぎ)姿。
鍛え上げられたその身体は、さしずめスーパーマーヴェル・ヒー◯ーズだ!

ロックオン!

鈍足のベン・ケイン直撃!

観客から『おおーーー』と言うどよめきと、歓声が上がる。

煙りの中、対戦車砲の直撃を受けたはずのベン・ケインが、ガドリングガンで反撃する!!

まともに喰らい倒れるデストロ。
衝撃で無反動砲を落とす。

ベン・ケインはターゲットを、砦を登りフラッグ目前のファイヤーボールに切り替え歩く。

デストロもまた、立ち上がり走り出す!サブウエポンのコルトガバメントを抜いた!

両者は不死身か?化物か?

会場が静まり…歓声があがる!

ユーイ『なになに?何が起きたの?』

フラッグ目前で一瞬立ち止まるユーイ。

その時、目の前で何者かがフラッグを奪い去る!

広く開いた胸の谷間にスワロウテイル・バタフライのタトゥー…。

虎のマスクから覗く、ボテっとした唇にエロボクロ。

全て見透かした様な、座った眼差し。

赤いボディースーツに身を包んだ、女盗賊レディータイガーだ!!!

腰に幅広のタクティカルベルトをしている。
そこには、ジャラジャラと武器や道具をぶら下げている。

砦にガドリング砲の襲撃!!

ベン・ケインだ!

飛び退くユーイ!血がのぼる!

ユーイ『上等だ!コラァァァぁ!』

フラッグそっちのけだ!

カーーン(ゴングの音)

ベン・ケインとファイヤーボールのタイマン開始w

レディータイガー『ふふふ 』

鼻で笑うレディータイガー。
フラッグにはキーが付けられていた。
もぎ取り胸にしまう。

バンバン!

デストロだ!

当たらない!

レディータイガーはフラッグを放り投げるとゲートを目指し走った!

デストロは落ちたフラッグを拾い別のゲートを目指す………つづく


補足:ルール説明の際、キーの話は誰にも聞かされていない…しかし初参加でない限り常識だ。因みに人気の上位3名以外、今大会は初参戦であった。
※上位3名とは、バーサーク、パジール、シルフィードである。

次回 【ゲートの罠】どうぞお楽しみにw






Re: 零fighter山鷹隊 ( No.49 )
日時: 2015/12/14 19:36
名前: ワタル (ID: Kb4sFgR0)

【ゲートの罠】

木製の砦は傷みが激しく脆い(もろい)

重量型のベン・ケイン。

板張りの階段を登り迫り来る!

ユーイから姿は見えないが、ギシギシと階段を登る音がする。

周りこむ"ファイヤーボール"シラヌイ・ユーイ!

物陰に隠れ潜む!

人影が見えた!

ユーイ『これでも喰らえ!』


ズバババババババババ!

マシンピストルが火を吹いた!

20発入りのダブルカラムマガジンを2挺分使い切り床に落とすと、すぐさまリロード(装填)。

マガジンを口に咥え、手際良い。

しかし相手はジャガーノート!ビクともしない!

ユーイ『ジャガノ!!』

そうユーイはここで相手がジャガーノートである事に気づいた!

ガドリングの砲撃を受けた時は、敵の姿は確認出来ていない。

ふとユーイの脳裏にコロッセオのポスターが浮かぶ。

1人だけ顔半分のドアップの写真。ベン・ケイン!
あいつはジャガノだ!!

※ジャガーノートとは…止める事の出来ない巨大な力。圧倒的破壊力。の意。
ベン・ケインは重装機兵だ!

マシンピストルの攻撃を背後からまともに喰らうがノーダメージのベン・ケイン。
ゆっくりと方向転換する…鈍足だ。

すかさずユーイはベン・ケインの足元の板張りの床を狙い一斉射撃!

ジャンプしてベン・ケインの頭上を飛び越え円形に床を撃ち抜く!

ブブブブブブブブブブブブ!

ドシャァーーー!

床に穴が空き落ちるベン・ケイン!

砦の真下はクロコダイルの巣食う沼地だ!

幾つもの柱の上に建てられた3階建ての砦。その2階部分から下に落ちた!

よもや奈落の底と言った所か?

腹を空かせたクロコダイルの群れに襲われるベン・ケイン…。

※因みにフラッグは3階にあった。砦は2階、3階には屋根は無い造りのオープンタイプだ。

ユーイ『ふーっ あぶないあぶない…さて…フラッグは?と…』

砦からはフィールド全てが一望できる。

迷ったら此処に上がればいい…そう心に思う方向音痴のユーイ。

ゲートは3つ。

東西に一つずつ…。残る一つは北にある…。

すると東に向かい進む、フラッグを持った者が走る姿が見えた!
フルフェイスを被り黒いライダース姿!

フラッグはトリコロールカラーにセブンスター(銀色の7つの星印)の為、ど目立ちだ!

※トリコロール:赤、青、白の綺麗なライン。色の名称である。

ユーイはフラッグを持つ黒いライダースを追った!

東のゲートを目指し走るデストロ!

ジオラマ風に作られた本物の森を進む!
すると!
目の前に鉄仮面の筋骨隆々の巨体が立ちはだかる!

大型剣を担ぎ…傭兵王バーサーク登場!

鉄仮面の隙間から…人とは思えない悍(おぞ)ましい目が覗く…。

怯むデストロ。

ガバメントを構えるが引き金を引く指先が動かない!!

どういう事だ!

戸惑うデストロ!

そう…

傭兵王の無敗の秘密…。

その目を見たものは動きを封じられる…。

バーサークの特殊能力。死線(視線)だ!

絶対王者の由来でもある…。

傭兵王バーサーク・メ・デュサ。

砂漠で彼を知らない者はいない…。

バーサークの青い瞳が更に深い蒼になる!

バーサーク『死線ディープブルー…』

デストロのガバメントを持つ右手がガタガタ震え自分のこめかみ部分にあてがう!

バン!

発砲!

バタッ

側頭部を弾かれ倒れる!

吹き飛ぶガバメント!

左手に握りしめたままのフラッグ…。

そこへユーイが辿り着く。

ガバメントはユーイの足元に転がり止まる…。

両者に視線を配り、警戒しながらゆっくりと落ちたガバメントを拾うユーイ。

ユーイを目にしたバーサーク。

何故か様子が変だ…。

《バーサークの視界…デストロ及び周りの風景…いたって普通…。》

《バーサークの視界…ユーイ…キラキラ輝く…メルヘンチック調w》

バーサークが呆然としていると…
その時!

突然!起き上がり走り出すデストロ!

《バーサークの視界…通常の景色を走り去るデストロの後ろ姿。》

仁王立ちのバーサークを無視して、とっさに追うユーイ!

バンバン!

奪ったガバメントで逃げるデストロを撃つ!

ユーイ『待てー!私のフラッグー!……てか…さっきのが傭兵王バーサークぢゃない?もしかしてだけどw …ま!いっかw…待てー!私のフラッグぅーー!』

《バーサークの視界…メルヘン調に輝いて、走り去るユーイの横顔スローモーション…なびく髪光る汗。》

バーサーク『………可憐だ……(ポッ)』

そう

一目惚れ。

どストライク!というヤツだw

ガシャン

大型剣を落とし、胸の高鳴りを抑えきれず、しばしソワソワと落ち着きのないバーサーク…。

キョロキョロ、オロオロしながら僅かに咲く花を探しては摘み始めた…。

試合放棄だw

※幸いにもこの光景は周囲を樹々に囲まれている為、客席からは見えない…。

追う者が女とわかるや立ち止まり、ファイテングポーズのデストロ!

ガバメント発砲のユーイ!

バンバン!

キンキン!

弾く弾丸!

ユーイ『ゲ!?効かない!?どいつもこいつも!なんなの!?』

揉み合い白兵戦だ!

………。

………。

………。


しばらくしてようやく観客の前にフラッグを持ち走る人影が、樹々の中から姿を表す!

やがて歓声が上がる!

東のゲートに向かう勇姿!

荒野のデストロだ!

『行けーーー!デストロさーーん!!』

歓喜と落胆のいり混じる歓声の中、客席から興奮気味の何処かで聴いたような声がする……ジョシュだ!

隣にはチェダーチーズのポップコーンを頬張り、宝の地図を解読しようとしているクールガイ…。

アタッカー・ジョー!!!

彼らもまた砂漠の都に立ち寄っていた。

ジョシュの提案でコロッセオを観戦していたのだ。

ジョシュ『見てよ!A・J!!だからデストロさんにかけとけば良かったんだよ!』

確かに1人だけクエスチョンマークの人物に興味を惹かれた…。
しかし賭け事に余り興味を示さないA・J。

とは言え、A・Jはファイヤーボールに少額だが賭け金をしていた…。

何故ならファイヤーボールの瞳にリンクスやガンドラゴンと同じく、戦う闘志のオーラを感じとっていたからだ…。

一方、絶対王者バーサーク。
見た目には、
凄まじい強さをヒシヒシと感じられるが、どうにも闇が付き纏う哀しく無力な瞳に感じられた…。

今大会のメンツからして…何か事件か?もしくは番狂わせの波乱含みの展開を予想した…。

そうそうたる顔ぶれ…。
以前までは、バーサーク以外どこのゴロツキか?はたまた馬の骨か?の様な三下レベルの参加者ばかりであった。
ここ数年で知名度が上がり盛り上がりを見せている。
パジールとシルフィードは大会を盛り上げる"サクラ"ではないか?と勘ぐる者もいる。
よもや見せ場なども盛り込まれ、ちょっとしたショーにもなっている。
エンターテイメントだ。

歓喜する会場!

絶叫して立ち上がるジョシュ!

独走するデストロ!

フラッグを扉に刺し門を開ける!

winner!!!

ドゴーーーン!

爆発!!

吹き飛ぶデストロ!

姿は確認出来ない…。

ジョシュ『はへ!?』

A・J『!?』

そう

ゲートは3つ…。

2つはトラップ…。

東は罠…。

荒野のデストロこと
かつては最強の殺し屋。

地獄の番犬デストロ・イ・ド・ゴールド…。

爆破にてリタイヤ……………つづく

次回 【策士レディータイガー】どうぞお楽しみにw



Re: 零fighter山鷹隊 ( No.50 )
日時: 2015/12/12 07:15
名前: ワタル (ID: WqZH6bso)

【策士レディータイガー】


吹き飛ぶデストロ…。

何者かがフラッグを拾う…。

ユーイに倒されたジャガーノート…ベン・ケインだ!

だが、落ちた沼地は浅く…クロコダイルも強固な鎧の前には歯がたたないのであろう。

ベン・ケインは重い身体を引きずるように歩く…北のゲートを目指す。

キーの無いフラッグだけが1人歩きする。

キーを持つレディータイガーは、既に北のゲートに辿り着いていた。

しかし門に鍵穴は見あたらない…。

このゲートはダミーだ。

レディータイガーは東のゲートが爆破し黒煙が上がるのを見た!

本物は一つ。

西のゲートだ!!!

その時!気配を感じ隠れるレディータイガー!

銃撃音!

流れ弾が飛ぶ!

何者かに追われ逃げるシルフィードが現れた。
北のゲートを背にすると持っていた弓矢を投げ捨て、細身剣レイピアを抜き構える!
騎士風の出で立ち。
羽根つきの大きめの帽子を被る。
重装備でなく軽装。
マントを翻(ひるがえ)す。

すると

弾切れになったウィンチェスターM73ライフルを持って現れたパジール。
上半身裸の身体を埋め尽くす火の民の神イフリートをモチーフにしたタトゥー。

ダボダボの麻のサルエルパンツ。
ライフルを投げ捨て、腰に挿した湾曲した片手剣カトラスを抜く…。

パジール『ようやく 戦う気になったようだなシルフィード!何故"火吹き山"の火口の竜を目覚めさせた!貴様らの仕業で村は焼け野原だ!』

怒り狂うパジール!斬りかかる!

キィイン!

キン!

ガキィン!

受け流しかわすシルフィード。

シルフィード『何の話だ!』

パジール『とぼけるな!!』

さらに攻撃を仕掛けるパジール!

勢いはあるが剣術にはなっておらず粗削りだ。

マントを翻し、華麗に攻撃をかわすシルフィード。
そよ風の如し…。

シルフィード『我々は何も知らぬ!誤解だといっておろう!』

火口の竜を討伐に行ったパジール達は何者かが封印を解いた事に気づく。
火の民の精鋭8人と異国から来た旅人の冒険者4人の12人で結成されたトゥエルブ・ドラゴンスレイヤーズ。
生き残ったのはパジールを含む5人。うち4人は異国の冒険者。
再び竜を火口に封印すると冒険者達は去って行った。

竜の封印が解かれた場所に、風の民のモチーフであるホワイトフェース(オカメインコ)の紋章が落ちていたのだ。

シルフィードはようやく火の民が風の民の生活圏"風の谷"に侵攻してきた理由がわかってきた気がした。

しかし
時、既に遅し火の民の襲撃を受けた風の民が反撃に出たのだ!

火の民は、風の民を"悪魔の使い"と称し砂漠に駐屯する軍事基地(極小規模)に応援を要請し、ポンティアック・ファイヤーバーグ軍曹とその手下達(2名)を味方につけたのだ。フィールブルー・マイスターとヴィレッジ・ヘルム。
総員、僅か三名だが戦車を所有している。

風の民300名の戦士を率いるのは老兵ライジング・サン。
迎え撃つ火の民はポンティアック軍曹等を含めても戦士と呼べる者はせいぜい4〜50名。(火竜に多大な被害を被ったが為)

能書きを垂れ歪み合う両者の前に最悪の訪問者ベン・ケインが現れた!

ガドリングガン乱射!

ズダダダダダダダ!

慌てて飛び退くパジールと、シルフィード!

血痕が続く。

二人共負傷した!

シルフィードは擦り傷だが、パジールは流血している…。

ベン・ケインの放ったガドリングガンにより、北のゲートが破壊され開口する。

フラッグを持ったベン・ケイン。

悠々とゲートに向かう…。

しかしコレはダミーゲート、罠だと知るのはレディータイガーのみだ。

次の瞬間!

8本の触手がベン・ケインを襲い喰らう!

捕食されるベン・ケイン!

暗がりから現れたのは巨大オクトパス!

ジャガーノート:ベン・ケイン…巨大蛸に完食されリタイヤ。

ムシャムシャ…

悍ましい光景…。

会場が静まり帰る…。

ドン引きだ…。

これまで身を潜めていたレディータイガー、このタイミングで西のゲートを目指し走る!したたかな女盗賊レディータイガー!

そして
ゲートから姿を現せた悪魔…。

ジャイアント・オクトパス!!

巨大なモンスターの出現により、しばし休戦して共闘するパジールとシルフィード。

シルフィード『なんだこの化け物は!?ここの主催者は遂に狂ってしまったか!?』

弓を拾い戦闘態勢のシルフィード。

パジール『ははは!こいつは驚いたぜ!観客全員分のタコ焼きが出来そうだ…』

恐怖に負けまいと強がりめいた冗談を言うパジール…。

戦闘開始!!

………。


………。


デストロの発勁(はっけい)で気を失っていたユーイ。

※発勁とは、気を用いて相手を倒す武術である。

目を覚ますと…白馬の王子ならぬ砂漠の傭兵王…。

ユーイ『わわわ!なになに!?(汗)』

鉄仮面を外し素顔のバーサーク。顔が近いw

びっくりして飛び起きたユーイは再び砦に戻り位置確認をする。

バーサークも外した鉄仮面を被り直すと、トキメキを隠せずユーイの後についていく。

砦に登り周囲を確認するユーイ。

観客は大歓声だ!

それもそのはず…万馬券(大穴)のユーイが未だ健在なのだから…。

ユーイの目に壊れた2つのゲートと、一つだけ未開のゲートが目に飛び込む!

ユーイ『ははーん?ゴールはあそこね!』

飛び出し走るユーイ!

途中バーサークとすれ違う…振り向きざまに声をかけるユーイ。

ユーイ『そうそう!あなたがバーサークね 一緒に来て!』

ユーイの呼びかけに、一瞬戸惑い舞い上がるバーサーク。
子分のように後を追うw
まるで手懐(てなず)けられた大型犬のようだ。

しかし…

そんな砂漠の絶対王者バーサークをスナイパースコープが覗き狙う………つづく

次回 【狙われた砂漠の王者】どうぞお楽しみにw





Re: 零fighter山鷹隊 ( No.51 )
日時: 2015/12/16 17:05
名前: ワタル (ID: Kb4sFgR0)

【狙われた砂漠の王者】

傭兵王バーサークはかつてない感覚にとらわれていた…。

そう

"好きになるのに1秒も要らない…" byベ◯キー

目がハート。

ユーイに夢中だ。

しかし

有頂天のバーサーク、命を狙われる!

狙うスナイパースコープ。

レディータイガーの所属する、虎の目盗賊団の首領タイガー・シガーレッドだ。

太陽に反射する。

光るソレを不審に思う大観衆の客席の中のソルジャー。

A・Jこと、アタッカー・ジョーだ!

隣で熱狂し落胆…取り乱す自坊破棄の青年ジョシュ。

A・Jはジョシュの首から下げた双眼鏡を手に取り覗く!

繋がっ紐に首を引っ張られるジョシュ。

A・Jの視界にスナイパーライフルを構える暗殺者。
くわえ煙草の男の姿が目に映る!

鐘の鳴る展望台だ!

狙う標的は角度的にユーイとバーサークだ!

そんな事はさせまい!

走るA・J!

旅の途中で購入したストライクガンを持ち走る!
※ストライクガン:超接近型白兵戦用ハンドガン。
ガンドラゴンのアンリミテッド・リボルバー(銀の弾丸)はデス・フォレストのレンジャー部隊に村を守護する為にと献上した。

ジョシュ『わわわ!イテテ!なになに!?なんだよ!A・J!?』

慌てた様に群衆を掻き分け走るA・J!

ジョシュ『どうした急に!?トイレでも我慢してたのかな?』

ポップコーンの入った紙袋を拾い食べ、悠長なジョシュ…観戦を続ける。

対象的にシリアスモードのA・J。

鐘の鳴る展望台の入り口に立ち塞がる2人の男。

虎柄の迷彩服を着ている。

男A『悪いがこの先は立ち入り禁止でね〜』

問答無用のA・J!

ダン!

ダン!

的確に仕留める!まるで精密機械!動きに一寸の無駄も無い…。

2人を仕留め死体を跳び越え階段を駆け上がる!

大観衆のコロッセオが目に飛び込む。
するとスナイパーライフルを持った狙撃手がいた!

しかし

スナイパーを守護するべくディフェンダーの姿!
共に虎柄の迷彩服。

A・Jに驚き発砲する!

ギュイン!

壁に当たった!

伏せ撃ちをするA・J!

ダン!

見事命中!

ディフェンダーは展望台から真っ逆さまに堕ちた。

狙撃手は虎の目盗賊団の首領…立ち上がりA・Jに体当たり!

大きな鐘にぶつかるA・J!

ゴーン!

ゴーン!

ゴーン!

鳴り響く鐘の音!

群衆の注目を浴びる。

ジョシュ『あれは!A・J!!何やってんだよ!?あんなところで!?』

レディータイガー『シガーレッド……しくじったか…でも優勝はわたし…ゴールは目の前よ…』

と、その時!

突然!『!?』

何者かに襲われた!

首を狩られ!宙を舞い倒されるレディータイガー!…スローモーション。

『ジ・エンドだレディー!!』

そこにいたのは…試合開始直前にバーサークに倒されたはずのアパッチ・シンジシだ!利き腕にハルパーを持つ。

※ハルパー:弧を描いた鎌状の剣。敵を引っ掛けて倒す事が可能。蛮族達の農具でもある。

シンジシ『ハーッハッハーッ!哀れであるぞ!レディー!』

シンジシは倒れたレディータイガーの胸元に手を突っ込み一気にずり下げる!

見事な胸の谷間に"キー"を発見した!

拾い上げゲートに歩み寄る。

鍵穴にキーを挿すが………倒れるシンジシ…。
首の後ろに毒針だ!
蛮族の狩人アパッチ・シンジシ…死亡…。


吹き矢を放ちし!最期の反撃レディータイガーである!
レディータイガーは首筋から出血する中…ニヤリと笑みを浮かべ息絶えた…。

虎の目盗賊団。女盗賊レディータイガー死亡。

どよめく客席。

一方、北のゲートでは…。

オクトパスと死闘を繰り広げるパジールとシルフィード。
弓は使い果たしたが全て命中!
一時的に弱らせた!
すると
ゲートの奥の暗闇の中から何者かが現れた。

長身の男…デリンジャー将軍だ!
隣にはスカルフェイス!太陽の光を嫌う為、身体はフードローブにスッポリと包まれている。
そして
ジャイアント・オクトパスはただの大蛸ではなかった!
人型の手足と翼が生えた魔界の生物。クトゥルフだ!!

さらに!他にも人影がある!

1人は医師の様な格好をした通称…怪物製造機。Dr.メフィスト。
もう一人は全身タトゥー。背中にイフリート像を描く。パジールにそっくりなソレはドッペルゲンガー!!

そうパジールに成り済まし風の谷を暴れ廻った張本人だ!

火の民もまた風の谷へは、侵攻などしていなかった!
それどころか守りに徹するべく砂漠の駐屯地に応援要請をしていたのだ!よもや火の民は火吹き山の火竜退治だけで精一杯であった!

シルフィード『何!?パジールが2人!?』

不敵に笑う偽パジール…。
騙されていた!

二つの民はデリンジャー率いる闇組織"オクトパシー"の手のひらで踊らされていたのだ!

時すでに遅し!

混沌とするコロッセオ上空を埋め尽くす無数の戦闘型気球が編隊を組み進軍していく!
目標は火の民の村…火吹き山だ!

シルフィード『馬鹿な!?あれは!!!…我が風の民が誇る空挺団"シェラザード"!!』
100機の空挺部隊!
戦争が始まる!

既に前線では…ライジング・サン率いる歩兵師団が火吹き山周辺を包囲していた!
しかしライジング・サン率いる部隊も砂漠のサンドワームに苦しめられた…。
300いた戦士も既に4分の1まで減っていた…。

北のゲートに現れた長身の男…デリンジャー将軍…いかにも極悪面だ…。

デリンジャー『ガハハハハハハ! 潰し合え愚か者ども!……これでワシも不老不死の薬を分けて貰えるのだろうな?スカルフェイス!?』

スカルフェイス『もちろん!デリンジャー様!さあいきましょう!後は彼に任せてDr.…メフィスト!』

指を指すスカルフェイス!

Dr.メフィスト『イシw…イシシシシw……とは言え私もやる事があるのですw……イシシw…クトゥルフ!ドッペルゲンガー!全て破壊してしまえ!燃やし尽くすがいい!!!イシシシシシw………』

ガキン!

メフィストは鎖で繋がれていたクトゥルフを解き放った!…………つづく


次回 【脱走の刻(とき)】どうぞお楽しみにw






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