コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 零fighter山鷹隊 【完結】
- 日時: 2018/12/11 03:01
- 名前: ワタル ◆O4d95KIm6. (ID: q6B8cvef)
零fighter山鷹隊(さんおうたい)……。
歴史の背景にその影ありき……。
悪あるところにその影ありき……。
事件あらばその影ありき……。
果たしてその実態は……、
正義か悪か?希望か?破滅か?……。
____プロローグ
……とある満月の晩の事。
【デス・プリズン】
耳鳴りがするほどに、静か過ぎる真夜中……。
スカルフェイス『サムライ・マスターも年貢の納めどきか〜ん?』
2つの人影が、床に這いつくばった者を、見下ろしている。
侍風の傷だらけの男『……。』
その傷だらけの男の名前は、
サムライ・マスター・ミフネ・フジオ(御舟富士雄)。
※以下ミフネ
全身の力が抜けきったようだ。完膚なき敗北感…と言ったところか。
謎の長身の男『フハハハハハハ』
《ガシャン》
鉄の"分厚い扉"が閉められる。
《ガチャ》
錠をかける音……、日常生活の中であれば何気ない音ですら、ここでは絶望の音に聞こえる。
薄暗く、冷たいコンクリートの床、ここは収容所……?
なのであろうか?
……やがて誰の気配も感じなくなった。
まぶたを閉じる……まさに闇に包まれていくような気がした……。
ミフネ(このまま安住も悪くない)
ここでの安住とは、すなわち終身刑を意味する。
よもや何者とも戦わずに済むであろう……。
____ふと、どこからか柔らかい光を感じた。
全面コンクリートの壁の部屋に、ひとつだけ小さな窓がある。そこにはお決まりの鉄格子…そこから光が差し込んでいる。
ミフネ(今宵は満月か…かぐや姫でも現れて、酌して貰えば絵にもなる…。)
ミフネはボンヤリと、生きる事を諦めたように、虚ろな表情で月を眺める。
しかし、
その僅かに開いたミフネの視界に、闇夜を飛行する3つの影が映りこんできた!
すると、
その瞬間、安堵(あんど)の気持ちに包まれていく。
今まで気を張っていたせいか、ミフネの緊張が緩み、意識が遠のき薄れてゆく。
ミフネ(やれやれ…また忙しくなりそうだ…フッ)
小さく鼻で笑うと、静かに眠りにつくミフネ。
果たして彼の眼には、希望の光が見えたとでも言うのか!?
そして!!!
夜月に浮かぶ !!!
<3つの影>!!!!
その正体とは!?
……つづく。
主題歌
[Alexandros ]Droshky
ending
[Alexandros ]Adventure
挿入歌
[BIGBANG]BANG BANG BANG
※おもに各回(話)のボスクラスの敵の登場シーンに流れますwとくにサビの部分w
戦闘シーン
[UVERworld]激動 (男キャラ用)
[UVERworld]99/100騙しの哲 (女キャラ用)
以上が誠に恐縮では御座いますが、零fighter山鷹隊のイメージBGMですw
これらをふまえてご愛読のほど、最終話まで是非、ご自愛ください。byワタル
次号予告 零fighter山鷹隊 【疾風のジライヤ】どうぞお楽しみにw
全国の女子中高生~女子大生ファンのみんなぁー!まーたみーてねー!
次週に向けて『スクランブル!Go!』
《目次》
序章 (デス・プリズン脱出編) >>1 >>2 >>3
【第1章 アタッカー・ジョー】
鉄仮面フレディー編(A・J&ジョシュ登場) >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9 >>10
番外編(ミケルソン&ジェシカの話)>>11
デス・フォレスト編 (シューティング・スター&リンクス登場)>>12 >>13 >>14 >>15 >>16
モスマン編Part1(ガンドラゴン登場)>>17 >>18 >>19
はぐれハーピー襲来編(リンクス大暴れ) >>20 >>21 >>22
モスマン編Part2(ゾーン登場〜ガンドラゴン旅立ち)>>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28
人狼編(人狼討伐隊セブンバスターズ(仮)結成)>>29 >>30 >>31 >>32 >>33 >>34
アタッカー・ジョー完 >>35
【第2章 ザ・バトルライン】
パペットマスター・ギル前編(ミフネ&リオ登場)>>36 >>37 >>38 >>39 >>40
パペットマスター・ギル後編(ヨシュア&刀剣姉妹登場) >>41 >>42 >>43 >>44 >>45
砂漠の傭兵王編(ユーイ登場)>>46 >>47 >>48 >>49 >>50 >>51 >>52 >>53 >>54 >>55
【第3章 ナインソルジャーズ】
猫歩きの塔編 (ドンデリオン登場)>>56 >>57 >>58 >>59 >>60 >>61 >>62
魔界突入編(ヴァルキリー登場)>>63 >>64 >>65 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70
【最終章 ファイナル・クロニクル】
死霊戦線 >>71 >>72 >>74 >>75 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80
魔城 >>81 >>82 >>83 >>84 >>85 >>86 >>87 >>88 >>89 >>90 >>91
魔城:BGM追加 David Garrett / Smooth Criminal
(イメージです、実際に小説上での曲は流れません。YouTube検索)
最終決戦 >>92 >>93 >>94 >>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>102 >>103 >>104 >>105 >>106 >>107 >>108 >>109 >>110 >>111
新主題歌 [Alexandros ]ワタリドリ
newエンディング曲 [平井 大]Life is Beautiful
※[小説挿絵]イラスト掲示板も、ご覧下さい。
…NEXT
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- Re: 零fighter山鷹隊【参照2000突破超絶感謝】 ( No.92 )
- 日時: 2016/12/11 08:22
- 名前: ワタル (ID: M0NJoEak)
【生きていたヨコタ隊員】
デストロの一撃を喰らったキングミノスは、一瞬動きを止めた!
間髪入れずに、ガドリング砲を乱射するプロットマン!
被弾しながら柱の影に隠れ潜むキングミノス!決定的なダメージは与えていない!
プロットマン「しぶてえ野郎だ!どこ行きやがった!?」
「「プロットマン!弾はまだあるか!?」」
プロットマン「おっといけねぇ!残り僅かだ!」
「「スネーク!聞こえるか?武器庫から弾薬を手配してくれ!ドッグロボの〈山猫〉に積んでな!そしてお前も出動しろ!」」
デストロの声が2人の無線に同時に入る。
スネーク「そうしたいのは山々なんだが、脚がすくんで一歩も動けない!くそ!」
プロットマン「何だと!?貴様よくそれで隊長が務まるな!?」
スネーク「貴様とは何だ!?私の方が階級が上なんだぞ!!雇われ兵の癖に生意気だぞ!」
プロットマン「へん!戦場じゃあ、私の方が上だと思うがな……、隊長さんよぅ!」
「「おいおい!言い争いなら奴を倒してからにしろ!ホラ!来たぞ!!」」
キングミノスの強烈なアタックが、シールドの張られていないサイドからプロットマンを襲う!
ガシィーーーーン!!
プロットマン「どわーーーーーー!!」
吹き飛ぶパワードロボ、柱にぶつかりシールドが解除されマシンが一時的にシャットダウンした!
プロットマン「……良いアタックだ……景色が霞んで見えるぜ……ガク」
「「全く!どいつもこいつも!世話が焼けるぜ!」」
スネーク「なんてバケモンだあれだけ銃撃を受けてあのパワー! 無理だ! 弾薬を届けたところで勝ち目はないに決まってる!!」
うろたえ絶望するスネーク、頭を抱えうずくまり塞ぎ込んだ……。
すると、
背後から力強い声がする。
「何を何処に運べばいい?」
そろそろと、スネークが振り返るとそこにいたのは……、
我らが、アタッカー・ジョー!
さらに!!張りのある通る声が!
「ドッグロボなのに名前が〈山猫〉って可笑しくない?ウチはリンクス(オオヤマネコ)だけどね(笑)」
Jカップ天真爛漫、褐色巨乳娘のリンクスだ!
そして!セクシーボイスが一喝する!
「戦場は一刻を争うわ! お喋りはその辺にして行くわよ! さあスネーク武器庫に案内して! それくらいできるわね?」
ブロンドの髪を掻き上げるセクシーガール、シューティング・スター登場。
スネーク「お、お前達、なんて回復力だ……」(で、でかー)
リンクスの爆乳を凝視するスネーク……。
スター「感心してないで、ホラ!行くよ!」
スネーク「ら、ラジャー!」
一同は、武器庫に向かった。
しかし武器庫は、ロックされている、だが何の迷いもなく顔認証コードで解除する。
スネークもまた列記としたサイバーポリスの一員だ。
その最高機密が、Dの機関。〈ダラス〉だ!
ヨシュアもまた、〈ダラス〉の一員である。
ものの数秒で、スネークの顔認証チェックは終わり武器庫の扉は開いた。
と、その時スネークの腕時計型通信機に動画のホログラムメッセージが送られていた事に、今更気づいた!
スター「急に立ち止ってどうした?スネーク?」
スネーク「ああ……すまん、しかしまずはコレを見てくれ!」
武器庫の入り口に立ち塞がったまま、再生するべく音声タップする。
スネーク「コカッ!」ベロを弾くように音を発するスネーク。
まるでボイスパーカッションだ。
※動画再生に設定した言語らしい。腕時計型通信機の全ての操作は事前に記憶させた音声で行う。
すると……、
スネークと同じ服装の隊員の姿が、空間に投影された!
スネーク「これは!?ヨコタ隊員!?」
最後尾を歩くA・Jの目には、
開け離れた武器庫の中に一際目立つ〈レールガン〉と、
それを遮るかの様に映し出されたホログラム映像が飛び込んできた……つづく。
次回【決死の攻防戦!】乞うご期待!
- Re: 零fighter山鷹隊【参照2000突破超絶感謝】 ( No.93 )
- 日時: 2016/12/30 03:49
- 名前: ワタル (ID: DUUHNB8.)
【決死の攻防戦!】
武器庫の重厚な扉が自動で開くと、
スネークの言葉を無視するかの様に、2人の女ソルジャー(スター&リンクス)は、真っ先に〈レールガン〉に飛びついた。
スター「これは!? ………こんなモノまであるなんて……。」
リンクス「スター! これって組み立て式の奴? 昔、一度使った事あるよね? 」
スター「ええ……そうねリンクス……。」
それは、遡る事、数年前……、
デス・フォレストに森林警備隊として、スターを始めとしたメンバーが配属された当初、森に巣食うトロール(人喰い怪物)集団を一掃すべく用いられた軍事兵器だ。
遥か昔、〈デス・フォレスト〉は〈グリーンリーフ・アンド・クロス〉という賢者や神官などが細々と暮らす、のどかな平和な村であった。
いつしか魔物が蔓延る、〈死の森〉と称されるようになってしまったのだが……。
※レールガン、幾つか種類はあるが……。
ここで扱うのは弾薬を必要としないエネルギー砲である。
その破壊力は、落雷の如し。
巨大な大木すら一瞬で裂け消滅する!
だが、一度毎に6秒チャージを要するのが欠点でもある。
因みにキングミノスの瞬発力は、デストロとの戦いでも十分お判りであろう。
悪魔戦士が1人、迷宮王キングミノスの最速は100メーター3.73秒である。
ただしコレは、彼(牛頭)のスキル発動時のみではあるが……。
ゆえにレールガン使用の際、外せば、反撃を喰らい命の保証は無い。
話を戻そう……。
迅速にレールガンを組み立て残り2パーツにすると、スターとリンクスで分担して運び戦場に向かう。
A・Jもまた、彼女等とアイコンタクトとジェスチャー(身振り手振り)のやり取りで、ドッグロボの〈山猫〉を見つけると起動させていた。
A・J「……懐かしいな……、最新兵器に混ざってコイツだけは年代物だ。」
そう、A・Jもまた、元特殊部隊。その頃の山岳戦などで良く用いられていた。
市街戦などでは軍事ドローンなども使用されたが、今はアンドロイドの使用は禁止されている。
それらを取り締まるのも、スネーク等が所属するサイバーポリスの役目でもある。
この物語の冒頭で登場した〈フレディー、一味〉が軍事ドローンを所持していたが、これも違法である。
※フレディーの詳細が気になる方は、
第1章 【アタッカー・ジョー】フレディー編。参照の程お願いします。
そして、
余談ではあるが……、
デス・プリズンの看守長アギレラは、気に入らない部下を事故死させては、アンドロイドとすり替え勤務させていた。勿論、違法。あるまじき行為である。
そして、今は亡きデリンジャー将軍もそれを黙認していたのだ。
スターは、以前まで己の主(あるじ)が悪と疑わず正義の旗の元、ヨシュア達〈零fighter山鷹隊〉を〈漆黒の悪魔〉すなわち"宿敵"とみなし幾度となく戦いを挑んで来たのだ。
だが……、
それも全て、過去の出来事。
今となっては、
皆、
誤解は晴れ、
分かち合い、
目的を共にした、
"揺るぎない同志"である!!!!
A・Jもまた、数奇な宿命により、なかば巻き込まれる様にして運命を共にして来ていた。
A・J「悪いがスネーク、このタイミングではない……。
アンタにとってその動画メッセージが、何より緊急を要する内容かも知れない。
だが……、今じゃない!
時間(とき)は待ってはくれない! 後でゆっくり観させて貰うさ! 」
そう言いながら、速やかに弾薬を積む。
弾薬の入ったバックパックを4つ〈山猫〉に装備した。
(お前と話してると頭に向日葵が咲いてしまいそうだ……。無能な隊長は隊を滅ぼす……。)
A・Jは、スネークを傷つけまいとその台詞は言わずとも、その視線で罵倒した。
スネーク(42歳本厄)はプライドが高い。
有能な人材に嫉妬する傾向にある。
自分が思う程、たいした伸びシロもなく世間知らずだ。
人目を気にする小心者代表の隊長である。
反面、
日々、学び成長を続けるA・Jは、最悪な状況下であっても、自分を信じ栄光を目指し邁進していく。
仲間に対しても、あえて言葉には出す事のないクールなA・Jではあるが、
その想い、強い意志は、その行動で示し、"言わずもがな"である。
※言わずもがな……とは、言わずと知れた事。でR(あーる)
そして!!
いよいよ決戦の時!!
暴れ狂うキングミノスが潜むバトルフィールドに、いざ出撃!!
吹き荒ぶ風がよく似合う中、
3人のソルジャー(♂♀♀)と1匹(一体)の戦闘が始動する!!!!
次回 【続・決死の攻防戦!】乞うご期待!
- Re: 零fighter山鷹隊【参照2000突破超絶感謝】 ( No.94 )
- 日時: 2017/01/15 09:23
- 名前: ワタル (ID: lMEh9zaw)
【続・決死の攻防戦!】
A・J「スター、リンクス! 2人は高台からターゲットを狙撃してくれ! 」
そう言い放ち、A・Jは足速に駆け出していった。
今は起動していないパワードロボの方へと、身を屈めながら中腰で走る。
リンクス「ちょ 高台ってどこよ? ……あわわ」
ドッグロボに、跨っていたリンクス。
急に慌ただしく動き出したドッグロボに驚き飛び降りた!
その場で激しく小刻みに、足踏みをするドッグロボ。
ドッグロボ〈※以下山猫〉もA・Jの後を追尾する様に、
僅かに遅れて走り出した。
リンクス「ちょちょちょ! ウチのお馬ちゃん! 待ってよぉーー! 」
スター「リンクス!見て!」
リンクス「え?」
リンクスが、スターの指差す方向を見ると、
崩れた円柱形の柱が折り重なり、小高い瓦礫の山になっていた。
リンクス「ん? ははーーん、オッケー、スター! あそこね! 」
スター「ええ、そうよ! リンクス!索敵して!私は両手が塞がっているから!」
ケーブル・ブースターが配線されたバッテリーボックスの役割をした、
大きめのセカンドバックサイズの〈ガンチャージャー〉をタスキ掛けに運ぶリンクスに対し、スターは自身の背丈を有に超える超ロングバレル(折り畳みパイポッド付き)を両手に抱えていた。
※パイボッドとは、砲身を安定させる三脚の事である。(銃なので二脚)
先を軽快に先導するリンクス。
スターは、ゆっくりと後に続いた。
その頃、母艦内部では………、
スネーク「ふん……どいつもこいつも、私の知らない所で結束を固めおって……。私は……、隊長さんだぞぅ!!」※トレエン斎藤さん風に言う。
ケツを掻き、鼻をほじりながら、ランブル・フィッシュの休む〈スリープルーム〉へと、下心丸出しで向かうスネーク。
股間の張り具合が、静かにそれを物語っていた……。
室内に入ると、様子がおかしい……、
ルームライトがチカチカと消えたりついたり、点滅していた。
誰かが、全裸でうつ伏せに寝転がっていた。
医師ギタレレだ!齢69歳……。
スネーク「おい! じいさん! そんな格好で寝ていたら風邪引くぞ!」
スネークが揺さぶり起こすと、それは既に冷たくなって死んでいた……。
スネーク「ひいいいい!! 」
直後、背後に何者かの気配を感じたスネークは、恐る恐る振り返ると……、
ジジジ……、
ジジ……、
ッジジジ……。
シーリングライトが擬音と共に、点滅する中……。
そこに、昏睡状態だったはずのランブル・フィッシュの姿があった!
俯き、フラフラとして、動き方が不気味過ぎる……。
スネーク「おい……、ランブル……なのか? お前、なんか様子が変だぞ!!
……まさか? ……お前がじいさんを……、まさか! お前が!? 」
うろたえ、たじろき、後ずさりするスネーク。
と、その時!
何者かがランブル・フィッシュを突き飛ばした!
ドン!!
現れたのは、看護師ウクレレだ!
ウクレレ「スネーク隊長!逃げて下さい!」
スネーク「ほわ!!」
驚いたスネークは、情け無い悲鳴をあげた。
ウクレレに促され事情も聞かず、その場を一目散に逃げ出す。
そのまま2人は武器庫に逃げ込み施錠した!
スネーク「ハア……、ハア……、一体!何がどうなっているんだ!?」
脂汗を拭い、扉に耳を当て、聞き耳をたてるスネーク。
防音性の高い分厚いセキュリティゲートの為、物音は勿論、何一つ聞こえはしない。
そのスネークの顔に、得体の知れない無数の触手が纏わり付いた!
スネーク「なんじゃ!?コリャあ!!」
振り向いたスネークは、ウクレレの豹変振りに焦り、驚愕する!!
ウクレレの身体には何かが寄生していたのだ!!
両手からはタコのように無数の触手が延びる!!
触手はスネークを呑み込む様に、纏わり付いた!!
スネーク「ぎぃやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!………」
……。
……。
ジライヤ「ぎやぁああああああああああ!」
ミフネ「情け無い声出すな!……ほら、治ったぞ!」
場面は変わり、ここは魔窟。ベルゼブブの巣穴である。
腰が抜けたジライヤを、得意の"骨接ぎ"で治すミフネ。
リオ「隊長ぉ!凄ぉい!……私にもやって!」
ミフネ「……はい!?外して繋いで欲しいんか?」
ムズ!
ミフネ「……ストマッククロー……(ボソッ)」
ミフネはリオの脇腹を掴んだ!
リオ「ぎゃあああ!無理無理!痛い痛い!」
そんな、やりとりを巣穴でしていると、頭上のヴァルキリー達が何やら騒ぎ始めた。
その緊迫した状況と、流れ弾(矢)を見て、即座に敵襲と気付く!!
ミフネ「……!? 敵襲!!!!」
瞬時に抜刀の構えで身を屈めるミフネ。
リオも忍術の構えをとる!!
直後、上にいた三人の内の1人が撃たれ落下した!!
小夜だ!!
落ちる小夜の、その姿を見た時、ミフネは時が止まった感覚にとらわれる気持ちと共に、目の当たりにする現実を受け入れたくない感情に包まれる!
しかし、なす術を持たないミフネは、心の中で「止まれ!」と祈る事しか出来ない。
リオとジライヤにも緊張が走る!
落ちる小夜……。
絶望の瞬間……。
が、次の瞬間、奇跡は起こった。
何処からか"まゆ状"の糸が空中に張り巡らされ、網ネットの様に小夜を保護して受け止めた。
宙に浮く小夜、撃たれた矢の傷口も浅く、肩をかすめた程度だ、一命を取り止めた。
ミフネ「流石リオ、でかしたぞ……。」
リオ「……私……、何もしてない……よ。」
ミフネ「!?………何!」
直後、小夜を受け止め様と、飛び上がったジライヤが、その糸に絡まりグルグル巻きになりぶら下がる。
その姿、まるでミノムシ。
さしづめ蜘蛛の糸に絡め囚われた哀れな昆虫の様にも見える。
リオ「私じゃない……あんなにいっぱい蜘蛛糸出せないよ……」
少し震えた様に、言葉を発するリオ。
そして、足元に散らばる数本の矢に、見覚えのあるミフネ。
それを拾った。
ミフネ「これは、銀の矢……。」
手に取り、呟くミフネの脳裏にあの男の顔が浮かんだ……。
ミフネ(ガンドラゴン……、まさかな……。)
リオ「隊長ぉ……、ところであの飛来してきた怪物……何か始まったみたい。」
さらなる進化が始まる恐怖のベルゼブブ……つづく。
次回 【それぞれの戦い】乞うご期待。
- Re: 零fighter山鷹隊【参照2000突破超絶感謝】 ( No.95 )
- 日時: 2017/01/22 21:57
- 名前: ワタル (ID: B81vSX2G)
【それぞれの戦い】
地上では、深い濃霧に敵がおそらく2人。
馬の蹄の音が、複重して二頭聞こえる。
そして、その敵は、飛び道具を放つ者と、放たぬ者。
小夜が、撃たれ魔窟に落ち行く姿に動揺しつつも、追撃を警戒して伏せる光世。
相対して、
ヴァルキリーは冷徹な性格の為、無情だ!
仲間の死をも、ものともせず即座に反撃!!
そのコンピューターの様な索敵能力で、飛び道具を持たないであろう敵に斬りかかり、馬ごと転ばせる豪快な女将校ヴァルキリー!
その抜かれたビームサーベルの長さに、敵も怯んだ!
落馬した巨体で、顔のデカイ騎士は回避するので精一杯だ!
地上最強と呼び声の高いヴァルキリー。
その扱うビームサーベルは、適合者で無ければ只のガラクタだ。
広い空間でこそ、その凄まじさを発揮する!
ヴァルキリーが一振りすれば、まるで強烈な投光器の様に数百メーター先まで、濃霧を斬り払う!
その瞬間だけ、霧が晴れ、倒れてもがく馬の脚だけ見えた。
一寸先も見えぬ深い霧。
気配と"臭い"だけで攻撃に転じる。
洞窟内の彼女とはまるで別人。
地上でのヴァルキリーは、まさに無敵。
ヴァルキリーの圧倒的過ぎる戦闘力に、飛び道具を放っていたもう一人の敵が、一時逃亡を試みる。
どうやら弾切れ、矢を使い果たしたらしい。
その様子を見逃す訳にいかない光世は、ヴァルキリーの静止を聞かず、倒れた馬が、起き上がると同時に飛び乗り、逃げる敵を追った!
この時、光世は小夜が殺されたものと思い込み、怒りで何者の声も耳に届かずにいた。
ヴァルキリー「待て!! 深追いするなと言っている!!……」
この時、ヴァルキリーは知っていた。
敵は、こちらの姿が見えている!
少なくとも、明らかに、
飛び道具を放って来た側の敵だけは、
この深い濃霧の中でさえ、鮮明に我々の姿を見えている事に、気付いていたのだ。
光世の駆る馬の蹄の音が遠ざかる。
すると、
呼吸を整え周辺をビームサーベルで無双するヴァルキリー。
この時、敵も味方も惨殺するからタチが悪い。
※ビームサーベルの伸縮は自由自在。
故に、このほぼ無敵の破壊力も使い時が制限されてくる。
むしろ、ヴァルキリーは一人の時が一番強いのかも知れない……。
やがて、ヴァルキリーと、顔のデカイ騎士の周辺だけが霧が晴れ、
その敵の正体を映し出す……。
その顔は、
よもや人では無い、
ノコギリの目の如く乱列した無数の牙を剥き出し、
粘着質な涎を垂れ流す、
生臭い異臭の正体はこいつだ!
ヴァルキリーは、この臭いに敵の気配を読み取ったのだ!
悪魔戦士の纏め役。
その顔は、ホオジロザメ!
深い濃霧は、いつしか晴れ……、
蒼海の覇者シャーク将軍登場!!
その首には、海賊王の伝説のペンダントが光る。
大海賊キャプテン・ジャック・ザ・フューチャーの、呪いの魂を呼び起こし、Dr.メフィストによって造り出された悪魔の産物である。
ヴァルキリー「あら、顔に似合わず素敵なネックレスね……、秒で、終わらせてあげましょう……。」
シャーク将軍「グオオオオオオオオオオオ!!!!」
シャーク将軍は、背中に大剣を担いでいる。
咆哮と共に、大剣を抜き、地面に突き刺した!
ヴァルキリー「何をしている? ……貴様、いまさら降伏のつもり……か……!?」
ゴゴゴゴゴゴ……!!
蔑んだ台詞を、言い終わるか否や、突然地面が大きく揺れ始めた!!
ヴァルキリー「何!! コレは! アースクエイク!?」
大地は激しく揺れ!地面は、捲り上がる!
上昇する激しい勢いの石つぶてと、辺りを舞う粉塵!
超大型級の直下型の地震に、立っていられないヴァルキリーは、ふらつき思わず片膝をついた。
さらに浮き上がる岩がランダムに降り注ぐ!
直撃を免れる為に闇雲に、ビームサーベルを振り回す!
ビームサーベルは、降り注ぐ岩をも簡単にスライスした!
揺れる地面に立ち上がる事すら出来ず、眼に入る砂埃に気を取られて入る隙に、シャーク将軍は、まるで脱皮するかの如く、鎧を脱ぎ捨て魔城から流れ来るドス黒い川に飛び込んだ!
濁流を物ともせず川を登る背ビレが遠ざかるのを、ただただ、唇を噛み締め見送る事しかできないヴァルキリー!
やがて、
辺りは一瞬、静けさに包まれ、再び遠くで雷が鳴り響く……。
ヴァルキリー「……私とした事が、仕損じたか……。」
ふと、背後の巣穴を振り返ると、網状の魔窟の天井は全て崩落していた!!
ヴァルキリー「まさか!?ミフネェーーー!!」
まさに地獄絵図……。
巣穴に残された者達は、全て生き埋めであった……。
そこに、
ただ一つ。
鼓動し、息吹、脈打ち存在するものがある……。
不気味で巨大な〈まゆ状〉の蚕だ……。
それは、
新たなる生命体を宿し、
今まさに何かが誕生しようとしていた!
……。
……。
その頃、キングミノスと戦闘中のA・J達はというと……。
パワードロボから救出されたと思われる、気絶したプロットマンを母艦に運ぶ〈山猫〉がいた。
そして、
瓦礫の山に陣取り、ターゲットを探すスターとリンクス。
さらに、
銃弾を装填し終え、パワードロボのコックピットに乗り込み、再起動を試みるA・Jの姿があった……つづく
次回 【生と死と】乞うご期待!
- Re: 零fighter山鷹隊【参照2000突破超絶感謝】 ( No.96 )
- 日時: 2017/02/27 20:41
- 名前: ワタル (ID: W5vVCrjS)
【生と死と】
ヴァルキリー「……くっ、頭がグラグラする……。」
力無く、両膝、両肘を地面につき苦悩する女将校ヴァルキリー。
そして、また、
力無く、僅かに握りしめた、両拳に額を押し付け、己の運命(さだめ)を呪った……。
その姿は、まるで、
"行き場を失った迷い子"の様であった……。
ヴァルキリーが、うな垂れる様に、そうしている間にも、
何か、
とてつもない何かが、
巨大な……、
そう……、
覇気の様な、
とてつもないオーラとでも言おうか?
凄まじく渦巻く衝撃波の如し気配をビリビリと感じ取ってはいるが、
全く、動こうとしないヴァルキリーであった……。
危険の察知、回避運動、カウンター攻撃など、
普段の彼女であれば、容易にこなす。
しかし、今の挫けた気持ちのヴァルキリーでは、
その、たぎる闘志も、果敢なる剛気も、
心の片隅に、自らの意志で追いやってしまっていた。
ただでさえ、薄暗い魔界の空を、
その周辺だけが、さらに漆黒の闇が覆い、呑み込んで行く……。
絶望とは……、まさにこの様な情景を指すものなのか?
凄まじい覇気の正体は、
まゆの蚕から、産まれし悪魔。
最終形態のベルゼブブ!
蜘蛛の姿をした、デスデビル・スパイダーだ!!
戦意喪失の女将校ヴァルキリーに、無情にも襲いかかる!!
無論、
挫けたままのヴァルキリー、反撃はおろか、回避するわけでもなく……。
なんとも、か弱き乙女の姿か……。
デスデビルの口先から、粘着質の蜘蛛糸が放たれた!
と、その時!
ヴァルキリーの身体が宙に浮き、蜘蛛糸は的を外れ地面にぶち撒け飛散する。
その瞬間、
我にかえるヴァルキリー。
ヴァルキリー「……これは一体?鳥か?」
それは、傷を負って、ベルゼブブ(瀕死のデス・マンティス)と共に、魔窟に飛来してきたチョコボックルのジョーであった!!
その空飛ぶ鳥は魔城を目指す。
デスデビルの誕生した魔窟がみるみる遠ざかる。
そこに一際、異彩を放つ少女がたった1人で、巨大な悪魔と互角に争っていた!
いや、もう一つ素早く飛行して、応戦するメタボ体系の忍者もいる!
空飛ぶ鳥は、何者かが手綱を取り操縦している。
「……情けねぇ姿、晒してんじゃねーよ。」
言葉は悪いが、思いやりのある声色で話す聞き慣れた声。
サムライマスター・ミフネ・フジオだ!(御舟富士雄)
ミフネ「後はアイツ等に任せて、オレ達は敵の大将獲りに行くぞ!」
デスデビルと戦うのは、鬼神カムイ・リオと、ジライヤだ!!
ヴァルキリー「……ミフネお前無事なのか、……あれは?」
ミフネ「オレは不死身の富士雄だ、それとリオの奴、遂にカムイを自分のモノにしやがった……たいしたもんだぜ、あの強さ……ジライヤが付録に見えてきた……。」
ヴァルキリー「……。」
ミフネの背中にしがみつくヴァルキリー、その顔は安堵に包まれた少女の様だった。
……。
……。
その頃、光世はと言うと……。
膝を抱え泣いていた。
小夜が死んだものと想い、小高い丘の窪みに身を潜める様にして……。
その近くに屍が一つ。
半身半馬のゼブラ柄、モヒカン頭の悪魔戦士の1人、ケンタウロスのゼブラホースマンだ。
背中に二本の刀が、突き刺さったまま息絶えている。
※ゼブラホースマン。濃霧の影響など一切受けない。故にホワイトアウトの様な戦場では無敵状態。しかし戦闘力は人並み。悪魔戦士の中では非力な部類である。主に偵察などが役割だ。すなわち下っ端である。
そして、
読者諸君がすっかり忘れていたであろう青年の登場である……。
後ろ髪以外、自分でカットしているようなヘアースタイル、鼻の穴が丸く特徴的だ。
小柄中肉、ガッシリ体型、ややタラコ唇。
生意気そうな風貌。
そう!
ジョシュだ!
対面するのは、これもやや忘れかけていたあのヨコタ隊員だ!
魔城周辺にある密林地帯で遭遇していた!
ジョシュは丸腰で驚きとどまっている。
※エクスカリバーは何処かで紛失しました。怒りの精霊の気配は既に皆無。
ヨコタ隊員もしばらく驚きとどまっていたが、ジョシュの装備に気付き安心した。
それはアテナ軍(サイバーポリスのガーディアン部隊)のライトアーマーだったからだ!
ジョシュのコスプレ好きの性格が功を奏した。
ヨコタ隊員のコスチュームは分かり易い、エリート部隊のカラーリングだ。
ミーハーなジョシュはヨコタ隊員より早く名乗り出た。
ジョシュ「僕は、ヴァルキリーwithナインソルジャープラスワンダッシュの1人スコーピオンのジョシュです!その戦闘服は憧れです!貴方のお名前は?」
ヨコタ隊員「君があの魔界討伐隊の最強チームに配属された1人なのか!?どうりで、ここまで生き残れたハズだ!……おっとすまない、味方の生存者に出会えて少し興奮してしまっている私がいるようだ!アッハッハ」
ジョシュ「ハハハ……、とはいえプラスワンがデストロさんで、僕はダッシュ(複数名在籍)の方ですけどね……ハハハ」
ヨコタ隊員「いやいや、そんな謙遜することもなかろう、君が生き残り後世にこの戦いが受け継がれて行けば、プラスワン位に昇格され伝承していくはずだ!」
ジョシュ「ハハハ……それでもナインソルジャー入りは出来ないんですね……ハハハ……えーと、そろそろお名前の方を伺っても?……」
ヨコタ隊員「私の名は、ヨーク・コンパバッカ・タノーム!通称ヨ・コ・タだ!皆は私をヨコタ隊員と呼ぶ!君も気軽にそう呼んでくれて結構だ!敬語は使えよぅ!見た目も階級も私の方が上だからな!」
ジョシュ(クズだよこの人、間違いなくクズの部類だよ!くず寄りのクズだよ!ん?待てよ?よーく、コンパばっか、たのーむ?……良く、コンパばっか、頼む?……良くコンパニオンばかり頼む(利用する)?なんだこのギャグみたいな名前!?へ!?)
ヨコタ隊員「さあ!行こう!ジョシュ君!もしかしたら我々がこの世界を救う最後の勇者なのかも知れん!ドワッハッハー!」
ジョシュ「ハハハ……だと良いですね……ハハハ」
また妙な奴とコンビ組ませやがって、作者の野郎!まだハシームの方がマシだ!
そう心の中で叫ぶジョシュであった……つづく。
と、見せかけ、場面は変わり……、
キングミノスと戦闘中のA・J。
パワードロボの再起動に四苦八苦していた。
コックピットから流れるBGMは〈そうそうたるシャア〉そう機動戦士ガン◯ムの戦闘シーンで流れる定番曲だ。
A・J「くっ!こんな切迫した状況で、拍車をかける様にこのBGMはよしてくれ!(ピッ)……動いた?……(プォン……プォンプォンプォン!プォン!!)動くぞ!この機体!!」
つづく!!
※ジョシュが呟いた「ハシーム」の詳細が気になる方は、第1章の後半シナリオ〈人狼編〉セブンバスターズ(仮)をご覧下さい。
次回 【ジェットストリームアタック】乞うご期待。
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